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塩素系漂白剤は洗濯槽の黒カビ予防に最適!定期的な槽洗浄でニオイ知らず

最終更新日: 2024年09月24日

洗濯物がカビ臭くなったり、ワカメのような黒いカスが付着したりする原因は洗濯槽で繁殖した黒カビです。黒カビの繁殖を防止するには洗濯槽の洗浄が効果的です。

洗濯槽洗浄は塩素系漂白剤が最適です。最適である理由と酸素系漂白剤との違い、槽洗浄を行う頻度について解説します。

塩素系漂白剤が洗濯槽の黒カビ予防に最適な理由

洗濯槽の洗浄をするときに塩素系漂白剤が最適である理由は2つあります。

槽洗浄に使う洗剤・クリーナーに求められることは黒カビに対する有効性と機種問わず使える汎用性であり、塩素系漂白剤はそのどちらも満たしています。そのため洗濯槽洗浄に最適といえます。理由を詳しく解説します。

洗濯槽クリーナーと濃度が変わらない

キッチンブリーチなどの塩素系漂白剤の塩素濃度は洗濯槽クリーナーと大きく変わりません。市販の漂白剤だからと塩素濃度を低くしすぎてしまうと殺菌などの用途に使えなくなるためです。

ただしサビ防止剤(腐食防止剤)は配合されていないので、長時間のつけ置き洗いをするときには注意が必要です。

タテ型・ドラム式どちらの洗濯機でも利用できる

酸素系漂白剤と異なり、塩素系漂白剤は発泡しないので水漏れのリスクがありません。そのためタテ型・ドラム式どちらの洗濯機であっても利用できます。

ドラム式洗濯機は運転時に使用する水量がタテ型洗濯機よりも少なく、水量に関するマージンもそれほど多くはありません。

そのため酸素系漂白剤で洗濯槽洗浄をした場合、泡が発生するとドアから水が漏れるなどのトラブルが発生することもあります。水漏れは故障の原因にもなるので注意が必要です。

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤の代わりになる?

洗濯槽洗浄に使うクリーナーとして酸素系漂白剤を思い浮かべる人もいるでしょう。

確かに酸素系漂白剤でも槽洗浄は可能ですが、以下の点において槽洗浄をするときは塩素系漂白剤をおすすめです。

塩素系漂白剤よりも洗浄力が低い

酸素系漂白剤は刺激臭がなく腐食性も塩素系漂白剤と比べて低いため、人体に優しい漂白剤といえます。ただし洗浄能力も塩素系漂白剤よりも低いため、洗濯槽の洗浄において最適とは言い難いです。

また酸素系漂白剤は塩素系漂白剤よりも毒性が低いものの、完璧に安全なものではありません。取り扱うときはゴム手袋やマスクを着用し、中毒などの健康被害を防止しましょう。

発泡力が高すぎて水漏れなどの原因になる

オキシクリーンなどの酸素系漂白剤の主成分は過炭酸ナトリウムです。過炭酸ナトリウムは水と反応して泡が発生します。

一部の酸素系漂白剤には泡立ちをよくするための界面活性剤が配合されています。活性剤が配合されていると大量の泡が発生してしまい、洗濯槽から水があふれ出してしまったり、回路が浸水したりなどのトラブルが発生する可能性があります。

槽洗浄中に発生したゴミをすくう手間がある

酸素系漂白剤は泡の力で汚れを剥がします。槽洗浄に酸素系漂白剤を使うと、剥がれた汚れをすくって捨てる手間が発生します。

汚れが可視化できるので満足感はあるものの、手間を考えると効果的なやり方とは言えません。

塩素系漂白剤を使った洗濯槽洗浄のやり方

塩素系漂白剤を使って槽洗浄をする方法は簡単ですが、いくつか気をつけるべき点や注意するべきことがあります。

また塩素系漂白剤は取り扱い方を間違えると健康被害を受けることもあるので、槽洗浄を行う前にきちんとチェックしましょう。

ここでは月に1度のお手入れとして槽洗浄を行うときの方法を紹介します。槽洗浄コースを使わないやり方なので手軽に行えるのが特徴です。

洗濯機の槽洗浄コースについて、関連記事では具体的な機種名を挙げて解説しています。あわせてチェックしてみてください。

用意するもの

塩素系漂白剤は強力な殺菌力があるので扱いには注意が必要です。槽洗浄をするときは以下のものを用意しましょう。

  • 塩素系漂白剤(キッチンブリーチなど)
  • ゴム手袋
  • マスク
  • ゴーグル

ゴム手袋、マスク、ゴーグルは皮膚や目など粘膜を保護するためのものです。塩素系漂白剤は強い腐食性を持つので、皮膚や粘膜に触れるとただれる、化学やけどを起こすことがあるので注意してください。

タテ型洗濯機での槽洗浄のやり方

タテ型洗濯機では以下の手順で槽洗浄を行えます。

  1. 洗濯槽内にゴミ取りネット含め物が入っていないか確認する
  2. 洗濯機の電源を入れる
  3. 「水位」ボタンを押して水量を最も多くする
  4. 手作業で注水する場合は洗濯機の8~9割を目安に注水する
  5. 水10リットルに対し50ml(キャップ2杯分)のキッチンブリーチを洗濯槽に入れる
  6. 通常の洗い運転をする

洗い運転を指示した後は運転完了までやるべきことはありません。

タテ型洗濯機で槽洗浄をするときの注意点は以下の通りです。

  • 洗剤投入口に漂白剤を入れない
  • 金属部分やプラスチックパーツに漂白剤が触れないようにする

洗剤投入口に漂白剤を入れるとパーツの劣化の原因になるうえ、塩素の成分が残ってしまい意図せず洗濯物が漂白される可能性があります。

塩素は非常に腐食性が高いので、アルミ以外の金属に触れると腐食させてボロボロにしてしまうので、洗濯槽以外に漂白剤が付着しないようによく気をつけてください。

ドラム式洗濯機での槽洗浄のやり方

ドラム式洗濯機は以下の手順で槽洗浄を行えます。

  1. ドラム内に物が入っていないか確認する
  2. 洗い運転を開始し注水が完了するまで待つ
  3. 注水が完了したら一時停止する
  4. 水10リットルに対し50ml(キャップ2杯分)のキッチンブリーチをドラム内に入れる
  5. 洗濯→すすぎ→脱水の順番で運転させる

基本的な手順はタテ型洗濯機と変わりません。

ドラム式洗濯機はタテ型洗濯機と比べると使用する水の量が少ないので、塩素系漂白剤を入れすぎないように注意しましょう。

塩素系漂白剤を使う時の注意点

塩素系漂白剤は強い殺菌力がある便利な製品ですが、使い方を間違えると重篤な健康被害を受ける可能性があります。そのため取り扱いには十分な注意が必要です。

塩素系漂白剤を使う時の注意点を確認しましょう。

酸性のものと混ざらないようにする

浴槽用のカビキラーなど、多くの塩素系漂白剤や洗剤には「まぜるな危険」と記載されています。塩素系漂白剤に酸性のものを混ぜてしまうと有毒な塩素ガスが発生するためです。

塩素ガスは非常に毒性が高く、死亡事故が発生することも珍しくありません。

身近な酸性のものの例を挙げます。

  • トイレ用洗剤(サンポールなど)
  • クエン酸
  • レモン
  • 弱酸性のハンドソープ

酸性の洗剤は水垢やせっけんカス、尿石などを落とすことに優れています。水回り掃除に使われることが多いので、誤って混ざらないよう注意が必要です。

また見落としがちなのが弱酸性のハンドソープです。弱酸性のハンドソープは手指に優しいのが魅力的ですが、酸性であることには変わりないため塩素と反応してしまいます

塩素系漂白剤が手指についてしまった場合は、流水で十分に洗い流してからハンドソープを使うようにしましょう。ヌメリを感じられなくなったら塩素の残存量はかなり少ないと判断できるため、弱酸性のハンドソープを使用しても問題ありません。

85度以上の熱湯と一緒に使わない

85度以上の熱湯に塩素系漂白剤を入れると、急速に塩素が分解されて有毒な塩素ガスが発生します。また湯気にも塩素が含まれるので、目など粘膜に違和感を覚えたり息苦しさを感じたりする可能性があります。

洗濯槽洗浄をするときに水ではなくお湯を使いたいのであれば水温は40~50度程度にしましょう。この温度であれば急激に塩素の分解がされることも、洗濯機内部パーツや排水管を傷めることがありません。

塩素系漂白剤を使った槽洗浄は月に1度が目安

洗濯槽を塩素系漂白剤で洗浄する頻度は月に1度が目安です。その理由や槽洗浄を簡単に行うコツ、塩素系漂白剤で行う槽洗浄の注意点をご確認ください。

黒カビの予防を考えると月に1回槽洗浄を行うのがおすすめ

洗濯槽で黒カビが繁殖すると衣類がカビ臭くなる原因になります。カビの繁殖を防ぐには月に1回を目安に槽洗浄を行いましょう。

カビの繁殖サイクルと殺菌効果を鑑みると、月に1度槽洗浄を行うことで仮に洗濯槽にカビの胞子が付着しても繁殖を防げます

それ以上の頻度で行っても効果が高くなることはないので、日付を決めて月に1度のペースで槽洗浄を行うことをおすすめします。

塩素系漂白剤を入れて洗い運転をすれば槽洗浄できる

洗濯槽の洗浄をするには槽洗浄モードを使わないとできない、と思っている人も少なくありません。槽洗浄コースは短くても2~3時間がかかるため月に1度行うのは難しいと思う人もいます。

しかし槽洗浄コースの時間のほとんどはつけ置きの時間です。塩素系漂白剤は殺菌力が高いのでつけ置きをしなくても十分な効果が得られます

定期的なお手入れとして槽洗浄をするのであれば、塩素系漂白剤を入れて通常の洗い運転をするだけで十分です。

既に繁殖しているカビの完全除去はできない

塩素系漂白剤は高い殺菌力があるものの、既に洗濯槽で繁殖しているカビを殺菌しきることは難しいため、殺菌を免れたカビが再び繁殖してしまいイタチごっこになってしまいます。

カビ臭さを感じるなど、既に洗濯槽内にカビが繁殖しているようであれば物理的にカビを取り除く方が確実です。洗濯槽クリーニングを依頼しましょう。

洗濯槽クリーニングで黒カビ除去を依頼する

おすすめの塩素系洗濯槽クリーナーは?

ハイターやキッチンブリーチなどの塩素系漂白剤が洗濯槽洗浄に効果的とはいえ、機種によってはメーカーが推奨しない方法で洗浄をすることになります。

予期せぬトラブルや故障のリスクを考えて、漂白剤ではなく洗濯槽クリーナーを使用したい人に向けておすすめのクリーナーをご紹介します。

市販品の洗濯槽クリーナーであれば洗たく槽カビキラーがおすすめです。

洗たく槽カビキラーは洗浄力が高く、使い方も簡単です。価格も比較的安価なので定期的に槽洗浄をするときの強い味方になるでしょう。

家電メーカー各社も純正洗濯槽クリーナーを販売しています。

メーカーのホームページにもどのメーカーの洗濯槽クリーナーを使っても問題ないと記載されています。

自分が使っている洗濯機のメーカーが純正クリーナーを販売していなくても他社純正品を使っても問題ありません。

洗濯槽洗浄後も塩素臭さが気になるなら空運転をしよう

塩素系漂白剤を使って槽洗浄をした後に塩素臭さが気になることがあるかもしれません。塩素の成分が残っていると洗濯物が漂白されてしまうので、塩素臭さが気になるときはすぐに洗濯をするのではなく空運転をしましょう。

空運転のやり方は簡単です。洗濯槽内になにも入れずに洗いから脱水までの工程を実施するだけです。

また色抜けしても気にならないタオルや真っ白な衣服を入れて洗濯するなどの方法も有効です。

洗濯槽に繁殖したカビの除去は洗濯槽クリーニングを依頼しよう

塩素系漂白剤を使って定期的な槽洗浄を行う前に、洗濯槽クリーニングを依頼して蓄積した汚れをリセットすることをおすすめします。

塩素の殺菌力は非常に高く、カビ予防に効果的です。しかし既に洗濯槽内で繁殖してしまったカビを完全に無力化することはできません。

洗濯槽クリーニングでは洗濯機本体から洗濯槽を取り外し、薬品だけではなく洗浄機やブラシなどを使って物理的にカビや汚れを除去します。塩素系漂白剤を使った槽洗浄では落としきれないカビのほとんどを除去できます。

ミツモアでは簡単な質問に答えると格安見積もりがチェックできます。最大5社からの見積もりが届くので、安くてサービスの良い業者も見つけやすいです。

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