駐車場内で行われる犯罪やイタズラを防止するには、防犯カメラの設置が有効です。駐車場への防犯カメラ設置を検討する際に知っておきたい、基礎知識を解説します。駐車場にぴったりの防犯カメラを設置して、駐車場の防犯力を高めましょう。
駐車場で防犯カメラを取り付けるのにおすすめの位置
駐車場に防犯カメラを設置しようと考えたとき、防犯カメラ選びと並んで管理者の頭を悩ませるのが、防犯カメラの設置位置です。駐車場に防犯カメラを設置するときにおすすめの設置位置を解説します。
- 手が届かない高い位置
- ナンバープレートが見える角度
- 外から見える位置
手が届かない高い位置
設置位置としてまず候補に挙げたいのが、柱の上部や屋根の下など手が届きづらい場所です。
防犯カメラを手の届く高さに設置すると、犯行に及ぶ前にカメラに布をかけられたり、カメラそのものを破壊されたりする懸念があります。手の届きにくい場所に設置すれば、これらの行為を未然に防ぐ効果が期待できます。
撮影できる範囲が広くなるのも高い位置に設置するメリットです。防犯カメラ1台でカバーできる範囲が広くなるので、設置台数を減らせます。
理想的な高さの目安は2.5~3.5m程度です。あまりに高すぎると人の顔が写りにくくなるため注意しましょう。
ナンバープレートが見える角度
ナンバープレートがしっかり写る場所も、防犯カメラの設置位置におすすめです。
車のナンバーは犯人の顔や服装と並び、犯人特定の大きなヒントとなる情報です。駐車料金の踏み倒しのように、犯人が自分の車に乗って犯行に及ぶタイプの犯罪においては、ナンバーの撮影が大きな意味を持ちます。
ナンバープレートを撮影する目的で防犯カメラを設置する場合は、地上から2m前後の高すぎない位置に設置するのがおすすめです。高すぎる場所に設置すると、ナンバーを鮮明に撮影するのが難しくなります。
外から見える位置
防犯カメラの犯罪抑止効果を期待するなら、駐車場の外から見えやすい位置に設置するのがおすすめです。侵入者に防犯カメラの存在をアピールできれば、犯罪の抑止につながります。
犯罪者は犯罪の証拠を残されることを嫌うものです。そのため、防犯カメラが設置されている防犯意識の高い駐車場を犯行現場として選ぶ犯罪者は、少ないと考えられます。
犯罪の抑止効果を狙うのであれば、あえて仰々しい形をした防犯カメラを選ぶのがおすすめです。駐車場外からでも目立つため、防犯カメラの存在を効率的にアピールできます。
駐車場に設置する防犯カメラの選び方
市場にはさまざまな特徴を持つ防犯カメラが販売されています。その中から駐車場に適した製品を選べなければ、防犯カメラを設置しても期待するような効果は得られないでしょう。駐車場に設置する防犯カメラの選び方を解説します。
- 死角が少なく広角で映せるもの
- 逆光や暗所でもきれいに映せるもの
- 画質が良いもの
死角が少なく広角で映せるもの
駐車場に設置する防犯カメラとしておすすめなのが、駐車場全体をくまなく監視できる『広角レンズ』を搭載したカメラです。
広角レンズのカメラを選択すると、1台で撮影できる範囲が広い分だけ、カメラの設置台数を減らせる可能性があります。狭い駐車場であれば、1台のカメラだけで賄えるかもしれません。設置台数を減らせれば、設置費用やランニングコストが浮くので、メリットは大きいでしょう。
広角レンズのカメラには死角を減らせるメリットもあります。防犯カメラの画角外で犯罪が行われる確率が減るので、駐車場全体の防犯力を高める効果が狙えます。
逆光や暗所でもきれいに写せるもの
駐車場に設置する防犯カメラには『逆光補正機能』が必要です。逆光補正機能が付いていないと、被写体を満足に撮影できない時間帯が生まれてしまいます。
逆光補正機能が付いていないカメラだと、朝方や夕暮れ時など被写体が逆光になったとき、白飛びや黒つぶれが発生します。逆光補正機能が付いているカメラを使えば、時間帯を問わずクリアな映像を残せるでしょう。
駐車場に設置する防犯カメラに求められるもう1つの機能が、周囲の明るさに合わせて撮影モードを切り替える『デイナイト機能』です。デイナイト機能が付いているカメラなら、夜間でもしっかり被写体を捉えられます。
画質が良いもの
駐車場に設置する防犯カメラを選ぶ際は、カメラの画質にも注目すべきです。高画質な製品を選べば、犯人の顔やナンバープレートなどをくっきり写し出せます。
防犯カメラを設置する目的の1つが犯人の特定です。画質が悪い防犯カメラを設置していると、犯人特定につながる情報を映像から得るのが難しくなります。
駐車場に設置するなら、画素数が130万~200万程度のHDもしくはフルHDカメラがおすすめです。この程度の画素数を持っているカメラなら、証拠能力のある鮮明な映像が撮れます。
駐車場への防犯カメラ設置で期待できる効果
駐車場に防犯カメラを設置すると得られる効果は、主に2つあります。どちらの効果も、犯罪やイタズラの被害に悩む契約者を抱える管理者にとって、うれしい効果といえるでしょう。防犯カメラを設置すると期待できる効果を紹介します。
- 車上荒らしや当て逃げなどの犯人を特定できる
- 犯罪の抑止力になる
車上荒らしや当て逃げなどの犯人を特定できる
防犯カメラの設置で得られる効果の1つが、犯罪の証拠を残せることです。犯罪の現場を撮影できれば、犯人特定の有力な証拠となります。
犯人の特定に至るほど強い証拠能力を持つ映像を残すためには、設置場所に合った防犯カメラを取り付ける必要があります。
例えば、屋外用の防犯カメラとして適切ではない低画質のカメラを設置してしまうと、犯人の顔やナンバープレートを鮮明に撮影できず、証拠として機能しない映像しか残せない事態になりかねません。必ず高画質なカメラを選び、犯人の特定につながる鮮明な映像を記録しましょう。
犯罪の抑止力になる
犯罪の抑止効果も防犯カメラを設置することで得られる効果の1つです。
車上荒らしや精算機荒らしなどの罪を犯す人間は、事前に駐車場を下見して、犯行に及びやすい場所かどうかチェックするといわれています。下見の段階で防犯カメラの存在をアピールできれば、犯行の証拠を残されることを嫌う犯人に「ここで盗みをするのはやめよう」と思わせられるかもしれません。
同様に、防犯カメラの設置はイタズラや嫌がらせの防止にも役立ちます。イタズラ犯が防犯カメラの存在を認識すれば、イタズラを思いとどまる可能性があります。
防犯カメラを付けて安心して使える駐車場を目指そう
駐車場は車上荒らしや駐車料金の踏み倒しなどの犯罪が起きやすい場所です。人けがなくなる時間帯が頻繁にあるため、どうしても犯罪と隣り合わせの環境が生まれてしまいます。
駐車場の契約者を犯罪の被害から守るためにできる方策の1つが、防犯カメラの設置です。防犯カメラは犯人を特定する効果とともに、犯罪を防止する効果も期待できるので、犯罪が起こりがちな駐車場には必ず備えておきたい防犯アイテムといえます。防犯カメラを積極的に設置して、契約者が安心して利用できる駐車場を目指しましょう。