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省エネ給湯器とは?種類やメリット・デメリットを徹底解説

最終更新日: 2024年08月13日

「省エネ給湯器って実際どう?」「高い初期費用を支払ってでも、省エネ給湯器にするべき?」

省エネ給湯器の導入を検討中の方には、このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。また、一口に省エネ給湯器といっても、「エコキュート」「エコジョーズ」「エネファーム」「エコフィール」などそれぞれ特徴が異なります。

本記事では、従来型と比較した省エネ給湯器のメリットやデメリット、各種の特徴などについて解説していきます。

省エネ給湯器とは

屋外に設置された給湯器本体

省エネ給湯器とは、従来の給湯器と比較してエネルギー効率が高く、環境への負荷が少ない給湯器のことをいいます。毎月の光熱費を抑えられることはもちろん、環境にも配慮された設計が魅力です。

現在では交換時に省エネ給湯器を選ぶ方が多く、自治体によっては補助金を設けているところもあります。

短期的な導入費用は従来の給湯器よりも高くなりやすいですが、毎月の光熱費を削減できるため、長期的にはお得に使い続けられます。

省エネ給湯器の種類

省エネ給湯器の種類は以下の4つの種類があります。以前は「エコウィル」というガス給湯器も販売されていましたが、2017年にエコジョーズがスタンダードとなり、現在は販売が終了しています。

種類 熱源 方式 給湯効率
エコキュート 電気 貯湯式 エネルギー利用率300%
エコジョーズ ガス 瞬間式 給湯効率95%
暖房効率89%
エネファーム ガス 貯湯式 エネルギー利用率95%
エコフィール 石油 瞬間式 給湯効率95%
暖房効率95%

エコキュート

エコキュートは電気を利用してお湯を沸かす仕組みが大きな特徴です

電気を使用し、空気中の熱を利用してヒートポンプでお湯を作る仕組みとなっています。大気中の熱を利用して効率的にお湯を作り出すため、投入したエネルギーの3〜4倍の熱エネルギーを得ることができます。

環境への負荷が少なく、特に深夜電力を利用することで電気代を抑えられます。ただし、初期投資が高く、設置スペースも必要です。

エコジョーズ

エコジョーズは高効率のガス給湯器です。従来のガス給湯器では捨てていた排気ガスの熱も利用する潜熱回収型で、約95%という高い熱効率を実現しています。これにより、従来型と比べて約15%の省エネが可能です。

エコキュートよりも初期費用が抑えやすく比較的導入しやすい点がメリットですが、ガスを使用するため、CO2の排出はあります。

エネファーム

エネファームは、給湯だけでなく発電も可能な省エネ給湯器です。都市ガスやLPガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて発電します。

電気と熱を同時に生産できる点が特徴で、高性能なものでは50%を超えるような性能のものもあります。ただし、他の給湯器と比べて初期コストが高く、100万円以上からが相場となっています。

エコフィール

エコフィールは石油でお湯を沸かす給湯器です。灯油を燃料とし、エコジョーズと同様に排熱を再利用する潜熱回収型のシステムを採用しています。

従来の石油給湯器と比べて約13%の省エネを実現し、特に都市ガスが整備されていない地域での選択肢として注目されています。

エコウィル※販売終了

エコウィルは2017年まで製造・販売されていた給湯器で、2024年現在は販売が終了しています。エコウィルを使用していて交換する場合、エコジョーズまたはその他の給湯器へ取り替える必要があります。

省エネ給湯器のメリット

マイホームの前に集まる家族

省エネ給湯器の主なメリットは以下の通りです。

それぞれ1つずつ解説していきます。

熱効率が高く毎月の光熱費が安くなる

省エネ給湯器の最大の特徴は、熱効率が高く毎月の光熱費を節約できることです。従来の給湯器と比較して、エネルギーをより効率的に利用するため、同じ量のお湯を沸かすのに必要なエネルギーが少なくて済みます。

例えばエコキュートは大気中の熱を利用するため、投入電力の3〜4倍の熱エネルギーを得ることができます。エコジョーズやエコフィールも、排熱を再利用することで約90%以上の高い熱効率を実現しています。

この高効率により導入費用は高くても、長期的には光熱費のコスト削減が期待できるでしょう。

CO2の排出量を減らせる

CO2の排出量を減らせるため、地球にやさしいことも大きなメリットです。エネルギー効率が向上することで、燃料の消費量が減少してCO2の排出量も削減されます。

特にエコキュートはCO2の排出がないだけでなく、需要の少ない夜間電力を利用することで、発電所の稼働効率を高められるメリットがあります。また、エネファームも発電と給湯を同時に行うことで、総合的なCO2排出量を抑えられます。

このように、省エネ給湯器の使用は、家庭レベルでの環境保護活動の一環であるといえるでしょう。

種類にごとに違ったメリットがある

一口に「省エネ給湯器」といっても、種類によってそれぞれ違った機能やメリットがあります。

  • エコキュート:電気を使用するため安全性が高くコストを抑えやすい。非常時でもお湯を使える
  • エコジョーズ:導入コストが比較的安価。コンパクトなので狭いスペースでも設置できる
  • エネファーム:給湯と同時に発電できる。停電時のバックアップ電源としても機能する
  • エコフィール:灯油を使用するため、強力な給油が可能で、寒冷地に向いている

このように、ライフスタイルや家族構成、住んでいる地域によって家庭にあった省エネ給湯器を選べます。

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省エネ給湯器のデメリット

悩んでいる女性

さまざまなメリットのある省エネ給湯器ですが、デメリットも押さえておきましょう。省エネ給湯器の主なデメリットは以下の通りです。

導入にコストがかかる

いずれの省エネ給湯器も、従来の給湯器と比較して本体単価が高く、一般的に初期費用は高くなります

例えば、エコキュート(20万円〜※)やエネファーム(100万円〜)は、高性能かつ複雑なシステムゆえに、従来の給湯器よりもかなり高価です。

エコジョーズ(10万円〜)やエコフィール(10万円〜)は上記と比較すると安価に導入できますが、それでも一定のコストがかかります。導入コストの高さによって、省エネ給湯器の導入を躊躇してしまうという家庭もあるでしょう。

※本体価格のみ

工事費用が高い

導入コストだけでなく、工事費用も高くなりやすい傾向にあります

省エネ給湯器の設置は、単純な機器の交換よりも複雑な工事を必要とする場合が多いです。

例えばエコキュートの場合、大型の貯湯タンクの設置や電気工事が必要となり、工事の規模が大きくなります。エネファームも燃料電池システムの設置に伴い、より専門的で高度な工事が必要です。

エコジョーズやエコフィールでも、既存の配管システムの変更が必要になるケースがあります。

これらの工事費用は機器本体の価格に上乗せされるため、総合的な導入コストをさらに押し上げることになります。

お湯の量によっては損をする

一般的に省エネ給湯器はランニングコストを抑えられますが、必ずしもお得になるとは限りません。省エネ給湯器は、一定量以上のお湯を使用することで効率性が発揮されます。

しかし少量のお湯しか使わない場合、高効率の恩恵を十分に受けられず、高額な初期費用を回収するのに長期間かかる可能性があります。特にエコキュートの場合は貯湯式のため、使用量が少なすぎると余分な電力を消費してしまうかもしれません。

エネファームも発電と給湯を同時に行うため、お湯の使用量が極端に少ない場合などは、その利点を活かしきれない可能性があります

省エネ給湯器への買い替えを検討している場合は、毎月の浮いた光熱費で差額回収ができるかどうか、シミュレーションをしてみると良いでしょう。

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