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ペンキの処分方法は?塗料・缶の分別ルールや処分費用を解説

最終更新日: 2023年03月16日

「使い切れなかったペンキを処分したいけれど、捨て方が分からない」という人は少なくありません。今回は不要なペンキの正しい処分方法や注意点を解説します。

ペンキは自治体のごみ回収に出せる?

ペンキと軍手

多くの自治体では、水性か油性かを問わずペンキを可燃ごみや不燃ごみとして処分することができます。ペンキをごみに出す際には、事前に適切な処理をする必要があるので注意しましょう。(ペンキの正しい捨て方

詳細なごみ出しルールは自治体ごとに異なるため、あらかじめ自治体のWebサイトで確認してください。

なおペンキの回収を行っていない自治体も一定数あります。その場合には塗装専門業者や不用品回収業者に頼んで処分してもらいましょう。(ペンキを処分してくれる業者

また事業活動でされたペンキは「産業廃棄物」に分類され、通常のごみとしては処分できません。この記事ではあくまで家庭で出た廃ペンキの捨て方を紹介しています。

【残量・状態別】ペンキの正しい捨て方

ペンキを塗る女性

ペンキの処分方法は残っているペンキの量や固まり具合によってさまざまです。ごみに出す前にしなければならない処理を解説します。

【少量】紙や布にしみこませて捨てる

余ったペンキが少量なら、新聞紙や布にペンキを染み込ませてから捨てましょう。

作業をするときは、フタを開けた段ボールにビニール袋をかけて、ペンキが飛び散ったり床に付いたりしないように準備することが大切です。手に付いたペンキはなかなか取れないため、軍手をするのも忘れないようにしましょう。

ビニールの上に紙や布を置き、ペンキを少しずつ染み込ませていきます。ハケを使って塗り広げるのも1つの手です。全部染み込ませたら、風通しの良い場所に数日間置いて乾燥させます。

乾燥させずに捨てると収集車を汚してしまうので、きちんと乾くまで待ちましょう。

【大量】固化剤で固めて捨てる

大量のペンキが余っている場合には、専用の固化剤でペンキを固めてから燃えるごみに出しましょう。固化剤は水性ペンキと油性ペンキの両方に対応している商品が多いものの、水性・油性のどちらか一方にしか使えないものもあるので注意してください。

固化剤でペンキを固める手順

  1. ペンキをバケツなどの大きな容器に移し替える
  2. ペンキの中に固化剤を少しずつ加え、棒でかき混ぜる(数分で固体状になる)
  3. 固体になったペンキを新聞紙やごみ袋の上に広げて乾かす
  4. 乾いたら新聞紙や布で包み、燃えるごみとして出す

【固まっている】まるごと不燃ごみにする

ペンキの中身は容器から全て取り出して別々に処分するのが基本です。しかしペンキを長期間そのままにしていた場合、缶の中で固まって取り出せなくなってしまうことがあるでしょう。

完全に固まってしまったペンキは、容器ごと「不燃ごみ」に出すという手があります。

ただし自治体によっては回収業者・販売元に回収してもらうなど処分方法が異なる場合があるので、自治体が定めている方法に従ってください。

ペンキの容器を処分する方法

青色のペンキとローラー

基本的にペンキの中身と容器は分けて処分する必要があります。容器の種類によってごみの分類が異なる場合が多いので、適切な処分方法をチェックしておきましょう。

自治体の分別方法に従って捨てる

小さい容器は不燃ごみや金属ごみに捨てます。自治体によって名称と分別方法が異なるため、Webサイトで確認しましょう。

ペンキ自体の収集を行っていない自治体があるように、ペンキの缶も収集の対象外にしている自治体があります。居住地のルールを確認してから、適切な分別をして処分することが大切です。

容器を捨てるときは中のペンキを使い切ってから捨てる必要があります。少しだけ残っているときは、液が垂れないように拭き取り、乾燥させてから捨てましょう。

スプレー缶の処分方法

スプレー缶タイプのペンキを捨てるときも、中身を使い切ってから捨てることが重要です。ガスが残ったままだと収集時に爆発する危険性があるため、中身を使い切ることが必須です。

中身が残っている場合は、ガス抜きをしてから捨てます。危険性の低いガスなら空気中に出し切るだけで十分です。

引火性のあるペンキスプレーなら、紙や布に吸わせることで比較的安全にガス抜きできます。穴を空ける方法もありますが、摩擦で爆発する恐れがあり危険です。

自治体によっては穴を開ける必要があるケースや、穴を開けてはいけないケースもあります。事前にお住まいの自治体でのスプレー缶の処分方法を確かめておきましょう。

一斗缶の処分方法

一斗缶は自治体に回収してもらえる場合、粗大ごみとして扱われることが一般的です。粗大ごみとして出す際は粗大ごみ処理手数料がかかるほか、集積所まで運び出す必要があります。

自治体によっては粗大ごみではなく、特別な手続きが必要なケースや回収不可の場合もあります。一斗缶の収集をしてもらえるかどうかに加えて、詳細な手順を確認することが大切です。

ペンキを処分するときの注意点

ペンキを塗る女性

ペンキはきちんと処理してから廃棄しないと、収集時に迷惑をかけてしまいます。さらにペンキを処理するときは、危険のないように注意が必要です。

ペンキを十分に乾かしてから捨てる

自治体に収集してもらう際は、液体物を燃えるごみに出してはいけません。液状のまま捨てると、収集車が汚れてしまう恐れがあるためです。

ペンキを処理するときも、方法に関わらずきちんと乾燥してから出すことが必須です。ドロドロな状態の箇所を残さないように、風通しの良い場所に置いて、カラカラになるまで乾燥させましょう。

ペンキを乾燥させるときは十分に換気する

ペンキには特有のにおいがあります。そのためペンキを乾燥する際は窓を開けるなど、十分に換気しながらおこなってください。

特に油性ペンキの場合は、有機溶剤の種類によっては、強烈な刺激臭を発するものです。有機溶剤の影響で頭痛やめまい、吐き気などの症状を引き起こす恐れがあります。

水性ペンキに含まれるVOC(揮発性有機物質)も人体に影響を与える恐れがあるので、赤ちゃんがいる家庭や妊娠中の方がいる家庭では特に注意しましょう。

さらに油性ペンキの中には引火性を持つものもあります。周囲に火気がないことを確認し、しっかり換気しながら作業することが重要です。

排水口に流すのはNG

ペンキをそのまま排水口に流すのはNGです。ペンキが配管の内部で固まり、さまざまな水道トラブルを引き起こす可能性があります。

人体に有害な物質を含んでいることがあるので、環境汚染の原因にもなるでしょう。

油性と水性のいずれの場合であっても、排水口に直接ペンキを流すのはやめてください。

自治体に出せない・処分が面倒なときは業者に依頼しよう

黄色のペンキとハケ

自治体がペンキを回収していない、あるいは自分でごみに出すのが面倒といった場合には、塗料の回収に対応している業者に依頼するのがおすすめです。

塗料専門業者に回収してもらう

塗料専門業者の中にはペンキの回収を行っている業者があり、大量のペンキを回収してもらえます。自宅まで引き取りに来てくれるため、手間をかけずに簡単に処分可能です。一斗缶を1つ回収するのに3,000円近くかかります。

ペンキの回収を行っていても、持ち込みだけに対応していることもあります。引き取りの流れについて事前に問い合わせて確かめておきましょう。

参考:

不用品はルールに従って正しく処分を

ペンキは液体の状態のままではごみに出せず、紙や布に吸わせたり、固めたりして処分する必要があります。お住まいの自治体のルールにしたがって正しい方法で捨てましょう。

まだ使える不用品であれば不用品回収業者に依頼する手も

余ったペンキを回収してもらうことはできませんが、家にまだ使える不用品がたくさんある場合は不用品回収業者に依頼してみてはいかがでしょうか。

自宅まで引き取りにきてもらえる上、トラックに積み込める分であれば定額で回収してもらえるパックプランも多いので、大掃除や引越しに伴う不用品処分におすすめです。

不用品回収サービスとは

不用品回収は、まだ使い道のある不用品をリユース目的で回収してくれるサービス。「古物商許可」を取得した事業者のみが不用品回収サービスを提供できます。

壊れていても修理できるものや部品が再利用できるものは引き取ってもらえますが、廃棄物として捨てるための回収はできません。

回収できない品目については「不用品回収で回収できないものについて」をご覧ください。

不用品回収業者の選び方とミツモアを使う5つのメリット

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②審査を合格した事業者の見積もりが届くので安心

ミツモアを通して届くのは、「古物商許可」の取得が確認できた事業者の見積もりのみ。再利用目的で不用品を回収できる資格を持っています。

ルールを守ってサービスを提供していることがあらかじめわかるので安心です。

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