外壁に用いられているサイディングが「劣化したな」と感じたら、補修の合図です。
補修の方法や費用について不安に思うかもしれませんが、劣化の放置はトラブルのもとになってしまいます。そこで補修の工法や材質、価格相場について詳しく紹介します。
サイディングとは?
外壁に用いられるサイディングとはどのような素材なのでしょうか。まずはサイディングについて詳しく説明します。
建物の外壁に使う板状の素材
サイディングは、建物の外壁を仕上げる際に使用するボード状の壁材です。
メーカーや商品によって異なるものの、基本的に施工が手軽で価格も安価なことから、日本の新築住宅で最も多く採用されています。
豊富なデザインやカラー展開が楽しめる、窯業系サイディングの人気が高く、次いでアルミサイディング、金属サイディングが続きます。
木製のサイディングを除き、防火性能が高く安心できる壁材です。しかし、防水性能はあまり高くないため、場合によっては塗装などのメンテナンスが必要となります。
モルタルとの違い
サイディング外壁とモルタルの大きな違いは、つなぎ目があることです。
【サイディング】
つなぎめ | ある |
作り方 |
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メリット |
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【モルタル】
つなぎめ | ない |
作り方 |
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メリット |
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デメリット |
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劣化したサイディングは補修が必要
サイディングは人気の高い外壁材ですが、時間と共に劣化します。サイディングの補修はいつすればいいのか、補修の目安を確認しましょう。
サイディングの補修の目安は?
一般的に、窯業系や金属系のサイディング材の耐用年数は20~40年程度といわれています。しかし、メンテナンスをしないと耐用年数は低下します。
そこで必要になるのが、サイディングの素材に合わせたメンテナンスです。素材ごとに違いはありますが、5~10年を目安に再塗装やつなぎ目の補修を行うようにしましょう。
特に再塗装は見た目を整えるだけでなく、耐水性を高める効果もあります。メンテナンスを怠ると劣化スピードが加速し、雨漏りの原因にもなりかねません。
まだまだ新しいと思っていても、気になるひびや傷を見つけた場合は早めに補修しましょう。
サイディング劣化のサイン
サイディングで最も劣化する部分は、つなぎ目であるコーキング(目地)です。コーキングは防水の他、振動を吸収する役割を果たしています。割れたり剥がれたりしている場合は、早めの対処が必要です。
塗装の劣化は、色あせや変色から読み取ることができます。遠くから眺めて、「なんだか汚れてきたな」と感じるようになったら、再塗装の時期かもしれません。
また表面を触ったとき、手に白い粉がつくチョーキングも、劣化のサインです。白い粉は劣化した塗料が剥がれたものなので、こちらも再塗装を検討した方がよいでしょう。
最も緊急性が高い劣化の症状は、サイディングの浮きやひび割れです。これらの症状を放置すると、中に雨水が染み込み、建物の下地や内部が、腐食する可能性があります。
放置すると家が傾いたりすることもあるため、早めに対処することが大切です。
サイディングの補修方法と費用相場
具体的にどのようなサイディングの補修方法があるのでしょうか。実際の補修方法と、費用についても紹介します。
小さな劣化は部分補修
部分補修は、劣化が激しい部分だけを補修する方法です。全体を補修することに比べると、補修費用がかからないのがメリットです。
部分補修では傷んだ箇所を部分的に張り替えたり、ひび割れた部分を充填したりして補修します。
一部分だけ新しくなるため、色違いが生じるリスクがあります。目立たない場所の補修なら、迷わず部分補修をしてよいでしょう。
補修費用は作業内容によって変わりますが、数千円とお手ごろ価格でできるケースが多いため、まずは業者に相談してみるとよいでしょう。
大きな劣化は重ね張りや張り替えが必要
劣化の範囲が大きい場合や美観を含めて整えたい場合は、重ね張りや張り替えが必要です。
重ね張りは、既存のサイディング材の上に新しいサイディング材を張り付ける方法です。
【重ね張り】
メリット |
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デメリット |
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よりきれいに補修したい方は、既存のサイディングを撤去し、張り替える必要があります。
【張替え】
メリット |
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デメリット |
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シーリング補修も重要
補修の際にはコーキングに生じた、ひび割れの補修も忘れずに行いましょう。ほとんどの場合、コーキング部分のひび割れは経年劣化で起こります。
一見するとコーキングのひび割れなのか、コーキング部分の塗膜(塗装した塗料の膜)のひび割れかがわかりにくいです。
「このひびはどっちだろう?」迷ったら、一度プロの目でチェックしてもらうことをおすすめします。
コーキングの補修には、打ち替えと打ち増しという2つの方法があり、どちらも1mで500円~1,500円程度が相場です。
補修費用は種類によっても異なる
サイディングの補修費用は、サイディングの種類によって異なります。種類別の補修費用相場を紹介します。
窯業系サイディング
メリット |
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デメリット |
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補修費用相場 | 4,000~6,000円/㎡程度 |
窒素系サイディングは、日本で最も人気が高く普及しています。デザインが豊富なので、おしゃれな家作りに欠かせないサイディング材です。
重量があるため、重ね張り補修はほとんど行われていません。張り替えを考えているのなら、費用も工期もかかることを、覚悟しておく必要があります。
金属系サイディング
メリット |
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デメリット |
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補修費用相場 | 3,000~4,000円/㎡程度 |
金属系サイディングは窒素系サイディングに次ぐ、人気のサイディング材です。軽量なので重ね張り補修に適しており、リフォーム時に多く使用されています。
水が当たるところで錆びやすいことがデメリットといえます。傷がつきやすい点や、変形のしやすさにも注意しましょう。
木材系サイディング
メリット |
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デメリット |
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補修費用相場 | 2,000~3,000円/㎡程度 |
木材系サイディングは天然の木材を使用しており、ナチュラルな質感が美しいです。木材の色合いによって、軽やかな質感から重厚感のある質感まで選べることも魅力といえます。
ただし水に弱いためカビが発生しやすく、シロアリなどの害虫が発生する危険性があります。木材系サイディングを補修できる業者は、それほど多くありません。依頼の際は業者をよく見極めることが大切です。
サイディングを補修する際の注意点
サイディングを補修する際には、いくつかの注意点があります。トラブルを避けるためにも、事前にチェックしておきましょう。
季節・時期を考える
サイディングの補修には、1~3週間ほどの期間が必要です。またサイディングをよい状態で施工するためには、気温も重要な要素となります。悪条件での作業は、熟練の職人でも難しいものです。
せっかくリフォームするのであれば、適した季節・時期を選ぶようにしましょう。
一般的にサイディング補修におすすめの季節は、気温が安定している春と秋です。冬は気温が低いため、塗料が乾燥しにくく、夏は雨が増えるため、塗装には向いていません。
緊急の場合には仕方ありませんが、余裕のある計画を立て、無理のない季節や時期を選びましょう。
助成金・補助金を利用する
自治体によって内容は異なるものの、外壁リフォームには助成金や補助金が活用できる場合があります。
特に以下の2つは省エネ・エコへの助成として支払われるケースが多いです。
- 遮熱効果のある塗料を使う工事
- 断熱回収を含む工事
全てのケースに当てはまるとは限りませんが、条件に当てはまれば100,000~200,000円程の補助が受けられます。外壁リフォームには費用がかかるため、賢く活用しましょう。
詳しい内容については、自治体のHPや窓口で問い合わせると確実ですが、地元の業者に確認してみると、耳寄りな情報を得ることができるかもしれません。
優良な施工業者を見つける
サイディング補修は簡単そうに見えて、どの補修方法を採用するかなど、プロの適切判断が重要な作業です。どの業者に依頼すればよいのか迷ったら、サイディング補修の実績が多い業者を探しましょう。
またいくつかの業者から見積もりを取り、費用や内容についても比較検討し、自分に合った業者を選ぶことも大切です。見積もりを取る場合は、ミツモアの利用をおすすめします。
たくさんの優良業者が登録しているミツモアなら、簡単な質問に答えるだけで、最大5件の見積もりを取ることができます。実績や口コミも確認できるので、比較検討したいときに、活用してみましょう。
サイディングを補修して気持ちよく暮らそう
サイディングの補修工事には、さまざまな方法があります。どの方法がよいかを素人が判断するのは難しいため、信頼できるプロに相談し、適切な方法で補修工事を行いましょう。
またひび割れなどの劣化を見つけたら、なるべく早く補修することをおすすめします。小さな劣化のうちに丁寧なメンテナンスを行えば、サイディングも長持ちします。
気軽に相談できる業者を見つけて、きれいなサイディングを維持しましょう。
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