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青色申告が断然おすすめ!青色申告をするには開業届を提出しよう!

最終更新日: 2019年11月02日

事業を始める時には開業届を税務署へ提出しなければなりません。

個人事業主として事業を始めるのであれば、様々な税金のメリットのある青色申告をした方がよいですが、青色申告をするためには開業届とは別に「青色申告承認申請書」という書類を提出する必要があります。

青色申告ができるようになるまでの手続きや、青色申告のメリットについて詳しくみていきましょう。

この記事を監修した税理士

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

高崎文秀(たかさきふみひで)文京区水道橋駅近くで、低価格で品質の高いサービスをご提供する税理士事務所を運営。起業家向けに月額1万円、決算料なしからの税務顧問を提供する。 創業したばかりでお金と時間に余裕がない、という方でも経理、節税、税務調査などを心配せず、本業に集中して頂き、1日でも早く事業を軌道に乗せて頂くことをコンセプトしている。事務所HP : https://ft-taxacc.com/
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開業届と青色申告に関する基礎知識

まずは開業届と青色申告を知りましょう!

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。

青色申告には白色申告と比較して税制上の様々なメリットがありますが、青色申告をするためには税務署に開業届を提出しなければなりません。

開業届とは個人事業主が税務署に対して「個人事業主として開業する」と届け出るための書類ですが、なぜ開業届と青色申告が関係あるのでしょうか?

青色申告をするなら開業届は必須

開業届は税務署へ提出しなくても罰則はありません。しかし税制上の優遇がある青色申告をしたいのであれば、開業届とあわせて「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければ、青色申告を行うことができないのです。

そのため青色申告をしたいのであれば、開業届の提出は必須です。なお開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」と言います。

2つの書類を別々に提出することもできますが、税務署に足を運ぶ手間を考えれば、「個人事業の開業・廃業等届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」は同時に提出した方がよいでしょう。

提出期限について

青色申告は確定申告の時に急に「青色申告をしよう」と思い立っても、すぐに行うことはできません。事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署へ提出し、その承認を受ける必要があります。青色申告承認申請書の提出期限は、開業から2年目以降に青色申告を始める場合には、原則として開業から2ヶ月以内です。

また「青色申告をする年の3月15日まで」が青色申告承認申請書の提出期限となっています。

つまり2019年分の確定申告を青色申告で行いたい場合には、2019年3月15日までに青色申告承認申請書を税務署へ提出しなければなりません。青色申告承認申請書の提出が1日でも遅れてしまうと、2019年分の確定申告では青色申告をすることはできず、翌年の2020年分からになってしまいます。

詳しくは後述しますが、青色申告には税制上の様々なメリットがあるので、期限までに青色申告承認申請書を提出し、税制上のメリットを受けられるようにしておきましょう。開業届の提出期限は開業の1ヶ月以内となっているので、やはり開業届と同時に青色申告承認申請書も提出するのがおすすめです。

青色申告承認申請書の書き方

青色申告承認申請書は国税庁のホームページでダウンロードすることができます。

参考:[手続名]所得税の青色申告承認申請手続|国税庁

青色申告承認申請書の書き方は基本的には上から埋めていけばよいだけですが、記載方法は以下の通りです。

  1. 所轄の税務署名を記入
  2. 書類の提出日を記載
  3. 自宅または事務所の住所を記入(一般的には住民票がある住所地を記載する)
  4. 氏名・生年月日を記入
  5. 職業、屋号を記入(屋号はある場合のみ)
  6. 青色申告を始めたい年
  7. 事務所の屋号と住所を記入
  8. 所得の書類を選択(事業所得or不動産所得or山林所得)
  9. 初めての青色申告をする場合は「無」を選択する
  10. 相続による事業承継の有無を選択
  11. 簿記方式を選択する(65万円控除を受ける場合は複式簿記を選択する)
  12. 備付帳簿を選択する

なお青色申告には10万円の控除と65万円の控除がありますが、より控除額が大きな65万円控除を受けたい場合には以下の8種の帳簿が必要になります。

  • 現金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳
  • 預金出納帳
  • 総勘定元帳
  • 仕訳帳

売掛帳と買掛帳は掛け売り掛け仕入れがない場合には不要ですし、固定資産台帳は固定資産がない場合には不要です。65万円の控除を受けたい場合には上記の帳簿を用意しておきましょう。

提出の仕方・提出先

開業届や青色申告承認申請書は郵送または税務署へ直接提出することで届け出ることができます。

開業届と同時に提出する場合と別々に提出する場合で必要書類が異なるのでチェックしていきましょう。

開業届と同時に提出する場合

  • 開業届
  • 青色申告承認申請書
  • マイナンバーカード(マイナンバーカードがない場合には、マイナンバー通知カードのコピーと本人確認書類のコピー)

青色申告承認申請書を開業届提出後に提出する場合

  • 青色申告承認申請書

開業届と同時に提出する場合には、マイナンバーカードや本人確認書類の提出が必要になりますが、青色申告承認申請書だけを提出する場合にはマイナンバーカードや本人確認書類は必要ではありません。

必要な書類は郵送でも窓口持参でも同じです。ただし郵送提出で控えを受け取りたい場合には、開業届と青色申告承認申請書の写しと、返信用封筒に切手を貼ったものを同封するようにしてください。控えを同封し返信用封筒を入れておくと、税務署が控えに受領印を押印して返送してくれます。

開業届の控えは銀行から開業資金を借りる場合など様々な場面で必要な書類ですので、控えをもらっておいた方が無難です。

また郵送する場合には普通郵便ではなく簡易書留の方がよいでしょう。提出する税務署は事業所の住所を所轄する税務署になりますが、どこの税務署が所轄しているか分からない場合には国税庁のホームページから簡単に検索することができます。

参考:国税局・税務署を調べる|国税庁

一緒に税務署に提出すると楽な書類

青色申告をするのであれば、開業届と一緒に青色申告承認申請書の提出が必要です。またこの他にも同時に提出した方が手続きが楽になる書類として、以下のようなものがあります。

  • 青色事業専従者給与に関する届出書:配偶者や親・子供などを専従者として雇い給与を支払う場合にはこの書類を届け出て経費計上することができる
  • 給与支払事務所等の開設届出:新しく従業員やアルバイトなどの従業員を雇う場合に必要な書類で従業員がいない場合は提出は不要
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書:従業員が9人以下の場合に源泉徴収した所得税を半年分まとめて納めることができる特例の適用を受けるための届出書

会社の状況によって提出が必要な書類と不要な書類がありますが、上記の中で提出が必要な書類がある場合には、青色申告承認申請書とともに税務署へ提出してしまいましょう。

青色申告はなぜ良いとされているのか

青色申告のメリットは何?

青色申告承認申請書と開業届を提出すると、青色申告を行うことが可能です。個人事業主にとって青色申告は非常に大きなメリットがあります。

所得税の控除を受けることができたり、経費算入することができる金額が大きくなるなど、白色申告と比較して税制上様々なメリットを得られるので青色申告がおすすめです。

ここからは青色申告を行うメリットについて詳しく解説していきます。

最大65万円の所得控除

青色申告最大のメリットは65万円の所得控除を受けることができる点でしょう。

青色申告控除には10万円の控除と65万円の控除の2種類があり、控除を受けることができる違いは以下の通りです。

  • 65万円の控除:複式簿記による記帳に基づいて作成した貸借対照表、及び損益計算書を確定申告書に添付して提出すること
  • 10万円の控除:65万円の控除の条件に該当しない青色申告書

一般的に65万円の青色申告控除は、複式簿記によって貸借対照表を作成した場合に受けられるので、貸借対照表を作成しない場合や単式簿記によって青色申告を行うと10万円の控除となります。

65万円の青色申告控除を受けるには、複式簿記を使用した帳簿が必要になりますが節税効果は非常に高いのです。

今は会計ソフトなどで経理を行なっていけば、必然的に複式簿記によって帳簿を作成してくれるので、簿記の知識がそれほどなくても65万円の青色申告控除を受けることができます。

赤字を差し引くことができる

青色申告では赤字を出すと、その赤字分を3年間繰り越すことが可能です。

例えば初年度に1,000万円赤字を出し、2年目に200万円、3年目に300万円、4年目に500万円の黒字が出た場合には、初年度の1,000万円の赤字でそれぞれの年の黒字を相殺することができるので、このケースであれば4年目までは所得税を支払う必要がありません。

開業当初から利益を出すことは難しいものですが、開業当初の赤字を翌年以降に持ち越すことができるので大きな節税効果が期待できます。

家族への給与を経費にできる

青色申告では事業主の家族を従業員としている場合にその家族は専従者になります。専従者に給与を払っていた場合、その給与を経費算入して所得から差し引くことが可能です。

これを「青色事業専従者給与」といいますが、この制度を利用する場合には前述したように事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。

個人事業主の中には、家族の生活費を専従者給与として配偶者に支払っている形にしている人も多数存在しますが、青色申告をすることによってこのような節税も行うことができるのです。

30万円未満の資産を経費にできる

また青色申告者は資産を購入した場合にも、少額減価償却資産として経費算入することができます。

青色申告者は30万円未満の減価償却資産であれば、その資産を購入した年に全額経費に計上して所得から差し引くことが可能です。

通常は減価償却資産を購入しても、その購入代金は一部しか経費算入することはできません。しかし青色申告者は30万円未満であれば全額経費算入できるので、利益が多く出た年などは例えばパソコンを買い換えるなどの方法で節税をすることができます。

ただしこの特例は年間300万円までとなっていますので、購入した資産の総額が300万円を超えた分については適用できないので注意が必要です。

貸倒引当金の計上ができる

青色申告の隠れたメリットが貸倒引当金です。年末の売掛金や貸付金に対して5.5%(金融業は3.3%)の金額を貸倒引当金として経費に算入することができます。

例えば年末に売掛金が500万円残っている場合には、その5.5%である275,000円を経費にすることができるのです。

貸倒引当金は売掛金などの債権が回収できないリスクに備えて、その代金の一部を積み立てておくものですが、実際には1円も現金は流出しません。

1円も現金が流出しないにも関わらず、経費算入することができるという点で大きな節税効果があるので、この点は青色申告の大きなメリットということができるでしょう。

白色申告との違い

青色申告と白色申告の違いとメリットとデメリットを以下のように並べてみました。

申告方式 青色申告 白色申告
簿記 複式簿記または単式簿記 単式簿記(合計記載などの簡素な方法でもOK)
所得控除 65万円または10万円 なし
帳簿の保存義務 帳簿は7年、その他領収書などは5年 帳簿は7年、その他領収書などは5年
事前申請 青色申告承認申請書の提出が必要 不要
メリット 特別控除、専従者給与の経費計上、赤字の3年間繰越等 帳簿づけが簡単
デメリット 帳簿づけが面倒、65万円の控除では貸借対照表などが必要 青色申告に適用される特典を受けられない

白色申告の最大のメリットは帳簿づけが簡単ということでしょう。1年間の売上と費用を把握しておけば、その数字で確定申告をするだけです。簿記によって取引の都度記帳を行なっておく必要はありません。

ただし今は白色申告のメリットはこの程度しかないと言えます。

以前は白色申告には帳簿の作成義務がないというメリットがありましたが、今は白色申告でも青色申告と同じ帳簿の作成義務がありますので、青色申告の様々なメリットを考慮すれば、絶対に青色申告の方にメリットがあると言えるでしょう。

なお申請書の提出が遅れた場合や、正規の簿記の手続きで帳簿づけをしていなかった場合には、青色申告で提出しても青色申告を取り消され、青色申告の各種特典を受けることができなくなってしまうこともあるので注意しましょう。

監修税理士のコメント

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

上記に記載してあるとおり、青色申告は税金を安くするための様々なメリットがあります。青色申告の特典をきっちりと利用して申告すれば、もしかすると今よりもっと税金を安くできるかもしれません。特に65万円の青色申告特別控除は非常に有効なので是非活用したいものです。複式簿記がわからない場合には税理士に依頼する必要があり、費用が発生しますが、それでも節税メリットの方が上回る可能性は十分あります。ご自身の申告内容をよく確認して、青色申告を検討してみるとよいでしょう。
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まとめ|事業の立ち上げに不安があれば税理士にご相談を!

事業の立ち上げ時には、提出する書類も多く、青色申告をするためにも書類の提出が必要になります。会社設立や事業の立ち上げには税理士に相談するのがよいでしょう。

税理士に相談すると以下のようなメリットがあります。

  • 顧問契約を結ぶと設立手続きを無料または格安で行なってくれる
  • 税務申告や節税に対して適切なサポートを受けることができる
  • 開業届や青色申告承認申請書などの正確な書類を作成してくれる

税理士へ相談することによって顧問料などの費用はかかりますが、節税によって得られる効果の方が高い場合もありますので、事業の立ち上げ時にはぜひ気軽に税理士へ相談をするようにしてください。

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