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領収書の保管期間は原則7年間|法人・個人で異なる?パターン別に解説

最終更新日: 2019年11月28日

確定申告の経費計算で使った大量の領収書。数も多いし、家庭での保管場所や保管方法に困っている人も多いのではないでしょうか。「大掃除の機会に捨ててしまいたい!」と思うけれど、本当に捨てていいのか心配です。

実は領収書や請求書の保管期間は、法律で決められています。勝手に処分してしまうと、税務調査で大変なことになることも。いつまで保管しなければならないのか、パターン別にご紹介します。

領収書の保管期間は原則7年間

領収書の保管期間は、原則7年です
領収書の保管期間は、原則7年です

領収書は「証憑書類」と呼ばれる書類で、事業に使ったお金がどのように動いたかを証明する大切な書類です。そのため、法律で保管期間が定められています。

しかも法人や個人事業主、赤字や仕入税額控除適用などの違いによって保管期間が異なります。ご自分がどんなパターンに当てはまるかを確認した上で、いつまで保管しておくべきかを知っておきましょう。

法人の領収書保管期間は7年間

法人の場合、領収書は法人税法で「帳簿書類」に属します。帳簿書類とは、現金出納帳や売上帳などの帳簿と領収書、注文書、契約書などの書類をあわせたもので、7年間の保管が義務付けられています。

7年間保管する理由は、税金の時効が7年間だからです。7年を過ぎると原則的に税務調査ができなくなるため、領収書も7年間保管する決まりになっています。

注意すべきは、領収書の保管期間は発行されてから7年ではないこと。7年の始まりは、法人税申告期限日と決められています。法人税の申告期限日は法人の決算日の2カ月後。3月31日が決算日の場合は5月31日が法人税申告期限日となります。

【例】
決算日が2019年3月31日の場合
→法人税申告期限日:2019年5月31日
→領収書保管期間 :2026年5月31日まで

個人事業主の領収書保管期間も原則7年間

個人事業主の場合、保管期間は所得税法で定められており、青色申告と白色申告で異なります。

・青色申告
青色申告を申請している場合の領収書保管期間は7年間です。帳簿や決算関係書類も同じく7年間の保管が義務付けられています。ただし前々年の所得が300万円以下の場合、保管期間は5年間です。

・白色申告
白色申告する方の領収書保管期間は5年間です。ただし、収入や経費を記載した帳簿は7年間の保管が必要です。可能であれば、7年間領収書も保管しておきましょう。

いずれの場合も、保管期間の起算点は確定申告の期限日です。2019年の確定申告であれば、2019年3月15日から7年間、または5年間になります。

赤字の場合の領収書保管期間は10年(2019年4月~)

青色申告の法人が赤字決算で申告した場合は、領収書保管期間が異なります。これは、法人の赤字を繰り越せる期間にあわせた保管が求められるためです。2008年4月1日以降は繰り越せる期間が9年間になり、赤字で申告した年度の領収書は9年間保管していました。

その後さらに税制改革が行われ、2019年4月1日以降に赤字で申告した年度の領収書は10年間保管しなければなりません。

【例】
2006年5月31日の法人税申告期限で法人税を申告した場合 = 9年間保管
→2014年5月31日まで保管

2019年5月31日の法人税申告期限で法人税を申告した場合 = 10年間保管
→2029年5月31日まで保管

仕入れ税額控除を受けている場合は7年間

仕入れ税額控除とは、仕入れにかかった消費税を支払うべき消費税額から差し引く制度のことで、仕入れや流通などで消費税が何度も課税されることを防ぐものです。

仕入れ税額控除を適用して申告した場合は、消費税法に基づく保管期間に準じて保管します。消費税法で定める保管期間は7年間。白色申告の方は所得税法では5年間の保管義務となっていますが、長い期間が優先されるため、7年間の保管が必要です。

領収書の保存方法は?電子データも可能

領収書などの帳簿書類は、原則として紙で保管してください。領収書などをPDFファイル等で発行したり、Web上で確認したりするケースも増えていますが、その場合でもプリントアウトして紙で保管しておきましょう。用紙に日付順に貼ってファイリングしておけば、探す際も迷いません。

2016年の税法改正により、スキャンや写真などを活用した電子データでの保存も認められるようになりました。改正以前にあった3万円以下の領収書のみという条件もなくなり、スマートフォンで領収書を撮影して保存するなど、電子データ保存を取り入れる法人も増えています。

ただし、電子データ保存する場合は、導入の3カ月前までに、税務署に申請し、承認を受ける必要があります。申請を受けていない期間の領収書については、これまで通り、紙での保管が必要なので、注意しておきましょう。

経理書類の保管期間一覧

その他経理書類の保管期間は以下の通りです。あわせて確認しておきましょう。

保管期間 書類名 起算日 根拠
10年 貸借対照表

損益計算書

株主資本等変動計算書

個別注記表

作成日 会社法435
総勘定元帳

各種補助簿

株式台帳など

決算の締切日

 

会社法432
保管期間 書類名 起算日 根拠
7年 会社法435に該当しない決算関連書類(棚卸し表など) 作成日・受領日 法人税法59・67
電子取引情報 電子帳簿保存法施行規則8
取引証憑書類(領収書・借用書・小切手など) 法定申告期限 法人税法59・67
給与所得者の扶養控除等の申告書 所得税法67
退職者の受給に関する申告書 所得税法77
公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
賃金台帳(源泉徴収簿)、給与明細、源泉徴収票 法定申告期限 国税方70-73

労働基準法108

労働基準法施行基規則54

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書 課税関係終了日 租税特別措置法18
課税仕入れの税額控除にかかる帳簿、請求書等 課税期間末の良くいつから2ヶ月を経過した日 消費税法30

消費税法施行令50

保管期間 書類名 起算日 根拠
5年 会計監査報告書 定時株主総会の一週間前(取締役会設置会社は2週間前) 会社法442
金融機関が保存する申告書(非課税貯蓄申告書・海外転勤車の国内勤務申告書など) 通知書の提出日の翌年 所得税法施行令48

所得税法施行規則13

税特別措置法施行規則3

租税特別措置法施行令2

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領収書の保管や確定申告の相談は税理士へ!
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確定申告が終われば、必要ないようにも思える領収書ですが、領収書の保管期間は、5年または7年間と決められています。さらに、その起算日は、それぞれの申告期限日となるなど、知らずに処分してしまうと、税務調査などで困ることになりかねない決まりもあります。

税法は所得税法、法人税法、消費税法などさまざまで、それぞれに決められていることが異なっていることも。税制改革が行われた場合でも「知らなかった!」ではすまされません。

毎日の業務で忙しい中、よくわからない税金について学ぶのは難しいものです。だからこそ、困ったときには、税金のプロである税理士に相談してみるのもおすすめです。

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