大切なお子様の成長を見守ってくれた五月人形、そろそろ処分したいけれど「罰が当たらないか」と気になっていませんか。一般的には子どもが7歳になった、小学校を卒業したなどの節目で手放すことが多いです。


丁寧に供養して処分する場合は専門業者への依頼が確実で、料金は1万円台が相場。ただし、こうした作法などにこだわらなければ安価に、条件次第では無料で手放すこともできます。
本記事では、罪悪感なく五月人形を手放せる具体的な処分方法や費用相場、注意すべきポイントを詳しく解説します。
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五月人形の処分方法・処分費用相場一覧

五月人形を手放す際には、供養を伴う方法から費用を抑える方法、さらには売却という選択肢まで多岐にわたります。それぞれの方法で必要な費用や手間、そして人形への想いの込め方も変わってきます。
主な処分方法と費用の目安、そして主な特徴をまとめた表は以下の通りです。
| 処分方法 | 費用相場の目安 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 神社・お寺で供養 | 3,000円~10,000円程度 | 専門の知識を持つ人に丁寧な供養をしてもらえます。事前に人形供養を受け付けているか確認が必要です。 |
| 人形供養サービス(団体) | 5,000円程度~ | 郵送などで手軽に供養を依頼できます。一般社団法人日本人形協会などがこれにあたります。 |
| 葬儀屋に依頼 | 要確認 | 人形供養に対応しているか、事前に確認が欠かせません。 |
| 自治体のゴミに出す | 無料~数百円(粗大ゴミの場合) | 手軽な方法ですが、供養は自分で行う必要があります。人形の素材や大きさによって分別ルールや費用が異なります。 |
| 寄付 | 無料(送料は自己負担の場合あり) | 児童養護施設やNPO団体などに寄付し、再活用してもらう方法です。引き取り先の条件(状態や供養の有無など)を確認しましょう。 |
| 友人・知人に譲る | 無料 | 手間はかかりませんが、五月人形は元来「身代わり」とされるため、基本的にはおすすめできません。譲る際は双方の十分な理解が必要です。 |
| 買取専門業者 | 売却益を得られる可能性または無料 | 有名作家の作品や状態の良いものは買い取ってもらえる場合があります。専門業者に査定を依頼しましょう。 |
| フリマアプリ | 売却益(手数料・送料を考慮) | 個人間で売買できます。高値で売れる可能性もありますが、出品や梱包、発送の手間がかかります。 |
| リサイクルショップ | 売却益を得られる可能性または無料 | 幅広い品物を扱っていますが、専門的な査定はあまり期待できません。買取不可となることもあります。 |
| 不用品回収業者 | 5,000円~数万円(他の不用品と同時処分の場合など変動) | 他の不用品もまとめて処分したい場合に便利です。費用は高めになる傾向があるため、複数の業者から見積もりを取りましょう。悪徳業者には注意が必要です。 |
五月人形の処分を考えるタイミングは、「子どもが何歳になったら」という明確な決まりはありません。一般的には、お子様が小学校を卒業した時、進学や就職で家を離れた時など、成長の節目で検討されることが多いようです。ご家庭の考え方や、お子様の気持ちを尊重して決めると良いでしょう。
ガラスケースや屏風、弓太刀などの付属品も一緒に処分することが多いですが、神社やお寺では人形本体のみ供養を受け付ける場合もあります。その場合、ガラスケースや屏風は自治体のルールに従って粗大ゴミとして処分するのが一般的です。一辺の長さが30cmを超えるものは粗大ゴミ扱いになることが多いので、お住まいの自治体の規定を確認してください。
破魔矢や破魔弓も、五月人形と同様に神社やお寺で供養してもらえることがあります。また、小正月の「お焚き上げ」で受け付けている神社もあります。ゴミとして出す場合は、素材ごとに分別し、金属部分は不燃ゴミ、木や紙の部分は可燃ゴミとして処分しましょう。
五月人形をより丁寧に供養する方法
お子様の成長を長年見守ってくれた五月人形だからこそ、感謝の気持ちを込めて丁寧に手放したいと考える方は多いでしょう。ここでは、専門家や専門機関に依頼して、しっかりと供養を行う方法をご紹介します。
これらの方法について、詳しく見ていきましょう。
神社やお寺
五月人形への感謝の気持ちを込めて、専門家による適切な供養を望む方にとって、神社やお寺への依頼は最も一般的な選択肢と言えるでしょう。長年大切にしてきた人形を、読経やお焚き上げといった形で丁寧に供養してもらえます。
供養を依頼する際の主な手順は以下の通りです。
- 近隣の神社やお寺が人形供養を受け付けているか事前に電話やホームページで確かめる
- 受付期間や時間、初穂料(費用)などを確認し、予約が必要な場合は申し込む
- 人形を持参するか、郵送で送る(郵送の場合は梱包方法なども確認)
- 定められた形式に沿って供養が行われる
費用は、3,000円~10,000円程度が一般的ですが、施設や人形の大きさ、数によって変わります。「お気持ちで」とされる場合もありますが、不安な場合は事前に目安を尋ねておくと安心です。
また、すべての神社やお寺が人形供養に対応しているわけではないため、必ず事前に確認することが大切です。
一般社団法人日本人形協会
忙しくて神社やお寺へ直接足を運ぶのが難しい方や、近隣に対応してくれる寺社が見つからない場合には、人形供養を代行してくれるサービスを利用するのも一つの方法です。一般社団法人日本人形協会では、人形感謝(供養)代行サービスを行っており、手軽に五月人形の供養を依頼できます。
このサービスを利用する主な利点は以下の通りです。
- 全国どこからでも郵送で人形を送ることができる
- 協会が提携する神社でまとめて供養を行ってくれるため安心感がある
- 申し込みから送付までの手続きが比較的簡単である
申し込みをすると送付用のキットが送られてくるため、それに人形を入れて送るだけで供養を代行してもらえます。費用は1箱5,000円からが目安ですが、箱のサイズによって変動するため、事前に協会のホームページで最新情報を確認しましょう。
このようなサービスを利用することで、手間をかけずに、専門機関を通じてしっかりと供養を行えます。
葬儀屋
近年、人形供養のサービスを提供する葬儀屋も増えてきています。葬儀屋によっては、定期的に人形供養祭を開いていたり、個別に供養を受け付けていたりする場合があります。長年のお付き合いがある葬儀屋や、地域で信頼されている葬儀屋があれば、一度相談してみるのも良いでしょう。
葬儀屋に人形供養を依頼する際に確認しておきたい点は以下の通りです。
- そもそも人形供養のサービスを取り扱っているか
- 供養の方法(合同供養か個別供養か、お焚き上げの有無など)
- 費用や申し込み方法、人形の持ち込み・郵送の可否
大切なのは、その葬儀屋が信頼できる形で人形供養を行っているかどうかをしっかりと確かめることです。すべての葬儀屋が対応しているわけではないため、まずは問い合わせてみましょう。費用も葬儀屋によって異なるため、事前に確認が必要です。
五月人形を無料で処分する方法
五月人形を手放すにあたり、費用をできるだけ抑えたいと考える方もいらっしゃるでしょう。ここでは、無料で、あるいは比較的費用をかけずに処分する方法をご紹介します。
これらの方法について、それぞれの特徴や注意点を解説します。
自治体のゴミに出す
費用をかけずに五月人形を処分する最も手軽な方法は、自治体のゴミ収集に出すことです。ただし、そのままゴミ袋に入れて出すことに抵抗がある方も多いでしょう。その場合は、まずご自身で供養を行うことをおすすめします。白い和紙と清めの塩を用意し、感謝の気持ちを込めてお清めをしてから包み、他のゴミとは別の袋に入れるなど、気持ちの区切りをつける工夫をすると良いでしょう。
実際にゴミとして出す際の注意点は以下の通りです。
- 人形本体や部品の素材を確認し、自治体の分別ルールに従う(可燃ゴミ、不燃ゴミなど)
- 金属製の部品やガラス部分は取り外して分別する必要がある場合が多い
- 多くの自治体で、一辺の長さが30cm(または50cmなど自治体規定による)を超えるものは粗大ゴミ扱いとなる
特にガラスケースに入っている場合や、飾りが大きく分解が難しい場合は、粗大ゴミとして有料で処分する必要が出てきます。お住まいの自治体のホームページなどで、ゴミの分別方法や粗大ゴミの規定を必ず確認してください。
大きさによって粗大ごみ扱い(有料)になる場合も
前述の通り、五月人形やその付属品が一定の大きさを超える場合は、自治体のルールに基づき粗大ゴミとして扱われ、処分が有料になることがあります。「無料で処分したい」と考えていても、結果的に費用が発生するケースです。
粗大ゴミとなる一般的な目安や手続きは以下の通りです。
- 多くの自治体では、一辺の長さが30cmまたは50cmを超えるものが対象となる
- 事前に電話やインターネットで自治体の粗大ゴミ受付センターに申し込みが必要
- コンビニエンスストアなどで手数料分の粗大ゴミ処理券を購入し、指定された日時に指定場所に排出する
お住まいの自治体によって粗大ゴミの定義や手数料、申し込み方法が異なるため、必ず事前に確認しましょう。人形本体だけでなく、ガラスケースや屏風なども対象となる場合があるので注意が必要です。
児童養護団体やNPO団体に寄付する
まだ状態の良い五月人形であれば、児童養護施設やNPO団体などに寄付するという選択肢もあります。大切にしてきた人形を誰かに役立ててもらえるのは、処分する側にとっても喜ばしいことでしょう。
寄付を検討する際に知っておきたいポイントは以下の通りです。
- すべての団体が五月人形の寄付を受け付けているわけではないため、事前に問い合わせが必要
- 人形の状態(破損や汚れの有無)によっては受け付けてもらえない場合がある
- 送料は自己負担となることが多い
- 団体によっては供養を行ってから再利用してくれる場合もある
「セカンドライフ」のようなNPO法人では、不用品の回収とリユース活動を行っており、人形の寄付と同時に供養も行ってくれる場合があります。
寄付先を選ぶ際は、その団体が信頼できるか、どのような形で人形が再利用されるのかなどを確かめることが大切です。
友人や知人に譲る
五月人形を親しい友人や知人に譲るという方法も考えられます。費用をかけずに手放せる手段ではありますが、五月人形が持つ意味合いを考慮すると、あまりおすすめできる方法とは言えません。
譲ることを検討する際に、特に注意すべき点は以下の通りです。
- 五月人形は元来、持ち主の厄を引き受ける「身代わり」としての意味合いがある
- そのため、他人の厄を引き継いでしまうという考え方から、お下がりは避けるべきとされている
- 譲る側も譲り受ける側も、この点を十分に理解し、納得している必要がある
- 相手がお子様のために新しい人形を用意したいと考えている可能性も考慮する
五月人形は基本的にその子のために用意されるものです。もし譲ることを考えるのであれば、相手の気持ちを十分に確認し、双方にとってわだかまりのない形で行うことが絶対条件となります。
五月人形を売買・有料で処分する方法
大切にしてきた五月人形を、ただ処分するのではなく、価値を認めてくれる人に買い取ってもらったり、必要としている人に届けたりする方法もあります。また、費用はかかりますが、手間をかけずに処分できる専門業者も存在します。
これらの方法について、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
日本人形特化の買取専門業者
有名作家の作品や状態の良い五月人形、あるいは骨董的価値のあるものであれば、日本人形や骨董品を専門に扱う買取業者に買い取ってもらえる可能性があります。専門知識を持った査定員が価値を判断してくれるため、適正な価格での買取が期待できます。
買取専門業者を利用する際のポイントは以下の通りです。
- 「よろず屋ありんす」や「いわの美術株式会社」のように、人形や骨董品の買取実績が豊富な業者を選ぶ
- 事前にオンライン査定やLINE査定を利用して、おおよその買取価格を確認できる場合がある
- 出張買取や宅配買取に対応している業者なら、店舗に持ち込む手間が省ける
- 必ずしもすべての五月人形が買い取ってもらえるわけではない点を理解しておく
付属品が揃っていることや、保存状態が良いことも査定額に影響します。まずは複数の業者に相談し、査定を依頼してみるのが良いでしょう。
フリマアプリ
フリマアプリやサイト(メルカリやジモティーなど)を利用して、五月人形を個人間で売買することも可能です。自分で価格を設定できるため、思わぬ高値で売れる可能性もあります。
フリマアプリを利用する際のメリットと注意点は以下の通りです。
- 自分の希望価格で出品できる
- 自宅にいながら出品から発送まで完結できる
- 買い手が見つかるまでに時間がかかる場合がある
- 梱包や発送の手間、購入者とのやり取りが発生する
- 手数料や送料を考慮して価格設定をする必要がある
五月人形の落札率は必ずしも高くないのが現状です。特に大きなものや送料がかさむものは売れ残る可能性も考慮しましょう。
特にジモティーはアプリの特性上、商品そのものが高値で売買されるケースはまれです。商品は数百円もしくは無料、代わりに受け取る側が送料を負担したり受け取りに足を運んだりするなどの条件だと取引が成立しやすいでしょう。
いずれにしても出品する際は、商品の状態を正確に記載し、綺麗な写真を掲載するなど工夫が必要です。
リサイクルショップ
お近くのリサイクルショップでも、五月人形を買い取ってもらえる場合があります。専門業者に比べて査定額は低くなる傾向がありますが、手軽に持ち込んで査定してもらえるのが利点です。
リサイクルショップを利用する際のポイントは以下の通りです。
- 幅広い品物を扱っているため、五月人形の専門的な価値判断はあまり期待できない場合がある
- 状態が悪いものや付属品が欠けているものは買取不可となることが多い
- 出張買取サービスを行っている店舗もある(トレジャーファクトリーなど)
買取専門業者と同様に、必ずしも買い取ってもらえるわけではありません。持ち込む前に一度電話で問い合わせてみるか、他の処分方法と並行して検討するのが良いでしょう。
不用品回収業者
五月人形以外にも処分したいものがたくさんある場合や、ガラスケースを含めて運び出すのが困難な場合は、不用品回収業者に依頼するのが便利です。電話一本で自宅まで回収に来てくれ、分別や運び出しもすべて任せられます。
不用品回収業者を利用する際のメリットと注意点は以下の通りです。
- 分別や運び出しの手間が一切かからない
- 他の家具や家電など、様々な不用品をまとめて処分できる
- 即日対応してくれる業者もあるため、急いで処分したい場合に助かる
- 他の処分方法に比べて費用が高額になる傾向がある
- 悪質な業者に注意が必要(不法投棄や高額請求のリスク)
不用品回収業者を選ぶ際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、料金体系や許可の有無(一般廃棄物収集運搬業許可など)を確認しましょう。口コミや評判も参考に、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。
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