引越しが決まったとき、新居にガスコンロを備え付けているかによって旧居にあるガスコンロの取り扱い方が変わります。特に賃貸物件では、あらかじめ設置されていない部屋が多く、現在の住まいで使用中のテーブルコンロを持っていくか、新たに購入することが必要です。


引越し先で現在使用中のガスコンロの取り扱い方について、取り外しや設置、処分する方法と注意点を含めて解説します。
新居へ引越す前にガスコンロの有無を確認しよう
新居へ引越しが決まり、今使用しているガスコンロを持っていきたい人は、新居に備え付けられているか確認しましょう。
引越し先にガスコンロがあるかどうかによって、必要な作業が変わり、下記のような対応が必要です。
| 引越し先/現在の住まい | 自分で購入したコンロを使用 | 備え付けのコンロを使用 |
| ガスコンロがないとき | 使用中のガスコンロを持っていく | 新たにガスコンロの購入する |
| ガスコンロがあるとき | 使用中のガスコンロを処分する | きれいに掃除をする |
ガスコンロを引越し先に持っていくときに必要な作業
引越し先にガスコンロを持っていきたいとき、下記3つの作業が必要です。
ガスコンロを取り外す
引越しでガスコンロを取り外せるのは、テーブルコンロをはじめとした自分で購入した据え置きタイプです。引越し業者やガス会社に依頼すると、安全に取り外せます。
ただし、賃貸物件に備え付けたものは取り外して持っていけないので注意しましょう。
自分でガスコンロを取り外す方法
自分でテーブルタイプのガスコンロを取り外すとき、以下の手順で取り外せます。
- ガスの元栓を閉める
- ガス栓につながっているゴムホースを引き抜く
コンセント型のガス栓の場合は、ソケットの先をしっかり押さえて引っ張れば、簡単に取り外しが可能です。ホースエンド型のガス栓の場合は、ゴムホースを固定しているバンドをつまみ、引っ張ってずらせば外れます。
ガスコンロを梱包する
ゴムホースを外したら、移動中に傷ついたり壊れたりしないように、しっかり梱包しましょう。引越し用のダンボールに入れてかまいませんが、購入時にガスコンロが入っていた箱が残っているなら、その箱に入れるのがおすすめです。
引越し作業中に箱のなかでガスコンロが動かないように、新聞紙や緩衝材を詰めておきましょう。五徳やゴムホースなどは、取り外して本体とは別に梱包するか、養生テープで本体に留めておくと傷がつきにくくなります。
ガスコンロを取り付ける
新居に到着したら、ガスコンロを取り付けます。業者に取り付けを依頼する際、引越し業者またはガス会社に依頼できるので、見積もりやガスの開栓手続きのときに取り付けてもらえるか聞いておくと安心です。
自分でガスコンロを設置する方法
自分でテーブルタイプのガスコンロを設置する際の手順は、以下のとおりです。
- 設置場所にガスコンロを置く
- ガス栓にゴムホースをつなげる
コンセント型のガス栓の場合は、ガス栓の奥までしっかりソケットを差し込んで、バンドで留めます。ホースエンド型のガス栓の場合は、ゴムホースを赤いラインまでしっかり差し込んで、根元をバンドで固定しましょう。
ゴムホースがきちんと設置できていないと、ガス漏れなどのトラブルが起こる可能性があります。ガス会社にガスの開栓を依頼した際に、きちんと設置できているかを確認してもらうと安心です。
引越し先にガスコンロを持っていけないときに必要な作業
引越し先にガスコンロやIHクッキングヒーターが備え付けられている場合や、新居のガスの種類が一致しないとき、自分で購入したガスコンロを処分する必要があります。
処分する方法は、以下3つです。
1.粗大ゴミとして処分する
不要になったガスコンロは、自治体の粗大ゴミ回収サービスで引き取ってもらえます。粗大ゴミ回収サービスの利用手順は、以下のとおりです。
- 自治体の粗大ゴミ回収サービスに申し込む
- コンビニなどで「粗大ゴミ処理券」を購入する
- 「粗大ゴミ処理券」に必要事項を記入する
- ガスコンロに「粗大ゴミ処理券」を貼りつける
- 指定された日時に、回収場所へ出す
粗大ゴミを回収できる回数は少ないため、申し込みから回収までに数週間かかります。引越し日までに処分できるように、早めに申し込んでおきましょう。
2.不用品回収業者に処分を依頼する
粗大ゴミ回収サービスの申し込みが面倒で、なるべく手間をかけずに処分したいという人は、不用品回収業者を利用するのも選択肢のひとつです。回収料金は自治体よりも高くなりますが、即日回収ができるため、急な引越しでも対応できます。
ただし業者に回収を依頼する際、「一般廃棄物収集運搬業」の許認可を持っているかWebサイトで確認しましょう。なかには無許可で営業している業者や、高額請求されるところがあるからです。
3.リサイクルショップに売却する
比較的状態が良いものや年式が新しいガスコンロの場合、リサイクルショップに売却すると高い料金で買い取ってもらえる可能性があります。複数のお店から見積もりを取ったうえで最も高い金額を提示したところで売却すると、引越し料金の足しになります。
ただし、年数が経過しているものや油汚れがひどいものなどは買い取ってもらえません。加えて処分を依頼すると、処分料金が取られることもあるので注意が必要です。
備え付けのガスコンロ使用時に必要な引越し作業
現在の住まいで備え付けのガスコンロを使用しているとき、引越し先にガスコンロがあるかどうかによって、下記のような作業が必要です。
| 新居に備え付けのガスコンロがない場合 | 新居に備え付けのガスコンロがある場合 |
| 新たにガスコンロを購入する | 現住所に備え付けのガスコンロを掃除する |
新たにガスコンロを購入する
引越し先にガスコンロがない場合、新たにガスコンロを購入する必要があります。購入する際、新居で使用しているガスの種類とガス栓の形を確認しましょう。
あわせて現在の住所で使っているガスコンロを掃除することも忘れてはいけません。
現住所に備え付けのガスコンロを掃除する
引越し先にガスコンロが備え付けているときは、退去前に現在の住まいで使用したガスコンロを掃除すれば問題はありません。きれいにした状態で退去すれば、貸主が負担するハウスクリーニング代金が節約できるほか、敷金が返金される可能性があります。
引越し先でガスコンロを取り付ける前に確認する3つのポイント
引越し先で現在使用中のガスコンロを持っていったり、新たにガスコンロを購入する際、ガスコンロを置けるスペースの有無を含め、下記4つのポイントを確認しておきましょう。
1.使用可能なガスの種類
住居で使用するガスの種類には、「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」があります。
ガスコンロは機器ごとに対応可能なガスの種類が決まっているため、今使用しているガスコンロと、引越し先のガスの種類が異なると使用できません。
現在使用しているガスコンロがどちらのガスに対応しているかは、以下をチェックして判断しましょう。
| 都市ガス |
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| プロパンガス |
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2.ガスコンロの種類
ガスコンロの種類は、キッチンと一体になった「ビルトインタイプ」とコンロ台の上に置いて使用する「据え置きタイプ(テーブルコンロ)」の2種類です。
「ビルトインタイプ」は構造が複雑なため、ガス工事の有資格を持ったプロの業者に取り外しと取り付けを依頼できますが、賃貸物件に取り付けられたコンロは新居に持ち運べません。
一方で「据え置きタイプ」は簡単に取り外しや取り付けができるもので、家電量販店やネットショッピングなどで購入できます。ただし耐用年数は5~7年で年数を超えると内部が劣化していることがあります。不具合が見られたら、買い替えも検討しましょう。
3.ガス栓の形
コンロにつながるガス栓には「ホースエンド型」と「コンセント型」があります。ゴム管と接続の仕方が異なり、それぞれの特徴は下記のとおりです。
| ホースエンド型 |
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| コンセント型 | ゴムホースを直接差し込むのではなく、ソケットという部品を使ってゴムホースをつなげるガス栓 |
ガスコンロの取扱説明書を読みつつ、ホースがしっかり取り付けられているか、異臭がないか確認したうえで適切なゴム管を選びましょう。
ガスコンロとあわせて引越し業者探しもはじめよう

現在の住まいで使用中のガスコンロを引越し先に持っていく際、ガスの種類やガス栓の形を把握したうえで新居に備え付けられているか確認する必要があります。
問題がなければ、引越し日の1〜2週間前までにガスの閉栓や開通手続きを終わらせるのと同時に、引越しの準備も進めましょう。
ミツモアでは、引越し先の住所や家電の個数、引越し予定日といった情報を入力するだけで最大5つの引越し業者から見積もりが届きます。引越し料金やサービス内容などを比較したうえで最適な引越し業者を選べるほか、希望があれば、ガスの開栓手続きも申し込めます。
