「台風でモノがぶつかって破損した」
「ガラスがいつの間にか割れていた」


ガラスは繊細で、ちょっとした衝撃で割れてしまうこともあります。特に台風のシーズンは、夜中にバリーンと音がする事故が後を絶ちません。
ガラスが割れる原因から、ガラスが割れないように強化する方法までを知り、効率的に防止しましょう。
ガラスが割れてしまう6種類の原因
台風対策としてガラスを強化しようとしている人は多いはず。
しかし台風以外にも、ガラスが割れる原因は複数あります。台風など災害が少ない時期であっても、ガラスをメンテナンスするメリットは十分にあるといえるでしょう。
ガラスが割れてしまう原因を次の6つです。
原因 | 詳細 |
---|---|
衝突・衝撃 | 台風や強風時に小石、枝、看板といった飛来物 |
熱割れ・急激な温度変化 | 直射日光が当たる部分と影の部分の温度差 |
風圧 |
台風や突風、強風が窓ガラスに直接かかる圧力
|
地震 | 建物の揺れによる窓枠の歪みと、ガラスへの圧力 |
経年劣化 | ガラス表面の微細な傷の蓄積 |
空き巣による犯行 | 空き巣が侵入しようと窓に衝撃を加えたが、気付かずに放置 |
衝突・衝撃
- 家具や人がぶつかる
- 庭仕事の道具が飛ぶ
- 強風で飛んできた物体が直撃する
物や人がぶつかってガラスが割れてしまうケースです。特に窓ガラスは外部との境界に位置しているため、台風シーズンは破損のリスクが高まります。
熱割れ・急激な温度変化
ガラスは温度差による伸縮に弱いため、真夏の炎天下から急に冷やされたり、真冬の寒気で極端に温度が下がったりすると亀裂が生じやすくなります。
温度変化については対策が難しいため、亀裂がないかこまめにチェックするようにしましょう。
経年劣化
古い窓枠やサッシがゆがんでいると、ガラスに負荷がかかりやすくなります。また、長年の使用でガラス自体の強度が低下することも考えられます。
空き巣による犯行
空き巣や泥棒が侵入を試みる際、最初に狙われるのは窓ガラスです。防犯性が低いガラスを使用していると、簡単に割られてしまう恐れがあります。
警察庁の調査によると、空き巣のうち約55%が窓から侵入しており、そのうち約36%が窓ガラスを割っているとのこと。過去に被害経験がなくても、ガラスを強化しておくメリットは大きいです。
ガラスを割れないようにする7つの方法
ガラスを割れづらくしたり割れても飛び散りにくくしたりするための対策はあります。
台風が来るなど、緊急性が高くて早めに手軽に対策したいときは、飛散防止フィルムを貼るなどDIYでガラスを割れにくくします。長期的な対策ならガラス自体を耐久性の高いものに入れ替えることです。
対策 | 主な効果 | 強度・効果 | コスト | 手間 |
特記事項・注意点
|
---|---|---|---|---|---|
飛散防止フィルムを貼る | 飛散防止 | 中(割れた際の飛散抑制) | 中(フィルム代+業者依頼なら工賃) | 中(技術あればDIY可・業者依頼も可) |
賃貸でも比較的容易でUVカット効果も
|
強化ガラスに交換する | 破損防止 | 高(割れにくい) | 高(ガラス代+工賃) | 高(専門業者への依頼必須) |
賃貸は要許可で、網入りガラスから交換も有効。
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合わせガラス(防犯ガラス)に交換する | 破損防止 | 高(割れにくい) | 高(ガラス代+工賃) | 高(専門業者への依頼必須) | 賃貸は要許可 |
雨戸・シャッターで窓を覆う | 破損防止・飛散防止 | 高(物理的に保護) | 高(新規設置の場合) | 高 |
後付け可能で、台風時に特に有効
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窓周りの片づける | 二次被害防止 | 低(ガラス自体への効果なし) | 低(ほぼかからない) | 低(整理するだけ) |
地震・台風時の怪我防止に有効
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カーテンにすき間を空ける | 熱割れ防止 | 低(衝撃割れへの効果なし) | 低(ほぼかからない) | 低(位置調整のみ) |
熱割れしやすい窓で特に注意
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段ボールやテープで補強する | 飛散防止 (補助的) | 低(気休め程度) | 低(テープ代のみ) | 低(貼るだけ) |
あくまで補助であり、強度向上効果なし
|
飛散防止フィルムを貼る
飛散防止フィルムとはその名の通り、破損した際にガラスの破片が飛び散ることを防ぐフィルムです。
飛散防止フィルムには「外貼り用」と「内貼り用」の2種類があります。破片の飛散を防ぐ目的であれば、ガラスの内側に貼る「内張り用」を選びましょう。
模様の入ったガラスやすりガラスには凹凸があり、普通のフィルムを貼るには適していません。その場合は「特殊ガラス対応フィルム」を選ぶのがおすすめです。
飛散防止フィルムは、以下の手順で貼りつけます。
- 布巾を使ってガラスをきれいに掃除しておく。
- フィルムをガラスのサイズにあわせてカットする。
- 中性洗剤を水で3%程度まで薄めて、霧吹きでガラス全面に吹きかける。
- ガラスにフィルムを貼る。
- はみ出した水分をふき取る。
強化ガラスに交換する
種類 | 費用(施工費用含む) | 飛散防止効果 | 防犯効果 |
強化ガラス | 20,000~40,000円程度 | 高い | 高い |
一般的なフロートガラスは耐久性が低く、硬いものがぶつかったら簡単に割れてしまいます。熱処理&急冷却することで強度を高めたものを「強化ガラス」といいます。
耐久性の高いガラスは費用がかかるものの、ガラスが割れたら結局は修理費や治療費が必要になるため、思い切って買い替えた方がお得でしょう。
強化ガラスはフロートガラスの約4倍の耐久性を持っており、ちょっとやそっとの衝撃では割れません。割れたとしても粉のように細かくなるので、ケガのリスクを最小限に抑えられます。
合わせガラス(防犯ガラス)に交換する
種類 | 費用(施工費用含む) | 飛散防止効果 | 防犯効果 |
合わせガラス | 30,000~50,000円程度 | かなり高い | かなり高い |
合わせガラスは、2枚のガラスの間に特殊な膜を挟み込んで作られています。使われているガラスの枚数が増える分、耐久性は強化ガラスよりも高いです。
ハンマーで叩かれても被害を最小限に抑えられるので、空き巣による犯行を防止するのに適しています。そのことから「防犯ガラス」と呼ばれることもあります。
またUVカット効果も期待できるため、紫外線対策としても利用可能です。
雨戸・シャッターで窓を覆う
雨戸やシャッターがあれば、ガラスをダイレクトに守れます。こちらも災害時や夜間などピンポイントの対策ではありますが、飛来物対策にも防犯対策にも抜群の効果を発揮してくれます。
近年は後付けで雨戸を設置できる商品も増えているので、予算があれば導入を検討してみるのも良いかもしれません。
段ボールやガムテープで補強する
プラスチックの段ボールで窓ガラスを挟むことで、ガラスの割れを防げる可能性は多少あります。ガムテープでの補強はガラスの飛散防止に効果があります。
ただ採光が悪くなるうえに見た目も良くないため、基本的には台風の際など一時的な対策としてでしか活用できないでしょう。
ガラスのメンテナンスで割れないようにするコツ
ガラスを割らないための対策は、1度実施したら終わりではありません。継続的にメンテナンスを行うことが大切です。
①窓以外のガラス部分にも対策をしておく
建物の中には、窓ガラス以外にもドアや間仕切りにガラスを使用しているケースがあります。そこが弱点になっている可能性があるため、割れた際の二次被害を防ぐためにも、以下の点を再確認しましょう。
- 室内ドアのガラス(飛散防止フィルムの貼付や強化ガラスへの交換を検討)
- ベランダや玄関周りのガラス手すり(定期的な劣化点検)
- ショーウィンドウや大きなガラス壁面(業者による補強プランの検討)
加えて災害対策として、建物の基礎や屋根、排水設備の点検を行うことも重要です。ガラスだけでなく、建物全体で弱い箇所を洗い出しておくことで、災害時の被害を最小限に抑えられます。
②ガラスの状態を定期的にチェックする
ガラスやフィルムの劣化は日々進行します。フィルムやシーリング材の寿命は数年程度とされているため、貼付後も定期的に状態をチェックし、ひび割れや粘着力の低下が見られる場合は貼り替えや再施工を検討しましょう。
ガラス交換業者を選ぶ際のチェックポイント
①費用の内訳は明確か
費用の内訳が明確に公開されているかは、最重要なチェックポイントだといえます。
具体的には交換工賃や材料費、搬出入費などが詳細に提示されているかを確認します。悪質な業者の場合、当日になって突然追加の費用を請求してくるケースもあるからです。
②施工実績を公表しているか
施工実績が載っているか確認してみましょう。施工している写真を見て、作業風景がイメージできるかどうかが大切です。
③口コミ・評判は良好か
業者の口コミや評判も要チェック。悪い口コミが目につくようであれば、その業者は避けておくのが無難でしょう。
特定のサイトだけだと評価に偏りがあるかもしれないので、複数のサイトをチェックするのがおすすめです。
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