お風呂のドアが突然外れたら、あわててしまう人もいるでしょう。ドアを直す際は、ただ元に戻せば問題ないのか、修理・交換が必要なのかを見極める必要があります。ドアタイプごとの取り付け方や、外れる原因、修理・交換費用の相場を紹介します。
折れ戸タイプのお風呂のドアの取り付け方
折れ戸タイプの取り付け方は、レールから外れてしまったドアを、もう一度はめ直すイメージです。基本的なはめ方は以下になります。
- 軍手を付けてドアを両手で持つ
- 固定軸の下側、可動軸の下側の順にはめる
- 次に固定軸の上側、可動軸の上側の順にはめる
- 必ず上下どちらもレールにはまっていることを確認する
製品によって、ドアの構造や取り付け方は少しずつ異なります。作業時にドアを開くか閉じるか、浴室側と脱衣所側のどちらからはめるか、作業の基本は事前にチェックしましょう。
蝶番タイプのお風呂のドアの取り付け方
蝶番(ちょうつがい)タイプのドアが中途半端に外れている場合は、先に完全に外した状態にします。一般的なドアの外し方は、以下の通りです。詳しくは、ドアの説明書やメーカーサイトで確認しましょう。
- 蝶番の軸部分のカバーを上げて外す
- 止まるまで軸を引き上げる、または引き下げる
- ドアを持ち上げて外す
- 手動ドライバーで、上下端にある取り付けネジだけを外す
- 蝶番が上にあったものか下にあったものか、分かるようにしておく
- 蝶番が壊れていたら交換する
- 取り外した時と逆の手順でドアを取り付ける
ドア枠のネジ穴はホームセンターなどで購入できる『埋め木』や、木工用の接着剤で補修します。
作業は2人で行い、蝶番の調整ネジには触れないように気を付けましょう。取り付けた後のドアの開閉に問題がなければ終了です。
お風呂のドアが外れる原因
お風呂のドアは何度も開閉することで、部品や取り付け部分が摩耗していきます。10年以上使用しているなら、寿命の可能性もあります。お風呂のドアが外れる原因をタイプごとに理解し、適切な修理方法を見つけましょう。
蝶番タイプ:蝶番のネジのゆるみ・蝶番の劣化
蝶番タイプのドアが外れる原因には、振動による蝶番ネジのゆるみや、蝶番の劣化が考えられます。ドアの位置がずれてきて開閉がしにくくなったら、蝶番のネジがゆるんでいるのかもしれません。
経年劣化で蝶番が壊れた可能性もあります。長い期間に渡って繰り返し負荷がかかると、金属の心棒や羽部分でもゆがむためです。
基本的には蝶番の交換で解決できます。ただしドア枠部分の傷みが原因で蝶番位置を変える場合、素人には難しいので、業者に頼んだ方がよいでしょう。
折れ戸タイプ:戸車の劣化
折れ戸タイプのドアが外れる主な原因は、戸車の劣化です。折れ戸の戸車とは、レールの上を走るローラー部品で、ドアの上下または片方に取り付けられています。新しいタイプの折れ戸には、車輪のないガイド式も増えています。
戸車・ガイドの経年劣化や破損が起こると、ドアの開閉が滑らかでなくなり、ときにはドアが外れてしまうのです。問題解決には劣化した戸車の交換が必要ですが、ドアの使用期間が10年以上なら、ドア自体の交換を検討した方がよいかもしれません。
お風呂のドアの修理・交換にかかる費用
お風呂のドアを修理する方法は、大きく2パターンに分かれます。蝶番・戸車などの部品を新品に取り換える方法と、ドア本体を丸ごと交換する方法です。
ドア交換の場合も、ドア枠まで交換するかどうかで費用が変わってきます。パターン別に修理費用の相場を見ていきましょう。
蝶番や戸車の修理費用
蝶番や戸車などの部品交換は、修理費用を安く済ませる方法です。ただし型が古く同じ製品が見つからない場合は、ドア自体の交換が必要になってきます。
蝶番の交換は、約1万2,000~3万5,000円が目安です。蝶番の設置位置を変えるケースは、部品のみを交換するよりも高くなります。
戸車・ガイドのみを交換する費用は、約1万~2万3,000円が目安です。戸車は古いタイプの折れ戸に多いので、生産中止になっているかもしれません。メーカーに同じ製品の在庫があるか、問い合わせてみましょう。
お風呂のドアごと交換する費用
ドア自体を交換する場合は、カバー工法だと比較的安くなります。カバー工法の場合、折れ戸のドア交換は約8万~10万円、開き戸だと約7万~12万円が目安です。
カバー工法は既存のドアに新しいドア枠をかぶせる方法で、壁を工事しない分、費用を抑えられるのがメリットです。ドア枠まで交換すると、これらの目安より約1万~5万円以上高くなります。
ドア本体が傷んでいるなら、部品交換だけではすぐにまた不具合が起き、結局は丸ごと交換することになるでしょう。総合的な費用を抑えるためには、ドアの寿命を見極めることも大事です。
お風呂のドアが経年劣化で外れたら修理のサイン
お風呂のドアが外れる原因はさまざまです。強い衝撃を受けて折れ戸がレールから外れてしまった場合や、ドアの開閉による振動で蝶番がゆるんでいる場合は、もう一度ドアを取り付け直せば済むかもしれません。
しかし外れた原因が経年劣化なら部品交換・ドア交換の必要が出てきます。ドア交換の費用を抑えるには、カバー工法がおすすめです。ドアが外れた原因を調べて、状況によっては業者に頼み、お風呂を安心して使える環境に整えましょう。