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汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォーム費用はいくら?取り換え方法とお得にするコツ

最終更新日: 2024年11月17日

汲み取り式トイレを使っている方の中には、「臭いがきつい」や「害虫に悩まされている」などの理由から、水洗トイレへのリフォームを検討している人も多いです。

汲み取り式トイレとは、便器の下に設けられた便槽に排泄物を貯留し、定期的にバキュームカーで汲み取る仕組みのトイレです。下水道の整備が進み、減少傾向にありますが、衛生面でのデメリットが多く、水洗トイレへリフォームする家庭が多くなりました。

リフォームの種類や業者、立地条件によって変わりますが、30万円~180万円です。汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォーム費用やお得にするコツを紹介します。

汲み取り式トイレから水洗トイレへリフォームする方法と費用相場

トイレメモ

はじめに、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする方法と費用相場を紹介します。

種類は以下の3種類があります。それぞれの特徴と費用相場を解説します。

  • 簡易水洗トイレ
  • 下水道直結型水洗トイレ
  • 浄化槽設置型水洗トイレ

簡易水洗トイレ

簡易水洗トイレは、汲み取り式トイレと水洗式トイレの中間的な存在で、下水道や浄化槽がなくても設置できるタイプのトイレです。便器洗浄に少量の水を使用するため、汲み取り式トイレよりも衛生面が向上し、臭いや害虫の発生も抑制できます。

汲み取り式トイレから簡易水洗トイレへのリフォーム費用は、30万円~60万円が目安と言われています。

下水道直結型水洗トイレ

下水道直結型水洗トイレとは、下水道に直接接続して排泄物を流すトイレです。汲み取り式トイレや簡易水洗トイレと比べて、衛生面や利便性の高さが特徴です。

汲み取り式トイレから下水道直結型水洗トイレへのリフォーム費用は、60万円~100万円と言われています。

簡易水洗トイレよりも費用が高くなるのは、下水道接続工事や浄化槽設置が必要なためです。

浄化槽設置型水洗トイレ

浄化槽設置型水洗トイレは、下水道が整備されていない地域でも水洗トイレを設置できるトイレです。汲み取り式トイレと比べて、衛生面や利便性、快適性が高く、汲み取りの必要がないため、臭いや害虫が発生する心配がありません。

浄化槽設置型水洗トイレには、トイレの汚水だけではなく、お風呂や洗濯、キッチンなどからの生活排水すべてを処理できる合併浄化槽と、トイレの汚水のみを処理する単独浄化槽があります。

浄化槽設置型水洗トイレへのリフォーム費用は、100万円〜180万円と言われています。

汲み取り式トイレとは?水洗トイレとの違いと比較

汲み取り式トイレ

汲み取り式トイレから、水洗トイレへのリフォーム費用などを紹介してきましたが、ここでは改めて、そもそも汲み取り式トイレとは何か、特徴や仕組みについて解説します。

水洗トイレにリフォームするメリットもまとめました。

汲み取り式トイレの特徴や仕組み

汲み取り式トイレは、別名「ぼっとん便所」とも呼ばれる古くから日本各地で使用されてきたトイレです。

1960年代ころまでは汲み取り式トイレが主流でしたが、近年では下水道が整備された地域が増え、減少傾向にあります。しかし、現在でも下水道が整備されていない地域や、仮設トイレなどで使用されています。

汲み取り式トイレは、便器の下に便槽と呼ばれるタンクがあり、汚物がそこに溜まる仕組みです。洗浄には水を使用せず、紙やおがくずなどで拭き取る必要があるため、定期的に業者に依頼して、便槽に溜まった汚物を汲み取らなければなりません。

安価で設置場所を選ばないというメリットがある一方、臭いや衛生面、メンテナンスの手間などのデメリットもあります。

水洗トイレの特徴や仕組み

水洗トイレとは、水で排泄物を流すトイレです。便器の下にタンクや排水管などの部品があり、レバーを引くと水が勢いよく流れ、排泄物を下水道または浄化槽へ運びます。

水洗トイレには、主に以下の種類があります。

タンク式トイレ タンクに水を貯めておき、レバー操作で一気に排水するタイプ
タンクレストイレ タンクがなく、レバー操作で直接水を流すタイプ
温水洗浄便座 便座が温かくなり、洗浄機能付き
節水型トイレ 節水機能付き
バリアフリートイレ 高齢者や障がい者でも使いやすいように、手すりや段差解消などの機能付き

地域によって汲み取り式トイレを使用しているご家庭もあると思いますが、汲み取り式に比べて水洗トイレは快適性・利便性が高いため、おすすめと言えます。

汲み取り式トイレから水洗トイレへリフォームするメリット

トイレ

ここからは、汲み取り式トイレを水洗トイレにリフォームする4つのメリットを紹介します。

  • 臭いの抑制や害虫の発生抑制など、衛生面の向上
  • 洗浄機能による清潔感の担保など、快適性の向上
  • 水道代の節約など、経済性の向上
  • 災害時の備えや転倒防止など、安全性の向上

臭いの抑制や害虫の発生抑制など、衛生面の向上

水洗トイレは、臭いや害虫の発生を抑制する効果があります。

汲み取り式トイレの場合、便槽に溜まった汚物が悪臭の原因となり、この臭いによってハエやゴキブリなどの害虫が発生したり、便槽の隙間から害虫が侵入したりする可能性があります。

しかし、水洗トイレは排泄物を水で流すため、臭いの発生を抑えることができます。特に、温水洗浄便座付きのトイレであれば、洗浄後も臭いが残りにくいでしょう。

また、害虫の侵入を防ぐ構造になっているため、害虫の発生も抑制できます。

洗浄機能による清潔感の担保など、快適性の向上

水洗トイレには、快適な機能が豊富です。

たとえば、温水洗浄便座付きのトイレは、温水で洗浄することで、紙だけでは取りきれない汚れを落とすことができ、清潔な状態を保てます。また、泡沫洗浄機能付きであれば、洗浄力がさらにアップします。

また、便座の形状も様々あり、温かい便座を選べば、冬場でも快適にトイレを利用できるでしょう。

他にも、脱水音や洗浄音が静かなものや、高齢者や障がい者でも使用しやすい手すりや段差解消機能付きのものもあります。

災害時の備えや転倒防止など、安全性の向上

水洗トイレは、安全性の向上が期待できます。

たとえば、転倒防止の役割があります。汲み取り式トイレは、便槽がむき出しになっているため、足元が暗いと段差につまずいたり、便槽に落ちたりする危険性があります。

一方、水洗トイレであれば、便槽が床下に設置されているため、段差がなくなり、転倒のリスクを軽減できるでしょう。

他にも、水洗トイレであれば、手すりや滑りにくい床など、安全に配慮した設計のトイレを選ぶことができるため、小さな子どもや高齢者、障がい者でも安心です。

汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォーム費用を抑えるには?

トイレでメモ

ここでは、汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォーム費用を抑える方法を紹介します。

  • 複数の業者から見積もりを取る
  • 便器や機能のグレードを低いものを選ぶ
  • 補助金を活用する

複数の業者から見積もりを取る

汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォーム費用は、業者やトイレの種類、工事内容によって大きく異なります。そのため、3社以上の業者から見積もるようにしましょう

その際、トイレの種類、工事内容などを具体的に伝えて、詳細な見積もりを依頼することがポイントです。

一部の業者は、基本料金とは別にオプション料金を請求する場合があるため、見積もり内容をよく確認し、オプション料金が発生するかどうかも確認しましょう。

複数の業者から見積もりを取れば、値引き交渉にも役立てられます。

便器や機能のグレードを低いものを選ぶ

汲み取り式トイレから水洗トイレへリフォームする費用を抑えるためには、便器や機能のグレードを下げることも有効な方法です。

節水型や洗浄機能付きなど、機能が充実していればその分、便器の値段は高くなります。

こだわりがなければ、シンプルな機能の便器を選ぶことで、費用を抑えられるでしょう。

ただし、あまりグレードを下げすぎると、使い勝手が悪くなったり、節水効果が低くなったりする可能性があります。必要な機能はしっかりと備えたトイレを選ぶようにしましょう。

補助金を活用する

リフォーム費用を抑える方法として、国や自治体から支給される補助金の活用があります

たとえば、子育て世帯向けに省エネ・エコ設備の設置を支援する「子育てエコホーム支援事業」や要介護認定を受けた方が、自宅で安全に生活できるよう、住宅改修にかかる費用を支援する「介護保険住宅改修費」などです。

また、地方自治体の補助金制度もあり、補助金の対象となるトイレの種類や助成額、申請条件などは自治体によって異なるため、自治体のホームページで確認しましょう。

汲み取り式トイレを水洗トイレにリフォームする際の業者の選び方

トイレでOK

汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォームに失敗しないためには、正しい業者を選択することが重要です。また、費用も業者によって異なるので、総合的に判断することを心がけましょう。

ここでは3つのチェックポイントを紹介します。

  • 自治体の水道局が指定する工事業者かどうか
  • 保証期間が設けられているかどうか
  • アフターサービス・フォローがあるかどうか

自治体の水道局が指定する工事業者かどうか

汲み取り式トイレから水洗トイレへリフォームする際には、自治体の水道局指定業者を選ぶことが重要です。

水道局指定業者とは、水道局の講習会を受講し、技術や知識が一定水準以上であることが認められた業者です。そのため、安心して工事を依頼することができます。

さらに、トラブル時のフォローが受けられたり、補助金の申請手続きがスムーズだったりと様々なメリットがあります。

保証期間が設けられているかどうか

汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォームは、高額な費用がかかるため、長く安心して使えるように、保証期間がある業者を選ぶことが重要です。

一般的には、1年間~5年間程度の保証期間が設けられています。より長い保証期間を設けている業者を選ぶことで、より安心して使えるでしょう。

保証期間だけでなく、保証の対象も確認することが大切です。

工事全体を保証するものや、便器やタンクなど特定の部位のみを保証するものなど、業者によって異なるため、必ず確認しましょう。

アフターサービス・フォローがあるかどうか

汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォームは、長く快適にトイレを利用するために、アフターサービスやフォローが充実している業者を選ぶことが重要です。

業者によってフォロー内容は異なりますが、定期点検や緊急時の対応、相談窓口があるかなどを確認するとよいでしょう。

その際、担当者の対応が丁寧で、質問にしっかりと答えてくれる業者を選ぶことが大切です。

プロに依頼して汲み取り式トイレを水洗トイレにリフォームしよう

今回は、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際の費用やお得に行うコツを紹介しました。

水洗トイレは、汲み取り式トイレに比べて、臭いや害虫の発生を防ぐなど衛生面に優れ、快適に利用できるなどメリットがたくさんあります。

リフォーム費用は30〜180万と幅広いですが、補助金を活用したり、シンプルな機能を選んだりすれば、費用を抑えることも可能です。

水洗トイレへのリフォームでなるべく費用を抑えたい場合は、複数の業者に見積もりをとることがおすすめです。「ミツモア」を使えば、トイレリフォーム業者から一括で見積もりがもらえます。いくつかの質問に回答するだけで無料で見積もりをもらえるので、ぜひ利用してみてください。