自宅の防犯力を上げたいと考えたとき頼りになるのが防犯カメラです。家庭用の防犯カメラの選び方やおすすめの製品を解説します。選び方のポイントをしっかり押さえて、イメージ通りのホームセキュリティを実現しましょう。
家庭用防犯カメラを選ぶポイント5つ
市場にはさまざまな防犯カメラが販売されています。たくさんの選択肢を前に「どのカメラを選ぶのが正解なのか」と途方に暮れている人もいるでしょう。一般家庭に設置する屋外用防犯カメラの選び方を解説します。
1.設置場所:屋外向け・屋内向け
防犯カメラを選ぶ際は、設置場所に合った製品選びが大切です。頑丈な製品が求められる屋外用を購入する場合には、特に注意が必要といえます。
屋外用の防犯カメラに求められるのが、防塵(ぼうじん)防水性能の高さです。玄関やガレージに設置するなら、台風並みの豪雨・暴風にも耐えられるIP66以上の防塵防水性能が求められます。
屋内用におすすめなのは、威圧感のないナチュラルなデザインのカメラです。見張られている意識が生まれにくいので、被写体の自然な姿を撮影できます。
2.電源タイプ:電池式・ソーラー式・コード式
防犯カメラを購入するときは、設置する場所に合った電源タイプを選ぶのも大切です。
電池式は内蔵されたバッテリーから給電するタイプです。電源を確保しにくい場所にも簡単に設置できるので、設置場所を選びません。
ソーラー式は太陽光をエネルギーに変えて給電します。電源を気にせず好きな場所に設置できる上に、充電の必要もないため電気代もかかりません。
コード式はコンセントに差し込んで給電するタイプです。他のタイプと比較して録画のミスがほとんどないのがメリットといえます。
3.画質:フルHD200万画素以上がおすすめ
画質も防犯カメラ選びの重要なチェックポイントです。画質が良いカメラを選べば、万が一トラブルがあったとき、鮮明な映像を証拠として残せます。
おすすめは200万画素以上のフルHDカメラです。顔つきや服装など人物の特徴をしっかり映してくれます。
ただ、防犯カメラはとにかく画質が良ければいいというものでもありません。映像が鮮明になるほど映像の遅延が起こりやすくなるため、リアルタイムで部屋の中を見張りたい場合には、画素数の高くないカメラを選択するのが正解です。
4.録画方法:アプリ・SDカード・クラウド
防犯カメラは録画方法によっても使い勝手が変わってきます。
防犯カメラの録画方法としてベーシックなのは、カメラに挿入したSDカードに映像をためていく方法です。維持費が安いのがメリットですが、容量がいっぱいになったら昔の映像を削除する作業が必要です。
映像を自動でクラウド上に保存する録画方法もあります。月々500~1,000円程度のコストがかかりますが、容量を気にせずカメラを使えるのが大きなメリットです。
メジャーではないものの、録画機能が付いた監視カメラアプリを使う方法もあります。撮影された動画は自動でクラウド上に保存されるのが一般的です。
5.付加機能:スマホ連携など
防犯力を高めてくれる機能が付いている製品を選べば、自宅のセキュリティレベルをさらにアップできます。代表的な付加機能が『スマホ連携』です。
スマホ連携ができる防犯カメラの多くは『動体検知機能』を搭載しています。動体検知機能とは、撮影している画像内に動くものを検知すると、撮影(録画)する機能です。
カメラの向こうに声かけをしたり、警報音を流したりできる『威嚇機能』を搭載しているカメラもあります。動体検知機能との組み合わせで、自宅周辺をうろつく不審者を撃退できる可能性が広がるでしょう。
おすすめの屋外用防犯カメラ5選
屋外用を中心におすすめの家庭用防犯カメラを紹介します。防犯カメラの特徴は製品ごとに異なります。それぞれの特徴をしっかりと吟味して、自宅にぴったりの1台を見つけましょう。
Google「Google Nest Cam」GA01317-JP
電源タイプ | 電池式 |
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画質 | 最大1080p |
録画方法 | クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・ナイトビジョン機能 |
カメラで捉えた人・動物・車などを判別し、必要なときにだけスマホに通知する防犯カメラです。
加えて撮影エリアを指定することで、特定の場所に動体が近づいたときにのみ通知を受けるように設定できます。本当に監視すべきタイミングで映像を効率的に確認可能です。
カスタマイズ性の高さも魅力の1つです。別売りの各種アクセサリーを組み合わせれば、過酷な環境でも耐え得る屋外用カメラに変身します。
アンカー(Anker)「Eufy Security Solo OutdoorCam C22」
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | microSDカード |
付加機能 | スマホ連携・夜間モード |
フルHD1080pの高画質に加えて、水平方向に130度撮影できる広角カメラを搭載した防犯カメラです。幅広い範囲を録画してくれるので、不審者の侵入を逃しません。
防塵防水性能がIP67と高いのもポイントです。軒先や庭先など、雨風にさらされやすい場所に設置しても高度な機能を発揮します。
AIを搭載しているのも魅力の1つです。カメラの画角に人やペットが入ってくると録画を開始し、スマホに通知を送ります。
アトムテック「ATOM Cam 2」
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | microSDカード・クラウド |
付加機能 | スマホ連携・カラーナイトビジョン機能・双方向会話機能 |
暗いところでもしっかり対象を捉える『カラーナイトビジョン機能』を搭載した防犯カメラです。肉眼では不審者の侵入が捉えられない夜間でも、くっきりとした映像を残せます。
防塵防水性能がIP67と高いのも魅力です。さまざまな天候に対応できるので、雨の日でも風の日でもしっかり自宅の周囲を監視できます。
AIを搭載しているのも特徴の1つです。人やペットが動いたときにのみ通知を受けられます。
TP-Link 「Tapo C500」
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | microSDカード・クラウド |
付加機能 | スマホ連携・動作トラッキング機能・ナイトビジョン機能・双方向会話機能 |
水平方向に360度、垂直方向に130度回転する防犯カメラです。動くものを追いかける『動作トラッキング機能』を搭載しているので、効率的に不審者の姿を捉え続けられます。
光源がない夜間でもはっきり対象を映す『ナイトビジョン機能』を搭載しているのもポイントです。最大30mの範囲をくっきり映し出します。
動作検知時に流すアラームはカスタマイズ可能です。状況に合わせたアラームで不審者を警告できます。
Amazonグループ「Ring Stick Up Cam Battery」
電源タイプ | 電池式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・Ringデバイス間連携・ナイトビジョン機能 |
複数のRingデバイスを連携させて録画を開始する『Ringデバイス間連携機能』を備えた防犯カメラです。1つの防犯カメラが異常を検知すると、他のカメラも連携して録画を開始するため、自宅の防犯力を総合的に高められます。
充電式のバッテリーパックは取り外し可能です。わざわざ本体を取り外さずとも充電が可能なので、実用性は申し分ないといえるでしょう。
おすすめの屋内用防犯カメラ5選
屋内に設置するのにおすすめの家庭用防犯カメラを紹介します。自宅内に防犯カメラを設置する目的は「留守宅にいる子どもを職場から見守りたい」「ベッドで眠る赤ちゃんを別の部屋から見守りたい」などさまざまです。用途に合った機能を持つ製品を選べれば、イメージ通りの監視体制が整うでしょう。
Google「Google Nest Cam」GA01998-JP
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・ナイトビジョン機能 |
分かりやすさにこだわった動作検知機能を搭載している防犯カメラです。アクティビティエリアと人物を登録しておけば、特定の場所に特定の人物が来たことをお知らせしてくれます。不必要な通知に煩わされることはありません。
135度の対角画角を持つカメラを搭載しているのも魅力の1つです。広範囲で部屋の中を監視できるので、監視対象が死角に入ってしまい、不安を感じる場面が少ないでしょう。
アトムテック「ATOM Cam Swing」
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p(1920×1080) |
録画方法 | microSDカード・クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・カラーナイトビジョン機能 |
高解像度とともに15FPSの高フレームレートも実現した防犯カメラです。クリアな画像がなめらかに動くので、ガタつく動画にヤキモキする心配がありません。
薄暗い室内でも鮮明な画像を届ける『カラーナイトビジョン機能』を搭載しています。お昼寝する赤ちゃんの見守りにぴったりです。
360度に3D回転し、被写体を自動で追尾する機能も備えています。3秒の高速回転で被写体を追いかけます。
TP-Link「Tapo C210」
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 300万画素(2K) |
録画方法 | microSDカード・クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・ナイトビジョン機能 |
フルHDよりもさらに鮮明な2Kカメラを搭載している防犯カメラです。細部までクリアに映るので、その場にいるような感覚で部屋の中をチェックできます。
特定のエリアで動きを検知したときにのみ通知を受け取る設定も可能です。うまく活用すれば、子どもやペットに危機が迫っているときにだけ通知を受け取れます。緊急性の低い通知に仕事を邪魔される心配はありません。
パナソニック(Panasonic)KX-HC600
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 30万画素 |
録画方法 | microSDカード |
付加機能 | スマホ連携・温度センサー機能・呼びかけ音機能 |
左右360度、上下90度の首振り機能を備えた防犯カメラです。スマホからカメラの角度を自由に操作するタイプで、被写体を自動で追尾して撮影し続ける機能は搭載されていません。
追尾機能がない代わりに、撮影位置の登録が可能となっています。ペットがよく立ち寄る場所や子どもの遊び場などを登録しておくことで、簡単に被写体を捉えられます。わざわざスマホで操作してカメラを動かす必要はありません。
SwitchBot「見守りカメラ」W1801200
電源タイプ | コード式 |
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画質 | 1080p |
録画方法 | microSDカード・クラウド |
付加機能 | スマホ連携・双方向会話機能・ナイトビジョン機能 |
水平方向に360度、垂直方向に115度まで動くフレキシブルなカメラを搭載した防犯カメラです。2つのモーターがカメラをスムーズに回転させるため、見たいシーンを逃さず捉えます。
プライバシーを保護する機能を備えているのも特徴です。レンズを手動で閉じられたり、デバイスを休止状態にしたりできるので、映してほしくないプライベートな映像が残りません。
防犯カメラを設置してセキュリティを高めよう
防犯カメラは自宅のセキュリティレベルをぐっと押し上げてくれる、便利なアイテムです。屋外に防犯カメラを設置すれば、空き巣や車へのいたずらの証拠映像を残せます。目立つ場所に設置すれば、不審者へ無言のプレッシャーをかけられるので、犯罪の抑止効果も期待できます。
防犯カメラを選ぶ際は、設置する場所や目的に合った機能を持つ製品を選ぶのが大切です。「とりあえずおすすめのものを買っておけば間違いないだろう」と安易に製品選びを進めると、穴だらけのセキュリティが完成してしまうかもしれません。選び方のポイントを参考に製品を吟味して、自宅の防犯力を高めてくれる防犯カメラを見つけましょう。