天候の悪い日でも、浴室で衣類を乾かせる浴室乾燥機はとても便利です。
浴室乾燥機を検討している場合はメリットやデメリットと、主な特徴についても知っておきましょう。設置の際の工事費や業者の選び方などについても解説します。
浴室乾燥機のデメリット
浴室乾燥機は浴室の湿気を取り除けて便利な家電です。
しかし、浴室乾燥機を使用する人の中には「実際は全然使わない」という人もいます。どのようなデメリットがあるのでしょうか。
電気代が高い
メーカーや機種によっても異なりますが、1時間あたりの電気代が30~50円ほどになります。
一般的に洗濯物を乾かすのに4時間ほどかかるため、乾燥1回あたりのコストは120~200円ほどです。
最近のドラム式の乾燥にかかる電気代は1回50円ほどなので、浴室乾燥機は高コストといわざるを得ません。
雨の日だけ使うならまだしも、日常的に浴室乾燥機を使用するなら、月々の電気代はかなりあがると考えられます。
ガス式と電気式はどっちが高いの?
ガス式 | 電気式 | |
初期費用 | 高い | 安い |
光熱費 | 安い | 高い |
乾燥時間 | 短い | 長い |
上記の表はガス式と電気式の特徴をまとめたものです。初期費用はガス式の方が高いですが、光熱費は電気式の方が安いです。
ガス式は、室外に浴室を温めるパワーが強いという特徴があります。
電気式は、浴室の温めに時間はかかりますが、室内に浴室乾燥機を設置するだけなので、初期費用を安く抑えられます。
ベランダより多くの洗濯物を干せない
ベランダより浴室の方が小さいため、干せる量が少なくなってしまいます。
洗濯物を一気にして、浴室で乾かそうとすると、かなりの時間が必要です。洗濯物の量が多すぎると、部屋干しをすることになってしまいます。
浴室乾燥機の使用中はお風呂にはいれない
浴室の乾燥が終わるまではお風呂に入れない点に注意しましょう。
乾燥機能が終わるまでは、約4時間です。
浴室乾燥は夜間に行うケースが多いですが、仕事などで深夜に帰宅した場合に、入浴ができなくなる事態が考えられます。
乾燥機能を計画的に使用して、浴室乾燥機の機能を無駄にしないようにしましょう。
干す手間がかかる
浴室乾燥機は干す必要がありますが、洗濯乾燥機はボタン一つで、洗濯物を乾かすことができます。
干すことで、生地がしわになったり、傷んだりするのを防げますが、手間がかかってしまうのはデメリットといえるでしょう。
定期的にフィルターを掃除する必要がある
浴室乾燥機のフィルターは掃除していないと、少しずつホコリがたまっていきます。
放置していると、浴室換気扇の効果が半減してしまい、乾燥にかかる時間が長くなります。またカビの発生を防げなくなります。
定期的にフィルターを掃除して綺麗にしておきましょう。
浴室乾燥機のメリット
浴室乾燥機を導入すれば、天気の悪い日でも関係なく、洗濯物を干すことができます。
以下ではメリットについて詳しく紹介しています。
天気が悪い日も洗濯できる
浴室乾燥機の最大のメリットは、洗濯物を外に干せない場合でも、乾かせる点です。
梅雨など悪天候が続くときだけでなく、花粉やPM2.5が多い時期でも、浴室内で洗濯物を清潔に乾燥できます。
洗濯物にしわが付きにくい
洗濯機の乾燥機能の場合、衣類が縮んだり、シワができたりする可能性があります。
浴室乾燥機は洗濯物を干すため、縮んだりシワになりにくいです。干す手間はかかりますが、衣類を長く使用することができます。
型崩れや色落ちしやすい服を陰干しできる
衣類の中には型崩れや色落ちしやすいものがあります。
ジーンズは日差しに当たると変色しやすいです。ニットなどの素材は注意して洗濯しないと、型崩れしてしまいます。
浴室乾燥機は室内で乾かせるため、型崩れや色落ちしやすい衣類も簡単に陰干しができます。
部屋干しする必要がなくなる
浴室乾燥機を取り付けると、部屋干しをする必要がなくなります。
部屋干しは、湿気が多いと、カビが発生する原因になり、注意が必要です。また、友達が家にくる際に、部屋干しをしていると、見栄えがあまり良くありません。
浴室乾燥機があれば、部屋のスペースを取らず、有効活用できます。
浴室のカビ発生を防ぐ
換気扇を回しているだけだと、水気を取り除けず、カビが発生しやすいです。
浴室乾燥機は、浴室全体の湿気を取り除くことができるため、浴室のカビ発生を防ぐことができます。
暖房や冷房付きの浴室乾燥機もある
浴室乾燥機の中には、暖房や冷房機能がついている物もあります。
築年数が立っている住宅だと、部屋と脱衣所の寒暖差が大きく、ヒートショック現象が起きる原因になります。
ヒートショック現象とは、「家の中の急激な温度変化により、体がダメージを受けて心筋梗塞や失神をおこす」現象です。
浴室暖房をつけることにより、急激な寒暖差を避けるようにしましょう。
浴室乾燥機がおすすめなのはどんな人?
浴室乾燥機が必要な状況にも様々なパターンがかんがえられます。
ここでは浴室乾燥機の使用をおすすめしたい人について詳しく解説していきます。
高齢の方と一緒に暮らしている人
今は平気でもだんだんと年齢を重ねていくうちに階段の上り下りやベランダに出るのが大変になってきます。
部屋からベランダに出たときに、外と室内の気温差が大きい場合には「ヒートショック現象」も考えられます。
ヒートショック現象とは「急激な温度変化により、体がダメージを受けて心筋梗塞や失神をおこす現象」です。
浴室で干せれば、わざわざ外に出たりしなくても衣類を乾かすことができます。
花粉やホコリが気になる人
花粉症やハウスダストにアレルギーを持っている方は浴室乾燥機の使用をおすすめします。
洗濯物を外に干していると、どうしても外気には花粉やホコリが含まれるため、洗濯物に付着してしまいます。
浴室乾燥機を使えば、花粉やほこりを気にする必要がなくなるので、ぜひ検討してみてください。
干すタイミングを天候に左右されたくない人
天候が悪い日だとどうしても外で洗濯物を乾かすことができず、部屋干しになってしまいます。部屋自体が乾燥している場合には乾燥に時間がかかってしまうことも。
浴室乾燥機の使用で、天候や時間に関係なく洗濯物を乾かせます。
シワや臭いが気になる人
洗濯機の乾燥機能は、洗濯物を回して乾かすため、しわになりやすいです。部屋干しの場合には臭いも気になります。
しかし、浴室乾燥機は洗濯物を干しているため、しわになりにくいです。浴室で干すことから部屋に嫌な臭いがただようこともありません。
浴室乾燥機の電気代を安くするコツ
浴室乾燥機の1時間あたりの電気代は約30円~50円です。1回の使用に約120~200円かかるので、洗濯機よりも高額です。
洗濯乾燥機で、1回の乾燥にかかる電気代を載せました。参考にしてみてください。
電気代(1回) | |
洗濯乾燥機 | 120円~200円 |
縦型ヒーター式 | 59.4円 |
ドラム型ヒーター式 | 50.8円 |
ドラムヒート型ポンプ式 | 16.2円 |
浴室内の風通しを良くする
洗濯物同士の間隔を開けて干すようにしましょう。間隔が狭いと、乾くのに時間がかかってしまいます。
突っ張り棒を設置することで、設置スペースを広げるのがおすすめです。
また、乾きやすい衣類は室内干しにして、乾きにくい衣類を浴室に干すことで、浴室で干す洗濯物の量を減らすことができます。
乾きにくい衣類を温風が当たりやすい位置に干す
洗濯物には乾きやすい物と、乾きにくい物があります。
パーカーやニットなどの厚めの生地は乾きにくいので、温風の当たりやすい位置に干すのがおすすめです。
乾きやすいインナーやポリエステル素材の服は、端っこに干しても、効率よく干すことができます。
浴室内の湿気をできるだけ取る
入浴後、浴室の天井や壁に付いた水気を落としてから、洗濯物を干すと、乾燥にかかる時間を短くすることができます。
換気扇を回して、軽く湿気を取り除いた後に、乾燥機能を使用するのもおすすめです。
入浴後すぐに浴室乾燥機を使用したいという方は、浴室内の水気を取ってから洗濯物を干すようにしましょう。
定期的にフィルターを掃除する
浴室乾燥機のフィルターを定期的に掃除しないと、ホコリがたまっていきます。
ホコリが詰まると、温風がうまく送り出されず、乾燥に時間がかかってしまいます。
定期的にフィルターを掃除することで、浴室乾燥機の効果を生かせるようにしましょう。
フィルター掃除の目安としては3〜6か月に1回程度で大丈夫です。多用している場合には、1~2か月に1回の掃除が大切です。
室内干しと浴室乾燥を使い分ける
洗濯物をいきなり浴室乾燥機で乾かすのではなく、部屋干しで軽く乾かしてから浴室乾燥機で乾燥させると、電気代を安くすることができます。
室内干しをする際には、扇風機やサーキュレーターを回しながら乾かすと、より早く乾かせます。
扇風機やサーキュレーターを使う
浴室内で扇風機やサーキュレーターを使うと、温風を効率よく洗濯物に当てることができます。
浴室内の地面が濡れたままだと、故障する恐れがあるので、浴室内の水気を取ってから使用するようにしましょう。
扇風機とサーキュレーターの1時間あたりにかかる電気代は0.5円なので、電気代が高くなる心配もありません。
【オール電化ではない方】日中に干す
室内と浴室内に気温差があると、浴室乾燥機の使用時間がいつもより長くなってしまいます。
オール電化でない方は、気温の高い日中に洗濯物を干すようにしましょう。浴室乾燥機の使用時間を短くすることができます。
【オール電化の方】夜間に干す
オール電化の方は、電気代が安い夜間に浴室乾燥機を使うのがおすすめです。深夜電力が安く設定してあるため、電気代を抑えることができます。
昼間は電気代が高いため、夜に洗濯物を干すようにしましょう。
浴室乾燥機は後付けできる?設置費用相場は?
浴室乾燥機が後付けできれば、「浴室乾燥機が家にない」という方でも安心して導入を検討することができます。
浴室乾燥機は後付け可能!
浴室乾燥機は基本的に、どの浴室でも後付けすることが可能です。
しかし、浴室に換気扇がなかったり、スペースがない場合には取り付けられないこともあります。
以下の関連記事で、浴室乾燥機の後付けが可能な浴室とそうでない浴室について詳しく解説しています。浴室乾燥機の後付けを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
浴室乾燥機の費用相場
費用相場 | |
浴室乾燥機本体 | 30,000円~150,000円 |
取り付け工事 | 35,000円~50,000円 |
操作パネル本体+取り付け | 10,000円~15,000円 |
換気扇の取り外し+処分 | 5,000円 |
浴室乾燥機の費用相場は50,000円〜200,000円です。
追加工事が必要になる場合は10,000円〜20,000円程かかる可能性があります。
浴室乾燥機の導入を検討する際には見積もりを取って、費用や施工内容をしっかりと確認することが大切です。
浴室乾燥機じゃなくても効率的に洗濯できる?
導入費用 | |
浴室乾燥機 | 50,000円~200,000円 |
ドラム式洗濯機 | 150,000円~300,000円 |
衣類乾燥除湿器 | 数千円~40,000円程度 |
浴室乾燥機は洗濯物を楽に乾かすことができます。しかし、洗濯物を乾かす方法は浴室換気扇だけではありません。
ここでは溶質乾燥機の代替になる家電製品を紹介します。
【楽に洗濯したい方】ドラム式洗濯乾燥機
ドラム式洗濯乾燥機の最大のメリットは手間がかからない事です。
ランニングコストが低いのも大きな特徴の一つです。
5㎏の洗濯物を干す際の電気代で比較すると、浴室乾燥機の場合は約163円なのにたいし、ドラム式洗濯乾燥機は約25円で済みます。
【安さ重視の方】衣類乾燥除湿器
衣類乾燥除湿器は、初期費用もランニングコストも安く抑えることができます。電気代が1時間あたり約9.8円しかからないのが、大きな特徴です。
また、スペースを取らないため、どこでも簡単に設置することができます。室内干しをする際に、稼働させておけば、快適な温度を保ちつつ、衣類を乾かしてくれます。
浴室乾燥機を導入する際のポイント
実際に浴室乾燥機を設置する場合、どんな注意点があるのでしょうか。費用面や上手な業者の選び方などを中心に、解説していきます。
設置にかかる費用相場を把握する
浴室乾燥機を取り付ける場合、費用がどれくらいかかるのかをしっかりと理解することが大切です。
一般的には、浴室乾燥機本体の費用込みで電気式なら10万円以内、ガス式なら10万円以上がおおまかな相場です。換気扇がない浴室では、電気配線と配管工事が必要になるため、費用はかさみます。
大まかな費用相場を知らないと、高額な費用を請求されても気づけないことがあります。業者に依頼する際には自分であらかじめ費用相場を確認しておきましょう。
複数の業者から見積もりをとる
設置にかかる費用相場を確認していても、業者によっては高額な費用を請求することがあります。
相場より高い金額で業者に依頼しないためには、複数の業者から見積もりをとるのがおすすめです。
最低でも3社以上、できれば5社から見積もりを集めれば適正価格の幅が簡単に分かります。
「業者選びが大変だ」「めんどくさい」といった方は見積もりで一括見積もりを取りましょう。無料で最大5件の業者から見積もりを取ることができます。疑問点もチャットで質問できるため、不安なく業者選びができるでしょう。
浴室乾燥機はデメリットも把握して導入を
悪天候の日でも、浴室乾燥機があれば衣服を効果的に乾かせます。乾燥以外に暖房や冷風機能もあり、入浴時のヒートショックリスクも低減できます。反面、光熱費が余計にかかる、乾燥機の使用中は入浴できないといったデメリットもあることを覚えておきましょう。
浴室乾燥機の導入費用は機種や工賃によりますが、およそ数万~10万円が一般的な相場です。一括見積もりサービスのミツモアを活用し、複数の業者から見積もりを取ってから業者を選びましょう。
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