「お風呂の排水口から嫌な臭いがする」「何度も掃除をしているのに排水口が臭い」このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
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お風呂の排水口には、いろいろな汚れが溜まります。簡単な掃除で取れる汚れもありますが、ぬめりやヘドロなど頑固な汚れが付いてしまっていることも。
本記事では、お風呂の排水口からする臭いの原因や具体的な掃除手順、日頃から簡単にできる予防方法などを解説します。臭いの原因ごとのおすすめアイテムもまとめているので、参考にしてみてください。
お風呂の排水口が臭いときの掃除方法
まずはお風呂の排水口が臭いときの掃除方法について、大まかな流れを解説します。簡単な汚れであれば以下の手順で気にならなくなることも多いので、ぜひ試してみてください。
また使用する道具は以下の通りです。
- ゴム手袋
- ゴミ袋
- 中性洗剤
- 液体パイプクリーナー
- 古い歯ブラシ
- 漂白剤(必要に応じて)
- 重曹(必要に応じて)
- クエン酸(必要に応じて)
では、それぞれのステップを確認してみましょう。
なお、上記でも落ちない場合は臭いの原因を特定してダイレクトに除去する必要があります。臭いの原因と対策は後述するので、あわせて参考にしてみてください。
1. ゴミを取る
まずは排水口カバーとゴミキャッチャーを外しましょう。ゴミキャッチャーに溜まった髪の毛やゴミを取り除き、ゴミ袋へ捨てていきます。ぬめりがあるため、ゴム手袋を付けた状態で掃除するのがおすすめです。
2. パーツを分解する
掃除をする際は、排水口のパーツを分解すると効率よく掃除できます。排水口には封水筒タイプと排水トラップタイプの2種類があり、それぞれの構造は以下の通りです。
【封水筒タイプ】
- 排水口カバー
- ゴミキャッチャー
- 排水筒
- すべりワッシャー
- 臭気止めゴムパッキン
- 排水トラップ
【排水トラップタイプ】
- 排水カバー
- 目皿
- 受け皿
- 排水トラップ
排水筒は、水を溜めて下水道の悪臭や害虫が入ってこないようにする器具のことです。ゴミキャッチャーのすぐ下にあります。
外し方はメーカーによって異なるため、外し方の手順がわからない場合は取扱説明書やメーカーのホームページを確認してみてください。
3. 中性洗剤で汚れを落とす
パーツを分解できたら、中性洗剤で汚れを落としていきましょう。基本的な汚れであれば、中性洗剤だけでも綺麗になります。掃除する主なパーツは以下の3つです。
- フタ
- ゴミキャッチャー
- 排水筒
各パーツに洗剤をかけながら、古い歯ブラシなどを使ってやさしくこすります。頑固な汚れがある場合は、クエン酸や重曹、漂白剤などを使用しましょう。詳しい手順については後述します。
4. 排水管も掃除する
排水管には液体パイプクリーナーを使用します。排水口カバーを外して液体パイプクリーナーを流し、しばらく放置しましょう。指定時間が経ったら、水でよく洗い流します。
液体パイプクリーナーは強力なため簡単に掃除ができますが、使用量や放置時間は必ず用法を守りましょう。また、ほかの洗剤と混ぜると有毒ガスが発生して非常に危険なため、くれぐれも注意してください。
自力での掃除で臭いが取れない場合は、業者によるクリーニングもおすすめです。
お風呂の排水口が臭い6つの原因と対策法
お風呂の排水口が臭いときの、おもな原因と対策法は以下の通りです。
ちなみに上記のうち洗剤は、まずお風呂用の中性洗剤を使ってみましょう。それでもニオイが取れなかったときに、重曹やクエン酸を試してみるのがオススメです。
いずれにせよ、普段からお風呂場をササっと掃除しておくことが大切です。この機会に風呂掃除を習慣づけてみてはいかがでしょうか。
髪の毛|パイプクリーナーで溶かす
排水口にはヘアキャッチャー(ゴミ受け皿)がついていますが、それでも細かいゴミや髪の毛は通過してしまいます。
排水口の奥へ入ってしまった髪の毛は、流れてきた洗剤や皮脂汚れと混ざり合いやすいので、悪臭や詰まりの原因になるのです。
髪の毛がたまると自然に流れていきにくいので、「パイプユニッシュ」などのクリーナーを使って配管洗浄をするのが効果的です。ニオイの元となる汚れを溶かしてくれます。
皮脂・垢汚れ|重曹・アルカリ性洗剤で落とす
人体から排出される皮脂や垢などの汚れが排水口に溜まると、悪臭の原因になります。汚れが養分となってピンクのヌメリや雑菌、カビなどが繁殖していくので注意しましょう。
皮脂汚れや垢などは、酸性の汚れになります。そのため逆の性質をもつ、重曹などのアルカリ性洗剤を使うと効果的です。重曹以外にはセスキ水やアルカリ電解水、もちろん市販の風呂用アルカリ性洗剤も効果があります。
とはいえ、お風呂の汚れがどの種類かを判断するのは難しいですよね。基本的には、まず中性洗剤を使って排水口を掃除してみるのがオススメです。
石鹸カス|クエン酸・酸性洗剤が効果的
シャンプーやボディソープを使ったときには、石鹸カスというアルカリ性の汚れが発生します。
アルカリ性の汚れ落としに最適なのは、クエン酸や市販の酸性洗剤などです。クエン酸は化学成分をつかわずナチュラルクリーニングすることができます。
汚れの種類が分からない場合は、クエン酸や酸性洗剤を使う前にまずは中性洗剤から試してみてください。汚れが酸性だった場合、同じ性質の洗剤だとあまり効果がありません。
黒カビ|塩素系漂白剤で除去する
お風呂場に黒カビが発生すると、汗臭いような酸っぱいような、こもった悪臭がただよってきます。
排水口にカビを見つけたら、カビキラーなどの塩素系漂白剤を使って除去しましょう。
ただし排水口にカビができているときは、壁・床・天井、タイルの目地、浴槽エプロンなどに広がっている可能性があります。そのため浴室全体からカビを除去することが必要です。
詰まり|ラバーカップを使う
お風呂の排水口の流れが悪くなったり、水が溢れてきやすくなったりしているとき、もしかしたら排水管のなかで詰まりが起こっているかもしれません。
そんなときはラバーカップ(すっぽん)を使うのがオススメです。ラバーカップ(すっぽん)はトイレの詰まり除去として知られていますが、風呂用やキッチン用の小さいタイプもあります。
排水トラップの不調|点検・交換する
排水口から下水やドブのような悪臭がするときは、もしかしたら排水トラップが不調かもしれません。
排水トラップは排水管と排水口のあいだに設置されていて、常に一定の水が溜まっている場所です。この水がフタの役割をして、下水から空気が上がってくるのを防いでいます。
なんらかの原因で排水トラップに水が溜まらなくなっていたり、排水トラップが破損したりしていると、排水管から下水のニオイが上がってきてしまうのです。
お風呂の排水口が臭いときに便利な掃除アイテム
排水口は主に3つのパーツを綺麗にしていきます。
【基本】中性洗剤
「中性」と聞くと効果が薄いように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。界面活性剤や除菌剤の力で、汚れや雑菌をしっかり落とすことができます。
排水口のフタやヘアキャッチャー、排水筒まで外して、各パーツに洗剤をかけながら、歯ブラシを使ってやさしくこすりましょう。
【頑固汚れ】重曹・クエン酸
重曹やクエン酸を使うときは、あらかじめ水に溶かしてスプレー容器に入れておくと便利です。
- ぬるま湯100mlをスプレー容器に入れる
- 重曹またはクエン酸を小さじ1杯入れ、かき混ぜる
まずはヘアキャッチャーから、髪の毛などの目立つゴミを除去しましょう。
パーツを分解したら、重曹またはクエン酸スプレーを吹きかけ、歯ブラシなどでこすり洗いします。
汚れが落ちにくい場合は、重曹をふりかけると研磨剤の役割を果たしてくれます。
【カビ】塩素系漂白剤
汚れや臭いが取れない場合は、ふたを外した状態でカビキラーやハイターをまんべんなく吹きかかけて数分置き、シャワーを掛けてよく流しましょう。フタの裏側にも漂白剤を掛けると、よりキレイになりますよ。
また塩素系漂白剤には刺激臭が伴うため、必ず換気して使うようにしましょう。
【ヘドロ】パイプユニッシュ
それでも臭いが消えない場合はパイプユニッシュなどのパイプクリーナーを使って排水管を掃除します。ヘドロ汚れも一気に解決してくれます。
パイプクリーナーを排水口に適量注ぎ、15分放置しましょう。放置後、水で洗い流せば完了です。15分間放置することで、汚れが溶けて落ちやすくなります。
以下の記事では、より詳しく掃除方法について説明しているのでご参照ください。
日頃からできる!排水口の臭い予防のポイント4つ
排水口が臭うほど汚れが溜まってしまうと、お掃除が大変ですよね。ここでは日頃からできる予防策を解説します。上手に臭いを予防して、お風呂時間を気持ちよく過ごしましょう。
こまめに掃除する
1番の予防は、臭いの元である汚れを溜めないことです。浴室を使い終わったらゴミキャッチャーに溜まったゴミを取り除く習慣をつけましょう。
ご家族がいらっしゃる場合は、最後に使った人にゴミを取ってもらうと綺麗な状態を保てます。
お風呂の洗剤とスポンジで、こまめにこすり掃除をすれば完璧です。
アルミホイルを活用する
アルミホイルを丸めたものをゴミキャッチャーに置いておくとぬめりを予防してくれます。金属イオンには抗菌効果があるので、ぬめり防止に有効なんです。
すぐにできる予防方法なので、今日から試してみてはいかがでしょうか。
排水口カバーを使って詰まりを防ぐ
詰まり予防としては、まずは排水口カバーを利用しましょう。排水口カバーは排水口の穴に被せて使用するアイテムです。元からフタがあるタイプの排水口には、フタの下に置ける排水口カバーもあります。
排水口カバーには小さな穴がたくさん開いていて、水だけを下に流して髪の毛や石鹸カスなどはしっかりキャッチしてくれます。ぬめりにくいステンレスカバーや使い捨てタイプのシール状カバーなど、バリエーションも豊富です。排水口のフタの形や穴の大きさを測ってから、適切なサイズの排水口カバーを探してみましょう。
100均のネットで髪の毛をキャッチ
100円均一ショップでは、排水口用のネットが販売されています。ゴミ受け用のネットといえば、キッチンの三角コーナー用が一般的ですね。
キッチン同様にネットを排水口に使用することで、髪の毛が奥に流れるのを防げます。100均では、排水口のサイズに合わせたネットとリングが5枚前後セットされたものが人気です。
汚れが溜まったらそのまま取り外して捨てるだけです。掃除の手間が大幅に省けますよ。
排水口を掃除しても臭うときに確認すべき場所
排水口を掃除しても、臭いが取れないケースがあります。その場合は、以下の4か所を確認してみましょう。
風呂釜
お風呂を沸かすと生臭い臭いがする場合は、風呂釜の汚れを疑いましょう。
風呂釜とは追い焚き配管のことです。「追い焚き」をする際、浴槽の水を追い焚き配管に吸い込んで温め、再度浴槽に送り出す役割があります。
お湯が循環する際に、風呂釜内に皮脂やアカ、雑菌、入浴剤などが入り込み、雑菌が増殖してしまう場所です。
風呂釜は市販の専用洗剤やオキシクリーンなどで汚れを落とすことができます。また日頃から、浴槽にお湯を張った場合は、使用後に浴槽を中性洗剤などで掃除することも大切です。
詳しい掃除方法については以下の記事で説明しているのでご参照ください。
換気扇
浴室内がカビ臭いときは、換気扇が原因かもしれません。
換気扇は空気と共に湿気を吸い込むので、しめったホコリが溜まりやすく、これをエサにするカビが発生してしまうのです。
換気扇は3か月に1回を目安に、パーツを外して丁寧にお掃除すると良いでしょう。換気扇は種類が多く、どこまで外せるか、お掃除しやすいかなどタイプによって様々です。
下記の記事で、詳しいお掃除方法をタイプ別に解説しているので、是非ご参照ください。
床や壁、タイルの目地
むわっとこもった汗臭さは、床・壁の汚れが原因の可能性が高いです。
皮脂や髪の毛などの汚れがたまった状態で時間が経つと、酸化して臭いの原因になります。
また室温も湿度も高いため、ピンク色のぬめりを発生させる「ロドトルラ」という酵母や黒カビが繁殖しやすい場所でもあります。こまめなお掃除を心がけましょう。
基本的にはお風呂用の中性洗剤をつかって、ブラシでこすり洗いすればOK。タイルの目地などにカビが生えている場合は、塩素系漂白剤を使いましょう。
浴槽エプロン
意外と見落としがちなのが、浴槽エプロンです。ユニットタイプの浴槽には側面にカバーのようなパネルが取り付けられています。
このパネルを外すと、毛髪、皮脂、石けんカスによるぬめりやカビなどが発生して悪臭を放っていることがあります。酷い場合はコバエが発生しているかもしれません。
塩素系洗剤と熱いお湯を用いてお掃除することをおすすめします。
新築のお風呂の排水口が臭い原因は?
長年つかった風呂場から臭いがするのは納得できますが、新築で入った家なのにお風呂場が臭う場合はそうもいきませんよね。
この場合は汚れではなく「排水トラップ」に原因がある可能性が高いです。2つの原因を確認してみましょう。
水が蒸発した
長時間家を空けたり入居するまでに時間が経っていたりすると、水が蒸発してなくなることがあります。排水トラップの奥には、排水管から臭いが上がってくるのを防ぐ封水が溜まっているため、これが蒸発してしまうと悪臭の原因になります。
この場合、コップ1杯程度の水を排水口に流し込んでみてください。封水の減少が原因であれば、この工程一つで解消される場合があります。
排水トラップが壊れている・取り付けられていない
排水トラップが壊れていたり、穴が開いていたりなどの不良があると、排水トラップが機能せず悪臭が漂います。
害虫が侵入する恐れもあるので、速やかに下水工事に対応している業者を呼んで修理してもらいましょう。
取り付けられていない場合も同様に速やかな対処が必要になります。賃貸の場合は大家さんに、新築の場合は住宅メーカーにすぐに問い合わせをしてください。
汚れがひどい場合はプロの業者に依頼しよう
臭いが気になって自分で掃除してみたものの汚れがうまく取れない場合は、プロの浴室クリーニング業者に掃除を依頼するのがおすすめです。
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お風呂の排水口をきれいにして、臭いに悩まない快適なバスタイムを過ごしましょう。