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お風呂・浴室リフォームの費用相場・工期は?安くおさえる方法も解説

最終更新日: 2022年12月22日

お風呂のリフォームを検討していながらも、「どれくらいの費用がかかるのか、見当がつかない…」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、お風呂をリフォームしようとしている方に向けて以下のような情報を解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

  • 工事内容ごとのリフォーム費用相場や工期目安
  • 費用に差がつくポイント
  • ユニットバスの選び方やリフォーム時の注意点

お風呂リフォームの費用相場:60万~120万円が目安

お風呂リフォームの価格帯
お風呂リフォームの価格帯(画像作成:ミツモア)

お風呂のリフォームにかかる費用は60万~120万円程度におさまることが多いようです。

ただし、現在のお風呂の状態や、求める機能によっても費用は大きく上下します。もう少し細かく見ていきましょう。

工事のパターン別の費用相場

浴室は「在来工法の浴室」と「ユニットバス」、「ハーフユニットバス」の大きく3パターンがあります。

現在の浴室タイプと新しい浴室タイプの組み合わせによって、リフォームの費用や工期が異なります。

工事のパターン 費用相場 工期の目安
一部設備の設置・交換 ~50万円 数時間~1日間
ユニットバス→ユニットバス 60万~100万円 3~5日間
在来工法の浴室→ユニットバス 60万~150万円 1週間~10日間
在来工法の浴室→在来工法の浴室 50万~100万円 1週間~10日間
浴室の拡張・増築など 200万円~ 1週間~1か月

【ちなみに】在来浴室とユニットバスの違い

在来工法の浴室
在来浴室

在来工法の浴室は、普通の部屋に防水処理を行い、土台を作ってからタイルを張って浴槽を設置した昔ながらの浴室です。

メリット
  • 浴室サイズや形状、デザインの自由度が高い
デメリット
  • 外気の影響を受けやすく、年月が経つと水漏れやシロアリ被害のリスクが高まる
  • オーダーメイドのため高額

対するユニットバスは、浴槽・壁・床などのパーツを工場で作り、現場で組み立てるタイプの浴室です。

ユニットバス
ユニットバス
メリット
  • 完成したパーツを組み立てるだけなので工期が短い
  • 一律で生産されるので費用は安価に済む
デメリット
  • ある程度決まったテイストになる

現在のお風呂がどちらのタイプか分からない場合は、ハウスメーカーや施工業者などに確認してもらうと良いでしょう。

余談ですが、システムバスとユニットバスはほぼ同義と考えてよいです。

住宅形態(戸建て・マンション)別の費用相場

戸建てとマンションの浴室リフォーム費用にはそこまで大きな差はありません。

ただしサイズや素材・工法に制限が少ない戸建てのリフォームは、マンションに比べて自由度が高い分、費用が高くなる傾向があります。

戸建て 100万~120万円程度
マンション 80万~100万円程度

お風呂リフォーム費用の内訳

浴室をリフォームするときの費用相場について紹介しましたが、内訳ごとの費用目安はざっくり以下のとおりです。

項目 費用の目安
新しいユニットバス本体 30万~100万円
現在の浴室の解体・撤去工事 3万~10万円
廃材処分 1万~3万円
仮設工事(養生) 1万~3万円
基礎工事 2万~7万円
給排水・配管工事 2万~10万円
電気工事 2万~6万円
ユニットバス組み立て 8万~10万円
入口・袖壁復旧工事 5万円
諸経費 工事費の5~15%程度

リフォーム業者側の料金設定や、浴室の状態によっても上下しますが、あまりにも目安から外れている場合は他の業者からも見積もりを取ってみることをおすすめします。

あらゆるサービスの見積もりプラットフォーム「ミツモア」では、無料で複数業者から見積もりをもらえます。見積もり依頼は無料なのでぜひ利用してみてください。

浴室リフォームの見積もりを依頼する

【予算別】お風呂のリフォーム事例

費用見積もり書

ここまで、浴室タイプ・住宅タイプ・オプションから見ただいたいの費用相場を紹介してきました。

逆にどれくらいの予算があったらどんな工事ができるのかといった目安は以下の通りです。

価格帯 できること 工期目安
60万円以下
  • 部分的なリフォーム
  • サイズが小さい浴室のリフォーム
1時間~5日程度
60万~120万円程度
  • 在来工法の浴室をユニットバスへ
  • ユニットバスからユニットバスへ
5日~1週間程度
120万~200万円程度
  • 新機能の付加
  • オーダーメイドの浴室
  • 洗面所とペアリフォーム
  • 浴槽のサイズ変更
5日~2週間程度
200万円~
  • 在来工法から在来工法へ
  • 細部にこだわった浴室
  • 洗面所を含めた間取り変更やサイズ変更 など
1週間~1カ月程度

【予算60万円以下】できることや工事期間

60万円以下の価格帯では、一部だけから全体を丸ごと取り換える工事まで幅広く行えます。代表例を表にまとめました。

工事内容 費用相場 工期目安
手すり設置 3万~5万円 1時間
シャワー水栓の交換 4万~8万円 1~2時間
換気扇から浴室換気暖房乾燥機へ交換 13万~19万円 4時間
ドア交換 5万~16万円 1日
内装全体 10万~30万円 1~2日
浴槽交換 10万~55万円 1日
給湯器交換 10万~60万円 2時間

では施工例を見ていきましょう。可能な限り費用を安くする方法も紹介しますね。

【浴槽だけ交換】

古くなった浴槽のみの交換をします。ユニットバスはもちろんのこと、在来工法でも据え置きタイプの浴槽であれば交換可能。この場合は工事費の大半が浴槽本体の費用です。

【小さい浴室で、古いユニットバスを新しいユニットバスへ】

もともと浴室が小さい場合、予算が少なくても丸ごとの取り換えが可能です。傷がつきにくい壁や天井に変えて手入れをしやすくし、滑りにくい床への変更も可能。

これらの場合、費用の目安は15万~60万円工期は1~4日程度です。

【予算60万~120万円】できることや工事期間

この価格帯では工法を選ばず浴室を丸ごとリフォームが可能。さらにデザインや素材がわりと自由に選べるようになります。

【旧在来工法から新ユニットバスへ】

在来工法の壁や床のタイルをはがして、すべてがセットになったユニットバスへ変更。解体後に土台作りや養生期間が必要になるため、一般的に工期は長めです。

在来工法をリフォームするとき壁を壊すため、その分費用も掛かります。

【丸ごとユニットバスの取り換え+速乾性と弾力がある床】

掃除の手間を考えて床を乾燥しやすいタイプへ変更(素材やパーツのグレードが高くなると、その分費用も高くなります)。オシャレなデザインで洗面用蛇口がなくなるので、お掃除をしやすくしたい方におすすめです。

これらの場合、費用は70万~100万円工期は5日~1週間程度かかります。

【予算120万~200万円】できることや工事期間

この価格帯では最新機能の付加・オーダーメイドの浴室が可能。ミストサウナやジャグジーなどもつけられます。

【浴槽をサイズアップ+浴室乾燥機の設置】

マンションのお風呂でも、小さめの浴槽サイズを幅広い製品へとサイズアップが可能。広めで機能付きのバスタブを選べます。また換気扇を取り外して天井に浴室乾燥機を設置することも。

浴槽のサイズを大きくするとき、新しい浴槽がドアに通らないことがあります。その場合は入口を壊したり、構造によっては壁も全面壊したりします。

工期は2日で費用は130万円程度です。

【在来工法を新在来工法へ+浴槽交換+窓をペアガラスに】

好みの部品を1つずつ選んでタイル張りのお風呂にこだわることも可能。浴槽をステンレスから人工大理石に交換し、窓をペアガラスにして寒さ対策を行ったうえ、欠けたり汚れたりしたタイルを一新できます。

工期は20日前後、費用は170万円程度です。

【予算200万円~】できることや工事期間

200万円以上かけられる場合は、材質やデザイン、色などすべてを自分好みにするリフォームが可能。浴室そのものの大きさや広さ変更をする場合は、電気工事などが別にかかるため工期や費用が膨らみます。

【こだわり抜いた浴室へグレードアップ】

人工大理石の浴槽と柔らかく乾きやすい床、浴室乾燥暖房機はリモコンつき、また液晶テレビなどをつけられます。このような場合、工期は1週間~1カ月程度で費用は200万円前後です。

お風呂のリフォーム費用を安く抑えるコツ

老朽化した浴室を調査するビジネスマン 住宅 リフォーム 解体前 バランス釜

お風呂のリフォームは決して安くはありません。お風呂のリフォーム費用を抑えるコツを知って、賢くリフォームしましょう。

補助金・減税制度を活用する

住宅のリフォームに対しては国や自治体が補助金を出している場合があり、条件によっては10万円以上給付されることがあります。対象になるのは以下のようなリフォームです。

  • バリアフリー化を目的としたリフォーム
  • 省エネ仕様(断熱)へのリフォーム
  • 住宅設備を長持ちさせるためのリフォーム

「介護保険の住宅改修費補助」「自治体の補助金制度」は、お風呂だけのリフォームでも補助が出る可能性があるので、確認してみましょう。

家の他の部分も含めて大規模にリフォームをする場合は、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」「断熱リフォーム支援事業」「こどもみらい住宅支援事業」といった制度から補助を受けられます。

また、リフォーム費用を確定申告することで税金の控除が受けられる可能性もあります。

詳しくは以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。

関連記事:【2022年】お風呂・浴室リフォームの補助金制度!どんな工事でいくらもらえる?自分は対象なのか?|ミツモア

地域のリフォーム業者・工務店にリフォームを依頼する

お風呂リフォームの費用をできる限り抑えたい場合は、ハウスメーカー(お風呂のメーカー)ではなく、施工業者に依頼するのがおすすめです。

ハウスメーカーは工事を施工業者に委託するため、ハウスメーカー・施工業者両方の利益が出る費用に設定しなければいけません。

そのため、間にハウスメーカーを挟むと仲介料が余分にかかってしまうのです。

複数のリフォーム業者から相見積もりをとる

1か所しか見積もりを取らないと、他のリフォーム業者の料金設定がわからないまま、相場より高い金額で依頼をしてしまう可能性もあります。

複数の業者から見積もりをとって料金設定を比較することで、より納得感のある金額で施工してくれる業者を選んで依頼することができます。

とはいえ何件も見積もりを依頼するのは大変。1回の依頼で複数の業者から見積もりをとるときは、お仕事のプラットフォーム「ミツモア」の利用がおすすめです。

郵便番号や求める条件を入力するだけで、最大5社から概算の見積もりが提示されます。

ちなみにミツモアでお風呂リフォーム業者に依頼した場合、平均費用は50万円です。見積もり比較やチャットを無料でできるので、ぜひ一度使ってみてください。

浴室リフォームの見積もりを依頼する

追い焚きか断熱材入り浴槽どちらかにする

冷めてしまったお湯を温める「追い焚き機能」はとても魅力的なオプション。リフォームにあたって新しく取り入れたいと考えている方も多いかもしれません。

しかし、追い焚き機能をつけるには、追い焚き配管の新設や給湯器の交換が必要になる可能性があり、場合によってはプラス何十万円もの費用がかかります。

断熱機能のある浴槽であれば、追い焚き機能を使わなくても十分にお湯が保温されるので、どちらかにするとよいでしょう。

お風呂のリフォーム費用が変動するポイント

天秤と指先

解体・撤去や給排水工事の費用が何十万円も変動することは少ないですが、リフォーム費用が変動するポイントはいくつかあります。

①在来浴室へのリフォーム

前述のとおり、在来工法の浴室は規格にあわせて生産されるユニットバスと異なり、1つ1つのパーツがオーダーメイドです。融通はききますが、その分の費用と手間がかかるので、リフォーム費用はかさむ傾向にあります。

ユニットバスへのリフォームは製品グレードによって費用が大きく変わりますが、比較的スタンダードなものを選べば安価に済ませることも可能です。

②浴室のサイズ

浴室が広いほどユニットバスのサイズも大きくなり、連動して価格が上がります。

ユニットバスのサイズは通常4ケタの数字で表されていますが、それぞれ間口(幅)と奥行きを表しています。

浴室の寸法の測り方図解
(画像作成:ミツモア)
  • 例:間口(幅)120cm、奥行き160cmの場合「1216」

ミドルグレードのユニットバスへ交換するときの、サイズごとの費用例は以下の通り(現在の浴室がユニットバスの場合)。

通常の規格で一番小さいサイズ(1216)と一番大きいサイズ(1624)を比較すると、費用相場には20万円程度の差があります。

サイズ 費用目安
0.75坪(1216、1317) 65万~85万円
1.0坪(1616、1717) 70万~90万円
1.25坪(1620) 75万~95万円
1.5坪(1624) 85万~105万円

③浴槽の素材

浴槽が何でできているかによっても、ユニットバスの価格が変わってきます。以下の素材別の価格目安をまとめてみました。

素材 価格目安
FRP 5万~35万円
人工大理石
  • ポリエステル系:10万~40万円
  • アクリル系:30万~120万円
ホーロー 16万~135万円
ステンレス 7万~30万円
木材
  • ヒノキ:30万~120万円
  • ヒバ:25万~60万円
  • マキ:18万~80万円

FRPは「繊維強化プラスチック」の略称で、現在最もメジャーな素材です。軽くて丈夫かつ補修がラクな点が優れており、金額も他の素材と比べるとリーズナブルです。

人工(人造)大理石は、FRPと並んでメジャーな浴槽の素材です。硬くて傷がつきにくく、見た目にも高級感があります。

ホーローでできた浴槽は耐久性、保温性が高いのが特徴。カラーバリエーションも豊富です。

ステンレスは昔ながらの浴槽でよく見かける素材です。安価でサビにくく、一部のメーカーではまだステンレス製の浴槽を扱っています。

ヒノキなどの木材でできた浴槽を自宅に取り付けることもできます。高価ですが、天然の木材ならではのリラックス効果のある香りが魅力です。

素材ごとの費用相場やさらに詳しい説明については、後ほど説明します。(浴槽の素材について詳しい説明を読む

④オプション

通常のユニットバス製品についていないオプションをつけようとすると、その分費用は高くなります。

ここでは人気の高いオプションの追加費用目安を挙げます。

オプション 費用相場
手すりの設置 1万~5万円
追い焚き機能 1万~4万円(給湯器を交換する場合は+15万~20万円)
浴室暖房換気乾燥機 3万~20万円
浴室内テレビ 10万~20万円
ジェットバス 15万~30万円

お風呂のリフォームはどこに頼むのがいい?

悩む女性

お風呂リフォームの経験がないと、どこに依頼できるのかわかりませんよね。お風呂のリフォームの依頼先と特徴を紹介します。

ハウスメーカー

LIXILやPanasonic、TOTOなどのハウスメーカーに依頼することができます。

リフォーム費用が高額になる傾向がありますが、大手ならではの信頼と安心を感じられるでしょう。

リフォーム専門業者/工務店

地元のリフォーム専門業者や工務店にも依頼ができます。

依頼内容の自由が利き、費用を安く抑えられるのが魅力です。業者によって質や費用が大きく異なるので、複数の業者に見積もりを出した上で依頼するのが安心でしょう。

家電量販店/ホームセンター

ヤマダ電機やエディオンなどの家電量販店、カインズやコメリなどのホームセンターもお風呂のリフォームサービスをしています。

店舗に行って商品を確認できるので、イメージを掴みやすいのはメリットです。しかし、実際のリフォームは下請け業者がするため、仲介料がかかる可能性があります。

お風呂のリフォーム全体の流れ

検討から工事開始までの流れ

リフォームを検討してから工事開始までの大まかな流れは以下の通りです。複数の業者から相見積もりをとる場合、1~2を複数業者とやり取りします。

  1. 相談、業者による現場確認
  2. リフォームプランと概算の見積もり提示
  3. ショールームで実物を確認
  4. 正式な見積もり
  5. 気に入った業者と契約
  6. パーツ発注(2~3週間)
  7. 工事開始

工事の流れ

工事が始まってからの流れは、ユニットバスを交換するときと、在来浴室からユニットバスに変更するときで異なります。

ユニットバスからユニットバスの場合(約3日)

  1. 現在のユニットバス解体
  2. 電気・水道の工事
  3. 部品組み立てとコーキング工事
  4. 木部分の工事
  5. 完成、引き渡し

在来浴室からユニットバスの場合(約6日)

在来浴室を解体したあとは、土台作りやコンクリートを乾かす時間などが必要です。

  1. 解体工事
  2. 水道・電気・床の工事
  3. 養生と断熱材の設置
  4. 土台工事
  5. 部品組み立てとコーキング工事
  6. 木部分の工事
  7. 完成、引き渡し

リフォーム期間中の入浴はどうする?

浴室全体をリフォームする場合は一般的に3日~1週間程度、自宅のお風呂は使えません

入浴ができない期間の対処法は以下のような選択肢があります。

  • 濡れタオルやボディシート、ドライシャンプーで身体を綺麗にする
  • 近隣の銭湯、入浴施設を利用する
  • 親戚・知人宅でお風呂を借りる
  • 仮設シャワーを設置してもらう

涼しくて汗をあまりかかない時期に1~2日程度の工事をするなら、濡れタオルやドライシャンプーだけで乗り切ることも可能です。

近くに銭湯や、お風呂を借りられる親戚・知人宅があれば、1週間前後は過ごせるでしょう。

ただしお風呂場のサイズ変更など、大掛かりなリフォームでは1か月程度かかることも。そんなときは自宅に仮設シャワーを作ってもらうという手段もあります。

お風呂リフォームで後悔?失敗を防ぐためのポイント

お風呂リフォームで起こりうる失敗について見ていきましょう。先にリフォームを経験した方々はどのような点を後悔したのでしょうか?

失敗①:素材を変えてカビだらけ

浴室は家の中で一番湿度が高く、また湿気がこもりやすい場所。そのため今までとは違う壁材、床材に変えた場合は注意が必要です。材質に合った掃除や換気をしないと、すぐにカビだらけになることがあります。

たとえば高級素材であるヒノキ。良い匂いがしますが、木材なので他の素材に比べて換気が非常に大切です。

パネル壁からタイルに変えたら目地にカビが発生し、掃除の手間が倍増したというケースもあります。素材を変えたら掃除や換気の方法・頻度も見直すようにしましょう。

失敗②:設置したけれど使わない設備

リフォーム計画中にはつい興奮して、複数のオプションをつけてしまいがち。しかしジェットバスやミストサウナなど、いつの間にか使わなくなってしまうこともあるでしょう。

最新の機能はメンテナンスや掃除に手間がかかるケースが多いため、オプションは付けた後のことも考慮して選ぶようにしてくださいね。

失敗③:広くしすぎて寒い浴室

いくら保温性が高い浴室にしても、広ければやはり保温効果は下がります。広いお風呂に憧れてサイズ変更をしたけれど、冬には寒くて洗い場が使えないというケースもあります。

浴室をどれくらいの大きさ・広さにするかは、家族の入浴スタイルに合わせましょう。

1人ずつ入るのであれば、洗い場はさほど広くする必要がありません。その代わり足を伸ばせる浴槽にするなど、バランスを考えると後悔ポイントが減りますよ。

新しいお風呂・ユニットバスの選び方

リフォームをするにあたってユニットバスはどのように選べば良いでしょうか。選ぶにあたっては「タイプ」「素材」「グレード」を順番に決めていくのが一般的です。

①浴槽のタイプ

浴槽には3つのタイプがあります。

  • 和式浴槽

見た目

和式浴槽の図解
(画像作成:ミツモア)
特徴
  • 座って入浴する
  • 幅が短く深さもある
メリット
  • 肩までしっかりつかることができる
デメリット
  • 高さがあるため高齢者や幼児は危険
サイズ 幅80~120cm、深さ60cm程度
  • 洋式浴槽

見た目

洋式浴槽の図解
(画像作成:ミツモア)
特徴
  • 寝て入浴する
  • 幅が長く浅い作り
メリット
  • 足を長く伸ばせる
  • またぎやすい
デメリット
  • 肩までつかることができず冷える
  • 立ちにくく滑りやすい
サイズ 幅120~180㎝、深さ45㎝程度
  • 和洋折衷浴槽

見た目

和洋式浴槽の図解
(画像作成:ミツモア)
特徴
  • 和式と洋式の特徴を半分にした浴槽
メリット
  • 種類や素材が豊富
デメリット
  • 肩まではつかりにくい
  • 足を完全には伸ばせない
サイズ 幅110~160㎝、深さ60㎝程度

一番人気なのは和洋折衷型です。子供や高齢者であれば十分足を伸ばせる上、深さがさほどないためまたぎやすく危険が少ない製品です。どの世代でも使いやすいのは、浴槽の深さ40㎝程度と言われています。

②浴槽の素材

浴槽の代表的な素材を5つ紹介します。

  • FRP(繊維強化プラスチック)

費用相場 5万~35万円
メリット
  • 防カビが強い
  • 頑丈
  • 軽くて防水性に優れる
  • 加工しやすく種類が豊富
デメリット
  • 汚れが目立ちやすい
  • 安っぽく見える
  • 人工大理石

費用相場
  • ポリエステル系:10万~40万円
  • アクリル系:30万~120万円
メリット
  • 高級感あり
  • 掃除が楽
  • 色やデザインが豊富
デメリット
  • 傷がつきやすい
  • 樹脂なのでもし火がついた場合、一酸化炭素が発生する可能性も
  • ホーロー

費用相場 16万~135万円
メリット
  • デザイン性が高い
  • 耐久性がある
  • 保温性が高い
  • 色が豊富
デメリット
  • 価格が高い
  • メンテナンスに手間がかかる
  • 重量があるため土台が必要
  • 木材

費用相場
  • ヒノキ:30万~120万円
  • ヒバ:25万~60万円
  • マキ:18万~80万円
メリット
  • 香りを楽しめる
  • 保温性が高い
デメリット
  • 費用が高い
  • 取扱店が少ない
  • ステンレス

費用相場 7万~30万円
メリット
  • 耐久性が高い
  • ホーローよりは軽い
  • メンテナンスが楽
デメリット
  • 水あかや傷が目立つ
  • 機能をつけにくい
  • さびる

施行会社によっては大量仕入れによって価格を下げてくれるケースもあります。特に素材にこだわりがない場合は、業者で安く仕入れられる素材を提案してもらってくださいね。

③浴槽の大きさ

同じシリーズの商品でも浴槽の大きさが選べる場合があります。

「足を延ばして湯船につかりたい」という方も多いですよね。足を延ばすために必要な浴槽幅の目安は以下の表を参考にしてください。

身長の目安 浴槽の幅
身長160cm以下 120~130cm
身長180cm以下 140cm

④グレード

グレードは大きく分けて3つ。低価格(普及品)と標準品(中級品)、そして高級品です。

見た目はよく似ており、さほど差は感じないかもしれません。しかし機能性やオプションの選択肢などが大きく違ってきます。

シンプルな浴室が希望で特に何の機能もいらないという方は、普及品の新品と交換すると費用を抑えられます。

グレードの差はカタログだけではわかりにくいので、できるだけショールームで現物を確かめましょう。

お風呂のバリアフリーリフォームのポイント

ポイント

お風呂をバリアフリーリフォームする場合のポイントを4つ紹介します。

①出入り口の段差をなくす

出入り口に段差があると滑る危険があったり、介護がしづらかったりします。段差をなくす工事をすると安心です。工事の費用は5万円前後です。

予算の関係で段差を埋めることができない場合は、手すりを設置するとよいでしょう。

②滑りにくい床にする

滑りにくい床にすることで、転倒するリスクを減らすことができます。おすすめの素材は、「樹脂」と「繊維強化プラスチック(FRP)」の2つです。どちらも水はけがよく滑りにくいです。

費用はおおよそ5万円と、木材や大理石などの石材と比べて安いです。費用を抑えたい方は、ゴム製の滑り止めマットを敷くとよいでしょう。値段はおおよそ1,500円です。

IRETION お風呂 すべり止めマット 浴槽 40×70cm

 ③入りやすい浴槽にする

高さのある浴槽をまたぐ際、バランスを崩して転ぶ危険があります。浴槽を半埋め込み式にすることで、またぐ高さを下げられます。

④ヒートショックを防ぐ

温度の急激な変化によって血管や心臓にダメージを受けることを「ヒートショック」といいます。浴室から脱衣所に出る際に起こりやすいです。

浴室のヒートショック対策とおおよその費用は以下の通りです。

リフォーム内容 費用
脱衣所に暖房を設置する 9~15万円
断熱窓にする 5~10万円

お風呂のリフォームで人気のメーカーは?

水回りのリフォームではメーカーを先に決めて商品を選ぶ方もいます。ここで人気があるメーカー5社の特徴を紹介しますね。

【LIXIL(リクシル)】

LIXILは独自技術の機能が豊富で、お風呂シリーズは汚れにくいことが特徴。油を弾くように床がコーティングされていたり、片手でゴミを処理できる排水口があったりする点が人気です。

鏡なども汚れにくい加工がされているので、お風呂掃除に手間をかけたくないという方におすすめします。

LIXILのおすすめ商品は「リノビオV」。浴槽が人造大理石でできているため高級感が漂います。

 

【Panasonic(パナソニック)】

Panasonicは機能が充実していることが特徴のメーカー。心地いい上質空間や細部までこだわりを持つ方におすすめです。

湯船に小さな気泡を出して効率よく体を温めたり、ワンタッチで吐水を一時停止できるボタンなどがあったりして大変便利です。

Panasonicのおすすめ商品は「オフローラ」。浴槽は水や汚れをはじく加工がされていたり、フロア端の目地をなくしたりしているので、汚れが付きにくくお掃除が簡単です。

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【TOTO(トートー)】

トイレで有名なTOTOですが、お風呂でも人気があります。特徴は節水と省エネに優れていること。

床の内側に断熱クッションを入れ、乾きが早いうえに床が柔らかく温かい「ほっカラリ床」は一番人気。

また従来に比べて節水効果が48%も上がったシャワーなど、お財布に優しい商品が多くなっています。

TOTOのおすすめ商品は「SYNLA(シンラ)」。極上のバスタイムがコンセプトで、肩湯がついていたり、光や色を調節できたり、包み込まれるようなファーストクラス浴槽が採用されたりしています。

 

【TOCLAS(トクラス)】

TOCLASはデザイン性の高さで有名なメーカー。グッドデザイン賞を受賞した製品があるほか、高品質で汚れにくい浴室を提供しています。浴室音響システムなども人気ですよ。

TOCLASのおすすめ商品は「every(エブリイ)」。3Dエルゴという広々とした空間設計が1番の魅力です。洗い場のサイズがゆったりとしているので、特に子どもと一緒に入る方におすすめです。

 

【クリナップ】

クリナップは「保温」に特化したメーカー。4時間後でも温度が2.5度以内しか下がらない「高断熱浴槽」や、浴室全体を保温材で包み込んだ「まるごと保温」などが代表的です。

クリナップのおすすめ商品は「yuasis(ユアシス)」。空気とお湯をそれぞれ包む「あったか2重層」が搭載されており、寒い日でも浴室が暖かいのが特徴です。

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クリナップ システムバス ユアシス [yuasis] スタイルプラン 1616サイズ 標準仕様 戸建て用
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お風呂をDIYは可能?できること・できないこと

DIY

お風呂のリフォームはDIY可能でしょうか?答えは「可能な部分もあるができない部分が大きい」です。DIYできること・できないことを解説します。

自分でできること

まずできることは以下の3つです。

  • ドアや鏡の交換
  • 棚を自作する
  • 壁にシールやパネルを取りつける

これらはDIYが可能です。ドアや鏡は市販されているものを取りつけるだけなので、あまり器用ではないという方でもOK。アメニティ類を置く棚の自作も簡単ですね。

壁は市販でも浴室パネルやシールが販売されています。それらを貼り付け、コーキングをしっかりと行えば見た目を奇麗にできます。

自分でできないこと

できないこと、やってはいけないことは以下の2つです。

  • 水道や電気系統に触る
  • 浴槽の交換や補修をする

水道や電気系統に触ることは危険です。また資格が必要なため、素人が手を出してはいけません

浴槽の交換や補修も専用の塗料や技術が必要になるので、やはり素人では無理です。下手をすれば浴槽が使いものにならなくなり、結局プロに依頼をして高くつく可能性もあります。

浴槽はDIY不可と覚えておきましょう。

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