子どもが大きくなって飾らなくなった五月人形。収納するのにもスペースをとるので処分した方がよいでしょう。
しかし、いざ処分しようとしても「五月人形ってそのまま捨ててもいいの?」「なるべく安く処分する方法はある?」と疑問をもつ方は多いです。
今回は五月人形を処分するタイミングや供養のしかた、無料で処分する方法を解説していきます。
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五月人形は子どもが何歳になったら処分する?
五月人形を処分する時期にはっきりとした決まりはありません。地域の習わしや各家庭の考え方、子どもの気持ちにそって決めればよいでしょう。一般的には、子どもが小学校を卒業したとき、進学・就職で家を出たときなど、成長の節目に合わせて処分をすることが多いです。
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また、飾る期間については4月中旬ごろから飾り、梅雨前にしまうという家庭が多いようです。お雛様と異なり、端午の節句を過ぎたらすぐしまう、というような風習はありません。
【こんな人におすすめ!】五月人形の処分方法8選
五月人形を処分する際には以下の8つの方法があります。自分に適した方法で処分するとよいでしょう。
方法 | こんな人におすすめ! |
①お寺や神社で供養してもらう | プロにしっかり供養してほしい |
②供養代行サービスに依頼 | 忙しくて寺社に行く暇がないが供養したい |
③自治体のゴミ回収に出す | 自分で供養しつつも無料で処分したい |
④寄付する | そのまま捨ててしまうのはもったいないと感じる |
⑤不用品回収業者に依頼 | 早く処分したい、他にも処分したい不用品がある |
⑥買取専門業者に依頼 | より高値で買い取ってほしい |
⑦リサイクルショップで売る | 近くに買い取り専門店がない |
⑧フリマアプリに出品する | 処分するまでの時間に余裕がある |
五月人形は供養して処分したほうが良い?
五月人形は、感謝の気持ちを表すためにも供養して処分するのがおすすめです。神社やお寺に供養から処分まで依頼する、自宅で自分で供養してから処分するといった方法があります。
供養とは、亡くなった人やモノ、動物などに対して感謝と尊敬の気持ちを持って祈ることとされています。
亡くなった人や動物に対してはお供え物をしたり、お経を読んだりするのが一般的ですが、人形を供養する際には、お経を読んでから「お焚き上げ(神社やお寺で焼却する)」することが多いです。
供養をすることで、これまで子どもの厄災を代わりに引き受け、成長を見守ってくれた五月人形に感謝の気持ちを伝えられるでしょう。
また、日本では古くから人形などの目鼻口がついたものには魂が宿るといわれています。人形をねぎらい、安心して処分するためにも供養はした方がよいでしょう。
【丁寧に供養したい】供養から処分までプロに委託する
五月人形を処分する際に、しっかりと供養して感謝の意を表したいという方や供養の仕方がわからないという方は、供養から処分までプロに委託するのがおすすめです。
ここでは供養から処分するまで委託するときの手順や方法について紹介します。
【処分方法①】神社やお寺で供養してもらう
五月人形の供養は神社やお寺に依頼することができます。ただすべての神社やお寺でやっているわけではないので、事前に人形供養を行っているか確認するようにしましょう。
【流れ】
神社やお寺に委託して処分する際の流れは以下の通りです。
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【費用】
人形供養にかかる費用は神社やお寺によって異なります。規定の料金がある場合と、「お気持ち」で包む場合があるので注意しましょう。
規定の料金となっている場合は、3,000円前後である場合が多いです。お気持ちでという場合もそれくらいでよいことが多いですが、不安な場合は直接問い合わせてみましょう。
供養ができる神社・お寺を紹介
ここでは、人形供養で有名な神社を3つ紹介します。
- 本祷院(東京)
毎月第2日曜日に人形供養を行っています。受付自体は毎日行っており、郵送でも受け付け可能です。費用は最低5,000円からで、人形のサイズが大きくなると費用も高くなります。
- 所澤神明神社(埼玉)
埼玉県にある神社で、人形との縁が深いことで知られる神社です。基本的に毎日人形供養の受付を行っています。費用はお気持ちで、となっており、1つ500円程度が相場のようです。
- 不動ヶ岡不動尊總願寺(埼玉)
毎年5月の第3日曜日に「こいのぼり感謝祭」という人形供養イベントをやることで有名なお寺です。大勢の僧侶たちによる読経とたくさんのこいのぼりが見事なので見ても楽しめるイベントでしょう。費用は1口3,000円からです。
また、以下の記事では人形供養ができる寺社をさらに詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
【処分方法②】一般社団法人日本人形協会に供養を依頼する
「供養代行サービス」では、五月人形を神社やお寺で行われる供養祭で代わりに供養してくれます。持ち込みはもちろん、郵送で人形を送ることもできるので忙しくて寺社に供養に行く暇がない方におすすめです。
また、費用も寺社で供養してもらうより安く済ませることができるでしょう。
以下は供養代行サービスを受け付けている団体です。
- 一般社団法人日本人形協会
日本の伝統的な工芸品や産業の振興を目指している団体です。毎年10月に人形感謝祭を行っており、五月人形や雛人形を送ると供養を代行して行ってくれます。
申し込みをすると郵送キットが送られてきて、それに人形を入れて送るだけなので手軽に利用可能です。
費用は1箱5,000円ですが、箱のサイズが大きくなると費用も高くなるので申し込む前にホームページで確認しましょう。
【手軽に供養&処分したい】自分で供養してから処分する
「五月人形を供養しつつも、なるべく手間をかけず処分したい」という方は五月人形を自分で供養してから処分するとよいでしょう。
ここでは五月人形を自宅で供養する方法と供養後の処分方法について詳しく解説していきます。
五月人形を自宅で供養する方法
五月人形をそのまま処分してしまうのに抵抗がある方は、自分で供養してから処分すると気持ちが落ち着くでしょう。
どんなに時間やお金がなくても、子どもの身代わりになってくれたものなので供養はしてあげたいものですね。
五月人形を供養するために以下のものを用意しましょう。
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供養する手順は以下の通りです。
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上記の通りに必ずやらなければいけないわけではありませんが、何よりも五月人形に感謝の気持ちを込めてお別れすることが大切です。
【処分方法③】自治体のゴミ回収に出す
五月人形を供養したら、その後は自治体のゴミ回収に出して処分することができます。
比較的小さな五月人形であれば、分別して一般ゴミとして出せば問題ありません。しかし、五月人形が大きなガラスケースに入っていて分別するのも難しい場合は、そのまま粗大ゴミとして出すことが必要です。
粗大ゴミに出さなければならないゴミのサイズは自治体ごとに定められているので、ホームページで確認しましょう。
粗大ゴミに出す手順は以下の通りです。
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【処分方法④】児童養護施設やNPO団体に寄付する
五月人形を児童養護施設やNPO団体に寄付するという方法もあります。寄付することで誰かに喜んでもらえるので、そのまま捨ててしまうのがもったいないと感じている方にはおすすめです。
団体によっては寄付する際に供養をしてもらえるところもあるのでホームページで確認してみるとよいでしょう。
以下の団体では不要になった五月人形を寄付することができます。
- セカンドライフ
NPO法人セカンドライフでは不用品を回収しリユースする活動を行っています。人形を寄付する際には供養も行ってくれるので安心して手放すことができますね。また、発展途上国の子どもたちへの支援として1箱寄付すると1人分のポリオワクチンの募金が可能です。
料金は「箱の3辺の合計が160cm以内、重さ25㎏未満」3,600円となっています。
【処分方法⑤】不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼するメリットは主に以下の3つです。
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「五月人形の他にも屏風や飾り台といった付属品も一緒に処分したい」、「大きなガラスケースに入っていて運ぶのが大変」という方は不用品回収業者に依頼すると回収から処分まですべて行ってくれるので便利です。
また、即日対応している業者も多いので引っ越しなどでなるべく早く処分したいと感じている方にもオススメの方法です。
しかし悪徳業者に当たってしまうと、不法投棄されたり、ぼったくりにあったりする可能性があります。悪徳業者でないか見極めるために、以下の点をチェックしましょう。
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また、見積もりは最低3社以上に依頼しましょう。複数の業者をあたることで、費用を比較しながら自分にあった業者を見つけられます。
ミツモアなら最大5社から見積もりが届き、口コミや費用を比較しながら信頼できる不用品回収業者を選ぶことができます。ぜひミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。
【無料で処分したい】五月人形を売却する
五月人形は子供の身代わりとなるものなので、使いまわしは本来NGです。とはいえ考え方が多様化した現代では、中古であっても気にせず買う人も増えています。
売却は「スピリチュアルなことがあまり気にならず、無料で処分したい」「そのまま捨ててしまうのはもったいない」という方におすすめの方法です。
ここでは買取やフリマアプリでの出品など、五月人形を売却するための方法を紹介していきます。
【処分方法⑥】買取専門業者に依頼
五月人形を売る際には、まず買取専門業者に依頼するという方法があげられます。
しかし、五月人形は中古で探す人があまり多くないのでリセールバリューが見込みにくい商品です。そのため買い取ってもらえないことも多いでしょう。
五月人形が有名な作家のものであったり、ブランドものや新しいものであったりする場合は買取してもらえる可能性もあります。迷ったらまずは査定してもらうとよいでしょう。
買取業者の店舗が遠方にある場合は、宅配買取や出張買取が便利です。ただし送料がかかることもあるので注意しましょう。
以下はおすすめの買取専門業者です。
- よろず屋ありんす
五月人形やひな人形など、日本古来のものを多数取り扱っている買取業者です。独自のネットワークを持っているため、他店で買取を断られたものでも買取してくれます。出張買取も行っており、出張費も無料なので利用しやすいでしょう。
- いわの美術株式会社
こちらも五月人形に限らず、様々な美術品や骨董品を買取している業者です。特筆すべきは買取や査定方法の豊富さでしょう。LINE査定やオンライン査定を行っているので忙しくて店に持ち込めない人でも簡単に査定を依頼することができます。出張買取や宅配買取も基本的に無料です。
【処分方法⑦】リサイクルショップで売る
近くに買取専門業者がないという方は全国展開しているリサイクルショップで売るとよいでしょう。しかし、買取専門業者と同様に買い取ってもらえる可能性は高くないので注意が必要です。
出張買取を行っている店舗もあるため、忙しくて直接持ち込めない方は利用するとよいでしょう。以下はおすすめのリサイクルショップです。
- トレジャーファクトリー
トレジャーファクトリーは全国に100店舗以上展開している大型リサイクルショップです。店頭持ち込み、出張買取、宅配買取を全て行なっているため、自分にあった売却方法を選ぶことができるでしょう。
【処分方法⑧】フリマアプリに出品する
ネットオークションやフリマアプリなどを日常的に使っている人なら、五月人形を処分するときにこういった媒体を使うことも思いつくかもしれません。
思わぬ高値で売れる可能性がある、自宅で出品できるというのが大きなメリットですが、いつ売れるかわからない、梱包や出品の手続きが面倒、トラブルの可能性など注意点も多い方法です。
実際、オークションやフリマアプリでは五月人形の落札率はあまりよくありません。送料は出品者負担というケースが多いので、売れても意外と手元にお金が残らないということも多いです。
相場金額もタイミングや売り方によりかなり値段が変動します。手っ取り早く売りたいのなら買取業者やリサイクルショップに依頼するほうが簡単でしょう。
五月人形を高く売るコツ
以下の特徴を持つ五月人形は高値で売れることが多いです。
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五月人形の売却を考えるのならば、以上のようなポイントをチェックしてみましょう。
また、買取業者やリサイクルショップに査定を依頼する際には五月人形の汚れやほこりをふき取ってなるべく綺麗な状態にしておくと買い取り金額がアップするかもしれません。
人に譲ったり使いまわしたりするのはおすすめしない
兄弟がいる場合はお下がりとして五月人形を飾れるのではないかと思うかもしれません。しかし、五月人形を人に譲ったり使いまわしたりするのは基本的には避けた方がよいでしょう。
五月人形の役目は子どもにとりつこうとする厄を代わりに引き受ける身代わりとなることです。そのため、誰かが使っていた五月人形をまた使う場合は、前の使用者の厄や災難も一緒に引き受けてしまうと考えられています。
五月人形は人に譲ったり使いまわしたりするよりも、できるならば個人専用の新しいものを購入するのがよいでしょう。
ガラスケースや付属品の処分方法
神社やお寺に供養を依頼する場合、五月人形の付属品は一緒に引き取ってもらえないことが多いです。
ここではガラスケースや屏風などの付属品の処分方法をチェックしていきましょう。
また、五月人形と一緒に飾られることが多い「破魔弓(はまゆみ)」「破魔矢(はまや)」の処分方法についても解説していきます。
ガラスケースや屏風
ガラスケースや屏風はサイズが大きいものが多いです。処分したいものの1辺の長さが30cm以上の場合は、「粗大ゴミ」に出しましょう。
自分で粗大ゴミに出すのが大変な場合は、不用品回収業者に依頼すると五月人形だけでなくガラスケースや屏風などの付属品もすべて一緒に回収してくれます。
破魔弓・破魔矢は寺社で供養してもらえる
「破魔弓(はまゆみ)」や「破魔矢(はまや)」は生まれてきた男の子の健やかな成長を願って飾られる武具です。一般的にはお正月ごろに飾られるものですが、五月人形と一緒に飾られることも多いでしょう。
破魔矢や破魔弓は五月人形と同様に神社やお寺で供養して処分してもらうことができます。近くの神社やお寺に問い合わせてみましょう。また、小正月(1月15日)に開催される神社の「お焚き上げ」に持って行って処分してもらう手もあります。
一般ゴミに出す場合は、まず金属でできている部分とそうでない部分に分解しましょう。金属部分は「不燃ゴミ」、他は「燃えるゴミ」に出して処分します。
壊れた五月人形は修理できる場合も
五月人形が壊れてしまい処分を検討している方は、修理できる場合もあるので、まずは人形の専門業者に相談してみるのがよいでしょう。
特に10年ほど前までの五月人形ならば部品交換や修理できる可能性が高いです。しかし、それ以前の五月人形は素材や製法が今とかなり異なるので部品交換はできず手直し程度にとどまることが多い点には注意しましょう。
また五月人形を久しぶりに出してみたらカビが生えていたということもあるかもしれません。そのような場合も専門業者に依頼するときれいに掃除してくれます。
【豆知識!】五月人形の種類と飾る意味
五月人形は男の子の健やかな成長を願って飾る人形のことです。
具体的には、「子どもに降りかかる災厄を避けるための人形(ひとがた)」「神様に子供の誕生を報告するためのもの」という2つの意味を持つとされています。
また、五月人形は「内飾り」と「外飾り」の2種類の方法で飾られるのが一般的です。
【内飾り】
「内飾り」は家の中に飾る飾りのことで、以下のようなものがあります。
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桃太郎や金太郎などの勇ましく男らしい「武者人形」は「勇壮で力強い男性になってほしい」「子供に降りかかる災厄を代わりにかぶってほしい」という親の願いが形になっています。
また昔の武士が着用していた鎧や兜を飾る「鎧飾り」や「兜飾り」は、男の子の健康を守り、健やかに育ってほしいという願いが込められたものです。
【外飾り】
「外飾り」は家の外に飾る飾りのことで、こいのぼりが有名です。武者の絵をかいた「のぼり」(武者絵旗)を飾るご家庭もあります。
「こいのぼり」は、鯉が滝を昇って龍になるという言い伝えから、立身出世の象徴として飾られるようになりました。一方、細長い旗に勇壮な武者を描いた「武者絵旗」は、男の子の誕生を天の神様に伝えるため、そして一家の繁栄を願うために飾られます。
内飾り、外飾りはそれぞれ意味合いが異なるものなので、本来は両方飾るのが望ましいです。しかし家の在り方や考え方が多様化した現代では、家族の考え方に合わせて飾りを選ぶことが多くなっています。
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