網戸が破損してしまったとき、穴や破れが軽度であれば、自分で補修できます。そのままにしておくと虫が入ってきてしまうので、早めに直しておきたいところです。
網戸は以下のようにさまざまなダメージにさらされ続けています。
- 紫外線に当たり続けて劣化する
- 台風などの自然災害でダメージを受ける
- 子どもやペットのいたずらなどで傷む
寿命はおよそ5~10年といわれており、それ以上の年数が経っているなら張り替えも視野に入れましょう。
自分で直せる網戸の穴あきの程度は?
穴あきの程度によって、「自分で簡単に補修できる場合」「張り替えが必要な場合」「業者に頼らなければいけない場合」の3つに分けられます。
穴あきの範囲が狭い場合、その場で簡単に補修することが可能です。
状態 | 対処法 |
数cmほどの小さな穴・ほつれがある | 補修シート・テープを貼る |
広く破れている
大きな穴が開いている 5〜10年以上網戸を張り替えていない |
網戸を張り替える |
以下の網戸を使用している
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業者に張り替えを依頼する |
穴が大きすぎて補修シールでは対応できないとき、網戸の寿命である5〜10年をすぎているときは網戸の張り替えが必要です。網戸に穴が開く・破れるということは網自体の耐久性が下がっている可能性が考えられます。補修シートやテープで直す方法は、あくまでも応急処置にすぎないということを頭に入れておきましょう。
また網戸の種類によっては、自分で補修できないものがあります。
ロール網戸はクルクルと巻いて収納できるタイプ、ジャバラ網戸は折りたたみ式のものです。これらのタイプは修復しても、何度も開け閉めすることですぐにテープが剥がれてしまいます。
ステンレスやグラスファイバーなどは、補修材が効かないうえに素人には扱いづらい素材です。
自分で網戸を補修するときには、「ポリプロピレン」または「ポリエステル」が使われている一般的な網戸であることを確認してくださいね。
自分で網戸の穴を補修する方法
小さな穴やほつれであれば、簡単にかつ安く網戸を補修することができます。以下で手順も含めて詳しく解説していきます。
網戸の補修に必要なシール・テープ
補修シール・テープはホームセンターやネットショップで手軽に購入できます。事前に補修する穴の大きさは測っておき、補修の範囲に合わせて選ぶのがオススメです。
以下で状況別にオススメの補修アイテムを紹介します。
【穴が比較的大きいとき】網戸補修テープ
補修テープは補修したい穴や破れが比較的大きいとき、自由な大きさに調節したいときに便利です。フチが無いので目立たず、一気に張ることができます。
【補修部分を目立たせたくないとき】イワタニ 網戸補修シート
耐久性にも優れていて、雨風にも比較的強いという特徴があります。
5サイズ展開されているため、補修する穴の大きさに合わせて選べます。
【取り外ししたいとき】網戸のやぶれをふさぎます 網戸パッチ
【枠が破れたとき】ニトムズ 強力網戸補修シート 枠用
網戸の穴をシート・テープで補修する手順
補修シート・テープを使って網戸を直す手順は非常にカンタン。穴の周辺をきれいにしたあと貼り付けるだけでラクラク完了です。
補修の手順 |
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シートやテープは、粘着剤などを使って貼り付けるものが多いです。
粘着力を十分に発揮し網戸との密着性を高めるために、まずは穴周辺のホコリなどを落としてきれいにしましょう。濡らしたメラミンスポンジを使い、汚れをこすり取るとラクチンです。
補修シート(パッチ)の重なり部分が大きくなりすぎるなら、穴のまわりで余分になる部分をカットします。こうすることで、修復した跡が目立ちにくくなります。また外から引っかからなくなるため、穴の広がりを防止することも可能です。
最後に、補修シートテープを内側から貼って完成です。内側から補強することで、ペットや子供の引っかきを防ぐことにつながります。
補修方法は以下の動画も参考にしてみてくださいね。
家の中にあるものでも応急処置はできる
「すぐに網戸を補修したい」「ホームセンターに行くのが面倒」という方のために、家の中にあるもので網戸の補修ができる方法をお伝えします。以下のアイテムを使うと、網戸補修は可能です。
- 透明のマニキュア
- 釣り糸
- マジックテープ
- 防水テープ
補修する穴が小さい場合、透明のマニキュアを活用できます。補修部分に多めに塗るだけで、簡単に穴をふさぐことが可能です。ただし速乾性がなく、穴が大きい場合は適していない点に注意が必要です。
釣り糸で補修部分を縫う方法もあります。ただし手間がかかること、手が届きにくい網戸の上部は補修しにくいことがデメリットです。
手芸などで使うマジックテープや防水テープが家庭にある場合、補修テープとして代用できます。網戸と素材が異なるため目立つのは避けられませんが、応急措置としては得策です。防水テープは風や衝撃に弱いため、必ず補修部分の表と裏の両面から貼るようにしてください。
自分で網戸のデコボコ・たわみを補修する方法
網戸の劣化症状として、表面がたわんだりデコボコしたりといったケースが見られます。網戸のネットを指で押してみたときに、元の形状に戻らずたわみができてしまうことも。
そんなデコボコしてしまった網戸には、ドライヤーの風を当てることで対処可能です。
対象の部分から程よく離し、ドライヤーの温風を当てます。しばらくしたら冷風に変えるか、もしくは数分放置して冷まします。
これを繰り返すことで、デコボコ・たわみの修復は完了です。
この方法を試しても効果が出ない場合は網戸の寿命です。張り替えを検討しましょう。
網戸の破損が大きい・寿命がきた場合は張り替えを
穴が大きすぎて補修シールなどでは対応できないとき、そして網戸の寿命が過ぎているときは張り替えをしましょう。
網戸の寿命は、一般的に5〜10年が目安です。ほとんどダメージが見当たらない状態でも、10年経過した網戸は張り替えが推奨されています。南面や西面など日当たりのよい場所の網戸の場合、約2年が交換の目安です。
網戸の寿命がきているサインとして、以下のようなものがあります。
- 網にホコリがたまりやすくなっている
- 網全体がたるんでいる
- 洗っても汚れが落ちにくい
網戸の張り替えに必要な道具
網戸の張り替え作業には以下のような道具が必要です。自力で網戸の張り替えを行う場合、1枚2,000円程度かかります。
張り替えに必要な道具 |
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張り替える網は、網目の大きさや色に注意しながら選びましょう。
張り替え用のネットを切る際、網戸専用カッターを使うときれいに切ることができます。一般的なカッターナイフでも代用可能です。
クリップは新しい網をピンと張って仮留めするのに使用します。また網を枠に固定するために、網押さえローラー・網押さえゴムも必要です。
これらの道具を揃えるのが面倒という方には、網戸張り替え用キットの購入が便利でオススメです。
網戸を張り替える手順
張り替えの手順 |
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まず網を押さえているゴムをはずします。ゴムの切れ目を探し、ローラーの反対側にある尖っている部分を使って引き出すのがポイントです。古い網を取るときは、押さえゴムを上に引っ張るようにして丁寧に外していきます。
次に網戸の枠にあわせて、新しい網のサイズを調整します。枠の内側より20㎝程度大きめに切っておくと安心です。
そしてクリップを使い、ネットを網戸の枠に仮留めします。ローラーを使ってゴムを押し込んでいき、余ったゴムをカットしましょう。
最後にはみ出たネットを丁寧にカットすれば完成です。
より詳しく手順を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
その他の一般的な網戸であれば、自分で張り替えることも可能です。張り替え方法については以下の記事を参考にしてみてください。
張り替え後はこまめに掃除メンテナンスをしよう
せっかく網戸を張り替えたのなら、その後もこまめに掃除してきれいにしておきましょう。換気がより快適になるうえ、網戸も長道します。
お掃除の頻度の目安は月に1回程度です。風が強い時期は黄砂や花粉の付着量が増えるため、週1回程度を目安にしましょう。
面倒くさいと思われがちですが、家にあるものや100均グッズで簡単にお手入れすることができます。
網戸を外さずに掃除する手順 |
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ブラシなどでホコリを落としてから、水拭きにとりかかるのがポイントです。汚れを落とさずに水を使うと泥になり、逆に網戸の汚れがひどくなってしまいます。
詳しい網戸掃除の方法は以下の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
網戸の張り替えを業者に依頼するときの費用相場
網戸の張り替え・交換にかかる費用は、3,000〜5,000円が相場です。持ち家と賃貸物件のどちらでも、同じ費用で交換に応じてもらえます。
短時間の作業やきれいな仕上がりが業者へ依頼するメリットです。特殊な素材の網戸を張り替えるほかに、作業のスペースを確保できない場合も業者に頼むことをオススメします。
業者選びのポイント
費用をできるだけ安く抑えたいなら、数社から相見積もりを取ることをおすすめします。どの部分にどれくらいの費用がかかっているのか、明細を細かくチェックすることも重要です。
人柄や対応力もよく観察しておきましょう。網戸は大型な上、他の家具を動かさなければ作業できない場合もあります。状況に合わせて動いてもらえる業者なら安心して作業をお任せできます。
下請け業者に依頼するホームセンターなどではなく、万が一の際に責任の所在を明らかにできるよう、自分で作業する業者を選ぶのもポイントです。
賃貸物件の網戸も入居者が直すのが基本
自分で補修 |
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大家さんが補修 |
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賃貸物件に住む際の契約内容の中には、網戸の扱いに関しても明記されています。
網戸に穴が開いたり破れたりしたときには、基本的には自分で補修・張り替えをしなければなりません。
網戸は「消耗品」として扱われるのが一般的です。電球などと同じ扱いで、基本的には入居者の負担で交換します。
ただしまれに網戸を「設備」と定めている場合もあります。この場合は勝手に張り替えすることができません。
台風などの自然災害によってアパートなどの多くの部屋で一斉にダメージを受けた場合には、貸主側の負担で張り替えを行ってくれるケースが多いです。また建物全体の網戸の経年劣化が激しい場合、貸主側の負担で張り替えを実施することもあります。紫外線や雨風による劣化は入居者が完全に防げないダメージであるため、過失には該当しないのです。
ちなみに、入居時すでに破損・劣化があったときには、ほぼ確実に管理会社や貸主が負担してくれます。きちんとチェックしておきましょう。
不安なら管理会社や大家さんに相談しよう
網戸に穴が開いたり破れたりしたときは、まず管理会社や大家に相談しましょう。
予想では自己負担だと思っていても、貸主側負担で補修や張り替えに対応してもらえるケースは多いです。
賃貸借契約の内容は、法律で一律に定められているものではなく、あくまでも貸主によって独自に定められています。そのため網戸の補修に関する対応についても、貸主によって異なります。
自分で補修するのが難しいときは業者に依頼がおすすめ
この記事では、網戸に穴が開いたり破れたりしたときの補修方法や原因について紹介してきました。
網戸に穴・破れを発見したら、網全体が劣化している可能性があります。早めの補修はもちろん、張り替えも検討しましょう。
賃貸物件の場合、大家さんや管理会社に連絡する必要があります。「自分で補修すべき」場合と「自分で補修してはいけない」場合に注意しましょう。
ロール網戸やジャバラ網戸など、自分では補修できない種類のものは、業者に依頼して直します。
そこで重要なのが相見積もりです。複数の業者から提示された見積額を比較検討し、納得できる費用で依頼をしましょう。
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