廃品回収は地域によって粗大ごみ料がかかるため、不用品を廃品回収に引き取ってもらいたいと考える人が多いでしょう。
不用品回収業者へ依頼する前に、こんな悩みがありませんか?
- 無料と宣伝する業者は、本当に料金は発生しないのか
- トラックに不用品を積み込んでから高額請求されないか
今回は、不用品回収はなぜ無料なのか、仕組や悪徳業者の見分け方、安全な不用品の処分方法について解説します。
無料の廃品回収業者は違法の可能性がある
スピーカーで「無料で廃品回収します」と宣伝しながら住宅街を巡回する廃品回収業者には気を付けましょう。不法投棄などの法律違反を犯している可能性が高いです。
不用品を処分するには必ずお金がかかる!
どんな方法で不用品を処分するのにも、必ずお金はかかります。
「無料で不用品を引き取りますよ」と案内している廃品回収車も、集めた不用品を処分するのにお金がかかっているのです。
例えば、次のような不用品は、家電リサイクル法という法律によってリサイクル料金が発生します。
- エアコン
- テレビ
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
不用品回収車の多くは「無料」という言葉を全面に押し出して、不用品を回収していますが、処分にはお金がかかってしまうのです。
廃品回収車の多くは、回収した不用品をリサイクルしてお金に変える方法で、事業運営が成り立っています。無料と言っていても実際は料金を請求されるケースは珍しくないのです。
悪質な廃品回収業者に頼むと何が危険?
悪質な廃品回収業者は、無料とうたっておきながら、作業後に理由をつけて高額な費用を請求してくることがあります。ほかにも回収した品物を不法投棄したり、不法に海外に輸出したりといった法にふれる行為をしている可能性もあります。
- 過剰請求
「無料で不用品を引き取りますします」と謳いながら、依頼すると、引き取り後にお金を請求されてしまいます。数千円で済むこともありますが、業者によっては10,000~30,000円ほどかかることも…
- 不法投棄
無料の廃品回収業者は、住民から引き取った不用品をリサイクル業者に買い取ってもらいお金を稼いでいますが、すべての不用品が買い取ってもらえるわけではありません。
再販できず、処分にお金がかかってしまう不用品は、正規の処分をせず人目の付きにくい場所に不法投棄している可能性があります。
- 不法輸出
悪質な無料の廃品回収業者は、需要の高い日本製の不用品を海外に違法に輸出することでお金を稼いでいます。
日本製品は壊れにくいなど海外で品質評価が高く、家具家電を輸出すると高値で取引されることは珍しくありません。
つまり、まだまだ使えるものを需要の高い海外に輸出することで、廃品回収を無料でしても大きな利益が得られるのです。
無料で廃品回収ができるのはどういう仕組み?
無料の廃品回収車の多くは、買い取り専門リサイクル業者です。無料で引き取ってもサービスが成り立つ理由は、不用品の中でまだ使えるものを再び販売して利益を得るからです。
買い取り専門リサイクル業者が集めた不用品は、次の流れでお金に変えます。
- 不要になったタンスやテーブル、ソファなどを回収
- 需要のあるものを業者が仕分ける
- リサイクル品として売却
※年式が10年以上と古くてもキレイならリサイクル
無料で廃品回収されたものの中には、まだ動く電化製品などお宝がたくさん!
例えば、一人暮らしを始めたお金のない学生や生活保護の世帯など、家具家電を一式揃えられない人が買い求めます。不用品は一部の人に需要があるため、売却すると儲けなり利益が得られるのです。
廃品回収業者やリサイクルショップが営業をするには、再販目的で不用品を買い取れることを示す「古物商許可」が必要です。許可を取って営業している場合には、無料で廃品回収を行っていたとしても違法な業者とは限りません。
家電リサイクル法違反の可能性
経済省と環境省が定めた法律に「家電リサイクル法」があります。
リサイクル料金の回収や処理は、役所から許可を得た一般廃棄物処理業のみしか行うことができないという法律です。
無許可で廃品回収を行う理由 |
・役所からの許可は一定数と決まっている |
・誰でも申請すると許可証がもらえるとは限らない |
無許可の廃品回収業者は法律に基づいた処分ができず、最近のニュースでは、次のような違反が問題視されています。
- 環境対策を考えない処理方法で処分
- 有害物質や有毒ガスが充満
- 不適切な処理により火災
無料回収と宣伝して歩いている廃品回収業者の多くは無許可のため、家電リサイクル法違反で運営している可能性が高いです。
スピーカーで無料回収を呼びかける業者以外にも、空き地で無料回収やチラシを配って廃品回収する業者は気をつけてください。
悪質な業者とクリーンな業者の見分け方
悪質な廃品回収業者 | クリーンな廃品回収業者 |
・無許可で行っている
・会社名を伏せている、もしくはない ・会社の電話番号や住所の情報がない ・不法投棄の可能性がある ・悪徳業者が多い |
・許可をとっている
・会社名がわかる ・会社の電話番号や住所の情報がある ・ルールにのっとった処分を行う ・悪徳業者が少ない |
無料の廃品回収業者の場合、違法である可能性をがあります。
「すぐに処分したい」「無料で処分してくれるなら頼んじゃおう」といった考えから、安易に処分を依頼しないようにしましょう。
有料の廃品回収業者の場合、合法である可能性が高くなります。
多少の費用がかかるものの、トラブルなしで処分したいという方は有料の廃品回収業者に依頼するのが安心です。
【体験談】悪徳廃品回収業者とのトラブル事例
本来は処分料がかかるはずの不用品が、無料で引き取ってもらえるのはとても助かります。
しかし、無料で廃品回収をすると言っていたのに、不用品を出した途端に料金を請求する業者がいるのも確か。
実際に筆者が体験した無料廃品回収業者とトラブルになった事例、その対処方法について詳しくご紹介します。
ケースその1:無料のはずの廃品回収車に料金を請求される
廃品回収の車が「不要になったものを無料で引き取ります~」とアナウンスを流しながら、頻繁に町内を回っていました。急いで玄関のドアを開けトラックを引き止めました。
引き取ってもらった不用品は、次の2点です。
- 二人がけのダイニングテーブルとイス
- 座椅子
「無料で引き取ってもらえるなら・・・」と思い、自宅にあった不要な物を出しました。ところが、荷物を積み込んだ業者から言われたのが「2万円になります」の一言。
業者に「無料のはずじゃなかったんですか?」と問いかけました。
すると業者は「大きな物は有料、積み込み代や運搬代がかかっているんだから当たり前でしょう!払わないなら詐欺として警察呼びますよ!」と。
夫は仕事で不在、自宅に居たのは私と1歳になったばかりの子供だけです。
あまりにも高圧的な言い方と、子供に危害が及んでは…と怖くなり、現金をその場で支払いました。
夜、夫が帰ってきたのでこの件について伝え、問い合わせようということになったのですが名刺や請求書など社名がわかるものを一切受け取っていないため、業者へ問い合わせることができません!
消費者センターへの相談も考えましたが、社名がわからない時点で対応してもらえない可能性が高いのではということで、結局泣き寝入りです。
後から考えると、お金を払う前に慎重に考えるべきだったなと反省しています。
ケース2:チラシを見て依頼したら、作業が完了した後に高額請求をされる
引っ越しによりものすごい量の不用品が出たので、ちょうどポストに入っていた回収業者のチラシを思い出し、自宅まで引き取りに来てもらうよう連絡しました。
翌日、朝早くに業者が自宅まで来てくれて、事前の見積もりでは5万円と言われました。
あっという間に不用品がなくなったのですが、作業がすべて終わった帰り際になぜか「15万円です」といわれたのです。
なぜ10万円も上乗せさせられたのかよくわからず、積み込んだものをすべて降ろしてともいえず、要求通り払いましたがとてもモヤモヤします。
違法の回収業者とトラブルになった時の対処法
気を付けていても悪徳な廃品回収業者に引っかかってしまうことがあります。トラブルに巻き込まれたり、お金を払ってしまったりしても場合によっては落ち着いて対処しましょう。
消費者生活センターに電話をかけよう
その場で料金を支払うようにせがまれても、その場で支払うのではなく、銀行に振り込み希望といった理由などで時間を作り、その間に消費生活センターや法律に詳しい専門家へ相談することをおすすめします。
相談の際には、詳しい状況をメモにしておきましょう。
- 日時
- 会社名←違法の業者では会社名がない場合があるが、あればメモ
- 連絡先・住所←違法の業者では会社名がない場合があるが、あればメモ
- 請求書←請求書なしで請求される場合がある。
違法の廃品回収業者は、足がつかないように、会社名や連絡先などの個人を特定できる情報を渡さないことがあります。可能な限りわかる情報をメモしておくようにしましょう。
許可証と見積書を用意してもらう
見積額より高い請求になった時は、証拠が残るように必ず許可証と見積もり書(社印のあるもの)を用意してもらいましょう。
後でトラブルに発展した場合や消費生活センターに相談する場合に、円滑なやり取りを進めることができます。
体験談のところに書いてある
家電リサイクル法対象の品を把握しておくだけでも対策に
家電リサイクル法を制定したことにより、「エアコン」や「テレビ」、「冷蔵庫・冷凍庫」、「洗濯機・衣類乾燥機」の特定の4品目の対象の家電を処分するにはリサイクル料がかかるのです。
一般的に家電リサイクル法の認識があまり強くないため、不用品回収業者の中には通常よりも高い金額を要求するケースがあります。
「エアコン」や「テレビ」、「冷蔵庫・冷凍庫」、「洗濯機・衣類乾燥機」の処分には家電リサイクル法にのっとった処分が必要になるということを把握しておくだけで、悪徳業者の被害を予防できます。
違法の廃品回収業者かチェックする注意点
違法の廃品回収業者は、外見だけでは判断できず、どの業者も同じに見えることでしょう。
不用品の処分にあまりお金をかけたくないという心理から、つい無料回収を謳っている業者に目が行きがちになります。そのせいで、多くの人は不用品を引き取り後に料金を請求されるなど被害に遭ってしまうのです。
廃品回収業者はどこを確認するとわかるのか、ポイント別にご紹介します。
車に社名が書いてあるか?
法の廃品回収業者は、個人経営や社名を伏せて活動するケースが多いです。廃品回収車に社名が書いてあるか、利用する前に確認しましょう。
事業として運営する会社は、どの職種であれ車の横や後ろに社名が書かれています。
どういった業者なのか、社名を車に入れることで周囲への宣伝活動になるので、会社にとってはメリットが高いのです。
逆にいえば社名のない廃品回収車は、周囲に知られたくないということです。社名を知られてはいけない運営方法と認識し、利用するのは絶対に止めましょう。
住所・固定電話の番号はあるか?
廃品回収のチラシをもらった際には、次のポイントを確認しましょう。
- 住所
- 固定電話の番号
- トラックの車体に電話番号が記載
チラシには、通常、社名と一緒に住所や固定電話番号が必ず記載されています。どこへ依頼するのか、案内がないと業者も回収できないからです。
違法の廃品回収業者の場合、電話番号が携帯電話のみしか記載がない、住所はアパートの1室であるといった不自然な点があります。
許認可を受けているか?
廃品回収できるのは、役所から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得た業者のみです。許可を得た業者は許可証と許可番号を取得できます。
不用品を各家庭から回収する場合、条例によって一般廃棄物収集運搬業の許可番号を車体へ表示しなくてはいけません!
許可番号の表示がない廃品回収業者がいたら、役所の許可を得ているのか確認しましょう。
宣伝方法や宣伝文句をチェック
「廃品回収を無料で行います」といったアナウンスやチラシの宣伝文句に注意しましょう。次のような時は、警察に連絡するのもポイントのひとつです。
- 宣伝文句が怪しい
- トラックのスピーカー音がうるさい
- 「無料だから安心」とうたい営業
警察が騒音問題に対応しているわけではありませんが、こういった宣伝活動する不用品回収業者は法律に反した行動をしている可能性が高いです。
不法投棄、無許可運営など違法性は警察が対応するので、おかしいと感じたら早めに相談しましょう。
廃品回収の料金をチェック
廃品回収を無料で行うと宣伝している場合、事前に料金の確認を行いましょう。
違法な業者に多いのが、次のような言い訳です。
- 基本料金が無料
- 量によって料金が異なる
不用品を回収してから請求するケースが多いため、事前にどれくらいの費用が発生するのか確認しておきましょう。
安全に不用品を処分する方法6選
悪質な廃品回収業者を避け、安全に不用品を処分するには以下の6つの方法があります。
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住んでいる自治体で粗大ごみとして捨てる
メリット |
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デメリット |
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回収してほしい不用品の数量が少なく、自分で玄関先まで持ち運べるものであれば、自治体で粗大ごみとして処分するのがリーズナブルでおすすめです。
多くの自治体では、次のような手順で粗大ごみを処分できます。
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多くの場合、戸建であれば玄関先か近隣の収集場所、集合住宅であれば建物の1階エントランス付近が収集場所となります。
部屋から玄関先までは自分で運ばなくてはならないので注意しましょう。
優良な不用品回収業者に引き取ってもらう
メリット |
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デメリット |
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違法な廃品回収業者に依頼するとさまざまなリスクがありますが、法律にしたがってクリーンな営業をしている不用品回収業者であれば問題ありません。
1点のみの依頼だと割高ですが、積み放題プランを利用すればトラックに積み込める分は定額で依頼できるなど、まとめて多くの不用品を処分したい場合におすすめです。
業者が空いていれば即日で回収に来てもらうこともできるので、処分を急いでいるときにもぴったりです。
見積もりプラットフォーム「ミツモア」では、「古物商許可」を得て不用品回収サービスを提供する業者が多く登録しています。
1度の依頼で最大5事業者から見積もりをもらって比べることができるので、利用してみてはいかがでしょうか。
引越し業者に引き取ってもらう
メリット |
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デメリット |
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引越し業者によっては、引越し作業と同時に不用品を引き取ってくれるところもあります。
多くの場合、家電リサイクル法対象の4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)はリサイクル料金と収集運搬料金を支払うことで回収してもらえます。
引越しにともなって不用品を処分しようとしている場合は、一度自分の依頼する業者に確認してみるとよいでしょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
メリット |
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デメリット |
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まだ状態がよく比較的新しい品物を処分したい場合、リサイクルショップへ売るという手段もあります。
粗大ごみや不用品回収ではお金を払って処分しなければならない物品が、リサイクルショップなら5,000円で買い取ってもらえたという例も。
以下のような不用品は一度買取査定に出してみることをおすすめします。
- 購入後10年以内の家具・家電
- 状態の良いブランド物
ネットオークション・フリマアプリで売る
メリット |
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デメリット |
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不要になった物の写真や状態を確認できるのなら、ネットオークションやフリマアプリ、掲示板で募集してみましょう。
出品する時は、次のポイントを意識してみてください。
- 写真は不用品の全体像を撮影
- 傷など損傷部分をわかりやすく撮影
- 付属品はすべて揃える(説明書など)
- 説明文に購入日や使用頻度、傷の具合など記載
詳細をしっかり伝えるように意識すると、引き取る側がイメージしやすいです。
後からクレームの連絡なく取引が成立できます。リサイクルショップが近くにない人や廃品回収を無料で行ってもらうのが心配な人におすすめな方法です。
友人・知人や地域掲示板からほしい人を探してゆずる
メリット |
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デメリット |
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友人・知人で家具・家電を探している人にゆずったり、「ジモティー」などの地元掲示板で引き取り手を探したりするのも1つの手です。
特に2~3月は新生活に向けて家具・家電をそろえる人が多いので、需要がないか確認してみるとよいでしょう。
不用品回収業者を探すなら相見積もりで比較がおすすめ
悪徳業者を避け、信頼できる不用品回収業者を見つけるためには、3~5社の事業者から見積もりをとって以下の3点を比較することが大切です。
- 見積もり金額
- 口コミ評価
- 対応の丁寧さ
複数の事業者を比べることで、相場から大きく外れる金額を提示する事業者や、利用者からの評判がよくない事業者を見分けられます。
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