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請求書に同封する送付状は何を書く?例文・テンプレートを無料公開!

最終更新日: 2022年12月16日

「請求書を送る時に送付状って必要だったかな?」

個人事業主やフリーランスになったら、請求書の作成から発送まですべて自分で行う必要があります。特にはじめて取引した相手に対しては、請求時にミスや失礼がないようにしたいもの。

今回は、請求書に添付する送付状について、なぜ必要なのか、何を記載すればよいのかを解説します。記事の後半には請求書テンプレートも添付しましたので、ぜひご活用ください。

請求書には送付状を同封しよう!

請求書を送る男性
請求書には送付状を付けた方がいいの? (画像提供:Liza888/Shutterstock.com)

請求書を郵送する際には、送付状(送り状)をつけた方が丁寧です。送付状を作成する手間は掛かりますが、それ以上に、送付物にミスがないことを確認できるなどのメリットもあります。まずは、送付状を添える目的や、請求書送付時になぜ送付状を添付するのかを説明します。

送付状(送り状・添え状)とは?目的は?

送付状とは、郵便物やFAXを送る際に添える書状で、送り状や添え状とも呼ばれます。送付状をつける一番の目的は送付するものに間違いがないか確認するためで、送付物の内容やその数量を明記して添えるのが一般的です。

また、送付物について追加の説明や補足が必要な場合にも使用されます。最近のビジネスシーンでは、相手に丁寧な印象を与えることもあり、郵便物やFAXを送る場合には必ず送付状をつけることが習慣となっています。

請求書には送付状を付けた方がミスを防げる

請求書に送付状をつけることで、請求作業で起きうるミスを防げることも多いです。例えば、請求書送付枚数が少ない(多い)、送付先の部署を間違える等です。

送付状に、発行した請求書の枚数を記載することで、枚数については過不足がすぐに分かるようになります。

また、送付先の部署などを間違えても、送付状に送り先をつけておくことでクライアント側でもミスの発見が容易になります。

特に、請求書の再発行を行う場合は、送付先での二重払いなどが起こらないように、送付状にその旨を分かりやすく記載することが重要です。

送付状が不要な場合とは!?

送付状をつける主な目的は上記の通り、送付するものの確認と補足で説明を加えるためです。つまりこれらの働きが必要のない場合は、送付状をつける必要はなくなります。

具体的にはメールに添付する形で請求書を送付するケースです。メールに添付する際は、送付状を作成しなくても、メール本文に同様の内容を記載することができます。この場合は送付状を添えると余計な文章が増えるため、本文での記載のみにとどめておくほうがかえって親切と言えます。

しかし、直接請求書を手渡しする場合は注意が必要です。手渡しの際には口頭で補足説明などを付け加えることは可能ですが、受け取り手はその場で覚えるなり、メモを取るなりしないといけなくなります。そのため直接渡す場合も、送付状と同様の内容を記載した表紙を添えるようにしましょう。

送付状の封筒への正しい入れ方

請求書と送付状を送付する際、封筒の入れ方にもマナーがあることをご存じですか?

請求書の送付に用いられる封筒は主に、長形3号と言われるA4サイズを三つ折りにしたサイズのものと、角形2号と言われるA4サイズの書類がそのまま入るサイズのものです。

角形2号の封筒に入れる際は、請求書の上に送付状をのせ、封筒表面に送付状の表面がくるように入れます。

長形3号の封筒に入れる際は請求書の上に送付状を重ねて折りたたむのが正しいマナーです。折り方としては、「請求書」や「送付状」といったタイトルの部分が一番上にくるように三つ折りにします。その後封筒を裏返してタイトルが一番上にくるように入れます。その際、折り目が左側になる向きで入れてください。

送付状に記載すべき項目

請求書に送付状を添える目的は既に述べた通り送付ミスなどを防ぐためです。また、請求書に送付状を添付することはビジネス上の礼儀にもなっています。そのような送付状には何を記載したらいいのでしょうか。まずは、送付状に必ず記載すべき事項について確認し、その他の記載事項についても詳しく確認してみましょう。

日付・宛先・送付内容は必ず記載

請求書に添える送付状には必ず日付・宛先・送付内容を記載します。日付には発送した日付を記載することが一般的です。また、送付状の宛先ですが、会社宛に請求書を送付する場合は「○○株式会社 御中」と記載し、担当者宛に送付する場合は担当者の氏名だけでなく役職なども忘れずに記載するようにしてください。送付内容には送付物と枚数を必ず明記して、送付内容に間違がないか確認できるように記載することも重要です。

その他送付状の記載事項

送付状は特に決められた様式などはありませんが、上記の必須となる記載事項以外にも以下のような記載を行います。

  • 発信者(送り主)
    この送付状の送り主を記載します。郵便番号や住所、電話番後、会社名(屋号)などは必須です。
  • 発信者(担当者)
    発信者の欄には必要に応じて担当者名も記載します。
  • 前文(挨拶)
    「いつも大変お世話になっております。」や拝啓で始まり敬具で終わるような当たり障りのない挨拶で文章を始めます。一言でも手書きの文面があると相手に好印象を与えることができおすすめです。
  • 本文
    請求書送付の旨など内容を記載し、「御査収くださいますよう、よろしくお願い致します。」などの依頼形式で文章を締めると印象が良くなります。
  • その他
    送付する請求書だけでは把握できないような補足事項があれば併せて記載します。
  • 振込先
    振込先も必要があれば送付状に記載しましょう。

【保存版】シチュエーション別送付状テンプレート

こちらでは、請求書に添える送付状のテンプレートを公開します。再請求時には事情によって通常の送付状と区別する必要があるため、それぞれ別々のテンプレートになっています。用途に応じて文例を変更して利用してください。

請求書に同封する送付状テンプレート

請求書に同封する送付状テンプレートです。日常の業務でよく使用するものなので、前文の挨拶も含めて簡素に作ってあります。

請求書 送付状 テンプレート
請求書 送付状 テンプレート (画像作成:ミツモア)

再請求時に同封する送付状テンプレート

この送付状テンプレートは、支払期日を過ぎても入金がない場合の再請求に使用することを想定しています。得意先の紛失などによる再発行の場合は、請求書に再発行の印を付けて通常の送付状で送付する方が無難です。

再請求 送付状 テンプレート
再請求 送付状 テンプレート (画像作成:ミツモア)

その他のテンプレート

以下に、シチュエーション別に使用できる挨拶の例文をまとめて記載します。ご自身の状況に合わせて、ご利用ください。上記のテンプレートは文章を変えることができるので、組み合わせてもお使いいただけます。

FAXで請求書を送る場合の送付状例文

「拝啓 貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。さて、早速ではございますが下記の通り請求書を送付させていただきますので、ご査収くださいますようよろしくお願いいたします。略式ながら、取り急ぎご請求申し上げます。」

個人宛ての場合の送付状例文

「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。さて、早速ではございますが下記の書類をお送りいたしますので、ご査収くださいますようよろしくお願い申し上げます。」

飲食店が請求書を送る際の送付状例文

「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。この度は「〇〇〇(店舗名)」をご利用いただき誠にありがとうございます。つきましては代金を別紙の通りご請求申し上げます。お手数をおかけしますが、ご送金くださいますようよろしくお願いいたします。」

キャンセル料請求の際の送付状例文

「日頃より格別のご高配を賜りまして、厚く御礼申し上げます。さて、早速ですが〇月〇日分のキャンセル料として別紙のとおりご請求申し上げます。お手数をおかけしますが、〇月〇日までにご送金くださいますようよろしくお願いいたします。」