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インターホンの配線は仕組みが複雑。自分で交換するより業者に頼もう

最終更新日: 2024年06月28日

インターホンを新しいものに交換したい場合は、配線の基本を学んでおきましょう。

仕組みを理解すれば、自分で交換できるケースと、業者に頼むべきケースとの違いが分かります。

この記事では、インターホンの配線の仕組みと自分で交換する場合のポイントを解説します。

インターホンの配線の仕組みとは

インターホン取り付け電気工事

インターホンの配線はどのような仕組みになっているのでしょうか。まずは配線の基本的な考え方を理解しておきましょう。

基本は2本の配線で親機と繋がっている

インターホンは室内の親機と、玄関の子機を繋いで使用します。親機と子機は2本1組の配線で繋がっているのが基本です。

親機・子機同士の伝送や、親機から子機への電源供給は、2本1組の配線のみで行えます。電源供給用の配線にかかる電圧は、一般的なコンセントの電圧より低いため、交換時の感電リスクも低めです。ただし電源直結型の配線の工事には、電気工事士の資格が必要なので、配線方法をまず確認しましょう。

親機と子機を繋ぐチャイム用コードは、ワイヤレスタイプ以外のインターホンには必ず付いています。チャイム用コードの接続は、無資格でも行うことが可能です。

インターホンと他の機能が連動しているタイプ

親機と子機が繋がっているだけのシンプルな配線なら、交換の難易度は比較的低めです。しかし特殊なタイプのインターホンを交換する場合、自力交換は難しいでしょう。

火災報知器・ガス警報器・オートロックと連動しているインターホンは、配線状況をしっかりと把握していなければ、交換後にうまく連動しないおそれがあります。

例えばオートロックと連動している場合は、3本1組のケーブルを使うのが基本です。それぞれの配線が異なる役割を担っているため、注意して接続する必要があります。

インターホンの配線の種類

インターホン 工事
(画像提供:PIXTA)

インターホンの主な配線はチャイム用のコードと、VVFケーブルの2種類です。それぞれの役割と、交換する場合の考え方について解説します。

チャイム用のコード

インターホンのチャイム用コードは、親機と子機を繋ぐコードです。音声や映像をお互いに伝送し合う目的で使われています。

コード2本のタイプや、2芯線コード1本のタイプが主流です。

親機には電源ケーブルを接続しなければなりませんが、子機に電源ケーブルは必要ありません。チャイム用のコードを通して、親機から子機へ電源が供給されます。

ワイヤレスインターホンにはチャイム用コードがありません。親機の電源は、プラグをコンセントに挿すだけで供給できるものが多いため、工事不要で設置できます。配線の仕組みを考えずに取り付けたい人には、ワイヤレスインターホンがおすすめです。

VVFケーブル

インターホンの親機に、電源を供給するケーブルがVVFケーブルです。高電圧にも耐えられるように作られています。

VVFケーブル以外の電源ケーブルもありますが、大半のインターホンに使われているのは、VVFケーブルです。

電気工事士の資格がなければVVFケーブルは取り扱えないため、VVFケーブルをつながなければいけない場合には、自力で設置するのは難しいでしょう。無資格で工事を行うと、電気工事士法違反で罰せられる恐れがあります。

親機がコンセントにつながっていたり、電池で動いていたりする場合、VVFケーブルは使われていないため、自力での設置が可能です。

インターホンの配線を確認する方法

インターホン取替工事

インターホンを設置・交換したい場合は、自宅の配線がどのようになっているのか、確認しなければなりません。親機・子機それぞれの、配線の確認方法を解説します。

インターホンの親機側

インターホンの配線を確認する場合は、親機・子機を壁から外す必要があります。本体の下側を持って上のほうに力を入れれば、親機は比較的簡単に外れるでしょう。

プラグ付きの電源コード式なら、先にプラグを抜いておかなければなりません。外すときに勢いがありすぎると、チャイム用のコードが切れてしまう恐れもあるため、力を入れつつ、ゆっくりと外すのがポイントです。

配線の確認が済んだら、壁に取り付けられている台座に上から挿し込めば、元に戻せます。インターホンを交換する場合は、台座も取り外す必要があるでしょう。

インターホンの子機側

子機を外して裏側の配線を確認する場合も、親機と同じく、下側を持ち上にずらせば外れます。ネジで固定されているタイプは、ドライバーでネジを外すだけで子機も外れるでしょう。

カバーが外れるタイプの子機なら、とりあえずカバーだけ外せば、中の配線は確認できる可能性があります。交換するなら子機本体を、壁から外さなければなりません。

子機が高い位置にある場合は、脚立を使わなければ本体を外せないでしょう。慣れない高所作業は事故のリスクがあるため、十分な注意が必要です。

インターホンの電源は基本的に3つ

カメラ付きインターホン

インターホンの設置・交換を自力で行いたい場合は、電源の種類を確認する必要があります。代表的な3種類の形式を覚えておきましょう。

電源直結式

建物の配線から直接電源を供給するタイプが、電源直結式です。親機を外して裏側を確認すれば、壁の内部から伸びているケーブルが、親機に接続されていることが分かるでしょう。

日本の建物では屋根裏や壁裏の配線に、VVFケーブルを使うのが基本です。電源直結式でインターホンを取り付ける場合も、VVFケーブルを親機に接続することになります。

電源直結式のインターホンを設置・交換できるのは、電気工事士の資格を持っている人のみです。一般住宅のVVFケーブルには、100Vの電気が通っているため、安易に触れないようにしましょう。

乾電池式

インターホンの種類によっては、乾電池で動くタイプもあります。ワイヤレスの場合は親機から子機へ電源が供給されないため、子機も乾電池式になっているでしょう。

電池ボックスが付いていないタイプの乾電池式は、電源直結式と見分けがつきません。取扱説明書を見たり、カバーや本体を外したりして、電源の種類を確認する必要があります。

乾電池式のインターホンは、電池が切れると使えなくなるため、定期的に電池を交換しなければなりません。電池交換に手間がかかることや、電池が切れていると訪問者に気づかない恐れがあることがデメリットです。

電源コード式

コンセントに電源プラグを挿して使うタイプが、電源コード式です。本体の下に伸びた電源コードを、壁のコンセントに挿して使うことになるでしょう。

電源直結式や乾電池式と異なり、電源コード式は本体からコードが出ているため、ひと目で電源コード式だと分かります。プラグを挿しっぱなしで使えることから、乾電池式のような手間もかかりません。

ただし親機の近くに物を置いている場合は、電源コードが邪魔になることもあるでしょう。親機の周囲をすっきりとさせたいなら、電源直結式や乾電池式がおすすめです。

インターホンの配線を無資格でも交換してよい条件

インターホン交換工事

電気工事士の資格がなくても、インターホンの配線を扱うことができる条件を紹介します。自力で作業を行うかどうか検討する際の参考にしてくださいね。

電源が電源コード式、乾電池式のもの

交換前後のインターホンが、いずれも電源コード式または乾電池式の場合は、自分で交換することが可能です。電気工事士の資格は必要ありません。

ただし古いインターホンと新しいインターホンの、どちらか一方でも電源直結式になっているケースでは、電気工事士の資格を持っている必要があります。

電源直結式のインターホンを交換する際は、100Vの電圧がかかっているケーブルを取り扱わなければなりません。間違った方法で作業を行うと、大事故につながりかねないため、必ずプロに依頼しましょう。

電源が100V以下

親機と子機がチャイム用のコードで接続されている場合は、親機から子機へ供給される電源が100V以下になるため、無資格でも交換できます。

ただしこのケースでも親機が電源直結式なら、自分では交換できません。

自分でインターホンを交換する場合

インターホンの電源が電源コード式または乾電池式なら、自分で交換することが可能です。交換に必要な道具や交換方法について解説します。

交換に必要な道具

インターホンの交換に必要な道具は以下の通りです。

  • プラスドライバー
  • 調整用ケーブル
  • ケーブルストリッパー
  • 乾電池
  • 絶縁テープ

インターホンの交換ではネジを外すことが多くなるため、「プラスドライバー」を用意しておきましょう。ケーブルの長さが合わなかったときのために、「調整用のケーブル」も用意しておくと安心です。

ケーブル端の銅線をむき出しにする必要がある場合は、ビニールを楽にはがせる「ケーブルストリッパー」が重宝します。乾電池式のインターホンに交換するなら、「乾電池」も忘れないようにしましょう。

新しいインターホンで使わないケーブルが、壁に残ってしまう場合は、先端部分を「絶縁テープ」で巻いておかなければなりません。

なお作業中の感電リスクを考慮し、作業前は必ずブレーカーを落としておきましょう。

①親機側を交換する

親機を交換する場合、まずはブレーカーが確実に落ちていることを確認しましょう。電源コード式ならコンセントからプラグを抜いておきます。

次に親機を壁の台座から慎重に外し、裏側に接続されている線を外しましょう。電源コード式または乾電池式の場合、チャイム用コードのみ外せば、親機は完全に独立します。

ケーブルの接続・取り外し方法は、インターホンの種類によりさまざまです。ドライバーで金具を押すと金具が緩むタイプなら、取り外しや接続を比較的楽に行えます。

壁に設置してある台座も外し、新しいインターホン用の台座を取り付けましょう。子機から伸びている配線を新しい親機に接続し、親機を台座に取り付ければ交換は完了です。

②子機側を交換する

子機の交換手順も大まかな流れは、親機と同じです。最初に子機を壁から取り外し、ドライバーを使って子機に接続されているケーブルを外しましょう。

壁に台座が残っている場合は、台座も取り外します。新しい子機が取り付けられる台座なら、残しておく手もありますが、子機の台座は外気にさらされて劣化しやすいため、本体と一緒に交換するのがおすすめです。

新しい台座を取り付けたら、親機につながっている配線を子機に接続しましょう。子機を台座に取り付けてブレーカーを戻し、正常に動くことを確認できたら、作業は完了です。

インターホンの交換は業者に依頼しよう

電源直結式のインターホンは自分で交換できないため、プロに交換作業を依頼しましょう。交換費用の相場や、業者探しのポイントを紹介します。

集合住宅なら、修理の前に管理会社に連絡を

まず賃貸に住んでいる場合は、原則として勝手にインターホンの修理や交換はできません。事前に管理会社や大家に相談しましょう。

交換の許可が下りたとしても、本体代や交換費は賃借人負担です。引っ越しの際にインターホンを持っていく場合は、入居時の状態に戻す必要があります。

また分譲マンションなど持ち家の場合も、エントランスと連動するインターホンが導入されている場合には、勝手に1戸だけ変えるというわけにはいきません。

集合住宅でインターホンを交換したいなら、工事不要のワイヤレスタイプにするのがおすすめです。既存のインターホンを外さずに取り付けられます。

インターホン交換の費用相場

インターホンの交換をプロに依頼する場合の工事費は、およそ5,000~20,000円が目安です。配線工事を必要としないタイプなら、さらに費用は安くなります。

工事費以外に出張費や、部品代がかかることもあるでしょう。本体を業者に用意してもらう場合は、別途本体代も用意しておかなければなりません。

実際にかかる交換費用は、業者ごとに大きく異なります。事前に見積もりを取り、内訳や金額を見ながら、利用するかどうか検討することが大切です。

業者は相見積もりで比較検討を

インターホンの交換を業者に頼む場合は、相見積もりを取るようにしましょう。最初から1社に限定してしまうと、料金を比較できないため、適正料金で作業してもらえない恐れがあります。

相場からかけ離れた、高額な費用を請求する業者だけでなく、費用が安すぎる業者にも注意が必要です。手抜き工事をされてしまうと、工事後にトラブルが発生しかねません。相見積もりで内訳と金額をチェックし、適正料金に近い業者を選ぶことが重要です。

業者から相見積もりを取る場合は、国内最大級の一括見積もりサービス「ミツモア」を活用しましょう。最適な提案や、見積もりを最大5社から集められます。業者とチャットで直接やりとりしたり、業者の評判を口コミでチェックしたりできる点も、魅力です。

ミツモアでインターホンの取付・交換を依頼する

インターホンの配線には種類がある

インターホン

インターホンの配線には種類があり、それぞれの仕組みも複雑です。電源の種類によっては、電気工事士の資格がなければ交換作業を行えないケースもあります。

親機・子機の配線確認や、電源コードの種類を確認した上で、自分で交換できない場合は業者に依頼しましょう。業者なら安全かつ確実に作業を行ってくれます。

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