エアコンの効きが悪いと部屋に設置している室内機の調子を気にすることがほとんどです。
しかしエアコンは室内機と室外機の両方がセットになってはじめて効率よく働けます。
室外機は屋外に設置されるため汚れなどの影響を受けやすく、室外機が汚れるとエアコンの効率が悪くなることがあります。
室外機の掃除方法や水洗いの可否をチェックしましょう。
室外機を水洗いできるのはカバーの外側のみ
室外機は屋外に設置されるものなので、多少水に濡れても問題ないように設計されています。
ただし室外機の内部に水が入ってしまうとショートし故障する原因になります。
室外機を水洗いできるのは外側カバーのみです。
室外機の掃除について知っておきたいこと3つを確認しましょう。
エアコンの室外機を掃除しないことのリスクについて詳しく知りたい方は関連記事もご覧ください。
水は上部からかける
室外機は風雨に耐えられる設計になっているので、室外機の上部から水をかけることは問題ありません。
しかし横や下部から水をかけると内部に水が入る原因になります。
エアコンの室外機を水洗いするときは、故障を防ぐために必ず上部から水をかけてください。
カバーの汚れは中性洗剤で落とす
エアコンの室外機は屋外に設置されているため、カバーがひどく汚れることは珍しくありません。
基本的に室外機のカバーは水を含ませた雑巾などで拭いて掃除しますが、それではなかなか落ちない汚れもあるでしょう。
カバーにこびりついた汚れは中性洗剤を使って落とします。
酸性やアルカリ性の洗剤を使うと外部カバーに悪い影響を与えることがあるので、必ず中性洗剤を使いましょう。
室外機内部の掃除はプロに依頼する
適切な知識を持っていない人はエアコンの室外機内部の掃除はできません。
室外機内部の掃除をしてもらいたいときはエアコンクリーニング業者に依頼してください。
室内機のクリーニングもあわせて依頼すれば、快適にエアコンを利用できるでしょう。
室外機掃除の手順
エアコンの室外機を掃除する手順に難しいものはありません。
しかし間違った方法で掃除をすると思わぬ事故やケガの原因になります。
手順を確認して安全に掃除をしましょう。
用意するもの
- 雑巾
- 古い歯ブラシ
- ほうき
- ちりとり
- 割りばし
- バケツ
- ハンディタイプの掃除機
これらのアイテムを使う場所によって使い分けましょう。
カバーの汚れを掃除する
まず室外機のカバーに付着している汚れやホコリを取ります。
ほうきで軽く払ったり、しつこい汚れは雑巾でこすると良いでしょう。
天板から水をかけ、力を入れすぎないように注意してください。
あまり力強くこすると室外機のカバーが割れてしまい、ケガや故障の原因になります。
屋外に置かれているため思っている以上に脆くなっていることもあるので十分注意しましょう。
背面のホコリを取る
続いて掃除機を使って室外機背面のホコリを取りましょう。
室外機の背面には冷却フィンがあります。
この部品は繊細でちょっとした衝撃で簡単に歪んでしまいます。
掃除機の先にブラシタイプの吸出し口をつけて、本体を当てないように気をつけながらホコリを吸い出しましょう。
取れなかった細かいホコリはほうきでかき出します。この時も力は込めないようにしてください。
水抜き穴・ホースを掃除する
多くの場合水抜き穴は室外機の底面にあるため、なかなか見つけられません。
無理に掃除をすると危険なので、見つからない場合や動かさないと掃除出来ない位置にあるのなら水抜き穴の掃除はしなくても問題ありません。
ドレンホースは排水のために使われるものです。これが詰まっていると室内機に水が逆流してしまい、部屋が濡れてしまいます。
ホースの中にゴミなどが詰まっていないか確認し、割りばしなどでかき出しましょう。
室外機の周りを掃除する
最後に室外機の周囲を掃除します。
土埃やゴミをほうきとちりとちで掃除し、室外機の周りに物が置かれていないかを確認します。
機種によってどれくらい離せばいいかは異なるものの、効率よく室外機を稼働させるためには周囲に障害物がないことを求められます。
見落としがちなのが配管がつながっている側面です。配管がつながっている面は障害物から30cm以上離す必要があります。
室外機を掃除するときの注意点
室外機の掃除をするときには4つの注意点があります。
どれも安全に作業をするためには知っておかなくてはならないことなので、エアコンの室外機を掃除する前に必ずチェックしてください。
必ずエアコン本体のコンセントを抜く
エアコンの室外機を掃除するときは必ずエアコン本体のコンセントを抜きましょう。
コンセントを刺したまま掃除をすると感電など事故のリスクがあります。
掃除後、コンセントを刺し直すときは手が濡れていないかを確認してから刺してください。
濡れた手でコンセントの抜き差しをすると感電のリスクが高くなります。
感電は大ケガのもとなので十分に気をつけてください。
無理に室外機を動かさない
室外機背面のフィンを掃除するとき、設置位置によってはうまくきれいにできないこともあるでしょう。
そのような場合も無理やり室外機を動かして掃除をしてはいけません。
無理に室外機を動かしてしまうと配管がずれて冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。
冷媒ガスが抜けてしまうと部屋が冷えなくなるので、ガスの注入作業が必要です。
冷媒ガスの注入には15,000~25,000円程度かかることが多いです。
高圧洗浄機は使わない
ケルヒャーなどの高圧洗浄機を使えば、汚れやゴミなどをいっぺんに洗い流せそうだと思うかもしれません。
しかし高圧洗浄機を使って室外機の掃除をすると、内部に水が浸入しショートの原因になります。
また高圧洗浄機から出た水が内部パーツを壊してしまうリスクもあります。
エアコン室外機の掃除をするときは高圧洗浄機を使わないようにしましょう。
エアコン洗浄スプレーは使えない
エアコンのフィルター掃除をするときに使う洗浄用スプレーも、室外機掃除には使えません。
洗浄スプレーを使うと洗剤が固まって正常な動作を阻害したり、サビの原因になったりします。
内部の汚れが気になるときは自分で掃除をするのではなく、エアコンクリーニングの業者に依頼しましょう。
エアコンの室外機を自分で掃除する目安
定期的に室外機の掃除をしておけば機器への負担が減り寿命が延びやすくなるうえ、エアコン本体の不調にも気づきやすくなります。
理想は1~2か月に1度程度のペースで掃除をすることですがあまり現実的ではありません。
エアコンの室外機を自分で掃除するタイミングの目安をご紹介します。
室外機から異音がするとき
エアコンを使っているとき、室外機から異音が聞こえるようであれば掃除をした方が良いでしょう。
天候によっては風で飛んできたゴミが室外機に張りつくことがあります。
汚れやゴミを取り除いて異音がしなくなったのなら問題はないです。
しかし掃除をしてもまだ異音が聞こえるのであれば、室外機の内部かエアコン本体が故障している可能性があります。
その場合は速やかに修理業者を呼びましょう。
室外機が汚れてきたとき
室外機は屋外に置くものなので汚れやすいです。
目に見えて分かるほど外側のカバーが汚れてきたら掃除をしておくと良いです。
黄砂が飛来する時期などはまめに掃除をして、背面の吸気口が詰まらないようにすると快適に過ごせます。
シーズン前にエアコンの室外機を掃除しよう
暑くなってきてから室外機を含むエアコンクリーニングをしようと思ってもなかなか予約がとれなかったり、料金が高くなったりすることが多いです。
エアコンを本格稼働させるシーズンが来る前に、まずはエアコンの室外機を掃除してみましょう。
もしもエアコンの調子が悪いようなら、早めにエアコン修理業者やクリーニング業者にメンテナンスを依頼すれば快適に過ごせるでしょう。