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【税理士監修】地方法人税をカンタン解説!納付方法や納付期限など

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最終更新日: 2019年08月22日

地方法人税を知っていますか?地方法人税は、平成26年(2014年)の税制改正で新たに創設された税制度です。法人にとっては、法人税とは別に、負担が増えるのでは?申告が増えるの?と考えます。今回は、地方法人税について、新たに創設されたメリット、納付期限、確定申告をする方法までをカンタンに解説します。

この記事を監修した税理士

村田累実税理士事務所―東京都

都立芸術高校音楽科を卒業後、船上での演奏のほか、老人ホーム、カー用品店でバイトをし、ハンガリー・リスト音楽院に留学。帰国後、都内大手ダイビング会社に勤務。営業、webマーケティング、コールセンター事業部の立ち上げに携わり、年間営業成績No.1の実績を残す。税理士事務所へ転職後、診療所、医療法人、IT関連会社、輸出販売業、建設業等、約60社の税務顧問、および相続税申告業務を経験。12年間の事務所勤務を経て、独立。

地方法人税とは?法人税との違いは?

地方法人税と法人税の提出先の税務署
地方法人税とは?法人税との違いは?

地方法人税は、名前からすると地方に納付する法人税と考えてしまいますが、地方税ではなく国税です。地方法人税が国税であれば「わざわざ法人税と別に申告や納付をする必要がないのでは」と思いますが、地方法人税は自治体の税収のバラつきを少なく目的があります。

財務省HP:https://www.mof.go.jp/about_mof/bills/186diet/ch260204g.htm

地方法人税とは?

地方法人税は地方税ではなく、法人税と一緒に国が徴収する国税です。地方法人税の税収は、国が各自治体に交付する地方交付税交付金(以下、交付金)の財源になるので、国が地方に変わって徴収する地方税と考えることもできます。地方法人税に似ている税金で「法人事業税」「地方法人特別税」があるので間違えないようにしましょう。

法人事業税は、事業所を持つ法人の事業所得に対して課される税金です。地方法人特別税は、平成20年度の税制改正で創設され、法人事業税の一部を分離した国税です。地方法人特別税の納付先は都道府県なので地方税に間違えられやすいですが、国税です。地方法人税と地方法人特別税は名前がよく似ているので混同しないようにしましょう。以下、財務省のサイトも参考にしてください。

財務省HP:https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a01.htm

法人税との違い

地方法人税と法人税は使い道に違いがあります。法人税は社会保障関係費、国債費、地方交付税交付金等に使われます。一方、地方法人税は交付金等の財源になっており、交付金は各自治体に適正に配分されます。

地方法人税を創設するメリットは?

地方法人税を創設するメリットは、地方自治体に交付金を適正に配分することです。

「交付金を創設するのではなく、法人都道府県民税や法人市民税の税率を引き上げたらいいのでは」と思いますが、現実には難しいのではないでしょうか。法人都道府県民税や法人市民税は、そもそも会社に所得がなければ発生しません。さらに、自治体にある事業所等の数によって自治体ごとの税収に大きなバラつきが出てしまいます。

この問題を少しでも解決するために、地方法人税は創設されています。地方法人税として一旦国が徴収することによって、地方法人税は交付金として、自治体ごとに適正に配分がされることに繋がります。

県ごとの違いはある?

地方法人税は、各県ごとに違いはなく一定です。交付金が多く配分される自治体の事業所だから、地方法人税は少ないとか、逆に税収が多い地方自治体の事業所だから地方法人税が多くなったりしません。

地方法人税の税率と計算方法

地方法人税を計算する男性
地方法人税の税率と計算方法

地方法人税は法人税額を課税標準として計算されます。法人税は課税所得を課税標準として一定の税率を乗じて計算されます。地方法人税と法人税は、課税標準が違うので間違えないようにしましょう。わかりやくするために、地方法人税を具体的に計算してみます。

地方法人税の税率と計算方法

地方法人税の税率は、2019年9月30日までの間に開始する事業年度では4.4%ですが、2019年10月1日以後に開始する事業年度では10.3%になります。

法人税は課税所得を課税標準として計算されますが、地方法人税は法人税額を課税標準として計算されます。これを計算式にして表すと以下のようになります。

法人税額   =課税所得 × 法人税率

地方法人税額 =法人税額(1,000円未満切捨)× 地方法人税率

実際に地方法人税を計算してみます。前提条件などは以下の通りです。

例題

資本金   :1億円以下の法人(中小法人に該当)
課税所得  :800万円
税額控除など:0円
法人税率  :15%
地方法人税率:10.3%

地方法人税は法人税が課税標準になるので、地方法人税を計算するためには、まず法人税を計算しなくてはいけません。

800万円(課税所得)×15%(法人税率)=120万円(法人税)

今回の法人税は120万円です。地方法人税は法人税を課税標準にするので、計算された法人税は1,000円未満は切り捨てされます。次に地方法人税の計算です。

120万円 ×10.3%(地方法人税率)=123,600円

以上の計算により地方法人税は123,600円となります。

税金の額は増えるの?減るの?

地方法人税の創設によって税金は増えるのか、減るのかですが、結論から言うと変わりません。地方法人税が創設された後に、法人都道府県民税と法人市民税の税率が下がっているからです。地方法人税と同様に法人税を課税標準とする税金に、法人都道府県民税と法人市民税があります。地方法人税は2019年10月1日以後に開始する事業年度から、税率が引き上げられますが、これでも同じように税金は変りません。

税率変更前 税率変更後
法人都道府県民税 3.2% 1.0%
法人市民税 9.7% 6.0%
地方法人税 4.4% 10.3%
合計 17.3% 17.3%

地方法人税が4.4%から10.3%に引き上げられても、法人都道府県民税と法人市民税が下げられ、合計すると同じになります。地方法人税が創設された当初も同じ状態でした。

地方法人税の納付方法

地方法人税を納付するための納付書
地方法人税の納付方法

地方法人税は、法人税を課税標準として計算されますが、納付方法はどうなるでしょうか。法人税と同じ国に納付するので、1枚の納付書で法人税と地方法人税の納付が完了するのでしょうか。地方法人税の納付方法、納付期限について確認しましょう。

地方法人税の納付先

地方法人税は法人税と同様に国に納付します。法人に発生する税金は、法人税・地方法人税・法人都道府県民税・法人事業税・地方法人特別税・法人市民税があります。下記の図が納付先についてまとめた表です。

税金の種類 納付先
法人税

地方法人税

法人都道府県民税

法人事業税

地方法人特別税

都道府県
法人市民税 市町村

2019年9月30日までに開始する事業年度をもって、地方法人特別税が廃止され、2019年10月1日以後に開始する事業年度より、特別法人事業税が創設されます。

東京都主税局HP:http://www.tax.metro.tokyo.jp/oshirase/2019/tihou.html

納付する時の納付書ですが、納付書は「法人税」「地方法人税」「法人都道府県民税・法人事業税・地方法人特別税」「法人市民税」で区分されるので、全部で4種類になります。

税金の納付方法は以下の納付方法があります。

・現金納付
・電子納税
・クレジットカード納付
・コンビニ納付

振替納税は、所得税や個人の消費税の納付に利用ができます。

いつまでに納めるの?

地方法人税は法人税と同様に、決算日の翌日から2ヶ月以内が納付期限です。所轄税務署長に「申告期限の延長の特例の申請書」を提出すると、申告期限は延長されますが、納付期限は延長されません。延長申請をする場合は、納付期限までに見込納付をしておきましょう。

申告書は必要?

地方法人税の申告は必要ですが、地方法人税のみの申告書というものはありません。地方法人税は、法人税の確定申告書の別表一の下部が地方法人税申告書になっています。法人税と地方法人税は納付書は別々ですが、申告書は一緒です。地方法人税を申告していないことは、法人税も申告していないことになります。地方法人税を申告するには、法人税の確定申告をする必要があります。

法人税の確定申告

法人税と地方法人税の確定申告書
法人税の確定申告書

法人税の確定申告は、個人の確定申告とは違い会計上の利益と、税務上の所得が一致しないことがほとんどです。これを調整するためには、税務調整が必要です。税務調整も合わせて、法人税の確定申告の流れについて確認しましょう。

法人税の確定申告の流れ

法人税の確定申告には4つの流れがあります。

1.決算の確定

2.税務調整

3.決算書、勘定科目内訳書などの添付書類の準備

4.法人税の確定申告書の提出・納付

法人税の確定申告をするには、まず決算を確定する必要があります。決算では減価償却、棚卸の計算、貸倒引当金の計算などをして会計上の利益を確定させます。

2つ目は税務調整です。法人では会計上の利益と、税務上の所得が違うことがあります。会計上の利益を税務上の所得に対応するために税務調整が必要です。例えば、事業税の支払いです。事業税は通常、会計上は、決算時に未払処理されますが、税法上は支払った時に損金になります。この差額を法人税の申告書で調整をして税額計算をします。

3つ目は、法人税の確定申告書に必要な書類を準備します。法人税の確定申告には、確定申告書だけでなく、決算書や勘定科目内訳書などの書類が必要です。必要な書類を準備して税務署に提出します。

最後に、法人税の確定申告書の提出・納付です。法人税の確定申告書は書面で提出する方法と、e-Taxを利用して、電子申告をする方法があります。納付方法は先程触れましたが「現金納付」「電子納税」「クレジットカード納付」「コンビニ納付」のいずれかで納付します。

法人が確定申告をしない場合

法人が確定申告をしない場合、ペナルティが発生します。具体的に発生するペナルティは、無申告加算税と延滞税です。無申告加算税と延滞税は、申告期限、納付期限までに確定申告を提出・納付をしていれば発生しない税金です。本来の納税よりも税負担が増えるだけでなく、無申告加算税と延滞税は、税務上損金不算入になります。確定申告をしないことはできないので、申告期限までに申告をしましょう。

法人が確定申告をしないことによるデメリット

法人が確定申告をしない場合、対外的な信用を失います。例えば融資先の金融機関です。融資を受けていれば、法人の決算後に決算書や申告書を融資を受けている金融機関に、提出をするこが多いです。しかし、法人が確定申告をしていなければ、金融機関に提出することはできません。期限を守れない会社として、信用を失うでしょう。

さらに、対外的な信用だけでなく税金にも影響があります。ほとんどの法人が青色申告で申告をしています。青色申告には色々なメリットがありますが、期限内に法人税の申告書を2期連続で提出しなかった場合などには青色申告の承認が取り消されます。青色申告を取り消されると、繰越欠損金の相殺、30万円未満の資産の一括費用処理ができなくなります。

難しい場合は税理士に相談

法人の申告は法人税だけではありません。法人税・地方法人税・法人都道府県民税・法人事業税・地方法人特別税・法人市民税は、それぞれ課税標準や税率が異なります。自分で申告をするのが難しい場合は税理士に相談をしましょう。

相談する税理士を知らない場合は、どの税理士に相談をしたらいいかがわかりません。訪問をした税理士が自分にあった税理士とは限りません。大切なお金に関わることなので、自分にあったピッタリの税理士を選びましょう。ミツモアを通じて税理士に依頼することができます。

監修税理士のコメント

村田累実税理士事務所―東京都

消費税率引き上げに伴う税制改正により、現行4.4%の地方法人税は、10.3%となります。適用は、令和元年10月1日以後に開始する事業年度からです。なお、税金についてお調べになる際は、必ず国税庁のホームページでご確認ください。その他、都道府県庁、財務省、総務省など官公庁のホームページでも最新の正しい情報を確認することができます。

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