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【税理士監修】所得税が非課税となる年収は人によって違う?

最終更新日: 2019年10月04日

家庭を持ちながらアルバイトやパートで働いている主婦の方がたくさんいます。そこで気になるのは、いくらの年収で所得税がかかるのかです。

非課税となる対象は個人によって分かれますので、計算してみることが必要になります。所得税が非課税となる条件を知り、計算してみることによって所得税を非課税にしましょう。

この記事を監修した税理士

多田紘大税理士事務所 – 兵庫県

大手監査法人で多様な業種、規模の上場企業、非上場企業の監査業務に従事。併せて、同じ監査法人でコンサルティング業務(決算早期化支援、内部統制構築支援、システム導入支援等)を実施してきました。その後、大手監査法人を退所、独立開業。独立開業後は中小企業、個人事業主を中心に税務に関して全般的にサービスを提供しています。

所得税が非課税となる条件

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所得税が非課税となる条件

所得税を非課税にするためには条件が必要になります。単純に年収を見れば分かるものではないのです。そこで、非課税にするためにはどのような条件を満たせば良いのかをご紹介します。

正確な条件を知り、それに自分を当てはめることができれば所得税は引かれません。月によって所得税が引かれていても、確定申告により戻ってくるのです。

そもそも所得税とは

所得税とは、一年間の所得に対して課税される税金のことです。ここで注意が必要なのは、所得税は「収入」ではなく「所得」に対して課されるということです。

収入とは、勤務する会社からもらう総支給額のことです。一年分の総支給額が年収です。
所得とは、年収から法律の認める所得控除を引いた金額となります。

この所得に対して累進課税制度という特殊な計算式に当てはめることで所得税額が決まります。

所得税の計算方法

いよいよ所得税の計算方法についてご紹介します。まずは自分の所得を計算しましょう。

年収-給与所得控除=所得

給与所得控除とは、個人事業主であれば経費に当たる部分です。ただし、会社勤めの方はいちいち計算していると経理がパンクしてしまうので、給与をもらっている方は一律した金額を経費とみなして給与所得控除とされています。

給与所得控除額は下記の通りです。

年収 給与所得控除額
〜180万円 収入金額×40%(65万円に満たない場合は65万円)
180万円超〜360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超〜660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超〜1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
 1,000万円超〜  220万円

計算して求めた所得から、さらに各種所得控除を引いた課税所得に対して所得税が課されます。

所得-各種所得控除=課税所得金額

また、後に紹介しますが各種所得控除には16種類あります。具体的には、全員に割り振られる基礎控除の38万円に加えて、その他15種類の所得控除があります。そこから算出された課税所得金額に対して、所得税率をかけることで最終的な所得税が決まります。

所得<所得控除になれば所得税は非課税となる

所得税は税率の掛け算によって求められます。つまり、課税対象となる金額が0になれば所得税は非課税になります。

もし、所得税として徴収された月があったとしても、年間で所得控除よりも所得が低くなれば所得税はかかりません。その場合は、確定申告によって払った所得税が戻ってきます。

所得税が非課税となる年収は人によって異なる

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所得税が非課税となる年収は

所得税が非課税となる年収については、どんな控除を受けているかによって異なります。年収がある程度高い方でも、給与所得控除と各種所得控除の金額によって非課税となるのです。

給与所得控除はなかなか上げることができませんが、所得控除は人によって異なります。所得税を非課税とするには、所得控除をどれだけ申請できるかにかかっています。

年収103万円が非課税の基準だと言われるワケ

個人によって異なる所得税が非課税になる金額ですが、世間では年収103万円を超えると所得税がかかると言われています。

この年収103万円とは、誰でも受けられる基礎控除の38万円と年収180万円以下の方に適用となる65万円の給与所得控除がもとになっています。

所得税が課される年収は個人によって異なるため、一概に金額を提示できません。そのため、確実に所得税がかからない金額として年収103万円という額が目安とされることが一般的には多いです。

所得税が非課税となる年収は所得控除で決まる

所得税が非課税となる基準は、受けることができる所得控除により異なります。年収103万円とは全く所得控除を受けない方のことを指します。

つまり、給与所得控除65万円と基礎控除38万円に加えて、さらに所得控除を受けることができれば、さら非課税となる金額は大きくなるということです。

所得控除は全部で16種類ある

では、具体的に所得控除にはどのようなものがあるのでしょうか。16種類ある所得控除についてご紹介します。

以下が16種類の所得控除の一覧になります。

控除の種類 控除の概要と控除額
基礎控除 誰でも38万円の補助が受けられ、申請も不要
扶養控除 合計所得金額が38万円以下の生計を共にしている配偶者以外の親族がいる場合
16歳以上38万円、19歳以上23歳未満63万円、70歳以上48万円、70歳以上で本人またはその配偶者直系の尊属58万円(普段同居している人に限る)
配偶者控除 生計を共にしている配偶者がいる場合適用(配偶者が38万円以下の所得の場合)
所得額900万円以下は38万円、配偶者が70歳以上の場合は48万円
配偶者特別控除 配偶者控除が所得額によって受けられない場合、配偶者の所得金額に応じて控除が受けられる。(夫婦間で、お互いには受けられない)
雑損控除 災害や盗難、横領によって損害を受けた場合に適応
次の式の多い方を適用
差額損失額 ー 総所得金額等 ×10%
差額損失額のうち災害関連支出の金額 ー 5万円
医療費控除 本人や生計を共にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合、一定額を超える場合に適用
(実際に支払った医療費の合計額 ー 保険等で補てんされた金額)ー(10万円もしくは総所得金額の5%の金額の少ない方)
※上限200万円
社会保険料控除 本人や、生計を共にする配偶者やその他の親族の健康保険、国民年金、厚生年金保険などを支払った際に、支払った金額を控除
小規模企業共済等掛金控除(確定拠出年金) 確定拠出年金にて支払った掛け金を控除
生命保険控除 民間の保険会社の生命保険料、介護保険料、個人年金保険料について一定の金額を控除
地震保険料控除 特定の損害保険契約等にかかる地震等損害部分の保険料または掛け金を支払った場合、一定の金額を控除
寄附金控除 ふるさと納税など、国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、特定寄付金を支出した場合に控除
(その年に支出した特定寄付金の合計額か総所得金額等の40%相当額のどちらか低い金額)ー 2,000円
寡婦控除・寡夫控除 離婚や死別で、その後婚姻していない人に対する控除
〜寡婦控除の条件〜(いずれか該当)
・夫の死別し、もしくは夫と離婚した後に婚姻をしていない人、または夫の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族がいる人または生計を共にする子がいる人
・夫と死別した後、婚姻をしていない人または夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人〜寡夫控除の条件〜(全て該当)
・合計所得金額が500万円以下であること
・妻と死別し、もしくは妻と離婚した後婚姻をしていないこと、または妻の生死が明らかでない一定の人であること
・家計を共にし、総所得金額が38万円以下で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない子がいること
勤労学生控除 本人が勤労学生であるときに、27万円の所得控除を受けられる
障害者控除 本人や生計を共にしている配偶者または扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合に、一定の金額の所得控除を受けられる

障害者1名につき27万円、特別障害者1名につき40万円、同居特別障害者1名につき75万円の控除

青色申告特別控除 不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいる法人・個人事業主が所得金額から65万円または10万円を控除
特定支出控除 給与所得控除額の1/2を超える特定支出が発生した場合に控除

自分の年収を計算する方法

計算 方法 電卓
自分の年収を計算する方法

所得税を計算するベースとなる年収ですが、正しい年収の計算方法は知っていますか。自分の年収を正しく知らなければ、所得税を非課税にすることは難しいでしょう。

また、一括りに年収といっても、年収に含まれない項目もありますので、この機会に正しい知識を身に付けましょう。

年収の計算方法

年収は、1月1日から12月31日の1年間に得た収入の合計を指します。

ここで注意すべきなのが、年収は社会保険料や所得税・住民税の源泉徴収額を控除する前の金額が年収にあたるということです。ついつい銀行振込額(手取り額)に目がいきがちですが、総支給額と明記されている項目が年収で計算するために必要な項目になります。

つまり、給与明細の総支給額を1月分から12月分まで合算することで、年収が求められます。

収入のほとんどが年収に含まれる

労働所得のみの方であれば給与明細で年収が計算できます。しかし、その他の収入がある方はこれらも年収に含めなければなりません。

例えば、株式投資や副業、家賃収入や不動産収入、年金なども年収に含まれます。つまり、自分の手元に入ってきた収入全てを合算した金額が年収となるということです。

しかし、法律に定められている年収には含まれない項目も存在します。全てを合算した収入から、年収に含まれない金額を引くことで年収を求めることができます。

通勤手当などは年収に含まれない

所得税を計算する際、年収に含まれない代表的な例は、通勤手当です。

基本的には会社が負担するものですが、車で通勤している方はガソリン代を通勤手当として受け取ります。これらを年収としてしまうと、公共交通機関で通勤している人たちと比較して損になります。定期券を会社から支給されている人は年収が低く計算されるのに、ガソリン代で支給されている人は年収を多く計算されてしまいますよね。

そうならないように、年収に通勤手当は含まれないようになっているのです。その他にも、会社の経費で購入するものを立て替えた場合も同様に年収には含まれません。

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