この記事では、鏡や壁・浴槽など箇所別の水垢の落とし方について紹介します。水垢を予防する方法についても紹介しているので参考にしてみてください。
お風呂の水垢の正体!湯垢との違いや落とし方を紹介
浴槽や床に付着してなかなか取れない汚れは、大きく「水垢」と「湯垢」の2種類に分けられます。
水垢と湯垢とでは性質が異なります。どの汚れか理解して、効果的な掃除方法でキレイにしましょう。水垢と湯垢の、見分け方と掃除方法は以下です。
水垢 |
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湯垢 |
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水垢は白っぽくうろこの様な形で、触るとざらざらしているのが特徴。水垢はアルカリ性の汚れです。酸性の洗剤を使うと、水垢のアルカリ性と中和し、落とすことができます。
水垢の正体は、水道水に含まれるミネラル成分です。水道水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。水滴の水分が蒸発すると、ミネラル分が結晶化し、硬くなったものが水垢です。
一方湯垢は茶色や黄色っぽい、酸性の汚れです。アルカリ性洗剤を使って落とすのが効果的。また湯垢の特徴として、エサに雑菌が繁殖している場合はヌルヌルしていることもあります。
湯垢の正体は、水道水に含まれるミネラル成分と石鹸カスが結合したもので、別名金属石鹸とも呼ばれます。
水垢・湯垢に効果的な洗剤
水垢はアルカリ性の性質を持つため、反対の性質を持つ酸性の洗剤を使用すると落ちやすくなります。逆に湯垢は酸性なので、アルカリ性の洗剤が効果的です。水垢・湯垢除去におすすめ洗剤と、その特徴を紹介します。
水垢に効果的、酸性の洗剤 |
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湯垢に効果的、アルカリ性の洗剤 |
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「クエン酸」は、無色無臭な酸性の成分です。粉末状や液体状で販売されており、粉末状のクエン酸は100円ショップなどでも購入することができます。アルカリ性の汚れ除去できるほか殺菌効果もあり、消臭や除菌効果も期待できます。
料理に使用する「お酢」も、酸性なので水垢掃除に効果があります。掃除用に特別なものを購入する必要はなく、日頃使用している普通のお酢で問題ありません。
「重曹」はアルカリ性の成分です。クエン酸と似て無力無臭、粉末状でもあり、100円ショップで手に入ります。
「オキシクリーン」は強いアルカリ性で、漂白・消臭・除菌などに幅広い効果を発揮する酸素系漂白剤です。粉末タイプだけでなく、便利な液体タイプも販売されています。強い洗浄力を持つので、なかなか落ちない汚れの除去におすすめです。
【箇所別】おすすめ水垢・湯垢の落とし方と、掃除をするときの注意点
発生している場所によっても、水垢・湯垢を除去するのに効果的な方法が異なります。発生している場所をにあった掃除方法でキレイにしましょう。
箇所別でおすすめの水垢・湯垢の落とし方は以下です。
鏡や壁・蛇口 |
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浴槽 |
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床 |
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お風呂場の鏡や壁・蛇口(ステンレスの部分)は白っぽい水垢は、目立ちやすく、取れにくい傾向にあります。特に鏡は、水垢で見えにくくなっていることも。これらの場所に付着した水垢を除去するには、クエン酸や酢・歯磨き粉を使用した掃除が効果的です。
水垢は鏡や壁だけではなく、浴槽にも付着します。掃除方法も簡単て酸性洗剤に加え、メラミンスポンジで浴槽全体を擦るだけです。
また床のタイルに水垢や湯垢が溜まっていることが多く、スポンジで少し擦った程度ではなかなか落ちません。クエン酸と重曹を使うことで、床の水垢・湯垢両方を除去することができます。
浴室を掃除するときは、材質に注意
水垢・湯垢を掃除するとき、浴室に使用されている材質を確認しましょう。洗剤の影響で、材質が傷む恐れがあります。
- 浴槽がFRPやアクリルなどの樹脂でできている
- 浴槽・タイル・ガラスなどが防汚コーティングされている
FRPやアクリルなどの樹脂や、防汚コーティングなどされている場合は、研磨作用の洗剤やスポンジ、ブラシで掃除するのを避けましょう。研磨したりブラシで強く擦ったりすると、壁の樹脂がはがれてしまう可能性があります。
一度表面が傷んでしまうと、元に戻すことが難しくなってしまいます。材質を傷めたくないが汚れをキレイにしたい人は、プロに浴室クリーニングを依頼しましょう。
酸性の力で水垢を落とす
クエン酸スプレーで汚れを落とす
クエン酸は酸性なので、アルカリ性の性質を持つ水垢に効果があります。掃除方法は簡単で、クエン酸を溶かした水をスプレーするだけです。
【用意するもの】
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掃除に使う「クエン酸スプレー」の作り方は、空のスプレーボトルに「クエン酸小さじ1杯」と「水200ml」を入れ、よく混ぜるだけです。
掃除に、キッチンペーパーやラップを使います。掃除箇所にキッチンペーパーやラップを覆うことで、洗剤がより汚れに浸透しやすくなります。
またキレイなタオルを使用しましょう。使用済みのタオルだと、汚れが移ることがあります。
準備ができたら、以下の手順で進めましょう。
【掃除手順】
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掃除するときは、放置するのがポイントです。放置することでスプレーが汚れにしっかり浸透して落としやすくなります。1時間放置してもまだ汚れが気になる場合は、2時間程度放置してみましょう。
シャワーで洗い流したあと、乾いたタオルで拭いて完了です。鏡を拭くとき、水分が残っていると跡になるため、水気が残らないようしっかり乾かしましょう。
また壁・蛇口はキッチンペーパーを覆い放置したあと、汚れが残っていたらスポンジやブラシでこするとキレイになります。このとき、強く擦らないのがポイントです。
メラミンスポンジで擦ってみるとより効果的ですが、材質によって傷つけてしまう恐れがあるので、注意が必要です。
お酢スプレーを使って水垢を落とす
クエン酸と同様に酸性の性質を持つお酢でも、水垢を取り除くことができます。酢を使って掃除する方法は簡単で、お酢を入れたスプレーとキッチンペーパーを用意するだけです。
お酢を使って掃除するときは、以下のもの用意しましょう。
【用意するもの】
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空のスプレーボトルに、お酢100mlと水100mlを入れて混ぜて「お酢スプレー」を作ります。使用するお酢は、穀物酢よりホワイトビネガーがおすすめです。
キッチンペーパーやラップ、キレイなタオルが用意できたら、以下の手順で掃除しましょう。
【掃除手順】
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お酢スプレーは、クエン酸と違って臭いがしますが、即効性があります。そのため、放置する時間は30分~1時間程度で十分です。
放置したあと、全体を剥がしたキッチンペーパーで磨きましょう。残っている汚れがあったら、スポンジで軽く拭いて落とせます。
最後に、シャワーで洗い流し、乾拭きすればです。
研磨作用で物理的に落とす方法
またクレンザーや歯磨き粉などの研磨作用により、物理的に水垢・湯垢を削り落とすこともできます。
- クレンザー
- メラミンスポンジ
- 歯磨き粉(研磨剤入り)
上記3つのものが便利です。それぞれの道具を使った掃除方法を紹介します。
歯磨き粉やクレンザーを使ってこすり落とす
「クレンザー」は界面活性剤と細かい粒子が入った洗剤です。界面活性剤の作用で汚れを浮かせ、細かい粒子では汚れを削って落とす研磨作用があります。
「歯磨き粉(研磨剤入り)」も掃除に使えます。ホワイトニング効果がみられる歯磨き粉は研磨剤入りです。
ただし鏡に防汚コーティングなどが施されている場合は、表面が剥がれて防汚効果が落ちるので、研磨剤を使うのは避けましょう。
【用意するもの】
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粒が入っている歯磨き粉を使用すると、鏡の表面を傷つけてしまう可能性があります。掃除に使用する際は必ず粒の入っていないタイプを使用する様に気をつけてください。
水垢・湯垢の掃除におすすめのクレンザーは、「ハイホーム」です。石鹸と天然硅華石(湯の花)が原料のクレンザーで、臭いもあまりしません。
【掃除手順】
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掃除するとき、くるくると「円」を描くようにこするのがコツです。円を描くようにすることで、多方面から汚れを削り落とすことができ、すぐ水垢・湯垢が取れます。
キレイに汚れを落とした後は、シャワーで洗い流し、乾拭きして完了です。
浴槽の水垢は酸性洗剤とメラミンスポンジで落とす
「メラミンスポンジ」は、メラミン樹脂でできた密度の細かいスポンジです。水をつけてこするだけで、水垢などの汚れを簡単に落とすことができます。
掃除方法はとても簡単で、酸性洗剤を吹きかけて数分放置してからスポンジでこするだけ。道具さえ用意すれば、すぐに掃除をすることができますよ。
【用意するもの】
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キッチンペーパーを使用して水垢を取りやすくする方法もありますが、浴槽の汚れは範囲が広いため、あまり効果的な方法ではありません。
浴槽の水垢落としには、メラミンスポンジと酸性洗剤を用意しましょう。使用する酸性洗剤で迷ったら、「お風呂用ティンクル すすぎ節水タイプ」をおすすめします。
お酢の成分が含まれていることにより、水垢や石鹸カスの除去に効果を発揮します。スプレータイプなので、汚れが気になる部分にシュッと一吹きできることも便利なポイントです。
【掃除手順】
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メラミンスポンジを使うときは、軽くこするのがコツです。歯磨き粉やクレンザーを使うときと同様、くるくる「円」を描くようにこすりましょう。
メラミンスポンジは消しゴムとにて、汚れをこするとカスができます。メラミンスポンジで浴槽を擦ったあと、乾いタオルでカスを取り除いてから洗剤を洗い流すのがポイントです。
湯垢はアルカリ性の力で落とす
クエン酸X重曹で水垢・湯垢を落とす
お風呂場には、水垢と湯垢のどちらの汚れも発生する場所です。特に洗剤や水が残る床は水垢・湯垢どちらも付着していることがあります。
水垢はクエン酸や酢などの酸性の力で落ちますが、湯垢が残ってしまうことがあります。
水垢・湯垢両方とも掃除したいときは、酸性のクエン酸とアルカリ性の重曹を使うのがおすすめです。2種類を掃除に使用することで、アルカリ性と酸性のどちらの汚れも落とすことができます。
お風呂の床には水垢と湯垢の両方が付着していることも多く、酸性の性質を持つクエン酸だけでは全ての汚れを落とせません。またクエン酸と重曹は混ざっても有毒ガスが出ません。混ぜても危険でないため、安心して使用することができるのです。
【必要なもの】
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用意ができたら、「クエン酸スプレー」と「重曹ペースト」を作りましょう。
クエン酸スプレーは、スプレーボトルにクエン酸小さじ1杯と水200mlを入れて溶かして作ります。
重曹ペーストは、ボウルなどに重曹と水を2:1の割合で入れ、よく混ぜて完成です。
【掃除方法】
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2段階に分けて掃除を行うことで、床にこびりついた頑固な水垢も落とすことができます。
重曹を放置することで、湯垢のタンパク質がアルカリ性に分解され、落としやすくなります。
クエン酸と重曹を同時に使用すると中和され、中性になってしまうので、必ず2段階に分けましょう。また、一方で掃除した後は、その成分をきれいに流してからもう一方で掃除するようにしましょう。
それでも汚れが落ちなかった場合は、マジックリンなどのアルカリ性洗剤の使用がおすすめです。
頑固な汚れはオキシクリーン
オキシクリーンは弱アルカリ性の洗剤で、塩素系漂白剤です。酸性の湯垢を落とすだけでなく、漂白効果で黒ずみやカビ、雑菌もキレイに洗い流せます。
オキシクリーンでお風呂を掃除するときは、以下を用意しましょう。
【用意するもの】
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お湯(45℃)を浴槽に100L程溜めます。そこにオキシクリーンを500g~600g入れ、かき混ぜたら「オキシクリーン液」の完成です。
オキシクリーンは強い塩素系漂白剤で、素肌で掃除すると、手荒れを引き起こすことがあります。掃除するときは、ゴム手袋を使いましょう。
【掃除方法】
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オキシクリーン液を浴槽で作ることで、お風呂全体を掃除することができ、効率的です。オキシクリーン液を何度も作らずにすみ、水の無駄になりません。
また床を徹底的に掃除したい場合は、オキシクリーン液を使って「オキシ漬け」しましょう。排水口に栓をし、浴槽のオキシクリーン液を床に溜めるだけです。2~6時間放置し、最後に汚れをブラシやスポンジでこすり洗いしたらキレイになります。
水垢を予防する方法
水垢は見た目が悪いだけでなく、一度付着するとなかなか取れずお風呂掃除に時間がかかる原因となってしまいます。
水垢が溜まることを防ぐには、日頃からの工夫が必要です。最後に、水垢の付着を防ぐための4つの方法を紹介します。
石鹸カスや泡をしっかりと洗い流す
入浴後には、壁や椅子の下・浴槽の側面などに石鹸やシャンプーの泡が残っていることがあります。石鹸カスや泡は、湯垢発生の原因です。
浴室を出る前に、一度床や椅子の裏などにシャワーをかけるクセをつけ、石鹸カスや泡をきれいに洗い流しましょう。
入浴後に乾拭きする
水垢を防ぐ一番の予防策は、お風呂場に水滴が無い状態にすることです。水滴が蒸発すると、水道水に含まれるミネラル分が固まり、白っぽい水垢になります。
少し面倒ですが、入浴後は乾いたタオルなどで水垢が発生しやすい部分を乾拭きしましょう。特に蛇口や鏡などの水垢が目立ちやすい部分は、毎日乾拭きすることをおすすめします。
長時間の換気で水分を早めに飛ばす
乾拭きと合わせて、長時間の換気も水垢の防止に効果的です。浴室に窓がある場合は窓を開け、窓がない場合は換気扇や浴室乾燥機をつけましょう。
換気をすると水垢の発生を防止するだけでなく、カビも発生しにくくなります。掃除を楽にするためにも、入浴後の換気は忘れずに行いたいですね。
プロにコーティングをしてもらう
水垢を徹底的に防ぐためには、お掃除のプロにコーティングをしてもらうこともおすすめです。コーティングをしてもらうと浴槽に汚れがつきにくくなり、掃除がとても楽になります。
防汚コーティングは大きくフッ素・シリコン・ガラスの3種類。フッ素であれば1年程度・シリコンは3〜5年・ガラスは5年程度持続します。料金の相場は2万円〜5万円程度です。
日頃あまり掃除に時間をかけられない方や、お風呂の汚れを防ぎたい方に特におすすめの方法です。値段は業者によっても異なるので、気になる方は一度問い合わせをしてみましょう。
以下の記事では浴槽コーティングの種類と効果や方法、自分でする方法やプロに任せるメリットが書かれています。詳しく浴槽コーティングに知りたい場合は、参考に。
水垢・湯垢ができにくいおすすめ洗剤
日頃のお掃除で水垢・湯垢、両方対策したいですよね。しかし水垢はアルカリ性で湯垢は酸性の汚れで種類が異なります。酸性・アルカリ性の洗剤だとどちらかの汚れが残ってしまいます。そういうときは、「中性洗剤」がおすすめです。
軽い水垢、や湯垢の原因である石鹸カス、皮脂汚れ、アルカリ性・酸性問わずキレイに掃除ができます。
ここでは水垢・湯垢ができにくくなるおすすめ中性洗剤を3つ紹介します。
東邦「ウタマロクリーナー」
東邦の「ウタマロクリーナー」は、油汚れなどに効果的な洗剤です。油などの汚れを羽化し、キレイに掃除ができます。
キッチンだけでなく、お風呂の水垢や石鹸カスなど泡で浮かせてキレイに掃除でできる洗剤です。
主成分も環境や手肌に優しい、アミノ酸系成分を使っています。これ1本もっていればお風呂掃除だけでなく、家中掃除できるのでおすすめです。
花王「バスマジックリン 泡立ちスプレー SUPERCLEAN」
花王の「バスマジックリン 泡立ちスプレー SUPERCLEAN」は、泡の力で汚れを落とせる洗剤です。
泡が汚れにより浸透し、こすらず、洗い流すだけでキレイに掃除できます。
また除菌効果もありヌメリやカビなどを予防します。さらに予防効果がおよそ12週間ほど持続し、お風呂を清潔に保つおすすめ商品です。
花王「バスマジックリン DEOCLEAR」
花王の「バスマジックリン DEOCLEAR」はSUPERCLEANと同様で、こすらずに汚れを洗い流すことができます。
お風呂場は、洗い流された汗や皮脂が蓄積されていく場所です。蓄積した汗や皮脂は悪臭に原因になります。DEOCLEARは皮脂や汗などの汚れを落とし、強力消臭する洗剤です。
臭いが気になる方はおすすめ。お風呂場の悪臭を消臭するだけでなく、臭いの元の汚れなどを簡単に掃除ができる優れモノです。
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