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洗濯機のイヤな臭いの原因・対策を解説!掃除や洗濯方法の見直しが大切

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最終更新日: 2022年01月14日

洗濯物や洗濯機本体からイヤな臭いがするときは、洗濯槽や排水口にたまった「汚れ」が原因かもしれません。そのため臭いを取り除くには、洗濯機周辺の掃除が基本になります。臭いごとの原因と対策法を見ていきましょう。

洗濯機や洗濯物が生臭い原因と対処法

鍋で沸騰しているお湯

ここでは洗濯機や洗濯物が生臭い場合の原因と対処法を紹介します。

洗濯機が生臭い原因

洗濯機や洗濯物から生臭い雑巾のような臭いがする場合は、洗濯槽のなかで雑菌が繁殖していることが原因です。

マイコバクテリウムという細菌が発生し、硫黄化合物を生成することで、生臭い臭いが発生します。

マイコバクテリウムは洗濯物に付着している水分や汗、皮脂などの汚れを養分として成長します。餌がたくさん付着している服やバスタオルなどを洗濯機のような密閉空間に置いておくことで湿気がたまり、菌が繁殖しやすい環境になってしまうのです。

対処法1. 洗濯物の扱い方を改善する

洗濯槽に雑菌が繁殖する原因のひとつとして、「衣類に発生した雑菌がうつる」という可能性があります。洗濯物を扱うときは、以下のポイントに注意しましょう。

  • 洗濯する前は、風通しのいい場所で保管
  • 洗濯する直前に洗濯機に入れる
  • 洗濯後には洗濯槽のなかで放置しない

汗や皮脂がついた洗濯物は、湿った場所で保管していると雑菌が繁殖してしまいます。洗濯機を洗濯カゴ代わりにするのも、菌の繁殖につながるので、かならず洗濯する直前に洗濯機へ入れましょう。

また洗濯が終わった後は、洗濯物が乾くまでに時間がかかってしまうと「モラクセラ菌」が繁殖します。この菌は部屋の壁紙やカーテンなどに吸収され、菌が部屋全体に広がる原因にもなるので注意しましょう。

一度モラクセラ菌が繁殖してしまうと、外干しなどでは除去できません。何度洗っても臭うタオルなどがある場合は、沸騰したお湯で煮沸するのがオススメ。モラクセラ菌はそれほど強力なので、未然に防ぐのがなによりです。

対処法2. 生乾き臭がする洗濯物は煮洗いしよう

洗濯しても、外干ししても洗濯物に移った臭いが取れない場合は煮洗いをしてみましょう。熱湯につけると、雑菌やカビのたんぱく質は破壊されます。そのため、除菌して消臭することができますよ。

注意点として、煮洗いする洗濯物は事前に洗濯絵表示を確認してください。服によっては洗濯する際の水温が指定されているものがあるため、煮洗いすると傷んでしまいます。

生乾き臭が発生しやすいバスタオルなどのタオルやふきんなどは基本的に煮洗い可能です。

煮洗いの手順

  1. 大きめの鍋に水を入れて沸騰させる
  2. 臭いが気になる洗濯物を入れる
  3. 10分ほど放置して「つけ置き」する
  4. 洗濯物を取り出す
  5. 通常通りの洗濯を行う

洗濯物を熱湯に浸したあと、10分ほど放置して「つけ置き」するのがポイントです。

つけ置きが終わった後は洗濯物が冷めるのを待ってから取り出して、通常通りの洗濯を行ってください。

臭いや汚れがひどい場合は重曹を入れると効果的

臭いや汚れがひどい場合は、重曹を一緒に入れると洗浄効果が高まります。

水1リットルにつき大さじ1杯を目安に投入し、菜箸などで回しながら20分ほど煮洗いしましょう。

ちなみに、アルミ製の鍋で重曹を使うと腐食する可能性があるので使用しないでくださいね。

洗濯機や洗濯物がカビ臭い場合の対処法

【洗濯槽の汚れ】オキシ漬けで洗濯機を丸ごと掃除

洗濯機や洗濯物が「カビ臭い」「汗臭い」と感じる場合は、洗濯槽や各部品のなかでカビ・雑菌が繁殖しています。

カビや雑菌は20℃以上の温度があり、湿度が高いところに繁殖するのが特徴。くわえて洗濯機のなかには衣類から落ちたホコリや髪の毛、皮脂、洗剤の残りなどがあり、これらが養分となるのです。

対策1. 洗濯槽を洗浄する

洗濯機や洗濯物からカビなどのこもったニオイがするときは、洗濯槽の掃除をすることをまず試してみましょう。

洗濯槽に発生したカビ、雑菌、汚れを落とすことで、洗濯機本体や衣類から発生する悪臭を解決することにつながります。

種類 特徴
塩素系クリーナー

(洗濯槽カビキラーなど)

  • 塩素の力で汚れを溶かし落とす
  • カビなどの殺菌力が高い
  • 洗濯機に入れて運転するだけで掃除可能
酸素系クリーナー

(オキシクリーンなど)

  • 酸素の泡の力で汚れをはがし落とす
  • 浮いた汚れをすくい取って掃除する必要あり
  • 肌や衣類にやさしい
  • ドラム式洗濯機に使用できない場合あり

洗濯槽カビキラーなどの塩素系漂白剤、またはオキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使って、洗濯槽をキレイにしましょう。

関連記事:洗濯槽クリーナーのおすすめ8選!選び方から使い方まで徹底解説|ミツモア

対策2. 洗濯槽以外も掃除する

じつは洗濯槽以外にも、こまめに掃除したほうがよいパーツがたくさんあります。いくつか例を挙げると、たとえば以下のような場所です。

  • 毎回の洗濯後:糸くずフィルター、ゴミ取りネット
  • 1カ月に1回:洗濯槽のフチ、乾燥フィルター
  • 半年に1回:洗濯パン、排水口、排水ホース

そのほか、洗剤投入口なども汚れてきたタイミングで掃除する必要があります。

忘れやすいのは、乾燥機能付きのドラム式洗濯機にある「乾燥フィルター」や「排水フィルター」です。少なくとも月に1回の掃除が推奨されています。

各場所の詳しい掃除方法は、以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:【箇所別】洗濯機の掃除方法・適切な頻度を解説 | ミツモア

対策3. 風呂の残り湯は使わない

風呂の残り湯には、皮脂や汗などがたくさん落ちるので、雑菌が繁殖しやすいもの。とくに何度か追い焚きをしていると、追い焚き配管に溜まった雑菌もお湯に流れています。

臭いを防ぐという観点からみれば、洗濯に残り湯を使うのはなるべく避けるのがベターです。もしくは、以下のような対策を取りましょう。

  • 除菌ができる衣類用洗剤を使う
  • 残り湯に除菌剤を入れてから洗濯する
  • 「すすぎ」には水道水を使う
  • お湯取りホースは定期的に掃除する

残り湯自体を除菌して、お湯取りホースをしっかり掃除しておくことである程度は雑菌の繁殖を防ぐことができます。

また運転時には「洗い」の段階だけ残り湯をつかって、あとのすすぎには水道水を使うようにしましょう。

対策4. 洗剤・柔軟剤を使いすぎない

「洗濯物をいい香りに仕上げたい」と、香りの強い洗剤や柔軟剤を使っている場合は、残り香が原因で洗濯機が臭くなっているかもしれません。

洗濯の際に流しきれなかった洗剤や柔軟剤が、洗濯機内の雑菌やカビと合わさって不快な臭いになることがあります。

洗剤や柔軟剤は、使えば使うほど衣類をキレイにできるわけではありません。水量に対して溶ける量が決まっているのです。そのため規定量以上を使用していると、洗剤が溶けきれずに残ってしまいます

また洗剤・柔軟剤の香りや粘性が強いことで、洗濯物により強くニオイがつくことも。除菌・抗菌作用のある洗剤や、部屋干し用の洗剤に変えてみるのもひとつの手段です。

対策5. 週に1回は槽乾燥する

あまり知られていませんが、じつは各洗濯機メーカーは、週に1回ほどの槽乾燥を推奨しています。カビは乾燥に弱いので、洗濯槽を乾燥させると繁殖を防ぐことができます。

洗濯機に「槽乾燥コース」が付いている場合はそちらを利用しましょう。槽乾燥コースがない場合は、洗濯機のフタはいつも開けておくようにしましょう。

洗濯機が「下水臭い」場合

洗濯機の排水口

洗濯機から「下水の臭い」がするときは排水口付近に原因があります。排水トラップが機能していない、もしくは排水口にカビや雑菌が繁殖している可能性が高いでしょう。

原因1.排水トラップの不調

洗濯機の排水口には、「排水トラップ」という部品が取り付けられています。水が常にたまっていることで、下水の空気が上がってくるのを防いでいます。

トラップの水が少なくなることで隙間ができてしまい、その隙間から下水の臭いが上がっているかもしれません。

またドラム式洗濯機の場合は、乾燥モードのときに温風を排出することで、排水トラップの水が一時的に減少するケースもあります。この場合は使用後に水量が戻って臭いもなくなるため、安心してください。

原因2.排水口の汚れ

洗濯機の排水口には、衣類から出てきた糸くずや髪の毛、ホコリなどがたまります。雑菌と混ざると、ヌルヌルとした汚れに変化し、悪臭の原因に。ドブのような嫌な臭いがしてきます。

洗濯機から下水臭いニオイがするときは、排水トラップの有無によって対処方法が異なります。

排水トラップがある場合 排水口の掃除
排水トラップがない場合 排水トラップを取り付ける

適切な対処法を取るためにも、まずは排水トラップの有無を確認しましょう。

洗濯機の排水ホースと排水口の接続部分には、L字型の「エルボ」と呼ばれるパーツがついています。

エルボがついておらず、ホースがそのまま排水口に刺さっている場合は、排水トラップがついていない可能性が高いでしょう。

対策1.排水口の掃除

排水トラップが付いている場合は「排水口の掃除」で臭いを取り除くことができます。

重曹と酢を使った「つけ置き洗い」でたまったヌメリ汚れを落としていきましょう。

【用意するもの】

  • 重曹:1カップ (200g)
  • 酢:1/2カップ (100ミリリットル)
  • 使い古しの歯ブラシ
  • ゴム手袋
  • バケツ

【掃除の手順】

  1. 洗濯機のコンセントを抜く
  2. 洗濯機の蛇口を閉める
  3. 排水口からエルボを引き抜く
  4. 排水口のフタと排水トラップを外す
  5. 排水口に重曹を振りかける
  6. 重曹の粉の上からお酢をかける
  7. 発泡したらそのまま20分ほど放置する
  8. 歯ブラシで汚れをこする
  9. 水でしっかりとすすぐ

排水口からエルボを引き抜く際、水が溢れ出る可能性があります。バケツで受け皿を作りながら引き抜くとよいでしょう。

また排水口のフタや排水トラップなど、取り外したパーツもバケツに入れておくと安心です。

取り外したパーツが汚れている場合は、つけ置きで待っている間に歯ブラシで磨き洗いをするのがおすすめですよ。

関連記事:洗濯機の排水口掃除の方法は? | ミツモア

掃除後は排水トラップに必ず水を入れる

排水口の掃除を終えた後は、排水トラップに必ず水を入れてください。

水が入っていないと下水の臭いがそのまま上がってくる原因になるので、注意しましょう。

対策2.排水トラップを取り付ける

ミヤコ 洗濯機排水トラップ クリーン型 MB44CWM VP・VU50
ミヤコ 洗濯機排水トラップ クリーン型 MB44CWM VP・VU50

床に排水管の穴が直接ついている場合は、そもそも排水トラップが設置されていないこともあります。その場合は、排水トラップを設置することで、下水のニオイが逆流するのを防ぐことができるかもしれません。

排水トラップはネットショップやホームセンターで購入できます。自分では難しそうだと思ったら、洗濯機の設置業者やリフォーム業者に相談するとよいでしょう。

対策3.排水トラップカバーを取り付ける

ドラム式洗濯機などで、乾燥コースのときに一時的に下水臭くなる場合は、排水トラップにカバーが付いているか確認しましょう。

ドラム式洗濯機の乾燥モードでは、排水口に温風を逃がす機種があり、それによって排水トラップの水が一時的に減ってしまうことがあるのです。

その場合は、トラップにフタをすることでニオイを防ぐことができます。排水トラップカバーは、各メーカーのホームページやホームセンターで購入可能です。

対策4.日立(HITACHI)の場合は、水冷除湿に切り替える

日立(HITACHI)の洗濯機の場合、乾燥方法は「空冷除湿方式」と「水冷除湿方式」の2つがあります。

空冷除湿方式は、前述したように排水ホースから湿気を排出する仕組み。それによって排水トラップの水が押し出され、一時的に下水のニオイが上がってきてしまいます。

一方で水冷除湿方式は、水を使って乾燥させる仕組みです。こちらの方式に切り替えることで、トラップの水が減ることはなくなります。

  1. 洗濯機の電源を入れる
  2. 乾燥ボタンを複数回押して、「1」から「0」に設定
  3. 「ピー」と音がしたら設定完了

上記の手順で、乾燥方式を変更できます。ちなみにこの設定は電源を切っても維持されるので、再度変更したい場合は乾燥ボタンを押して「0」から「1」に戻しましょう。

洗濯機から「ゴムやプラスチックのニオイ」がする場合

洗濯機

洗濯機からゴムやプラスチック樹脂のニオイがするのは、購入してから間もない洗濯機であれば問題ありません。

洗濯機には、細部にゴムパッキンや機械油が使われていて、はじめはそのニオイが強いのです。

とくに熱による乾燥機能を使うとニオイを感じやすくなることがありますが、衛生的には問題がないので気にしなくてもOKです。

もしいくら待ってもニオイが消えないという場合は、購入した家電量販店や洗濯機メーカーに問い合わせてみましょう。保証期間は各メーカーおよそ1年までなので、それまでに連絡してみるのがオススメです。

【ドラム式洗濯機】乾燥したあとの洗濯物が臭い場合

ドラム式洗濯機

ドラム式洗濯機や乾燥機能付き洗濯機でありがちなのが、「乾燥コースのあと、とくに洗濯物がにおう」という現象です。そんなときの対策方法をいくつか紹介します。

対策1.乾燥フィルターの掃除

乾燥フィルターは、乾燥コースを使ったときに衣類から出る糸くず・ホコリなどをキャッチする部品です。じつは各メーカーは、毎回の使用後に乾燥フィルターを掃除することを推奨しています。

機種によっては「乾燥フィルター」というランプ表示が点滅するものがあり、掃除のタイミングが分かるようになっているのでチェックしてみてください。

ドラム式洗濯機の上部にフィルターが付いていることが多く、最近の機種だと手で引っ張り上げるタイプが多いです。しかし機種によってはドライバーがないと取り外せないことも。

詳しくは、お使いの機種の取扱説明書を確認してみましょう。

対策2.運転を途中で止めない

ドラム式洗濯機の稼働中は、途中で止めないようにしましょう。

とくに近年はAI機能が搭載されている機種が多く、1度洗濯機を止めることでAIの判断に時間がかかってしまいます。通常とは違う運転をすることで、雑菌の繁殖をまねく原因になるのです。

とくに乾燥中に運転を止めると、一時的に水がなくなった排水トラップから下水のニオイが上がってくるケースもあります。

対策3.オキシクリーンなどの漂白剤と一緒に洗濯する

ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機とくらべると少ない水量で「洗い」「すすぎ」をしています。

その影響で、衣類の汚れが多いときには落ち切らないことも。そこでオススメなのがオキシクリーンを使った「オキシ足し」です。

通常の洗濯洗剤に加えて、付属キャップ1杯分のオキシクリーンを投入するだけ。衣類の汚れをしっかり浮かせることができるので、雑菌の繁殖を防ぐことにつながります。

オキシクリーンは漂白剤ですが、酸素が発泡する力で汚れを落とす仕組みなので、衣類の色移りもしにくいのが特徴です。

対策4.「すすぎ」の回数を増やす

前述のとおり、ドラム式洗濯機の本体や洗濯物から悪臭がするときは、もしかしたら少ない水で洗濯していることが原因かもしれません。

この場合、洗剤・柔軟剤の量は適正だとしても、しっかりと洗い流すことができていないケースがあるのです。

すすぎを3回以上に設定したり、「たっぷりモード」など水量をたくさん使うモードを試してみてください。

洗濯機の臭いが取れないときは業者に依頼しよう

クリーニング業者
業者に依頼するのもひとつの方法

洗濯機の臭いがどうしても取れない場合は、クリーニング業者に依頼するのもひとつの方法です。

頑固な汚れがこびりついている可能性が高いので、1度徹底的にきれいにしてもらってはいかがでしょうか。

業者に依頼するメリット

洗濯機の掃除を業者に依頼するメリットは「内部のすみずみまで徹底的にきれいにできる」点です。

洗濯機を1度分解して、洗濯槽やホースなどの細かいパーツまで掃除していきます。

自分で洗濯槽クリーナーを使って落としきれなかった汚れも、プロ仕様の洗剤や道具を使ってきれいに落とすことができますよ。

臭いが取れない悩みも、取り切れていなかった汚れを落とせば解決可能です。

業者に依頼した場合の見積もり相場

洗濯機クリーニングを業者に依頼した場合の見積もり相場は次のとおりです。

洗濯機の種類 料金相場
縦型洗濯機
  • 13,000円~18,000円 (税込)
ドラム式洗濯機
  • 18,000円~25,000円 (税込)

ドラム式洗濯機の場合は構造が複雑で、縦型洗濯機よりもクリーニングの手間がかかるため、5,000円~7,000円ほどプラスした金額が料金相場になります。

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洗濯機が臭いときの原因と対処法を紹介してきました。いずれの場合も、洗濯槽や排水口の汚れが原因になっているケースが多いので、こまめな洗濯機クリーニングが大切です。

「ずっと洗濯機の掃除をしてない……」「洗濯機の掃除をするのは面倒くさい」という方は、クリーニングの専門業者に依頼してみるのはいかがでしょうか?

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