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金属サイディングのメリットとデメリットを紹介!メンテナンス事情も

最終更新日: 2023年03月31日

自宅の新築で外壁を検討しているなら、機能性やデザイン性に優れた金属サイディングがおすすめです。

金属サイディングの種類とメリット・デメリットを紹介し、外壁材を長持ちさせるために重要なメンテナンスの時期や費用の相場についても解説します。

金属サイディングの種類と特徴

塗装ローラー

「金属サイディング」とはパネル状の外壁材であるサイディングの一種で、金属板に断熱効果のある板材が裏打ちされています。同じくサイディングの一種である窯業サイディングに次ぐ人気があり、年々シェア率が高まっている注目の外壁材です。

金属サイディングに使われる代表的な金属は、「ガルバリウム鋼板」と「アルミニウム合金塗装板」の2種類です。それぞれの特徴を解説します。

主流はガルバリウム鋼板

ほとんどの金属サイディングに採用されているのが、鋼板の表面にアルミニウムや亜鉛・シリコンの合金をメッキした「ガルバリウム鋼板」です。日本では建築基準法の耐火基準の認可を受けた外壁材で、単体で使用できるとため普及しました。

耐久性に優れ、腐食を防止する効果のある亜鉛が含まれている上に、メッキが層になっていてサビにも強い金属サイディングです。耐用年数は40〜50年ほどと長く、メンテナンスの手間もそれほど必要ありません。

さらに比較的リーズナブルに導入できるのも、うれしいポイントといえるでしょう。

アルミニウム合金塗装板も人気

ガルバリウム鋼板に次いで人気なのが鋼板にアルミニウムを使った「アルミニウム合金塗装板」です。ガルバリウム鋼板が普及するまでは主流の金属サイディングでした。

軽量な外壁材のため加工やメンテナンスがしやすく、また電流を用いたコーティングによって表面の汚れも水で簡単に落とせます。さらにメッキ加工が防錆性や耐候性・耐久性を高めてくれるため、耐用年数は40〜50年ほどと長持ちします。

ただし導入コストはガルバリウム鋼板と比べると高めです。

金属サイディングのメリットとは?

黄色い壁

金属サイディングには、ほかのサイディング外壁と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。ひとつずつ順番に解説します。

断熱性、耐凍害性が高い

金属サイディングのメリットのひとつは断熱性です。裏打ちされた断熱材に加えて、金属サイディングと室内との間にできる隙間が断熱効果を高めます。

また外気の影響を受けにくいため、室内の温度が保たれやすく快適です。寒い冬場には暖房効率が高まることで、電気代の節約にもつながるでしょう。

加えて優れた耐凍害性も金属サイディングの特徴のひとつです。外壁内部に水が入り込みにくい構造によって、水分の凍結による壁のダメージを抑えます。そのため寒冷地での使用に特におすすめの外壁材なのです。

耐震性にも優れている

地震による揺れが繰り返されると、外壁の重みによって振動が増幅していき、建物に深刻なダメージを与えます。

しかし金属サイディングの重量は窯業サイディングの1/4ほど、モルタル外壁の1/10ほどのため、大きな地震が発生しても振動を増幅させる心配がありません。また片側の嵌合部が揺れに合わせてスライドする構造のため、外壁の損傷・脱落も防げます。

重さや構造の両面から、高い耐震性を実現している外壁材です。

施工しやすくトータルコストが安い

金属サイディングは加工・施工がしやすく、工期が短いため、工事費用がリーズナブルなのも大きなメリットです。本体価格も1㎡あたり約4,300〜5,300円ほどと、樹脂系サイディングや木質系サイディングに比べて安く、初期費用を抑えられます。

また浸水やひび割れが生じない分、ほかのサイディングと違って頻繁なメンテナンスが不要なのもうれしいポイントです。メンテナンスの費用も少なくて済みます。

長期的なランニングコストを考えれば、かなりコストパフォーマンスに優れた外壁材といえるでしょう。

シンプルでモダンな外観に

シンプルでモダンな外観も金属サイディングの魅力のひとつです。特に人気の高い縦ラインのデザインは、無駄がなく洗練されていて、いつまでも飽きずに楽しめるでしょう。もちろんナチュラルな風合いのデザインも選択できます。

さらにカラーバリエーションも豊富で、都会的なメタリックカラーから、落ち着いたモノトーンカラーまで、好みに合わせて自由に選択が可能です。

金属サイディングは外観にこだわりたい人にぴったりな外壁材といえるでしょう。

デメリットもチェックしよう

塗りかけの壁

メリットの多い金属サイディングには、逆にどのようなデメリットがあるのでしょうか。金属サイディングの主なデメリットを3点紹介します。

窯業系よりトータルの材料費が高い

金属サイディングはコストパフォーマンスに優れているとはいえ、シェア率の高い窯業サイディングに比べると、トータルコストがどうしても高額になります。

金属サイディングを導入する場合には、パネル本体に加えて、施工用のサブパーツが4〜5種類ほど必要です。このサブパーツの価格が上乗せされることも、導入費用が高くなる要因のひとつといえます。

また窯業サイディングは塗装メンテナンスの費用が安価なのも特徴的です。メンテナンスをすべき回数は多いものの、塗装費用だけで考えれば、金属サイディングよりも安く済む場合が多いでしょう。

傷やサビが付きやすい

金属サイディングは表面の金属にものが擦れると、傷が付いてしまう場合があります。さらに放置していた傷が雨水にさらされるなどして、サビが発生する場合も少なくありません。またサビは近くに金属を置いておくことでも発生します。

ほかの金属と比べて防錆性の高いガルバリウム鋼板であっても、サビが付く可能性はゼロではないため注意が必要です。

外壁を長持ちさせるためにも、傷やサビを発見した際には、できるだけ早めに補修する必要があります。また金属サイディングを傷から守るために、外壁の周りにはものを置かないようにしましょう。

施工できる業者が限られる

金属サイディングの施工には、金属部品を加工する高度な技術が必要で、専門性が問われます。ほかのサイディング外壁と違って、技術や実績・知識の豊富な板金工事業者による施工が必須のため、業者探しには苦労するかもしれません。

そのため住宅を新築する際に、金属サイディングの施工を依頼すると、工務店から相場よりも高い見積もりが提出されたり、そもそも施工を断られるケースもあります。自力で業者を探す場合にも、工事日の予約が取りにくい可能性があるでしょう。

しかし専門性の低い業者に依頼をしてしまうと、施工ミスなどの原因になりうるため、信頼できる業者を慎重に選ぶことが重要です。

定期的な点検と塗装が欠かせない

白壁ローラー

金属サイディングに限らず、サイディング外壁全般にいえる注意点として、定期的な点検と塗装の重要性が挙げられます。金属サイディングの寿命を縮めないためにも、ポイントをしっかりと押さえておきましょう。

劣化すると浸水の危険も

金属サイディングの経年劣化を放置しておくと、傷やサビが進行して、少しずつ防水性能が失われていきます。すると外壁に雨水が浸水してしまい、水漏れや腐食につながる可能性もあり危険です。

そのため金属サイディングに下記のような劣化サインが出ていないか、定期的に点検を行いましょう。

  • 光沢がなくなる
  • 色あせ・変色がある
  • 触ると手に粉が付く
  • サビ・傷が付いている
  • 塗膜が剥がれている

特に触ると手に粉が付く「チョーキング現象」や、サビや傷・塗膜の剥がれが現れた場合は、劣化の進行を防ぐためにも、できるだけ早めの塗装メンテナンスをおすすめします。

塗装メンテナンスの時期と費用

前述の劣化サインが出ていなくて、経年劣化は確実に進行しているため、塗装メンテナンスは定期的に行いましょう。適切なタイミングは外部環境や塗料・金属サイディングの種類などによって異なるものの、約10年に一度ほどのペースが目安です。

再塗装の費用としては、2階建25坪の住宅であれば約59〜80万円が相場といえます。ただし塗料の性能によって費用は大きく変わるため、業者と相談しながら最適なものを選びましょう。工期は1週間程度が目安です。

金属サイディングでモダンな外壁を実現

黄色い壁と自転車

ガルバリウム鋼板やアルミニウム合金塗装板などの種類がある金属サイディングは、断熱性・耐凍害性・耐震性に優れ、コストパフォーマンスも高いことから、国内でも需要が上昇しつつあるおすすめの外壁材です。

劣化サインを見逃さず、定期的な塗装メンテナンスを行って傷やサビの進行を防げば、約40〜50年の間、長持ちしてくれます。またバリエーションが豊富でモダンな外観も魅力のひとつです。

外壁に金属サイディングを採用して、デザイン性の高いおしゃれな住宅を目指しましょう。

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