こまめに掃除していても、湿気の多い場所ではいつの間にかカビが発生していることがありますよね。実は、カビはアルコールでも退治することができます。
カビは放置していると健康被害につながることもあります。アルコールを使った簡単な掃除方法で、自宅を清潔空間にしましょう。
効果絶大!アルコールでカビ退治をしよう
なぜアルコールはカビ退治に使えるのか
お風呂場やキッチンなど、家中のいたるところで発生するカビはとても厄介ですよね。そもそも、カビとはどのようなものなのでしょうか。
カビは、専門的には「真菌」または「菌類」と呼ばれており、酵母やキノコもカビの仲間です。細菌が地球上に発生したのは約40億年前ですが、カビは約10億年前と言われています。
つまり、30億年という歳月を経て、カビは細菌よりも複雑な構造に進化しているのです。
複雑な構造を有するカビですが、アルコールならカビの細胞膜に浸透して殺菌することができます。
アルコールの濃度は高ければいいというわけではなく、70%のときに最も効果が高く、85%以上になると殺菌力が低下します。
拭くだけ!アルコールを使ったカビ退治の方法
アルコールを使ったカビ退治の方法はとても簡単です。ティッシュや雑巾などに消毒用アルコールをなじませて拭くだけで除菌が完了します。
カビはあまり触りたくないものなので、ついつい直接スプレーしてしまいそうになりますが、最初はいきなりスプレーするのは厳禁です。
スプレーの勢いで胞子が舞い上がってしまうので、直接スプレーする前に一度ティッシュや雑巾でカビを拭き取るようにしましょう。
アルコールでカビ退治をするメリット
カビの除菌には、アルコールを使った除菌方法以外にも、市販のカビ取り剤や重曹を使った方法があります。様々なカビの退治方法がある中で、アルコールを使って掃除するメリットは何でしょうか。
ここでは、アルコールの特徴を踏まえながら、アルコールを使ったカビ退治のメリットについてお伝えします。
①さまざまな場所や素材に使える
アルコールは揮発性が高くすぐに蒸発するので、壁紙や木材などの水分に弱い材質のものにも使用できます。
また、畳など自然素材のため漂白剤が使えないような場所でも、アルコールなら素材を傷めずにカビ取りができます。
アルコールを1本常備するだけで、家中のカビ取りが可能と言っても過言ではありません。
②次亜塩素酸より有害性が少ない
次亜塩素酸を含む「カビキラー」などの漂白剤に比べ、はるかに有毒性が少ないので、漂白剤やカビ取り剤などが使えないような肌が弱い方にもおすすめです。
アルコールは病院や介護施設などでも広く消毒に利用されています。安全性が高く、肌への刺激もそこまで強くありません。
また、子ども部屋や階段の手すりなど、小さなお子さんが触ってしまうような場所にも安心して使うことができるでしょう。
③揮発性が高く、手軽かつ簡単に掃除できる
アルコールを使ったカビ除去は、手軽かつ簡単なこともメリットのひとつでしょう。
アルコールは揮発性が高いので、吹きかけてサッと拭くだけで掃除が完了します。何度も水拭きや乾拭きをする手間がかかりません。
気付いたときにサッと掃除できるのはもちろん、掃除の手間を減らすことができるので時短にもなりますね。
アルコールを使用する際の4つの注意点
アルコールは気軽に使える万能アイテムですが、使用にはいくつか気をつける点があります。注意点を守って安全に使用するように心がけましょう。
<1.引火の危険性>
アルコールは引火しやすい性質を持っています。ストーブ付近や台所など、火が近くにある場所では使わないようにしましょう。
<2.換気の必要性>
アルコールは揮発性が高いため、蒸発した成分を鼻や口から吸い込んでしまうことがあります。気分が悪くなってしまう場合もあるので、換気を行いながら使用するようにしましょう。
<3.漂白作用はない>
アルコールは、カビを除菌することはできますが、黒カビの色素までは除去できません。黒ずみを取り除きたい場合は漂白剤を使いましょう。
<4.目や口に入らないように注意する>
アルコールは刺激性が強い成分でできています。万が一目や口に入ってしまったら、すぐに水で洗い流すようにしましょう。
こんなところにも使える!アルコールの使用例を紹介
アルコールは家中のいたるところのカビに使える万能アイテムです。ここでは、壁や窓から布製品まで、アルコールの様々な使用例をご紹介します。
場所ごとに洗剤を揃える必要がなくアルコールひとつで除菌が完了するので、どこにアルコールが使えるか覚えておくと掃除の時短にもつながりますよ。
壁・窓
リビングの壁や窓に発生したカビは目につきやすい分、見かけると憂鬱な気持ちになりますよね。
壁も窓も、アルコールでのカビ除去が可能です。水分を含みやすい壁でも、アルコールなら心配なく使えますよ。
手順はいたってシンプル。アルコールを雑巾やタオルに含ませて、上から押さえるように拭いていくだけです。アルコールは揮発性が高いため、拭き取りはいりません。
なかなか掃除の時間がとれない方でも、カビに気付いたらすぐに実践できる方法です。
以下の記事では壁・窓のカビの掃除方法について詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
畳
畳は吸湿性があるためカビが発生しやすい性質ですが、お手入れが難しい場所でもあります。自然素材のため、漂白剤を使用すると痛んでしまうので、畳のカビ退治にはアルコールがおすすめです。
掃除機をかけるとカビ菌が飛び散ってしまうので、カビを見つけたらまずはアルコールで除菌するようにしましょう。
〈畳の掃除手順〉
1. アルコールをカビが発生している箇所に噴霧する。 |
カビの除去が完了したら、畳全体に噴霧してカビを予防するようにしましょう。アルコールを使った後は、扇風機などを使って水分を完全にとばします。
以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
家電
湿気の多い場所では、家電にもカビが生えることがあります。水拭きできない電化製品は、アルコールを使ってカビを取り除きましょう。
家電によっては少しの水濡れが故障の原因になりますが、アルコールなら揮発性が高いので安心です。
基本はタオルにアルコールを含ませて拭き取るだけと簡単です。細かい部分はアルコールに綿棒を浸して掃除するとスムーズにカビ取りができるでしょう。
素材によってはコーティングが剥がれる可能性もあるため、まずは目立たない場所で試してみてから使用するようにしてくださいね。
クローゼットや下駄箱などの収納
クローゼットや下駄箱などは、湿気がたまりやすく白カビが生えやすい場所です。アルコールを用いてのカビ退治、予防を行いましょう。
〈掃除手順〉
1. クローゼットや下駄箱に収納されているものを全て取り出す。 |
注意点としては、次亜塩素酸ナトリウムが主成分のカビ取り剤を使用すると壁の脱色のおそれがあることです。木材でできたクローゼットや下駄箱を拭き取る際は、成分を確認するようにしましょう。
以下の記事では収納スペースのカビの掃除方法について詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
木材
木材のカビに気づき、どうすればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
実は、木材のカビにもアルコールは有効なんです。
直接吹き付けるのではなく、ティッシュなどに含ませてカビを拭き取るようにしましょう。さらにカビの周りもしっかりと拭いてあげると、カビ予防にもなるのでおすすめです。
布製品
布団やスーツを押し入れにしまったままにしていたら、いつのまにかカビが生えていた・・・という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
あまり知られていませんが、布製品にもアルコールは使用可能です。
スーツはアルコールを含ませた歯ブラシでカビの部分を上から下へブラッシングします。
布団の場合は、アルコールをカビにスプレーし、1時間ほど放置してカビを死滅させてから、お湯でぬらしたタオルでたたいて拭き取りましょう。
スーツも布団も、アルコールを使った後はしっかり乾かすのを忘れないようにしてください。
お風呂の赤カビ
カビの中でも特にお風呂の赤カビをどうにかしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
赤カビは放置すると黒カビに変化し、掃除しにくくなりるため、アルコールを使ってすぐに掃除してしまいましょう。
以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
おすすめのアルコールスプレー2選
ドラッグストアやホームセンターでは、様々な種類のアルコールスプレーが販売されています。
カビ対策としてのアルコールの使い勝手のよさは分かったけど、どのスプレーを選べばいいか分からない・・・という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、カビ対策におすすめのアルコールスプレーを紹介していきます。
①ドーバーパストリーゼ77
ドーバーパストリーゼ77は、酒造会社が製造した除菌スプレーです。その名の通りアルコールが77%含まれているため、除菌力が高いという特徴があります。
強力な除菌力を持つ一方で、原料はサトウキビ由来のアルコールを使ってるので、厚生労働省認可の食品添加物という分類です。
口に入っても安全な成分でできているので、パンや果物などの食品に直接ふきかけることもできるほどです。
キッチンなどの食品を扱う場所で安心して使用できるのはもちろん、小さなお子さんやペットがいるご家庭のリビングでも安心して使用することができますね。
②消毒用エタノールIPA
消毒用エタノールIPAは、第3類医薬品のアルコールスプレーです。サトウキビ由来のアルコールでできていて、手肌にも使うことができます。
消毒用エタノールと消毒用エタノールIPAはどちらも効能は同じですが、違いは消毒用エタノールIPAには添加物として「イソプロパノール」が含まれている点です。
「イソプロパノール」は第二級アルコールのため、第一級アルコールのエタノールに加えられることで酒税がかからなくなります。
税がかからない分、消毒エタノールよりも安価で購入することができるため、ご家庭に常備しておくとよいでしょう。
アルコール以外のカビ退治方法
これまでアルコールを使ったカビ退治方法を説明してきましたが、「それでもカビが取れない」「他の方法も知りたい」という方もいるのではないでしょうか。
以下の記事では、アルコール以外のカビ退治方法に触れているので、参考にしてみてください。
カビ対策は簡単!3つの習慣づけでカビを予防しよう
アルコールで簡単に退治できるとはいえ、できることならカビが生えないよう日頃から予防しておきたいですよね。
カビ菌は空気中に漂っているので、カビにとって心地よい条件が整うとあっという間に繁殖してしまいます。
カビ対策のためには、カビの好む環境をつくらないことが大切です。日常にカビ予防の習慣を取り入れて、カビ対策を行いましょう。
①換気する
カビは湿度が60%以下になると活動できなくなると言われています。湿度を下げるためにも、こまめに窓を開けて換気するようにしましょう。
換気を行う際は、1時間に5~10分程度窓を開けることで、部屋の空気が入れ替わると言われています。窓が複数ある場合は、2カ所の窓を同時に開けて空気の通り道をつくるとより効果的です。
②水分を拭き取る
カビは水分を吸収して成長していくため、水気をこまめに拭き取ることはカビ対策には必須です。水分を取り除くと、湿度を下げることにもつながるので一石二鳥にもなります。
家の中で水気が発生しやすい場所と言えば、窓の結露が思い浮かぶ人も多いのはないでしょうか。
特に冬場は外気と部屋の温度差で窓に結露が発生しやすい状態です。結露が発生したら、その都度雑巾などで拭き取るようにしましょう。
また、お風呂場も水滴がたまりやすい場所です。面倒でも、壁についた水分は毎日スクイージーや乾いた布で取り除くようにするとよいでしょう。
③定期的に掃除する
カビはタンパク質や炭水化物などあらゆるものをエサとしており、居住空間の中にはカビの好物がいたるところにあります。
日常生活で発生するホコリや汗、手垢など、人間にとっては汚れであってもカビにとっては栄養源であるため、定期的な掃除はカビ予防には欠かせません。
カビ対策には、ただ掃除機をかけるだけでは不十分です。掃除機をかけた後は、拭き掃除も行うように習慣づけましょう。
また、高温多湿で汚れの多い浴室は特にカビが発生しやすい場所と言えます。水分の除去だけでなく、洗剤を使って石鹸カスや皮脂などの汚れを掃除することも大切です。
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