お風呂の「エプロン」は浴槽の側面についているカバーのことで、浴槽のお湯を保温し、配管を隠して見た目をよくする役割があります。
浴槽とエプロンの間には空洞があり湿気がこもりやすいので、普通にお風呂を使っているだけでもカビが繁殖してしまいます。
機種によっては取り外して自分で掃除できるので、この記事で紹介している外し方や掃除方法を見て挑戦してみてください。
難しい場合はハウスクリーニング業者に依頼するという手段もあります。
お風呂のエプロン内部は掃除しないとカビだらけになる!
エプロン(浴槽の側面についているカバー)を外すと、浴槽との間に空洞があるのがわかります。
エプロン内部には、入浴のたびに湿気がこもってしまうことや、すきまから洗剤カスや髪の毛が入り込んでしまうことから、非常にカビが生えやすい環境です。
上記の写真は最後にクリーニングをしてから約8か月後の状態ですが、すでにカビが広がってきているのが分かります。見えない部分とはいえ、身体をきれいにする場所にカビが生えているのは衛生上良くないので、なるべく定期的に掃除をするのが理想です。
お風呂のエプロンの外し方
ネジや細かい部品がついておらず、最もシンプルな構造のエプロンは、一般的に以下の手順で外せることが多いです。
- 排水口付近からエプロン下端に手をかける
- まっすぐ上にエプロンを押し上げる
- 押し上げた状態のまま手前に引き出す
- 下におろしてエプロン上部のひっかけて止めていた部分を外す
主要メーカー別のエプロンの外し方
浴槽のつくりはメーカーごとに特色があり、エプロンの外し方も異なります。主なお風呂メーカーのエプロンの外し方を調べました。
LIXIL(またはINAX)製の浴槽エプロンの外し方
LIXILはシリーズによってエプロンの着脱が自分でできるかどうか変わります。たとえば上位モデルであるスパージュは取り外しができない構造になっています。
主なシリーズの取り外し方は以下の通りです。
シリーズ | 外し方 |
---|---|
アライズ(2015~) リモア(2015~2017) キレイユ(2013~2015) ソレオ(2013~) リノビオV/Pシリーズ(2012~) グランデージ(2011~2014) ラ・バステイスト(2009~2013) アライン(2009~2012) ラ・バス(2008~2013) |
・エプロンの真ん中を手で支えながら、下端についている固定用の部材を右に回す ・下端を手前に引きながら斜め下に向かって引いて外す |
プレシオ(2005~2011) PCX(2005~2009) |
・2段になっているエプロンのうち、「上エプロン」は固定されており「下エプロン」のみ取り外し可能 ・エプロンの下中央を持ち、押し上げながら手前に引き出す |
e-bathBX(2003~2005) | ・エプロンの溝の左右に付いたロックハンドルを引き起こす ・手前に引いて外す |
TOTO製の浴槽エプロンの外し方
現在TOTOが製造している浴槽(サザナ、シンラ、スプリノなど)は、基本的にエプロンを取り外せません。すきまから浴槽裏側に水が流れ込まない構造になっているので、掃除のために外さなくても大丈夫です。
2000年代前半までに製造された主なシリーズの取り外し方は以下の通りです。
シリーズ | 外し方 |
---|---|
マンションリモデル(増改)用JZ-S(1999~) 低床シリーズJR(1999~2002) 低床スリムJV(2000~2005) |
・トラップカバーと床目皿を外す ・エプロンの下端に手をかけて持ち上げ、エプロンロックを横に滑らせて外す ・エプロンを下げて取り外す(カウンターがある場合は斜めに引き出す) |
バスピアKT(1998~2006) | ・トラップカバーと土手センターカバーを外す ・エプロンの下端に手をかけて持ち上げる ・エプロン目地をゆっくり引き抜く ・エプロンロックを横にすべらせて土手から取り外し、もう1ヶ所のエプロン目地2本をゆっくり引き抜く |
「外さないでください」と書いてあるエプロンは無理に外さない
浴槽のエプロンに「外さないでください」と記載されているエプロンは、無理に取り外さないようにしましょう。
LIXILやTOTOの例を紹介しましたが、浴槽と一体型になっているタイプや、ネジやパッキンで留められて外せないようになっているエプロンもあります。
構造上、エプロン内部に髪の毛や洗剤カスが入り込むことがなければ、普段のお手入れとしては外側を掃除するだけで大丈夫です。
ただし中には取り外せない構造になっているものの、接合部にカビが生えてしまうタイプもあります。この場合はメーカーやプロの浴室クリーニング業者を呼んで対処してもらわなくてはなりません。
お風呂のエプロンを外して掃除する方法
お風呂のエプロンを掃除するときは、まず以下の道具を用意しましょう。
- カビ取り剤(カビキラー、カビハイターなどの泡タイプ塩素系漂白剤)
- キッチンペーパーやティッシュ
- ブラシやスポンジ(柄が長いものがあるとより良い)
- ゴム手袋
浴室用中性洗剤やオキシクリーンなどでも掃除はできます。ただし長期間放置したエプロン内部には頑固な黒カビが生えている可能性が高いので、カビ取り用に売られている塩素系漂白剤をおすすめします。
掃除は以下の手順で進めましょう。
- エプロンを取り外す
- 浴槽まわりとエプロンの汚れをシャワーで洗い流す
- ブラシやスポンジで汚れをこする
- 浴槽周りとエプロンに塩素系漂白剤を吹きかけて放置する
- ブラシやスポンジで軽くこすってから洗い流す
- 乾燥させてからエプロンを元通りに取り付ける
各工程をくわしく解説します。
1. エプロンを取り外す
まずは自宅のエプロンが取り外せるタイプであることを確認し、手順にしたがって外します。
エプロンを外す詳しい手順は、前章「お風呂のエプロンの外し方」をご覧ください。
2. 浴槽まわりとエプロンの汚れをシャワーで洗い流す
まずは髪の毛やゴミなど、大きくてすぐに取れる汚れをシャワーで全体的に洗い流します。
このとき汚れがたくさん排水口に流れるので、あらかじめ排水口にはゴミキャッチャーをつけておくと便利です。汚れが多くて詰まってしまいそうなときは、取り除きながら進めます。
3. ブラシやスポンジで汚れをこする
あまり時間が経っていない汚れは、少しこするだけで落ちます。
頑固なカビに対処する前に、簡単に落ちる汚れをブラシやスポンジでこすって落としておきましょう。
4. 浴槽まわりとエプロンにカビ取り剤を吹きかけて放置する
すぐに取れる汚れを落としたら、残った黒カビにカビ取り剤(カビキラー、カビハイターなどの塩素系漂白剤)をたっぷり吹きかけて、15~30分ほど放置しましょう。放置時間は、使用する製品の取扱説明書にしたがってください。
上に向かって塩素系漂白剤を噴射するときは、ノズルから液が垂れてきて手についたり、跳ね返って目に入ったりしないよう注意しましょう。
5. ブラシやスポンジで軽くこすってから洗い流す
塩素系漂白剤を吹きかけて十分な時間が経過したら、ゆるんだカビ汚れを落としていきます。
こびりついたカビを、市販の塩素系漂白剤とシャワーの水圧だけで落とすのは難しいことが多いです。ブラシやスポンジでこすり落としてから、シャワーで流すとよいでしょう。
6. 乾燥させてからエプロンを元通りに取り付ける
浴槽まわりとエプロンをしっかり乾かしてから、取り外したときと逆の手順でエプロンを取り付けましょう。
濡れたまま取り付けるとまた湿気がこもった状態になり、カビが繁殖しやすい環境をつくってしまうことになります。
待っていられない場合は、要らない布などでなるべく拭き取ってから取り付けましょう。
エプロンが外せないときはどうやって掃除する?
エプロンが外せないタイプの浴槽は、自分で無理に外して掃除しないようにしましょう。エプロンを破損させてしまうと数万円の修理費用がかかる可能性もあります。
エプロンの外側まで掃除する
エプロンが取り外せないときは、外側の掃除にとどめておきましょう。エプロンが外せない構造の浴槽は、内部に汚れが入り込まないような工夫がされていることが多いです。
ただしエプロンを外せないものの、エプロン自体はついていて接合部が存在するタイプは、接合部にカビが生えてしまうことがあります。洗剤とブラシなどを使って、細かい溝まで掃除しましょう。
メーカーやハウスクリーニング業者に外してもらう
エプロンが外せないにもかかわらず接合部にカビが生えており、臭いやアレルギー症状が気になる場合は、メーカーやプロのクリーニング業者に依頼して外してもらうことを検討しましょう。
取り外せない・取り外しにくいタイプのエプロンは、取扱説明書のお手入れに関するページに、クリーニング指定業者について記載されていることもあります。一度チェックしてみてください。
お風呂のエプロン掃除の頻度は半年に1回がベスト
エプロン内部は半年に1回の頻度で掃除することを目標にしましょう。
頻繁に取り外して内部まで掃除する必要はありませんが、湿気がたまりやすい場所なので、半年くらい経つともうカビが生えてしまいます。
以下の写真は、浴室クリーニングでエプロン内部まで掃除してもらってから8ヶ月後の状態です。これよりも時間が経つと、掃除するのがかなり大変なレベルまでカビが広がってしまいそうなことがわかります。
梅雨などの湿度が高い時期はカビが広がりやすいので、その前に掃除しておき、繁殖を防ぐのが理想的です。具体的には5月ごろと10月ごろに掃除するとよいでしょう。
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