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洗濯機の槽洗浄コースの使い方は?おすすめのクリーナーや注意点を徹底解説

最終更新日: 2024年09月03日

洗濯機の「槽洗浄コース」は洗濯槽を洗浄することに特化した運転モードです。適切な使い方をすれば洗濯槽にカビが生えにくくなるので、洗濯物がカビ臭いなどのトラブルも発生しづらくなります。

槽洗浄モードで使えるおすすめの洗剤・漂白剤や注意点、既に洗濯槽に生えているカビの対処法を紹介します。

洗濯機の槽洗浄はカビ予防に効果的

洗濯機はカビが生えやすい環境です。何も工夫をせずに使用しているとあっという間に洗濯槽にカビが繁殖してしまい、洗濯物のカビ臭さやアレルギー反応などのトラブルの原因になってしまいます。

洗濯槽にカビを生やさないためには、定期的に槽洗浄コースを使ってカビ菌を排除することが重要です。

槽洗浄におすすめの漂白剤・クリーナーや頻度について解説します。

塩素系漂白剤を使って槽洗浄をするのがおすすめ

洗濯槽のカビ予防を第一に考えるのであれば、塩素系漂白剤を使って槽洗浄をしましょう。塩素系漂白剤は殺菌力と洗浄力が高く、カビ菌の除去に適しています。

洗濯槽洗浄に使えるクリーナー、洗剤として挙げられるのは以下の3種類です。

  • 市販の液体塩素系漂白剤
  • 市販の洗濯槽クリーナー
  • メーカー純正の洗濯槽クリーナー

濃度などに若干の違いはあるものの、基本的な洗浄力は同程度です。どれを使っても洗浄力に大きな違いはないため、「槽洗浄をしてみたいけど、わざわざクリーナーを買うのはちょっと」という人は、「キッチンブリーチ」など台所用塩素系漂白剤を使ってみてはいかがでしょうか。

洗濯槽のカビを予防するなら1ヶ月に1度槽洗浄モードを使おう

洗濯機内部は湿度が高く栄養となるものも多いので、カビが繁殖しやすい環境です。

カビの繁殖を防ぐには、温度、湿度、栄養の3つの条件のうち1つでも条件を満たさないようにすることが効果的ですが、それではいたちごっこになってしまいます。そのため定期的にカビ菌そのものを除菌することが大切です。

洗濯槽のカビを予防したいのであれば、1か月に1度を目安に塩素系漂白剤を使った槽洗浄を行いましょう。

塩素系漂白剤で槽洗浄をし、洗浄後はしっかり乾燥させておけばカビの繁殖スピードをぐっと抑えられます。

槽洗浄コースは時間がかかるので始める時間に注意が必要

槽洗浄コースは短くても2~3時間ほどの時間が必要です。臭いなどが気になる場合に行うコースは10~11時間かかることが多いので、始める時間やタイミングには注意が必要です。

10時間以上かかる槽洗浄コースを使う場合は夜間に行うなど、家族全員が洗濯機を使わない時間に始めるようにしましょう。

以下は主要メーカーの槽洗浄コースにかかる時間をまとめた表です。槽洗浄コースの所要時間は取扱説明書でも確認できるので、始める前にチェックすることをおすすめします。

メーカー名 定期的に行う場合 ニオイなどが気になる場合
TOSHIBA(東芝) 4時間 13時間
HITACHI(日立) 3時間 11時間
SHARP(シャープ) 2時間 8時間
Panasonic(パナソニック) 3時間 11時間

メーカー・製品別槽洗浄コースの使い方

メーカーや製品によって、槽洗浄コースの使い方が若干異なります。

有名メーカーのドラム式洗濯機3製品、縦型洗濯機2製品の槽洗浄コースの使い方を解説します。

TOSHIBA「ZABOON(TW-127XP3L)」の槽洗浄コースの使い方

東芝のドラム式洗濯機「ZABOON(ザブーン)」では、3~4か月に1回を目安に「槽クリーン」モードを使うことを推奨しています。

● 東芝 ZABOONの槽洗浄コースの使い方

  • 洗濯機の電源を入れて「設定・その他」をタッチする
  • 「お手入れ」メニューを選択し「ドラムのお手入れ」を選ぶ
  • お手入れするコースを選ぶ
  • 運転をスタートする
  • 槽クリーンコースの運転が完了したら水栓を閉じる

塩素系漂白剤は洗剤投入ケースには入れないように注意してください。あふれ出すリスクがあるほか、漂白剤を十分に流しきれずその後の洗濯で衣類が漂白されてしまう可能性があります。

汚れがひどい場合は東芝純正のドラム式洗濯槽クリーナーを使うことをおすすめします。

HITACHI「ビッグドラム(BD-SV120J)」の槽洗浄コースの使い方

日立のドラム式洗濯機「ビッグドラム」では、3~4ヶ月に1回を目安に「槽洗浄」コースの実施を推奨しています。

● 日立 ビッグドラムの槽洗浄コースの使い方

  • 洗濯ボタンを押し「槽洗浄」3時間コースを選ぶ
  • スタートボタンを押す
  • お知らせ表示の「槽洗浄クリーナー」が点滅したらドアを開ける
  • 衣料用塩素系漂白剤やメーカー純正クリーナーをドラム内に直接投入する
  • ドアを閉めて運転を再開する
  • 運転終了後水栓を閉める

日立では公式に、酸素系漂白剤や台所用漂白剤を槽洗浄に使わないようアナウンスしています。泡が大量に発生してしまいドラム式洗濯機本体の故障や水漏れを誘発することが理由です。

SHARP「ドラム式洗濯機(ES-X11B)」の槽洗浄コースの使い方

シャープの「ドラム式洗濯機(ES-X11B)」では1か月に1回を目安に槽洗浄コースを使うよう推奨しています。

槽洗浄コースを実施すると乾燥運転で発生した糸くずも除去できるので、乾燥運転をよく使うのであれば忘れずに行いましょう。

● シャープ ドラム式洗濯機(ES-X11B)の槽洗浄コースの使い方

  • ドアを閉めて電源を入れる
  • 「洗濯」キーまたは「洗~乾」キーで「槽洗浄」を選ぶ
  • 洗い時間を2時間に設定する
  • 洗濯槽クリーナーを直接ドラムに入れる
  • スタートボタンを押す
  • 運転終了後ドアパッキンと糸くずフィルターのゴミを取り除く

Panasonic「全自動洗濯機(NA-F5B2)」の槽洗浄コースの使い方

パナソニックの「全自動洗濯機(NA-F5B2)」では、洗濯槽のカビを予防するために月に1回を目安に「槽カビ予防」コースを実施するように推奨しています。

● パナソニック 全自動洗濯機(NA-F5B2)の槽洗浄コースの使い方

  • 水栓を開ける
  • 電源を入れて「コース」メニューから「槽カビ予防」を選ぶ
  • ふたを閉めて運転を開始する
  • 給水が完了したら衣料用塩素系漂白剤約200mlを入れる
  • ブザーが鳴ったら槽カビ予防コースが完了

パナソニックの洗濯機は酸素系漂白剤や台所塩素系漂白剤、界面活性剤入りの洗濯槽クリーナーを使用しないようにアナウンスされています。泡立ちのよい漂白剤やクリーナーを使うと槽から泡があふれたり、槽に泡が残って汚れの原因になってしまうことが理由です。

HITACHI「ビートウォッシュ(BW-V100K)」の槽洗浄コースの使い方

日立の縦型洗濯機「ビートウォッシュ」では、「洗濯槽自動おそうじ」機能を継続使用している場合は3~4ヶ月に1回、使用していない場合は1~2か月に1回を目安に3時間の槽洗浄コースを使うよう推奨しています。

● 日立 ビートウォッシュの槽洗浄コースの使い方

  • 水栓を開けて電源を入れる
  • 「コース」を2回押し「槽洗浄(3時間)コースを選ぶ」
  • 衣類用塩素系漂白剤を洗濯・脱水槽に直接入れる
  • ふたを閉めてスタートボタンを押す
  • 運転終了後水栓を閉める
  • 糸くずフィルターについたゴミを取り除く

ビートウォッシュの取扱説明書には使用できない洗剤が明記されています。以下の2つです。

  • 酸素系洗濯槽クリーナー
  • 酸素系漂白剤・台所用漂白剤

使用できない洗剤を買ってしまわないよう、購入時には必ず成分表示を確認しましょう。過酸化水素や過炭酸ナトリウムが含まれている製品は酸素系漂白剤なので、覚えておくと見分けるときに便利です。

槽洗浄モードがない洗濯機での槽洗浄のやり方

槽洗浄モードがないタイプの洗濯機を使っている場合は以下の方法で槽洗浄ができます。

  1. 「標準」洗濯モードを選ぶ
  2. 注水が完了したら一時停止する
  3. 洗濯槽クリーナーや塩素系漂白剤を規定量入れる
  4. 運転を再開し洗い運転が完了するまで待つ

運転完了後も塩素の臭いが気になるようなら、すすぎと脱水を1~2回繰り返しましょう。塩素の成分が残ったままだと衣類が漂白されてしまうので注意してください。

洗濯機の槽洗浄コースを使うときの注意点

洗濯機の槽洗浄コースを使うときにはいくつかの注意点があります。注意点を知らないまま槽洗浄をしてしまうと、きれいにするはずがかえって汚れの原因になったり、洗濯機の故障の原因になったりします。

共通:酸素系漂白剤・重曹は洗浄力が低いので非推奨

酸素系漂白剤や重曹も洗濯槽の洗浄には使えます。しかし塩素系漂白剤と比べると洗浄力が低く、思っているほどの効果を得られないケースが多いです。

日立など一部のメーカーは、縦型洗濯機とドラム式洗濯機のどちらであっても酸素系漂白剤や重曹を槽洗浄に使わないようにアナウンスしています。

酸素系漂白剤や重曹を洗濯槽洗浄に使わない方が良い理由をまとめると以下の通りです。

  • 塩素系漂白剤と比べると洗浄力が低い
  • 酸素系漂白剤は発泡性能が高く洗濯機からあふれてしまうことがある
  • 重曹は水に溶けづらいため排水管を詰まらせてしまうことがある

縦型洗濯機:糸くずフィルターのゴミを取り除いてから槽洗浄する

縦型洗濯機の糸くずフィルターは洗濯槽の中にあります。槽洗浄をする前には1度取り外し、付着しているゴミを取り除きましょう

もしフィルターをきれいにせずに槽洗浄コースを開始すると、洗浄中に発生した糸くずなどのゴミをキャッチできなくなってしまいます。

洗濯槽内にあることから見落としがちなポイントですが、槽洗浄を開始する前に必ずチェックしましょう。

ドラム式洗濯機:ドラム式洗濯機に対応していないクリーナーもある

市販の洗濯槽クリーナーを使ってドラム式洗濯機の槽洗浄を行うのであれば、ドラム式洗濯機に対応している商品か必ず確認しましょう。

ドラム式洗濯機は縦型洗濯機と比較して洗濯時に必要な水の量が少ないことが特徴です。そのため縦型洗濯機用のクリーナーを使ってしまうと薬剤の濃度が高まってしまい、塩素濃度が高いことによる変色・変形、異臭などのトラブルが発生する可能性があります。

洗濯槽クリーナーは開封したら1度で使い切ることが前提の商品です。購入前に必ずパッケージの記載を確かめて、ドラム式洗濯機に対応している製品かどうかを確認しましょう。

クリーニング業者に依頼すれば生えてしまった洗濯槽のカビも除去できる

洗濯機の槽洗浄コースを定期的に行うと、洗濯槽にカビが生えるのを抑止できます。しかし残念なことに、槽洗浄モードではすでに洗濯槽で繁殖してしまったカビにはアプローチできません

洗濯槽に生えてしまったカビを除去するには洗濯槽クリーニングを依頼しましょう。プロの洗濯機クリーニングでは洗濯機をパーツごとに分解し、専用の薬剤と洗浄機によって徹底的に洗浄します。洗濯槽の裏側に生えたカビも残らず除去できるので、洗濯物のカビ臭さに悩んでいる人にもおすすめです。

洗濯機クリーニング業者にクリーニングを依頼したときの費用相場

洗濯機クリーニングの作業費用にはいくらか幅があります。クリーニング対象の洗濯機の形状によって金額が決まることが多いです。

作業内容 作業費用
ドラム式洗濯機の完全分解洗浄 17,000~30,000円
縦型洗濯機の完全分解洗浄 10,000~20,000円
防水パンの清掃 2,000~3,000円

一般的に縦型洗濯機よりもドラム式洗濯機の方が、機構が複雑で重量もあることから、クリーニングの難度が高いです。難しい作業になるのでドラム式洗濯機のクリーニング費用は若干高めになります。ただし縦型洗濯機であっても構造が特殊な製品などは作業料金が高くなる傾向があります。

洗濯槽のクリーニングの作業にかかる時間の目安

洗濯機クリーニング作業に必要な時間はおおよそ2~4時間程度です。半日ほど時間の都合をつけられればクリーニングを受けられます。

室内での作業もあるためクリーニングには立ち合いが必要です。ただし作業の一挙手一投足を見守る必要はないので、作業者から呼ばれたらすぐ対応できるのであれば、他のことをしていても問題ありません。

作業内容 所要時間の目安
ドラム式洗濯機の完全分解洗浄 3~4時間
縦型洗濯機の完全分解洗浄 2~3時間
防水パンの清掃 30分

ミツモアで洗濯機クリーニング業者を見つけよう

洗濯機の槽洗浄コースは槽のカビ予防には効果的ですが、すでに生えてしまったカビを落とす効果は期待できません。洗濯槽に生えてしまったカビを除去したいのなら、洗濯槽クリーニングを依頼しましょう。

洗濯槽クリーニングの作業料金とサービスは業者によって異なります。複数社から見積もりを取り、比較検討してから依頼先を決定すると納得したうえで依頼できます。

ミツモアでは質問に答えるだけで最大5社からの見積もりを簡単に取得できます。複数社を比較検討して、お得に洗濯機・洗濯槽クリーニングを受けましょう。

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