スプレー缶は処分方法を誤ると、重大な事故や火災につながる危険があります。スプレー缶を安全に処分する場合の具体的な手順や、中身を空にする方法、注意点などを紹介します。
スプレー缶の正しい処分方法
もう使わないスプレー缶を一般ごみとして処分する場合には、どのような手順を踏む必要があるのでしょうか。
自治体ごとのルールに従って捨てる
スプレー缶の捨て方は自治体ごとに、異なるルールが決められています。あらかじめ自治体のホームページなどで、正確な処分の方法を確認しましょう。
自治体ごとに異なるルールとしては、ごみの分別方法や、穴あけの要不要などがあげられます。例えば環境省は穴あけを不要としていますが、現時点で穴あけを推奨している自治体は存在します。
ルールに沿っていない方法でスプレー缶を捨てると、その気がなくても不法投棄とみなされてしまう可能性があるため、注意が必要です。自治体のルールに従って、正確に処分しましょう。
スプレー缶を処分するための一般的な手順
スプレー缶の正しい分別・処分の方法には、自治体ごとのルールがあるものの、多くの自治体に共通する一般的な手順も存在します。
まずスプレー缶を捨てるときは、中身を空にするのが基本です。そのためスプレー缶に中身が残っているときは、空にする作業から始めましょう。
スプレー缶への穴あけが必要な地域の場合、穴をあける作業も必要です。穴あけが必要ない地域の場合は、中身を空にしたら、そのままの状態で構いません。
また安全を考慮して、スプレー缶は中身が確認できる袋に入れて、指定場所に出します。日にちや場所は地域のルールに従いましょう。
処分したいスプレー缶の中身を空にする方法
処分したいスプレー缶をまだ使い切っておらず、ガスが残っている場合、どのような方法で中身を空にすればよいのでしょうか。スプレー缶の中身を、安全に空にする具体的な方法を紹介します。
中身を空気中に噴出する
最もシンプルで簡単なのは、スプレー缶が空になるまで、空気中に中身をそのまま噴出してしまう方法です。残量が多く指が疲れるときは、ノズル先端部をガス抜きキャップや、地面に押し付けると楽になります。
ただしスプレー缶の中身が危険性の高い内容物の場合、この方法はおすすめできません。
消臭スプレーやヘアスプレー、デオドラントスプレーなど、比較的安全なスプレーでのみ行うようにしましょう。その場合にもできるだけ屋内での噴出は避け、火気には十分に注意をします。
噴霧口に液が詰まって噴出できないとき、針などで突くとノズルが壊れてしまう可能性があるため、注意が必要です。約40度のぬるま湯で洗うと、液が溶けて詰まりが解消します。
穴をあけて中身を出す
ノズルが壊れてしまった場合はスプレー缶に穴をあけて、中身を出すのも一つの方法です。
ホームセンターなどで販売されている、穴あけ機を利用すると便利です。釘やキリ、ニッパーなどでも穴はあけられるものの、安定しにくく怪我の恐れがあります。
空気中に噴出する場合と同様、危険性がそこまで高くないスプレー缶にのみ、有効な方法です。またスプレー缶の穴あけを禁じている自治体もあるため、あらかじめしっかりとルールを確認しましょう。
紙類に中身を吸わせる
殺虫剤をはじめとする、危険性の高いスプレー缶を空にする場合は、紙類に吸わせるのが安全です。
ビニール袋の中に入れた新聞紙、またはトイレットペーパーに、外に出ないように注意しながら、スプレー缶を噴出します。このとき紙類に、ノズルを押し付けながら行うのがポイントです。安定させたいときは、袋をバケツにかぶせるのも効果的です。
中身が飛散するのを防げるため、周囲を汚したくないときや、臭いが気になるときにもおすすめの方法です。最後は乾燥するのを待ってから、処分しましょう。
判断できないときはメーカーに問い合わせる
内容物の危険性が分からないときや、スプレー缶が古い場合には、メーカーに問い合わせましょう。
長年放置していたスプレー缶には、フロンガスなど、すでに禁止されている内容物が入っている可能性もあり、危険です。また経年劣化により、中身が変質しているケースも少なくありません。特に缶がサビているときは注意しましょう。
メーカーに問い合わせれば、正しい処分方法を教えてくれたり、回収してくれたりします。またよくある質問として、ホームページに対処法が掲載されている場合もあります。
スプレー缶を処分するときの注意点
スプレー缶を処分するときは、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。スプレー缶を安全に処分するための、具体的な注意点を紹介します。
中身を空にするときの服装と場所
スプレー缶の中身を空にするときは、作業する服装と場所に注意が必要です。
冬は着ている服から静電気が発生して、ガスに反応して引火する危険があります。そのため静電気が発生しやすくなる重ね着などは、避けて作業しましょう。
またスプレー缶を空にする作業の過程で、中身が服に付着して、汚れてしまうケースは少なくありません。できるだけ汚れても構わない服装で、作業するのがおすすめです。手袋やマスクがあればより安全に作業できます。
加えて作業は可能な限り屋外で、風上側を確保して行うようにします。風がないときの作業は避けるのが無難です。
中身が入っている状態で捨てるのはNG
中身が入ったままのスプレー缶を、そのまま捨てるのは非常に危険です。
スプレー缶の中身のガスは可燃性のため、ごみの収集時や処理の際に中身が残っていると、爆発してしまう可能性があります。最悪の場合、人命に関わる危険性もゼロではありません。
そのため処分するスプレー缶は、必ず中身が空になっているのを、確認するようにしましょう。
また誤った分別も危険です。自治体のルールを確認してから処分しましょう。
火気には十分に注意をする
スプレー缶の中身を噴出して空にした後、しばらくは空気中にガスが残っています。
このタイミングで火を使ってしまうと、引火する恐れがあるので、注意しましょう。実際にスプレー缶の中身が原因で、発生した火災事故もあります。
特にタバコは事故につながりやすいため、作業中は物理的に距離を置くのがおすすめです。
不用品はルールに従って正しく処分を
中身の入ったスプレー缶を一般ごみとして処分するときは、使い切って空にする必要があります。
中身を空にするには、危険性の低い内容物であれば空気中に噴出する、缶に穴をあけるといった方法があります。自治体ごとに推奨される方法も異なるので、お住まいの自治体の方針を確認しておきましょう。
まだ使える不用品であれば不用品回収業者に依頼する手も
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