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雨樋(雨とい・雨どい)は家を長持ちさせるために必須。壊れる原因と修理方法を解説

最終更新日: 2024年06月28日

雨樋は長い間、快適に暮らすために不可欠な排水設備です。

そのため何らかの異常が生じて本来の役割が機能しなくなってしまったら、素早く修理することが大切です。

この記事では、雨樋の修理方法や費用相場についても解説します。

雨樋(雨とい・雨どい)の基礎知識

雨樋掃除・修理

まずは雨樋の基礎知識を確認します。

雨樋が示す建材のパーツと、その役割のほか、形や素材についても触れます。

雨樋(雨とい・雨どい)とは

雨樋とは、屋根の上を流れる雨水を集めて排水する設備のことです。「とゆ」「とよ」と呼ばれることもあります。

軒樋(のきとい)や縦樋(たてどい)、集水器(じょうご)が雨樋の主なパーツです。ここからさらに細かなパーツに分かれています。

雨樋の説明 軒樋・縦樋・集水器

軒樋は軒先に沿って設置され、屋根から流れてきた雨水を受け止めます。縦樋は集まった雨水を外壁に沿って、地面に流す役割を担っています。軒樋と縦樋をつなぐのが、集水器です。

一般住宅で使われることが多いのが、塩化ビニル製の雨樋です。軽量で安価なことから人気ですが、耐久性には難があります。

鉄芯を入れることで、強化したものもあります。強度にこだわりたい場合は、アルミやガルバリウム鋼板の雨樋を採用するのも1つの手です。

雨樋が必要な理由

雨樋

雨樋の設置には費用がかかるため、必要がなければ雨樋は設置したくないと感じるものでしょう。

雨樋はいったいどのような役割を果たしているのでしょうか?

建物に雨樋が欠かせない、3つの理由について解説します。

①家を長持ちさせるため

雨樋は家を長持ちさせるために重要です。

雨樋がないと屋根を流れてきた雨水が、そのまま地面に叩きつけられます。屋根から落ちてきた雨水が地面に叩きつけられると、地面をえぐり、跳ね返った泥や土が外壁を汚してしまうのです。

また地面が削られることで、建物の基礎部分を侵食する他、水たまりができることで外壁や建物の基礎を腐食してしまいます。湿気が充満するとカビやコケが生え始め、木材の腐食や、シロアリの発生につながる恐れもあります。

雨樋がないと屋根と外壁のつなぎ目がむき出しのままです。むき出しのつなぎ目から雨水が侵食し、雨漏りになるケースも多く見られます。建物の腐食を防いで家を長持ちさせるためには、雨樋が必須です。

②通行人や隣家に迷惑をかけないため

雨樋がないと、屋根を流れた雨水がそのまま地面に落ちるため、道路側の屋根から落ちた雨水が通行人にかかってしまう恐れがあります。雨水が地面に落ちたときにはねた泥や土が、通行人の服を汚してしまうことも。

また隣家との距離が近いと、跳ね返った泥や土で隣家の外壁を汚してしまうほか、建物の腐食スピードを加速させてしまう可能性もあります。

よって通行人や隣家との不要なトラブルを避けるためには、雨樋の設置が必須です。ただし隣家との距離が近い場合は、雨樋を取り付けるときに敷地を超えてしまわないように気を付けましょう。

③雨による騒音を抑えるため

雨樋には騒音を抑える効果もあります。

雨樋がないと、屋根を伝ってきた雨水が地面に打ち付けられる音が、近隣一帯に響いてしまうのです。雨水の落ちる場所にトタン屋根などがあると、騒音はさらに激しくなります。

騒音を抑えて快適に暮らすために、雨樋を取り付けることが重要です。騒音が元で近所迷惑にならないためにも、雨樋の設置が欠かせません。

雨樋が正常に機能しなくなる原因

壊れた雨樋

雨樋を設置するとたくさんの恩恵を得られますが、ときには正常に機能しなくなることもあります。

雨樋の機能を阻害する3つの原因について解説します。

①落ち葉や屋根材が詰まっている

雨樋に汚れがたまったりゴミが詰まったりすると、正常に雨水が流れていかなくなります。

近くに樹木がある場合は落ち葉の詰まりが原因である可能性が高いですが、漆喰や屋根材、鳥の巣が詰まるケースも見られます。

雨樋の中でも、集水器と縦樋は特に詰まりやすいです。定期的にゴミを取り除き、スムーズに流れるか確認しておくことが大切です。

掃除を怠ると、汚れを養分としてカビや苔が生えてしまい、異臭で近所に迷惑をかける恐れもあります。

②傾斜角度に異常がある

雨樋は、雨水を1カ所に集めるために、軒樋が水平ではなく少し傾いて設置されています。

軒樋の傾きが急になったり水平になったりすると、正常に雨水が流れず溢れ出してしまいます。

軒樋の傾き異常は、支持金具の歪みや緩みが原因であることが一般的です。

傾斜角度がおかしくなった場合は、力技で無理やり直すのではなく、業者に頼んで順番に故障箇所の点検をしてもらうのが無難です。

③経年劣化で破損している

雨樋の耐用年数は20年前後です。経年劣化によって破損している場合も、雨樋が機能しなくなります。

ヒビや割れ、歪みがある場合は、すぐに修理してもらうことが大切です。そのまま放置すると、破損箇所から浸水や腐食が進行してしまいます。

台風や雪の多い地域では、耐用年数よりも早く交換が必要になるケースもみられます。

突然の突風や大雪に見舞われると、ある日急に破損してしまう可能性もあるでしょう。台風や大雪が過ぎ去った後は、破損部分がないかチェックしておくと安心です。

雨樋の修理・交換は業者に頼もう

雨樋の交換

雨樋が正常に機能しなくなった場合は、早めに修理・交換を行うことで、大きな問題に発展するのを防げます。

自分で手入れ可能な範囲もありますが、業者に頼んだ方が無難です。

自分で作業をするのは危険

数カ所の破損であれば自分で修理することも可能ですが、脚立を使わないで手の届く範囲に限ります。

高所での作業を要する場合は、自分で作業をすると転落して怪我を恐れがあるため、危険です。手の届かない範囲の故障は、業者に任せましょう。

また自分でできる修理は応急処置に過ぎないため、本格的な修理は業者に頼む必要があります。

さまざまな箇所が破損している場合や経年劣化による破損の場合も、業者への依頼が必須です。

業者の探し方と費用相場

雨樋の修理・交換では、事前に修理の方法や範囲についてあらかじめ確認を取ることが大切です。

修理箇所によっては高所での作業資格を持った業者に頼む必要もあるため、別途の費用がかかることもあります。

自分に合った業者を選んで、安心して作業を任せたいなら、ミツモアを使った業者探しがおすすめです。

ミツモアなら無料で最大5社の相見積もりが取れるほか、気になる業者には事前にチャットで相談できます。

雨樋の清掃や部分的な修理なら1~3万円、部分的な交換なら1~10万円が相場です。

全部交換するとなると、15~60万円かかります。

雨樋修理専門店や屋根修理業者に依頼すると、費用を抑えられますよ。

ミツモアで雨樋掃除・修理を依頼する

火災保険が適用されるケースも

雨樋の修理や交換には、火災保険を適用できるケースもあります。

お得に修理・交換を依頼できるため、火災保険に加入している方は、一度確認してから業者に連絡するといいでしょう。

火災保険を適用するには、以下のような条件があります。

雨樋工事に火災保険が適用されるための条件
  • 台風・大雨・大雪・突風などの自然災害で破損したものであること(経年劣化は対象外)
  • 修理費用が20万円以上であること
  • 自然災害による破損事故から3年以内に申請および請求行うこと

加入している火災保険の内容によっては適用条件が異なるため、保険会社に詳細を確認することが大切です。

施工業者によっては、保険が適用されない場合もあるため、業者にも確認しておく必要があります。

雨樋は普段からの手入れが大切

雨樋修理業者

雨樋は建物を腐食から守る、通行人や隣家に迷惑をかけないようにする、騒音を防ぐなどの大きな役割を担っています。

ゴミが詰まったり、軒樋の傾斜角度が狂ったりすると正常に機能しなくなってしまうので、定期的なお手入れが大切です。

雨樋の異常を放置すると問題が大きくなり、さらに修理・交換の費用がかさんでしまうものです。歪みや破損があったら、即座に業者に修理・点検をしてもらいましょう。

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