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引っ越し時にベッドはどう運ぶ?運搬時の料金相場と解体・組立方法

最終更新日: 2025年01月06日

引っ越し業者はベッドを運べるサイズに解体して運搬した後、新居で組み立てるのが一般的です。

ただし大きさによってはクレーン車で運搬するケースや、種類によっては解体できないケースもあり、配送料金が高くなることがあります。

引っ越しに伴うベッドの運搬について、運び出せる業者の料金相場やベッドの解体、組み立てる方法を解説します。

ベッド運搬がお得な引っ越し業者を探す

【種類別】引っ越しでベッドを運ぶ3つのパターン

市販されているベッドの多くはマットとフレームに分解して引っ越し先へ運んでもらえます

ただし海外製やパイプを溶接したものなど、メーカーや種類によっては解体や組み立てができないベッドがあるため、注意が必要です。種類別のベッドの運び方について紹介します。

1.シングルベッドは解体せずにそのまま運ぶ

シングルベッド

シングルベッドは一体型と組立式があります。マットとフレームが一体になっているタイプは解体できないため、そのままの状態で運び出すのが一般的です

ただしマットレスベッドのような組立式は、フレームやヘッド、脚といった部分を解体して運べるベッドもあります。引っ越し業者に依頼する際には、説明書を渡したうえで作業を依頼しましょう。

2.セミダブル以上のベッドは一部分解して運ぶ

ダブルベッド(引き出し付き)

セミダブルやダブル以上のベッドは、収納付きやローベッドなどがあります。引き出しや床板など、一部箇所はドライバーで分解して運びましょう。

引っ越し業者に分解や組み立てを依頼する際は取扱説明書を渡してから作業を依頼します。あわせて新居でベッドを組み立てた後は、ネジの緩みや接続部分にずれがないか確認することが大切です。

3.跳ね上げ式やロフトベッドは分解して運ぶ

二段ベッド

マットレス部分を持ち上げると収納スペースがある「跳ね上げ式」や「ロフトベッド」は、分解して運びます

ただしサイズが大きくて構造も特殊なため、大人1人または2人以上で解体して組み立てようとすると接続できない可能性があります。無理をせず、プロの業者に依頼しましょう。

引っ越しでベッドを運ぶ前に確認する3項目

引っ越し業者にベッドの運搬を依頼するにあたって、下記3つのポイントを確認することが大切です。

  1. ベッドのサイズがどれくらいあるのか
  2. ベッドの解体と組み立てができるか
  3. ベッドの運び入れルートが確保できるか

1.ベッドのサイズがどれくらいあるか

ベッドのサイズを確認しましょう。大きさは一般的に縦幅が195〜200cm、横幅は100〜180cm以上になります。目安のサイズは下記のとおりです。

サイズ 横幅 長さ
シングル 100cm 195~200cm
セミダブル 120cm 195~200cm
ダブル 140cm 195~200cm
クイーン 160cm 195~200cm
キング 180cm 195~200cm

ベッドの形状は高さや機能によって種類わけされています。収納付きベッドをはじめ、高さのないベッドや脚付きマットレスなど、種類も豊富です。

引っ越し先に設置するとき、ベッドが設置できるスペースがあるのか確認しましょう。物件の内見時に部屋の広さとベッド、その他の家具の寸法を明確に測っておくと安心して設置できます。

2.ベッドの解体と組み立てができるか

引っ越し先へ持っていきたいベッドについて、解体や組み立てができるタイプか確認しましょう。床板やネジといった解体して組み立てられるベッドがある一方で、IKEAの大型ベッドのように分解や組み立てができないタイプがあります。

ベッドを解体せずに搬出できるかどうかは、ベッドのサイズや形状などによって変わるため、注意が必要です。

3.ベッドの運び入れルートが確保できるか

部屋からトラックまでの運搬ルートを確認しましょう。玄関からの搬出入が難しいときは2階の窓などから搬出入を行うこともあります。具体的に確認するポイントは、以下のとおりです。

  • 部屋の入口と玄関の間口の広さ
  • 共有部分にある廊下の幅
  • エレベーターの広さ
  • 階段の幅
  • 踊り場のスペース など

玄関ドアからの運び出しが難しいことに気づいたら、見積もり前から業者に伝えておきましょう。新居の間取り次第でベッドの解体や組み立て、クレーン車による搬出入作業ができますが、2,000〜30,000円の追加料金がかかります

業者に見積もりを依頼するとき、旧居と新居の間取りを確認したうえで依頼しましょう。

引っ越しでベッドを運んでもらえる5つの業者と料金相場

プロの業者に引っ越し先へベッドを運んでもらうとき、大きさや分解・組み立ての有無、移動距離によって料金が決まります

ベッドの運搬とあわせて解体や組み立ても依頼できますが、サイズや種類によっては別途2,000~4,000円の追加料金がかかったり、断られたりするケースもあるため注意しましょう。

主な業者の引っ越し時にかかる料金の目安は、下記のとおりです。

配送方法 料金目安
アートセッティングデリバリー「家財おまかせ便」 17,070円~

※解体や組み立ては各工程ごとに3,300円かかる

アーク引越センター「大物限定プラン」 要見積もり
日本通運「単身パックL」 30,800円~

※折りたたみや分解可能なベッドのみ運べる

※解体は2,200円、組み立ては3,300円別途料金がかかる

赤帽 4,950円~(引越し作業と同等作業の場合は13,750円~)
混載便 5,000円~

アートセッティングデリバリー「家財おまかせ便」

アートデリバリー家財おまかせ
出典:アートセッティングデリバリー「家財おまかせ便」

ベッドをはじめとした家具や家電を1点から配送できるサービスです。シングルベッドだけでなく、ダブルベッドのようなサイズが大きいベッドも運べます。

最短翌日に配送してもらえるほか、時間指定も可能ですが、解体と組み立てを依頼すると、それぞれ3,300円の料金がかかります。加えて即日での配達もできないため、遅くても引っ越し日の前日までに配送しておきましょう。

アーク引越センター「大物限定プラン」

アーク 大物
出典:アーク引越センター「大物限定プラン」

ベッドをはじめ、タンスや冷蔵庫といった大型の家具や家電だけを運べる引っ越しサービスです。荷造りから運び出し、配置まで対応してもらえます。

大型家具・家電の取り扱いに慣れていることから安心して依頼できる一方で、対応できる業者はあまり多くありません。事前に条件のすり合わせやどのように扱ってほしいかの要望をきちんと伝えられるとき、トラブルなく利用できるでしょう。

日本通運「単身パックL」

日通「単身パックL」
出典:日本通運「引越し単身パックL」

単身パックでベッドを運び出すことも可能です。ただしコンテナに収まる荷物しか積み込めないため、運べるベッドの種類は限られます。

たとえばパイプベッドやマットレスは折りたたみできるタイプや、小さく分解できるタイプなら持っていくことができ、2,200円の解体料金と3,300円の組み立て料金を支払えれば、依頼できます。

赤帽

出典:赤帽 首都圏 軽自動車運送協同組合

軽トラックの荷台にベッドを載せて引っ越しができる赤帽を利用するのも選択肢のひとつです。移動距離と作業時間が短い場合、比較的安い料金で作業ができます。

ただし、料金表の注意事項に引越し作業と同等の作業を行うと、引越運賃料金が適用されます。具体的にどのような作業が引越し作業と同等とされるかは不明です。当日に追加料金が発生しないようにするためには見積もり時にどのような作業を希望するか、要望をもれなく伝えましょう。

混載便

トラックの荷台を複数の利用者で分け合って荷物を積み込んで配送するサービスです。トラックの燃料代や輸送の人件費を利用者で折半するため、旧居から新居へダイレクトへ運搬するチャーター便よりも料金が安くなる傾向があります。

通常の引っ越しサービスよりも料金は安価ですが、使用するトラックがいっぱいになるまで載せないと出発できないため、いつ届くのかわからない点に注意が必要です。

引っ越しでベッドの配送料金が高くなる事例

引っ越し時にベッドを運んでもらう際、条件によっては料金が高くなる可能性があります。

具体的な事例は下記のとおりです。

  1. 遠方に配送するとき
  2. 搬出入作業でクレーン車を使用するとき
  3. 配送日が引越しの繁忙期と重なるとき

1.遠方に配送するとき

遠方へ引っ越す場合、人件費やガソリンなどの燃料代がかかることから、運搬料金が高くなります。たとえば東京から名古屋、または大阪へ引っ越したとき、ベッドの運搬料金は以下のとおりです。

引っ越し先 運搬料金
東京→名古屋 32,200円
東京→大阪 35,100円

※ベッドのサイズは幅98cm×奥行200cm×高さ85cmを想定

※運搬料金はアートセッティングデリバリー「家財おまかせ便」利用時を想定

移動距離が遠くなるほど、運搬料金が高くなります。少しでも料金を安く抑えたいなら、混載便も検討しましょう。ただし、到着日時の指定はできません。

2.搬出入作業でクレーン車を利用するとき

クイーンやキングといったサイズが大きいベッドが玄関ドアから搬出できないときや、高層階への搬出入を行う場合、クレーン車による吊り下げ・吊り上げ作業を行います。

クレーン作業の際、クレーン車のチャーター料金等が別途かかるため、人力のみと比べて配送料金が高くなるので注意が必要です。

なお2階までであれば、人力で吊り下げや吊り上げの搬出入作業を行う場合があります。クレーン車を使った作業の時よりも料金は安いですが、1階の旧居から1階の新居まで運ぶ時よりは料金が高くなるので注意しましょう。作業方法と追加料金は、下記のとおりです。

作業方法 追加料金
1階の旧居から1階の新居へ運ぶ なし
人力で吊り下げ・吊り上げ作業を行う あり(目安:5,000~10,000円)
クレーン車で吊り下げ・吊り上げ作業を行う あり(目安:数万円)

3.配送日が引越しの繁忙期と重なるとき

引っ越し業者にベッドの配送を依頼するとき、配送日が引っ越しの繁忙期でないかを確認することも大切です。2月下旬〜4月上旬までは、進学や就職に伴う引っ越しが多い時期で需要が高くなるため、引っ越し業者の作業料金も高くなります。

たとえば50km未満にある新居へ引っ越した場合、通常期と繁忙期で比較した引っ越し料金の相場は、下記のとおりです。

時期 引っ越し料金
通常期(1~2月、5~12月) 25,847円
繁忙期(3・4月) 26,777円

※ミツモアにおける引っ越しサービスの応募価格の平均値を参照(2023年12月1日~2024年11月30日)

通常期と比較すると、繁忙期は約1,000円料金が高くなります。引越しする日程を調整できるときは、この時期を避けることをおすすめします。

引っ越しでベッドを運んでもらえないときの対処方法

引っ越しで新居にベッドを運べないときや、解体・組み立て費用が配送料金よりも買い替えたほうが安くなるとき、要らなくなったベッドは下記のような対処方法を行いましょう。

処分の仕方 費用の目安
自治体に粗大ごみとして回収してもらう 2,000円前後
不用品回収業者に依頼する 3,000~10,000円
リサイクルショップで買い取ってもらう 0円(利益が出ることもある)
ベッドを購入したお店に引き取ってもらう 3,000~4,000円
引っ越し業者に引き取ってもらう 5,000~10,000円

1.自治体に粗大ごみとして回収してもらう

処分費用をなるべく抑えたい場合、粗大ごみとして回収してもらいましょう。自治体によって異なりますが、費用の目安は2,000円前後です。

粗大ごみの回収は予約制であることが多く、引越しシーズンには予約が混みあってスムーズに処分ができない場合があります。

加えてベッドフレームやマットレスは、回収場所まで持っていかなくてはいけません。解体が難しいタイプのベッドフレームを処分するときや、体力に自信のない方は注意が必要です。

参考 主要都市のベッド処分費用(シングルサイズのベッドフレームとマットレスを同時処分した場合)
自治体名 処分料金
世田谷区(東京都) 2,600円
横浜市(神奈川県) 2,000円
名古屋市(愛知県) 2,500円
大阪市(大阪府) 1,200円

2.不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者にベッドの回収を依頼するのも選択肢のひとつです。自宅までベッドを回収に来てもらえるため、運搬の手間はかかりません。

ただし業者や対象地域によって異なるものの、自治体の回収費よりも高くなることが多いので注意しましょう。自治体の回収日程が合わないときや、急いで処分したい人におすすめです。

不用品回収業者から見積もりを取る

3.リサイクルショップで買い取ってもらう

ベッドの状態が良ければ、リサイクルショップに買い取りを依頼できます。販売金額を引っ越し費用の足しにできる一方で、買い取りに対応していないショップがあったり、出張買い取りサービスを行っていないところでは、運搬の手間がかかる点に注意しましょう。

なおショップによっては、自宅まで引き取りに来てくれるサービスがありますが、出張費用を必要としているショップもあります。

出張引き取りサービスを利用するのであれば出張料金の有無について確認しましょう。

4.ベッドを購入したお店に引き取ってもらう

不要になったベッドを引き取ってもらえるサービスを提供するベッド販売店もあります。

処分費用や引き取ってもらえるベッドのサイズ、タイミングは販売店によって異なります。サービス内容や費用面をよく確認したうえで利用しましょう。

5.引っ越し業者に引き取ってもらう

引っ越し時に出た不用品の回収を行う業者があります。事前に申し込みが必要なオプションサービスなので、見積もりのときに処分してもらえるのか確認しましょう。

なお、多くの大手引っ越し業者は回収対応を行っていません。

自分でベッドを解体・組み立てる方法

引っ越し業者にベッドの運搬を依頼すれば、壁や床を傷つけるリスクがほぼない状態で運んでもらえますが、高い費用がかかります。解体や組み立てが可能なベッドの場合、自分で行うことで解体や組み立て費用が節約できるでしょう。

その際、1人で無理して作業を行うとケガをしたり、壁や床が傷ついたりする可能性があるため、2人以上で行うようにしましょう

解体や組み立てに必要な道具と方法について紹介します。

ベッドの解体や組み立て時に必要な道具を用意する

ベッドを解体、または組み立てるにあたって必要な道具は下記のとおりです。

  • ドライバー
  • 六角レンチ
  • ネジ袋
  • 軍手
  • 紐や養生テープ
  • 緩衝材
  • プラスチック製のハンマー

あわせてベッドの取扱説明書やペンチ、ニッパー、ハンマーなどの道具も用意しておくと作業しやすくなります。

引っ越し日前にベッドを解体する

ベッドの解体は、下記のような流れで行います。

  1. ベッドのマットレスや寝具を外して枠組みだけの状態にする
  2. スマホやデジカメなどで解体前のベッドの写真を細部まで撮影する
  3. 対角線上に少しずつネジやボルトを緩めて外し、なくさないように袋にまとめる
  4. 床板やヘッドボード、脚を外す
  5. ベッドフレームを解体する

自分で解体作業を行う際、ネジやワッシャーなどの小さな部品を袋にまとめて保管するなど、部品を紛失しないようにしましょう

あわせて無理に解体しようとすると、部品の破損やケガにつながります。さらに床や壁などを傷つける可能性があるため、プラスチック製のハンマーで叩いて抜き取ったり、ダンボールや養生シートを敷いたうえで作業することが大切です。

引っ越し後にベッドを組み立てる方法

新居に引っ越した後、自分でベッドを組み立てます。ベッドの種類によって組み立てる手順が異なるため、取扱説明書を確認しながら2人以上で作業を進めましょう

具体的な組み立て方法は、以下のとおりです。

  1. 床に毛布やバスタオルなどを敷いたうえでベッドのパーツや部品を配置する
  2. ネジで7割程度の緩さで仮締めした後、本締めをする

組み立てる際、作業スペースは広めにとっておきましょう。パーツごとに組み立てやすい場所に置いたり、ネジは仮締めした後に本締めをするなど、工夫を凝らすことで効率よく作業を進められます。

新居へ引っ越す前にベッドの運び方を決めておこう

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引っ越しでベッドを運ぶには、一度解体して配送した後、新居で組み立てる作業が必要です。

自力でやろうとすると、人手が必要になるのはもちろん、タイプによっては分解・組み立てができないものもあり、手間がかかってしまいます。引っ越しが決まったら、ベッドのサイズや搬出入経路を確認したうえで業者に依頼しましょう。

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