「お風呂の隅や衣類にカビが発生してしまい、洗ってもなかなか落ちない」とお悩みではありませんか?しつこいカビを取り除いてきれいな状況に戻すためには、酸素系漂白剤のオキシクリーンを使った掃除が効果的です。
この記事ではお風呂やゴムパッキン、窓枠や衣類など、カビが生えやすい場所の掃除方法について解説します。オキシクリーンを使ってカビをきれいに取り除きましょう!
オキシクリーンはカビにも効果的!
オキシクリーンは近年注目を集めている漂白剤で、掃除に使用している方も多いかもしれません。アルカリ性のため、酸性の性質を持つ油汚れや手あかはもちろん、同じく酸性のカビにも効果を発揮します。
オキシクリーンの特徴や塩素系漂白剤との違いについて紹介します。
強力な洗浄効果が人気の「オキシクリーン」
オキシクリーンはアメリカ生まれの酸素系漂白剤で、強力な洗浄効果が人気を集めています。
オキシクリーンの特徴
- 強力な洗浄効果
- 酸素系で漂白剤特有のツンとしたニオイがしない
- 色柄物に使用可能
- 除菌・消臭効果あり
中身は細かなパウダー状になっており、お湯に溶かすだけで家中の掃除や衣類の漂白に使用できます。酸素系漂白剤で漂白剤特有のツンとした臭いがなく、色や柄物の衣類に使用しても色落ちしないことも特徴の1つです。
また除菌・消臭効果があり、カビやニオイの除去に効果を発揮します。カビキラーのようなカビ専用洗剤ではないため、カビを防止する効果が無い点には注意が必要です。
カビキラーとは一緒に使わないのがベター
「オキシクリーンだけではカビを完璧に取り除けなさそうなので、カビキラーを一緒に使いたい」と思う方も多いかもしれません。しかし、塩素系漂白剤のオキシクリーンと塩素系漂白剤のカビキラーを混ぜると酸素が発生し、本来の漂白効果が発揮できなくなってしまいます。
掃除用洗剤のように2つを混ぜて有毒ガスが発生することはありませんが、混ぜるメリットもありません。せっかくの漂白効果を薄めないためにも、混ぜないようにしましょう。
基本的な使い方はオキシ漬けとオキシ拭き
オキシクリーンの基本的な掃除方法を2つ紹介します。どちらも難しいものではないので、掃除をする場所によって使い分けてみてください。
【使い方1】オキシ漬け (つけおき)
オキシクリーンを使った掃除方法の基本となるのが「オキシ漬け」と呼ばれる方法です。オキシクリーンを溶かしたお湯の中に小物などをつけて放置する方法で、つけおきをすることで頑固な汚れも落ちやすくなります。
用意するもの
- オキシクリーン・・・付属スプーン1杯
- 40~60℃のお湯・・・4リットル
- 桶などの容器 (金属製でないもの)
- ゴム手袋 (手肌の弱い方)
オキシ漬けの手順
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つけおきの時間を汚れの程度によって変更することがポイントで、汚れが軽度な場合は2時間程度、汚れがひどい場合は6時間程度放置すると落ちやすくなります。オキシ漬けをした後はスポンジなどで軽くこすって表面の汚れを落とし、よく水で洗い流してください。
以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
【使い方2】オキシ拭き (拭き掃除)
つけおきができない場所には拭き掃除である「オキシ拭き」が有効です。オキシクリーンの溶液に雑巾を浸してよく絞り、気になる汚れを拭き取っていきましょう。
用意するもの
- オキシクリーン・・・付属スプーン1杯
- 40~60℃のお湯・・・4リットル
- クロス・・・2枚
- 桶などの容器 (金属製でないもの)
- ゴム手袋 (手肌の弱い方)
オキシ拭きの手順
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壁紙などにも使用できますが、オキシクリーンを溶かした液体で拭き掃除を行った後は必ず水拭きを行い、漂白剤の成分を残さないように気をつけてください。
また壁紙の素材によっては、色落ちなどのダメージが発生する場合もあります。はじめてオキシクリーンで掃除をする際は、端など目立たないところで確認してから行うことをおすすめします。
【活用術8選】オキシクリーンで家中のカビを撃退
オキシクリーンを使えば、家中のカビを掃除できます。オキシクリーンを活用した具体的な掃除方法について、特にカビが気になるお風呂やカーテン、タオルなどの掃除手順を中心に紹介します。
【活用術1】お風呂をオキシ漬け
お風呂は湿度が高く湿っている時間が長いため、家の中でも特にカビが発生しやすい場所の1つです。お風呂のカビを除去するためには、浴槽のお湯にオキシクリーンを混ぜてつけおき洗いを行いましょう。
【お風呂】オキシ漬けの手順
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頑固な汚れが多い場合は、放置する時間を長くすると効果を感じやすくなります。つけおきに使用するお湯はお風呂の残り湯でも問題ないので、しつこい汚れやカビが多く付着している場合は、つけおき時間を6時間程度確保してみてください。
また狭い場所などつけおきだけでは汚れが落ちない場所は、オキシペーストの活用が効果的です。
用意するもの
- オキシクリーン・・・50g
- 重曹・・・50g
- ぬるま湯・・・50ml
- 容器
- 混ぜる棒
※1:1:1の割合で材料を用意
オキシペーストの作り方
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オキシペーストを汚れが気になる部分に塗りこみ、1時間程度放置してからスポンジや歯ブラシなどでこすり洗いをします。ペーストは残りやすいので、こすった後はシャワーでよく洗い流しましょう。
【活用術2】お風呂場などのゴムパッキンはパック洗い
お風呂場のドアなどのゴムパッキン部分に黒っぽい汚れがたまっていたら、それはカビの可能性が高いです。ドアパッキンは他の場所に比べて狭く洗いにくいので、液垂れしにくいペーストを使用してパックを行うとカビが取れやすくなります。
【ゴムパッキン】パック洗いの手順
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ゴムパッキン部分は狭くてペーストを塗りにくいので、綿棒など先の細い棒状のもので塗り拡げると便利です。またこすり洗いをした後は、シャワーでペースト残りがないように十分に洗い流してください。
ゴムパッキンの掃除方法については以下の記事でも詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。
【活用術3】カーテンのカビはオキシ漬け
寒暖差により窓に結露が発生し、カーテンにカビが生えてしまうこともあります。カーテンに発生してしまったカビは通常通り洗濯するだけでは落ちにくいですが、オキシクリーンを使用してつけおき洗いをすると取れやすくなります。
【カーテン】オキシ漬けの手順
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カビが多く付着していると長い時間放置した方がよいのではと思うかもしれませんが、6時間以上のつけおきは生地が痛む原因になってしまいます。つけおきの時間は6時間以内にとどめ、つけおき後は漂白剤を水でよく洗いながしてください。
【活用術4】布団のカビもオキシ漬け
またつけおき洗いで布団を洗うこともできます。布団は分厚いためふみ洗いをすることになるので、足に直接オキシクリーン液が触れないように、よく洗った長靴やビニール袋などを足に巻いてふみ洗いを行うと便利です。
【布団】オキシ漬けの手順
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またふみ洗いはすすぎの際にも行う必要があります。漂白剤の成分を残さないように、数回行いましょう。触ってみてぬるっとした感じがなくなるまで行うことがポイントです。
【活用術5】壁はオキシ拭きとパック洗い
壁はつけおき洗いができないので、オキシクリーンを溶かした液体で拭き掃除をするとよいでしょう。拭き掃除では落ちなさそうな頑固な汚れには、以下のようなキッチンペーパーを使用したパックが効果的です。
【壁】パック洗いの手順
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壁紙の材質によっては変色などのダメージが生じる場合もあります。特に壁紙と壁紙の切れ目であるつなぎ目は、水分が入ると剥がれやすくなってしまいます。パックをする際は、つなぎ目を避けて行ってください。
またオキシクリーンの濃度が濃すぎると、同じく壁紙がダメージを受ける原因になります。汚れが酷いと多くの量を入れたくなるかもしれませんが、オキシクリーンの量はお湯1リットルに対して小さじ1杯程度にしましょう。
もし汚れが酷い場合は、雑巾の代わりに水で濡らしたメラミンスポンジを使用すると取れやすくなります。
【活用術6】窓枠もパック洗いが効果的
ゴムパッキンと同様、窓枠もカビや汚れがたまりやすい場所です。窓枠は壁紙と同じようにキッチンペーパーを使用してパックを行いましょう。
【窓枠】パック洗いの手順
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パックをした後はできれば水洗いを行い、詰まったゴミや漂白剤を洗い流してください。
【活用術7】衣服のカビにはオキシ漬け
オキシクリーンは酸素系漂白剤なので色落ちの心配がなく、衣服に付着したカビの除去にも使用できます。
【衣服】オキシ漬けの手順
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つけおきをしてもまだカビが残っている場合には、もみ洗いをしてみると落ちやすくなります。ただオキシクリーン液をずっと触れていると肌が荒れることがありますので、作業をする際はゴム手袋を着用することをおすすめします。
またバケツなどの用意が難しい場合は、洗面所やシンクに栓をすることでもつけおきが可能です。オキシクリーンの量は2リットルに1/2杯を目安に調節してください。
【活用術8】タオルのカビにもオキシ漬け
服と同じく、タオルにカビが生えた場合もオキシクリーンのつけおき洗いで取り除くことができます。黒カビの場合は特に取れにくいため、つけ置きする時間を長くするとよいでしょう。
【タオル】オキシ漬けの手順
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他の使い方もまだまだ沢山
オキシクリーンは家中の掃除に活用できる便利なアイテムなので、上記の場所以外に、洗濯機や蛇口の吐水口の掃除にも使用できます。それぞれの掃除方法については以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
オキシクリーンを使用する際の3つの注意点
オキシクリーンを使用する際の注意点は主に3つあります。知らずに使用すると変色や劣化などの原因になるので、注意点を意識した掃除を心がけましょう。
注意点①素材を確認する
オキシクリーンはさまざまな場所の掃除に使用できますが、一部使用できない素材も存在します。痛みや変色・劣化などの原因になるので、使用前には必ず素材を確認しましょう。
オキシクリーンが使用できない素材
- 水洗いできないもの
- ウールやシルク
- 革製品
- 大理石
- 金属
- ドライクリーニングの表示がある衣類
- 仕上げ加工された木材
- 畳
- ラテックス塗料
- サビやペンキ塗装されたもの
注意点②ゴム手袋と換気はマスト
オキシクリーンが長時間手肌に触れると、肌荒れの原因になります。掃除をする際はゴム手袋を着用し、オキシクリーン液が直接肌に触れないように注意してください。
また換気も重要です。オキシクリーンは塩素系漂白剤のような臭いはしないものの、使用中は換気をしましょう。定期的に窓を開けるか、換気扇のスイッチを入れっぱなしにして換気をしながら掃除を行うのがおすすめです。
注意点③密閉・密封、作り置き禁止
保管状況にも注意が必要です。封を開けた後は別の容器に移し替えたくなるかもしれませんが、オキシクリーンを密閉された容器に入れると過酸化水素が発生し、容器が変形・破損することがあります。もし移し替える場合は、密閉・密封されない容器を選んでください。
またオキシクリーン液は作り置きもできません。一度オキシクリーンがお湯に溶けると過炭酸ナトリウムが分解され、効果が数時間しか持続しなくなってしまうためです。
少し面倒だと感じるかもしれませんが、オキシクリーン液やオキシクリーンを使用したペーストなどの作り置きはせず、掃除のたびに少量を作るようにしましょう。
オキシクリーンで取れない頑固なカビはプロに依頼しよう
オキシクリーンでカビ掃除をしてみたものの、カビが手強くて除去できない場合はプロのクリーニング業者にカビ掃除を依頼するのがおすすめです。確かな技術力でカビを徹底的に除去してもらえますよ。
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