フラットな天板が特徴のIHコンロは、ガスコンロと比べて手軽に掃除できるのが魅力です。そんなIHコンロでも放置していると、なかなか落ちないガンコ汚れがこびりついて、いつの間にかベタベタに。
「掃除したいけど、どうやればいいのかわからない」「こんなガンコ汚れ、どうしたら落ちるんだろう?」など掃除方法でお困りの方のために、今回はIHコンロやIHグリルのお掃除術を説明します。
天板だけでなく、排気口やグリルといった部分別のお手入れ方法や掃除に便利な身近なアイテム、汚れ防止策もお教えします。
IHコンロ(クッキングヒーター)の汚れの原因は?掃除する適切な頻度
IHコンロの油汚れ、焦げ付きの原因
IHコンロ(クッキングヒーター)の汚れ、焦げ付きの原因は以下があげられます。
- 調味料(醤油やみりんなど)の拭きこぼれ
- 跳ね油
- 鍋の汚れ
「調味料の拭きこぼれ」や「跳ね油」、「鍋底の汚れ」はアルカリ性洗剤がおすすめです。調味料や油汚れは酸性で、アルカリ性洗剤を使うと中和され、汚れが取れます。
料理をすると高確率でIHコンロのトッププレートに撥ねる「油」。水拭きだけでは、かえって範囲を広げる結果になりかねません。アルカリ性洗剤や重曹を使って掃除し、汚れを広げてしまうことなくサッとひと拭きで簡単に落としましょう。
頑固な焦げ付き、特に鍋底の汚れは、クレンザーの研磨作用を利用しての掃除しましょう。ラップやアルミホイルで磨けば、軽い焦げ付きはすぐに落ちます。それでも落ちない場合はパックして数分間、浸け置きするのが良いでしょう。
IHコンロは軽い掃除は毎日がおすすめ
最も簡単で安全な汚れ対策は、やはりこまめな掃除が一番です。IHコンロの油汚れは固まらない内であれば、簡単に拭き取ることができます。
IHコンロ使用後に、水拭きや中性洗剤でささっと掃除しましょう。また毎日掃除をするのは大変という人でも、2〜3日に一度はやっておくとよいですね。
IHコンロの特徴は天板がガラス素材で平面なところ。普通のガスコンロよりも簡単に掃除できるのが嬉しいですよね。しかしいくらお手軽に掃除が出来るとは言っても、長期間放っておいた油汚れや焦げ付きを掃除するのは大変です。月1回程度は、重曹や洗剤で擦って念入り掃除をするといいでしょう。
IHコンロの掃除方法
毎日できるIHコンロの掃除方法、気になる汚れはアルカリ性
毎日掃除にオススメのアイテム
IHコンロの汚れは、ほとんどが醤油や調味料、油など酸性の汚れです。とくに油汚れは拭くとかえって汚れを広げてしまうことも。レックの「セスキの激落ちくんシートキッチン用」のように、アルカリ性洗剤が含まれた水拭きようウェットティッシュで拭くと効果的です。
またこびりついてしまった汚れには、「花王 マジックリン」や「ジョイ 除菌コンパクト」などのアルカリ性洗剤を散布すれば拭き取れます。
毎日の簡単なお手入れと合わせて月に1回、重曹を用いたトッププレートの徹底的な掃除をしましょう。用意するものも少なく、以下です。
【用意するもの】
- 重曹
- 水
- アルミホイル・サランラップ
- 布や雑巾×2枚
アルミホイル・ラップなどを使うことで、トッププレートのガラスに傷をつけることはありません。アルミホイル・ラップではなく、スポンジでこすると、重曹と水を吸収してしまいます。ラップやアルミホイルは水分を吸わずに表面を磨くことができるのでです。
またラップより、アルミホイルの方が掃除におすすめ。アルミホイルは、水に触れるとアルミニウムイオンが発生し、汚れを吸着する効果が発揮します。
【掃除の手順】
- IHコンロの鍋を置く場所を中心に、円状に重曹を撒く
- 水で重曹を濡らす
- アルミホイル・サランラップでこする
- 雑巾などで水拭き
- 乾いた布(綺麗な雑巾やフキンなど)で乾拭き
重曹の特徴として粒が大きいのが特徴です。粒が研磨してくれるうえアルカリ性なので、油汚れや焦げ付きがいっきに落ちます。
最低でも月に1回はこの方法でIHコンロをピカピカにしておきたいところです。
もしそれでも焦げ付きが残っている場合は、水の代わりに酢を混ぜるのがおすすめ。重曹と酢を混ぜると二酸化酸素の泡だできます。この発泡効果で汚れを浮かせ、こするだけです。
しぶとい焦げ付きは「クレンザー」で削り落とす
重曹を使った掃除でも落ちない、しぶとい焦げ付きにはクレンザーが役立ちます。重曹よりも粒子が硬いので、より強い研磨作用が期待できます。
【用意するもの】
- クレンザー(クリームタイプ)
- ラップ(またはアルミホイル)
- 布や雑巾×2枚
使用するクレンザーは粉末タイプではなく、ジフの「クリームクレンザー」のようなクリームタイプのものを使用しましょう。掃除中に扱いやすく、IHコンロのトッププレートを傷つける心配もありません。
掃除の手順は重曹のときとほぼ同じで、頑固な焦げ付きに対処しましょう。
【掃除の手順】
- 焦げのある部分にクレンザーをかける
- サランラップ(またはアルミホイル)を丸めたものでこする
- 雑巾などで水拭き
- 乾いた布(綺麗な雑巾やフキンなど)で乾拭き
クリームクレンザーで汚れをこするとき、強くこするのではなく、優しく「円」を描くように掃除するのがコツです。研磨剤が含まれているため、強く擦ってしまうとコンロに傷をつけ、逆に汚れが付きやすくなることもあるので注意しましょう。
クリームクレンザーは、水回りの水垢掃除にも使えます。コンロを掃除したついでに蛇口などの水回りも掃除するといいですね。
IHグリルの掃除方法
毎日できるIHグリルの掃除方法
キッチンの掃除のなかでも厄介なのが魚焼きグリルです。臭いが強い上に、時間が経つとどんどん汚れが落ちにくくなってしまいます。
グリルを掃除するときは、水拭きか中性洗剤で洗いましょう。
掃除方法は以下です。
- 受け皿(プレート)や網、扉を取り外す
- 水拭き・洗剤で洗う
- 水で洗い流す
- 乾かしてから元に戻す
意外と忘れがちなのが、グリルを引き出す扉部分。ほとんどの製品が扉も取り外し可能なので、忘れずに水拭きしましょう。
網や扉の汚れがそこまでひどくない場合は、水拭きで十分です。しかし調理中の油や焦げなどが落ちる受け皿(プレート)は、中性洗剤でしっかり洗いましょう。
きれいにしたあとは、乾かしてから元の場所に戻して完了です。
IHグリルを「セスキ」で綺麗に掃除しよう
IHコンロの魚焼きグリルの汚れは基本的に油汚れと焦げです。これらの汚れは酸性で、「セスキ」のアルカリ性で中和し、落としましょう。
以下のものを用意して、掃除しましょう。
【用意するもの】
- セスキ炭酸ソーダ:小さじ1~2(またはアルカリ電解水)
- スプレーボトル
- 水:500ml
- スポンジ
- キッチンペーパー(雑巾)
スプレーボトルの中で、セスキ炭酸ソーダを水に溶かして「セスキスプレー」を作ります。レックの「セスキの激落ち君」はすでにセスキ炭酸ソーダと水を混ぜたセスキスプレーです。
またセスキ炭酸ソーダの代わりに、アルカリ電解水を使えます。アルカリ電解水はセスキより強いアルカリ性で、洗浄力も強いです。
用意ができたら、以下の手順で掃除していきます。
【掃除の手順】
- 焼き網と受け皿を取り外す
- セスキスプレーをかけて、スポンジでこすり洗い
- 庫内にもセスキスプレーし、汚れてもよい布で拭く
- セスキ炭酸ソーダが残らないように水拭きする
拭き洗いでもなかなか落ちない頑固汚れには、キッチンペーパーを使いましょう。
セスキ炭酸ソーダ水をキッチンペーパーによく含ませて、汚れに被せていきます。30分程度パックしてからもう一度こすり拭きすると、緩んだ汚れがみるみる落ちていきますよ。
また製品によっては、掃除用の「お手入れモード」がついているIHコンロもあります。お手入れモードはグリルの庫内の汚れを高温で焼き切り、炭化させる機能です。1〜2週間に一度はお手入れモードを使うのがおすすめ。
IHコンロの排気口の掃除方法
IHコンロの排気口掃除に必要な道具
IHコンロの排気口が汚れるのは、吹きこぼれや油の他に、落ちてきたホコリやゴミが原因です。加えて魚焼きグリルを使用すると下から油が吹き出るので、さらに汚れやすくなります。
手の届かない排気口の中に、ホコリやゴミが油と一緒に固まってしまうので、掃除もひと苦労。
排気口の掃除に必要な道具を準備し、掃除しましょう。必要なものは以下の6つです。
【用意するもの】
- アルカリ性の洗剤:大さじ3
- 水:1L
- クレンザーまたは重曹
- 使い古した歯ブラシ
- 乾いた布(捨ててもよいもの):3枚~
- 割り箸
- 輪ゴム
排気口を掃除するとき、パーツを取り外し、シンクでつけ置きします。シンクに栓をして、水を1Lほど溜めてアルカリ性洗剤を入れて混ぜましょう。シンクの栓になるものがない場合は、ビニール袋に水いっぱいにため、固く結んで排水溝のところにかぶせます。排水溝に被っているため、水を入れても流れません。
布は、拭き取り用と排気口のなかを掃除する用の2枚用意しましょう。
排気口のなかを掃除する布は、割り箸に巻きつけ、輪ゴムで固定します。割り箸に巻きつけることでしっかりと奥に入れて掃除ができます。布は厚めに巻きつけると、汚れが一気にとれて便利です。
IHコンロの排気口の掃除方法
【掃除の手順】
- パーツ(カバーとポケット、脱煙・脱臭メタルフィルター)を外す
- 取り外したパーツをアルカリ性洗剤に浸ける
- 歯ブラシにクレンザー(または水で薄めた重曹)を付け、排気口の表面をこする
- クレンザーを染み込ませた布で拭く
- 布を巻きつけた割り箸にクレンザーを布に染み込ませる
- 排気口の中を拭く
掃除をするためにはまず、排気口の取り外せるパーツを取り外しましょう。排気口の取り外せるパーツはカバーとポケット、脱煙・脱臭メタルフィルターです。製品によってはポケットや脱煙・脱臭メタルフィルターがない場合もあります。
パーツを取り外し、準備ができたら排気口を掃除していきましょう。排気口の中を掃除するときは、汚れを下に落とすのではなく、すくい上げるように拭いていくのがコツ。
IHコンロ(クッキングヒーター)の汚れ・焦げ付きを防止する方法
IHコンロの天板汚れ防止には焦げ付き防止シートを使おう!
せっかくピカピカにしたIHコンロ、できるだけ綺麗な状態を保ちたいところですよね。IHコンロの天板の汚れ防止に便利なのが「焦げ付き防止シート」です。
鍋やフライパンが接する部分に専用シートを置くだけで、焦げ付きを防止できる優れもの。たとえ汚れても、いつもの洗い物をするついでにシートも洗えば良いので、掃除するのも簡単です。
鍋やフライパンがIHコンロに直接つかないので、表面の傷も防止できます。
焦げ付き防止シートは火災のおそれがあるので注意
焦げ付き防止シートは非常に便利なアイテムですが、誤った使用をすると火災のおそれもあるので注意しましょう。
シートを1枚挟むことで、IHコンロに搭載されている温度センサーの反応が鈍くなってしまい、温度制御がうまくできない場合があります。
最悪の場合は火災に繋がる危険もあるため、使用中は絶対に目を離さないで下さい。また揚げ物をする際の使用は、控えましょう。
IHコンロの排気口にはカバーをかける
排気口の掃除を楽にするなら専用カバーがおすすめ。カバーをかぶせて設置しておくだけなので、非常にお手軽。排気口の空気の流れは妨げず、グリルをしっかり換気します。
カバーをしても空気の流れは妨げず、料理中に飛んでくる油や落ちてくるホコリだけを防止できます。
川口工器の「洗いやすい排気口カバー」は、一体構造で洗いやすいのが特徴。IHコンロの魚焼きグリルを使用するときには、カバーを倒して排気口を開放できるタイプです。
山崎実業の「伸縮排気口カバー タワー」は伸縮ができます。また先程の商品と似てカバーが倒せるタイプです。
できるだけコストを抑えたいという人には、100円ショップのアイテムがおすすめです。シートタイプやIHコンロの排気口に置くだけタイプなど様々な製品が揃っています。
IHコンロ周りの溝
IHコンロ周りの溝も、汚れがたまりやすいお掃除ポイント。定期的に掃除してホコリや油跳ねが隙間に入り込んでいることがあります。
隙間カバーを使って、汚れが入れず、溜まらないようにしましょう。ゴミやホコリ、料理中にはねた油はもちろんのこと、液体をこぼしたときに水分が入り込むのも予防できます。
コーティングを施す
コーティングすることで防汚性と撥水性効果が期待できます。汚れがこびりつきにくいので、普段の掃除も手軽に。
プラルタの「コーティング剤」は、イオン性のコーティング剤です。油やホコリなどの汚れはプラスイオンで、他のプラスイオンに近づくと、反発します。イオン性のコーティングをすることで、この反発作用を活かし、汚れをつきにくくなり、簡単に拭き取れます。
ミツモアでキッチンクリーニングの依頼をしよう!
こびりついてしまったIHコンロの頑固な汚れは、プロのキッチンクリーニング業者に依頼しましょう。
ミツモアなら簡単な質問に答えるだけで、最大5件の見積もりが届きます。
IHコンロを綺麗にして、日々の調理を心地よいものにしましょう!