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勘定科目「諸会費」とは 消費税課税区分や仕訳例を解説

最終更新日: 2019年11月13日

「同業組合などの会費はどのような経費になるの?」

「諸会費って接待交際費や租税公課と何が違うの?」

このような業界団体などの会費をどの勘定科目に計上するべきかわからないというお悩みをお持ちではないでしょうか。
この記事では、どのタイミングで使用するべきかわかりにくい「諸会費」の概要を徹底紹介します。また、混同しやすい「接待交際費」や「租税公課」とどのような違いがあるのかも解説していきます。
この記事を読むことで、自信を持って「諸会費」を計上することができるようになります。

「諸会費」とは

諸会費の基礎知識
諸会費について解説

まずは「諸会費」とはどのような経費を計上する科目か概要を確認していきましょう。

諸会費は勘定科目の一つ

諸会費」は同業組合、自治会などの会費を集計する勘定科目です。個人事業主が「収支内訳書」や「青色申告承認書」などを作成する際には新規に「諸会費」という項目を追加する必要があります。

諸会費に含まれるもの

「諸会費」に含まれる経費は、事業と直接関係性のある団体への会費などです。具体例を紹介すると下記のような内容が挙げられます。

  • 商工会議所への会費
  • 協同組合の会費
  • 青色申告会の会費
  • 医師会、税理士会などの会費

上記のような業務上必要な団体への会費が「諸会費」に該当します。直接的に業務に関係ない場合は、「接待交際費」や「寄付金」、または「現物給与」となるので注意しましょう。

諸会費の消費税課税区分

諸会費の課税について
諸会費の課税区分は?

「諸会費」の消費税の課税区分には注意が必要です。どのような「諸会費」が課税対象になるのか確認してみましょう。

諸会費は原則不課税

「諸会費」の基本的には消費税は不課税となります。消費税は対価性のある取引の場合に発生します。業界団体などに支払う一般的な会費は直接的な対価がないため、不課税取引となります。

また、注意が必要となるのは不課税と非課税の違いについてです。

不課税・・・事業として対価を得ることのない取引の場合(寄付金、資産の贈与など)

非課税・・・対価を得て行う取引であるが課税することが適切ではないもの(社会保険医療、預貯金の利子など)

「諸会費」は対価がないので、非課税ではなく不課税取引となります。気をつけて仕訳をしましょう。

対価性のあるものは課税対象に

消費税の課税対象を判断する際に、対価性があるかどうかが重要になります。対価性について簡単に説明すると、商品の販売や資産の譲渡に対して、代金を受け取ることといえます。

「諸会費」の中で消費税の課税取引に該当する内容の具体例を紹介していきます。

  • カード会社への年会費
  • セミナー、講習会などの会費
  • 業界団体の会費のうち広報誌代

このような会費は、対価性があるため課税取引となります。注意して仕訳をしましょう。

諸会費と交際費の違い

諸会費と交際費
諸会費と交際費について解説

「諸会費」と混同しやすい「交際費」についても解説していきます。それぞれの科目を理解して誤った仕訳をしないようにしましょう。

交際費とは

交際費」は取引先との食事などの関係を円滑にするために発生した経費を計上する勘定科目です。具体的な内容を紹介すると下記のようなものが挙げられます。

  • 取引先との食事代金(キャバクラ等も含む)
  • 取引先への贈答品(お中元、お歳暮など)
  • 取引先とのゴルフ代金

上記のような内容の経費が「交際費」となります。取引先との関係を円滑にするための経費のみが計上されるので、社内行事や私的な食事代は計上できないので気をつけましょう。

社交的要素の強い会費は諸会費に

「諸会費」と「交際費」で混同しやすいのはロータリークラブ、ライオンズクラブなどの社交的な要素の強い団体への会費です。この場合は直接的な業務との関連性が薄いので、「交際費」に会費を計上することになります。

諸会費と租税公課の違い

諸会費と租税公課
諸会費と租税公課について

次に「諸会費」と混同しやすい勘定科目として「租税公課」も挙げられます。

租税公課とは

租税公課」とは事業活動に伴って発生する税金や同業組合等の会費や諸経費を集計する勘定科目です。具体的には下記のような内容が挙げられます。

  • 固定資産税
  • 自動車税
  • 不動産取得税
  • 商工会議所の会費
  • 同業者組合の会費

上記のような内容が挙げられます。税金は「租税公課」となります。「諸会費」との使い分けについては次の項目で解説します。

明確な区別はない

「諸会費」と「租税公課」の明確な区別はありません。そのため、同業組合、商工会議所などの会費などはどちらの勘定科目を使用しても問題はありません。
国税庁で発行している青色決算書の手引きでは会費を公租公課で案内されていますが、実際には「諸会費」で処理されている事業者が一般的です。
しかし、両方の勘定科目を使用する場合は分類の基準を明確にして、一貫した経費処理ができるようにしましょう。

諸会費の仕訳例

諸会費の仕訳
仕訳方法を解説

「諸会費」の具体的な仕訳例を確認してみましょう。「繰延資産」が発生するかどうかが仕訳のポイントになるので注しましょう。

繰延資産がある場合

繰延資産」とは、対価を受ける期間が複数年に及ぶ経費を繰越して年毎に費用計上するための勘定科目です。「諸会費」では業界団体などへの入会金が該当します。

入会金が「繰延資産」に該当する場合、5年間にわたって償却します。ただし、金額が20万円以下の場合は、発生した時点で一括して経費として計上することができます。

繰延資産がない場合

次に繰延資産が発生しない「諸会費」の仕訳を確認してみましょう。具体的には業界団体への年会費などが該当します。

(具体例)

10/01に同業組合への年会費10,000円を現金で支払った。

借方貸方
日付勘定科目金額勘定科目金額摘要(具体的な内容)
10/1諸会費10,000現金10,000同業組合年会費

上記のような仕訳となります。年会費は「諸会費」としてすぐに経費計上できます。しかし団体への会費で対象期間が長期にわたる場合は償却する必要があるので注意しましょう。

【まとめ】勘定科目「諸会費」を理解して確定申告に備えよう

諸会費と確定申告
諸会費について理解して確定申告に強くなろう

ここまで業務に関連する団体への会費を計上するための「諸会費」について解説してきました。ポイントをまとめると以下の通りになります。

  • 「諸会費」は業務と直接関連する団体への会費等の経費を計上する勘定科目である。
  • 「諸会費」は原則として消費税が不課税となるが、対価性のある一部の経費は課税対象になる。
  • 「諸会費」は「交際費」と混同しやすいので注意する必要がある。取引先との関係を円滑にするための経費が「交際費」となる。
  • 「諸会費」の中で、業界団体への入会金などの一部経費は「繰延資産」として償却する必要がある。

ここまで「諸会費」について解説してきましたが、実際に仕訳をする際には迷うこともあります。その場合はすぐに税理士に相談するようにしましょう。

監修税理士からのコメント

アテンド会計事務所 - 神奈川県横浜市西区

どの事業においてもその業界の組合などに入会する必要がありますが、それは当然事業に関する必要経費に該当します。 よくあるケースとして、領収書に「会費」と記載されていてもその実態は会報や雑誌代だったりする場合は対価性のある支払いとして消費税課税になります。 あくまで団体運営のために支払う会費については消費税不課税となりますが、消費税課税として処理すると納付すべき消費税から控除することができますので、会費として支払ったときは団体運営のためなのか、それとも何かの対価としてなのかを確認しましょう。
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この記事の監修税理士

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