お風呂の床には石鹸カスや水垢により、様々な汚れが蓄積しています。お風呂の床のしぶとい汚れを落とすためには「汚れの色」に注目しましょう。
この記事では、お風呂の床の汚れを落とす方法について「黒・白・黄・茶・ピンク」の5色の汚れに分けて解説します。お風呂の床の汚れでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
【色別】お風呂の床の汚れの原因と効果的な洗剤
お風呂の床を掃除する前に、まずは汚れの色に注目してみましょう。お風呂の床の汚れは、以下の5つに分けられます。
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汚れの色によって効果的な掃除方法が異なるため、掃除前の色の確認はとても重要です。まずは汚れの色とその原因について解説します。
1. 床の黒い汚れは「黒カビ」か「黒ずみ」
床に黒い汚れがある場合、汚れの原因は以下の2種類が考えられます。
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お風呂場は常に石鹸カスや皮脂が流れるため、黒色の汚れはとても付着しやすいです。
黒カビや皮脂などの汚れは酸性なので、アルカリ性の洗剤を使用して掃除を行うことで、汚れを落とすことができます。
2. 床の白い汚れは「皮脂」と「水分中のカルシウム」
またお風呂の床には、白っぽい汚れがついていることも多いです。白い汚れの原因は以下の2種類が考えられ、黒い汚れと同じく比較的付着しやすい汚れです。
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水垢はアルカリ性なので、酸性の洗剤を使用することで汚れが落ちます。
3. 床の黄ばみは「水垢」と「石鹸カス」
黄ばんだ汚れが目立つ場合は、水垢や石鹸カスが原因です。「水垢の汚れなら白くなるのでは?」と思うかもしれませんが、白い水垢に石鹸カスが混ざり乾燥することで黄色っぽく変色し、黄ばんだ汚れとなってしまうのです。
また水垢や石鹸カス以外にも、長年色の濃い入浴剤を使用し続けた結果、入浴剤の色が床に移って黄ばんでしまう場合もあります。
黄ばんだ汚れの原因である水垢や石鹸カスはアルカリ性なので、酸性の性質を持つ洗剤を使用して掃除をすると効果的です。
4. 床の茶色汚れは「石鹸カス」
茶色の汚れは、床に溜まった石鹸カスが原因です。石鹸の成分である脂肪酸ナトリウムと、水に含まれるカルシウムイオンが反応して茶色になってしまった汚れで、時間が経つと落ちにくくなります。
石鹸カスなどによる湯垢は酸性なので、アルカリ性の洗剤を使用することで汚れを落とすことができます。
5.床のピンク汚れは「ロドトルラ」
ピンクの汚れは、酵母の一種であるロドトルラが原因です。ロドトルラは温度・水分・栄養(汚れ)の3つの条件がそろうと増殖し、増殖スピードが速いという特徴があります。
しかし、ピンク汚れは黒ずみ汚れなどとは異なり、浴室用洗剤やハイターで簡単に落とすことができます。
どれくらいの頻度で掃除を行えばいい??
使用後には毎回掃除して、水気や皮脂、せっけんの残りなど汚れの元をきれいに取り除きましょう。
汚れは放置すればするほど頑固になって、自分でできる簡単な掃除では取れなくなってしまいます。しかし、汚れになる前にその元を絶っておけば、そもそも汚れになりません。
お風呂の床の黒い汚れを掃除する方法
床に黒い汚れがある場合は「オキシクリーン」という洗剤を使用することで、黒ずみやタイルの目地にこびりついた汚れを簡単に除去することができます。
まずは床の黒ずみと黒カビを掃除する方法について紹介します。
オキシクリーンを使った黒ずみの掃除方法
オキシクリーンを使用してお風呂の床を掃除する際は、掃除をはじめる前に以下のものを準備しましょう。
<用意するもの>
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次に掃除手順を紹介します。オキシクリーンを使用した掃除方法には、こすり洗いとオキシ漬けの2種類があります。以下を参考に、汚れのつき具合によって洗い方を変えるとより効果を感じられるでしょう。
- こすり洗い:比較的汚れが軽度な場合
- オキシ漬け:数ヶ月掃除をしていない場合
まずはこすり洗いから紹介します。
オキシクリーンを使用したこすり洗いの手順
こすり洗いは、その名の通りオキシクリーンを粉末のまま床にまき、ブラシでこすって洗う方法です。詳しい手順は以下の通りです。
<黒ずみをオキシクリーンでこすり洗いする方法>
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オキシクリーンを使用したつけおき洗いの手順
汚れ具合がひどい場合は、オキシクリーンでつけ置きするのがおすすめです。オキシ漬けは床にオキシクリーンを溶かした液をためることで、汚れを浮かせる方法です。タイルの目地にこびりついた汚れも、オキシ漬けを行えば簡単に落とすことが可能です。
<黒ずみをオキシクリーンでつけおき洗いする方法>
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オキシクリーンを使用する際の注意点
頑固な汚れも簡単に落とすことができるオキシクリーンですが、使用する際は以下の2つの注意点を守る必要があります。
<オキシクリーンを使用する際の注意点>
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オキシクリーンは油分を分解する力が強いため、直接触れると肌荒れの原因になってしまいます。また、オキシクリーンは冷たい水ではうまく溶けません。オキシクリーンを使用する場合は、上記2点の注意点に気をつけて掃除を行いましょう。
カビキラーを使った黒カビの掃除方法
黒カビには、カビキラーなどの塩素系漂白剤の使用も効果的です。使用方法は以下の通り。
<カビキラーの使用方法>
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放置した後は、床に洗剤の成分が残らないように十分に洗い流しましょう。
カビキラーを使用する際の注意点
カビキラーはカビを除去する強力な洗剤なので、使用する際は以下の2つの注意点を守る必要があります。
<カビキラーを使用する際の注意点>
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カビキラーを使用して掃除をする際は、洗剤が手に直接触れないように必ずゴム手袋をして行いましょう。また気化したものを吸い込む可能性もあるため、マスクを着用すると更に安心です。
またカビキラーは塩素系漂白剤なので、酸性の性質を持つ物質と混ざると有毒ガスが発生してしまいます。酸性タイプの洗剤やクエン酸・お酢・除菌用アルコールなどと混ざらないように気をつけて作業を行ってください。
お風呂の黒ずみのさらに詳しい掃除法は以下を参照して下さい。
お風呂の床に「サンポール」はおすすめしません
洗剤の用意が難しい場合は「トイレ掃除用のサンポールを使ってみようかな」と思うかもしれませんが、お風呂の床掃除にサンポールの使用はおすすめできません。
サンポールは元々、トイレ用に作られた酸性の洗剤です。サンポールをおすすめできない理由には、以下の3つの理由が挙げられます。
<サンポールをおすすめしない理由>
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またサンポールは酸性の性質を持つ洗剤です。先程紹介した塩素系漂白剤のカビキラーと混ざると有毒ガスが発生してしまうため、絶対にカビキラーと一緒に使用しないように気をつけてください。
お風呂の床の白い汚れを掃除する方法
次に、白い汚れを掃除する方法について紹介します。目立つ白色の汚れは、重曹(セスキ炭酸ソーダ)とクエン酸できれいにすることができます。
ここでは、白い汚れの掃除方法や掃除に効果的なブラシについて見ていきましょう。
床の白い汚れは「酸性 + アルカリ性」
お風呂の床の白い汚れは、水垢や石鹸カスなどのアルカリ性の物質に皮脂などの酸性の汚れが重なって層になったものです。
白い汚れには2つの性質を持つ汚れが混じっているため、酸性・アルカリ性の洗剤の両方を使用し、順番に汚れを落としていく必要があります。
白い汚れを「重曹×クエン酸」で掃除する方法
お風呂の床の白い汚れには、重曹とクエン酸が効果的です。掃除をする前に、以下のものを用意してください。
<用意するもの>
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重曹とクエン酸は100均で売っていますので、これから用意する場合は100均に行けば購入できますよ。
掃除の手順は以下の通りです。
<白い汚れを重曹×クエン酸で掃除する方法>
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泡の上からキッチンペーパーをかける理由は、水が乾かないようにするためです。
重曹とクエン酸は水と混ざることで化学反応が起き、洗浄効果を発揮します。そのため水が乾かないように泡の上からキッチンペーパーをかけることで、さらに汚れが落ちやすくなります。
なかなか落ちない白い汚れを掃除する方法
白い汚れがしつこい時には、段階に分けた念入りな掃除が効果的です。ここでは、3段階に分けて掃除をする方法について紹介します。掃除をする前に、以下のものを用意してください。
<用意するもの>
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重曹スプレーとクエン酸スプレーとは、水に重曹やクエン酸を混ぜて溶かしたスプレーのことです。作り方は以下の通り。
<重曹・クエン酸スプレーの作り方>
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水と混ぜる際は1分ほどかき混ぜ続け、粉が溶けたことを確認してから使用してください。重曹スプレーとクエン酸スプレーを使用した掃除の手順は、以下のとおりです。
<白い汚れを重曹・クエン酸スプレーで掃除する方法>
①こびりついた汚れを落とす
②皮脂汚れを落とす
③カルシウムが固まった汚れを落とす
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1段階ごとに汚れのつき具合を確認しながら掃除を進めることがポイントです。それぞれの段階で落とす汚れの種類が異なっているため、3段階を全て終えても汚れが残っている場合は、段階2・段階3のどちらか効果のあった方法を繰り返してみてください。
お風呂の床の黄ばみを掃除する方法
床の黄ばみを落としたいときには、クエン酸を使用した掃除が効果的です。黄ばみの原因には、主にアルカリ性の汚れと入浴剤による汚れの2種類があります。
ここでは、水垢や石鹸カスによる黄ばみと入浴剤による黄ばみを除去する方法を2つご紹介します。
お風呂の床の黄ばみにはクエン酸
お風呂の床の黄ばみは、殆どの場合水垢や石鹸カスなどアルカリ性の汚れによるものなので、掃除には酸性の性質を持つクエン酸が効果的です。黄ばみ落としの際に用意したいものは以下の4つです。
<用意するもの>
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クエン酸スプレーの作り方は200mlの水に小さじ2杯のクエン酸をよく混ぜて溶かすだけで、先程紹介した重曹スプレーと同じ方法で簡単に作れます。掃除の手順は以下の通りです。
<黄ばみをクエン酸で掃除する方法>
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黄ばみがなかなか落ちないと力一杯こすりたくなってしまうかもしれませんが、強くこすると傷がつき、さらに汚れが溜まりやすくなってしまいます。汚れが落ちにくい場合はもう一度スプレーをかけ、汚れを浮かせてみましょう。
入浴剤による黄ばみには塩素系漂白剤
床が入浴剤によって黄ばんでしまっている場合は、カビキラーなどの塩素系漂白剤を使用しての掃除が効果的です。用意するものは以下の2つです。
<用意するもの>
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掃除方法はとても簡単で、黄ばみに直接カビキラーをスプレーし、20〜30分程度放置して洗い流すだけ。カビキラーは素手で触ると肌が荒れてしまうので、必ずゴム手袋を着用しましょう。また、換気も忘れずに行ってください。
<黄ばみを塩素系漂白剤で掃除する方法>
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お風呂の床の茶色汚れを掃除する方法
石鹸カスと水道水の中に含まれるマグネシウムが原因の茶色汚れには、クレンザーや重曹を使用した掃除が効果的です。茶色汚れは時間が経つと落ちにくくなってしまい、汚れがしつこい場合にはなかなか落ちないこともあります。
ここでは、茶色汚れを落とす2つの方法を紹介します。
お風呂の床の茶色汚れには「クレンザー」
茶色の汚れは酸性なので、弱アルカリ性であるクレンザーが効果的です。茶色汚れの掃除には、まず以下のものを用意します。
<用意するもの>
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掃除の方法は、クレンザーをサランラップを丸めたものや布につけてこするだけ。細かい部分は、歯ブラシを使用してこすると効果的です。一度で汚れが取り切れない時は、何度か試してみてください。
また、クレンザーは研磨作用があるため床に細かなキズがつき、光沢が落ちる可能性もあります。一度に広範囲に広げず、事前に目立たないところで試してからの掃除をおすすめします。
茶色汚れには「重曹」も効果的
また茶色汚れはクレンザー以外に、重曹でも落とすことが可能です。重曹で掃除をする場合に用意するものは、重曹とブラシの2つだけです。掃除は以下の4ステップで終了します。
<茶色汚れを重曹で掃除する方法>
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重曹でこすり洗いをした後は、重曹が床に残らないようにしっかりと洗い流しましょう。汚れがひどくない場合は、重曹だけで汚れを落とすことができますよ。
お風呂の床のピンク汚れを掃除する方法
床のピンク汚れを落としたいときには、浴室用洗剤やハイターを使用した掃除が効果的です。ピンク汚れは黒ずみ汚れのように、落としにくい汚れではないので簡単に落とすことができますよ。
ここでは、ピンク汚れを落とす2つの方法を紹介します。
お風呂の床のピンク汚れには「浴室用洗剤」
お風呂の床のピンク汚れは、浴室用洗剤をつけたスポンジでこするだけで簡単に落とすことができます。用意するものは以下の2つです。
<用意するもの>
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掃除方法は、スポンジに浴室用洗剤をつけて気になるところをこすり洗いするだけ。水だけではきれいに汚れを落とすことは難しいため、浴室用洗剤を使いましょう。
スポンジにピンク汚れがつくのは嫌!という方は、あらかじめ小さく切っておいたスポンジを使って掃除することをおすすめします。
ピンク汚れには「ハイター」も効果的
またピンク汚れは浴室用洗剤以外に、ハイターを使って落とすことも可能です。用意するものはカビハイターだけです。掃除は以下の4ステップで終了します。
<ピンク汚れをハイターで掃除する方法>
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ハイターを使う際は、必ず換気を行いましょう。また、酸性タイプのものと混ざると有害なガスが発生して危険なので、必ずハイター単体で使用してください。
お風呂のでこぼこ床におすすめの掃除ブラシ
ここまで、汚れの種類別の落とし方について紹介しました。お風呂の床を掃除する際は、専用のブラシを用意するとさらに、でこぼこしたお風呂の床の汚れが落としやすくなります。
最後にお風呂の掃除ブラシの選び方と、おすすめのブラシを3つ紹介します。
お風呂の床掃除のブラシを選ぶ際のポイント
では、お風呂の床掃除のブラシを選ぶ際にはどの様な点に注目すれば良いのでしょうか。まずはブラシを選ぶポイントを4つ紹介します。
<お風呂の床掃除のブラシを選ぶ際のポイント>
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ブラシ選びで最初に確認したい部分は、ヘッドの部分が交換できるかどうかです。ずっと同じブラシを使い続けていると、ヘッド部分にカビが生えてしまうこともあります。こまめなブラシ交換のためにも、本体とブラシを分けられるタイプを購入することをおすすめします。
また床の掃除をする際は、ブラシの毛が長すぎたり、毛が硬すぎたりすると掃除がしにくいことが多いです。毛が比較的短く、硬すぎないものを選ぶと良いでしょう。
おすすめブラシ①:ダイソー 2wayタイルブラシ
1つ目に紹介するブラシは、ダイソーの2wayタイルブラシです。先端が尖っているため細かい部分の掃除もしやすく、手のひらサイズで収納場所にも困りません。
ヘッド部分は交換できませんが、100円とリーズナブルな値段で購入できる点が特にうれしいポイントです。2wayと名前にある通り、本体についているボタンを押すと先端部分が分かれ、ミニブラシとしても利用できる便利なブラシです。
おすすめブラシ②:スリーエムジャパン スコッチ・ブライト バスシャイン ハンディブラシS
2つ目は、スリーエムジャパンのハンディブラシ。ブラシの毛が硬く、床の掃除に向いているブラシです。300円代と比較的値段が安いにも関わらず、ヘッド部分を交換できる点がおすすめポイントです。
ヘッド部分が小さいので、細かな部分の掃除や浴槽の掃除にも役立ちます。
おすすめブラシ③:良品計画 掃除用品システム・バス用ブラシ
3つ目は、良品計画のバスブラシです。柄とブラシを好きに組み合わせられることがポイントで、どちらかが汚れてしまった場合でも簡単に交換することができます。
今まで紹介した2つのブラシよりも柄が長いため、立って掃除をしたい方にもおすすめです。
お風呂の床の汚れを予防する普段のメンテナンス
ここでは、お風呂の床の汚れがひどくなる前に、普段からできることを紹介します。
換気扇を忘れず回そう
とにかく浴室内の湿気を低く保つことが、汚れの防止に重要。使用後はかならず換気扇を回して浴室内を乾かすようにしましょう。
忘れやすい方は24時間回し続けるのも一つ。換気扇を回し続けても、それほど電気代はかかりません。
小物類は床に置かず、吊るして収納しよう
椅子や桶などの小物類を床に置いたままにしておくと、接着面の水気が残ったままになり、それが原因でカビが発生します。
S字フックやバスラックを利用して、小物類を浮かせて収納しましょう。
浴室の頑固な汚れはプロにクリーニングしてもらうのもおすすめ
お風呂の床の汚れは色ごとに原因を見きわめ、適切な洗剤を使うことできれいに落とせます。
ただ、しばらく放置した頑固な汚れは、自分で掃除するだけでは完全に落ちないことも。
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