「お風呂に入って鏡を見ようとしても、すぐに曇ってしまいよく見えない」「シャワーを使っていても鏡が曇らない方法を知りたい」とお悩みではありませんか。
鏡の曇りは、鏡専用の曇り止めの使用はもちろん、お家にあるものでも簡単に予防すくことが可能です。
この記事では浴室の鏡の曇りを防ぐ方法と、おすすめの曇り止めアイテムを紹介します。鏡の曇りでお悩みの場合はぜひ参考にしてください。
お風呂の鏡が曇る原因と曇り止めの仕組み
家の中に複数ある鏡の中でも浴室の鏡は特に曇りやすく、シャワーを数分間出しただけで、あっという間に見えなくなってしまいます。そもそも、鏡はどうして曇ってしまうのでしょうか。まずは鏡が曇ってしまう理由について紹介します。
お風呂の鏡が曇る理由は”温度差”にある
お風呂の鏡が曇る原因は、鏡の温度とその周辺の空気の温度に差が生まれるためです。鏡は熱伝導率の低いガラスで作られているので、熱しにくく冷めやすい性質を持っています。
浴室の空気はシャワーを出すことですぐに温まりますが、鏡は熱が伝わりにくいため、鏡の温度は周辺の温度よりも低くなっています。
鏡の冷たい表面に湿った空気が触れ、冷やされることで生じた水滴が鏡に付着するため、水滴に光が乱反射して曇りが発生するのです。
曇り止めの仕組み
先程の通り、鏡が曇る原因は水滴に光が乱反射するからです。ということは鏡に水滴ができないようにすることで曇り止めになります。
水滴を作らないためには親水性のコーティングが必要になります。親水性のコーティングを行うと、通常より水滴の鏡との接地面積が大きくなり、水滴が鏡の表面に広がります。水滴が表面に広がることで鏡がよく見えるようになるわけです。
例えるならば、通常の水滴がビー玉なのに対し、親水性のコーティングを使った場合の水滴はガラス板になると考えれば分かりやすいですね。
お風呂鏡の曇り止めは「液体タイプ」と「フィルムタイプ」の2種類がある
お風呂の鏡を曇りにくくするためには、鏡の曇り止めを使用することが効果的です。鏡の曇り止めには大きく以下の2種類に分けることができます。
- 直接塗る液体タイプ
- 直接貼るフィルムタイプ
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
鏡に直接塗る液状のタイプ
メリット |
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デメリット |
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鏡に直接塗るタイプのメリットは、液体状になっているためとにかく作業がしやすいことです。使い方はキャップを開けて鏡に塗り拡げるだけなので、誰でも簡単に使用できます。
デメリットは、フィルムタイプと比べると効果の持続時間が短いことです。商品にもよりますが、曇り止めの効果は入浴10回程度とあまり長くありません。
よって曇り止めの効果が落ちてきてしまったらまた塗り直す必要があるため、面倒だと感じる人も多いかもしれません。
鏡に貼るフィルム状のタイプ
メリット |
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デメリット |
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フィルムタイプのメリットは、塗るタイプと比べてとても長持ちすることです。
一度作業を行えば一年ほど効果が持続するため、何度も貼る必要はありません。あまり作業に時間をかけられない人に特におすすめです。
しかし、フィルムタイプには貼るのが少し難しいとのデメリットが存在します。
フィルムタイプはその名の通り鏡の表面を覆うように薄い膜を貼るので、少しずつ作業を進めないとフィルムがよれたり、空気が入ったりしてしまいます。
フィルムを貼る際は慎重に作業を進め、気泡を押し出しながら鏡に貼り付けていくことが重要です。
お風呂の鏡の曇り止めを使用するための事前準備
曇り止めを使用する際には、事前の鏡の掃除は必要になってきます。ここでは、鏡についた掃除方法について説明します。
曇り止めをする前に鏡の掃除をしよう!
どちらのタイプの曇り止めを選択してもはじめに鏡の掃除が必要となります。
鏡が汚れる原因は主に以下の2つです。
- 水垢
- 皮脂や化粧品汚れ
水垢は、シャワー中の飛び散った水や石鹸が原因でつく汚れ。そして皮脂は鏡を触ったり
水垢汚れの落とし方
水垢汚れを落とすにはクエン酸を使用します。
クエン酸小さじ1杯と水200mlを空のスプレーボトルに入れたあとよく混ぜ、鏡に吹き付けます。
吹き付けたら上からキッチンペーパーを被せて2時間ほど放置し、シャワーで洗い流してください。
皮脂や化粧品汚れの落とし方
皮脂や化粧品汚れを落とすには重曹もしくはセスキ炭酸ソーダを使用します。
重曹またはセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯とぬるま湯200mlを空のスプレーボトルに入れ、よくかき混ぜたあと満遍なく鏡に吹き付けてください。
10分ほど放置したあと、粉が残らないようしっかりと水拭きしましょう。
【塗るタイプ】曇り止めの使い方とおすすめ商品
塗る曇り止めは、とにかく簡単に使用できることがポイントです。ここでは、塗る曇り止めを使用する流れや注意点について紹介します。
1.最初に鏡を洗ってきれいにする
一見きれいに見えても、お風呂にある鏡の表面には石鹸カスなどの汚れが意外と多く付着しています。曇り止めを塗る前に、まずは鏡を掃除して汚れを落としましょう。
洗った後は表面をタオルなどで軽く拭くか、スクイージーなどで水気を切ります。
2.曇り止めを塗って乾燥させる
汚れを洗い落としたら、曇り止めを鏡の表面に塗り拡げていきます。キャップを外しスポンジ部分を鏡に密着させ、端から端まで塗り残しのないようにスポンジを動かしていきましょう。
塗りたては曇り止めで表面が濡れている状態なので、塗り終わったらよく乾燥させます。
完全に乾くまでには少し時間がかかるので、夜お風呂に入る場合はお昼頃までに作業を終わらせておくことをおすすめします。
3.浴室を使う時に鏡をシャワーで濡らす
曇り止めが乾いたら、シャワーをかけて鏡を濡らします。鏡を濡らす理由は、鏡の表面に水の層をつくり、曇りを防止するためです。
塗った日だけでなく、お風呂に入るごとに表面を濡らすとさらなる曇り防止効果を期待できます。
塗るタイプの曇り止めのおすすめ商品3選
次に、塗るタイプの曇り止めのおすすめ商品を3つ紹介します。それぞれの特徴や持続期間を紹介するので、購入時の参考にしてください。
レック「曇り止めリキッド」
ヘッド部分が曲がっていて、塗りやすい形が特徴的な曇り止めです。曇り止め効果の持続期間は約入浴10回分で、50×50cm程度の鏡であれば40回程度使用できます。
鏡の表面に水の膜をつくることで曇りを防止する商品なので、曇りを防止するポイントは入浴時に鏡の表面をよく濡らすことです。
より長持ちする曇り止めが欲しい人は、防汚効果もある強力コートタイプの購入をおすすめします。
アイオン「浴室鏡用 くもり止め ヌリコ」
スティック状で扱いやすい曇り止めです。レックの曇り止めリキッドと同じく、入浴時に水をかけるだけで曇りを防止します。
持続期間が約2〜3週間と、他の商品と比べてやや長めな点が特徴です。
効果をさらに持続させるためには、曇り止めを塗る前に鏡の表面に付着した水垢やウロコ状の汚れを除去しておくことがポイントです。
東プレ「くもらないリキッド」
ヌリコと同じく、ステックタイプの曇り止めです。持続期間は入浴4〜5回で他の商品と比べるとやや短めですが、30×40cmの鏡に100回程度使用できます。
特徴は濡れた鏡に塗っても効果があることで、鏡を掃除した後も手間をかけずにサッと塗ることができます。また真横にしても液が出やすい構造になっているので、塗りやすい点も特徴の1つです。
レック「鏡のくもり止めスプレー 洗面所ミラー用」
こちらは「激落ちくん」シリーズで有名なレックから出ている、スプレータイプの曇り止めです。
一秒の噴射で50cm×50cmまでの鏡に塗り広げることができ、噴射したあとは乾いた布で伸ばすように塗れば曇り止めの完了です。
注意点として、ガラス製以外の鏡や特殊加工を施した鏡には使用しないでください。
【貼るタイプ】曇り止めの使い方とおすすめ商品
次に、貼るタイプの曇り止めの使い方を紹介します。貼るタイプは持続期間が長いことが特徴ですが、フィルムを貼る際に空気が入ってしまうと鏡が使いづらくなってしまいます。
そのため作業をする際は時間に余裕を持って、ゆっくりと進めることがポイントです。
1.最初に鏡をキレイに洗う
塗るタイプと同じく、まずは鏡の表面をキレイに洗いましょう。できる範囲で水垢も除去しておくと、よりフィルムを貼りやすくなります。
2.鏡に水をたっぷり流し、洗剤で膜をつくる
次に鏡にたっぷりとシャワーをかけ、表面を濡らします。濡らした後は鏡に数滴の洗剤を垂らし、全体に延ばしてください。
鏡の表面を濡らしておくとフィルムに気泡が入りにくくなり、貼りやすくなります。また鏡とフィルムの間に膜ができるため、位置が調整しやすくなるとのメリットも存在します。
3.ゴムベラを使って気泡と水を抜きながらフィルムを貼る
水をたっぷりと流したら、裏面の保護シートを剥がしたフィルムを貼っていきます。大きな気泡が入らないように、中心から外へと貼り付けることがポイントです。
水や気泡はゴムベラを使って押し出すと貼りやすいですよ。
4.フィルムを固定して、乾燥させてから保護シートを取る
フィルムを貼り終わったら、鏡をよく乾燥させます。表面のシートをすぐに剥がしたくなるかもしれませんが、保護シートは鏡が乾燥してから外すようにしてください。
保護シートを貼ったままシャワーをかけると、せっかく貼ったフィルムがずれてしまうことがあります。
表面のシートはしっかりと乾燥させてから外し、フィルム表面のベタつきを洗い流したら作業は終了です。
貼るタイプの曇り止めのおすすめ商品3選
次に、貼るタイプのおすすめ商品を3つ紹介します。色々なサイズの商品があるので、自宅の鏡に合うものを探してみてください。
東プレ「くもらない はるピタ 」
S・M・Lの3種類のサイズがある曇り止めフィルムです。持続期間は6ヶ月から1年程度で、塗るタイプと同じく使用する度に表面を濡らすことがポイントです。
何度も貼り直しができるので、気泡が入ってしまっても安心して貼り直すことができます。
レック「バス用くもり止めフィルム」
約1年曇り止め効果が持続するフィルムです。弱粘着タイプで糊を使用していないので、貼り直したり剥がしたりしてもベタベタ感が残りません。
保護シートに色がついているので、剥がすシートが分かりやすいことが特徴です。
ダイソー「お風呂場の鏡くもらない!」
100均のダイソーで販売している曇り止めフィルムです。持続期間は約6ヶ月で、19cm×15cmとサイズが小さいため貼りやすいことが特徴です。
「同じ100均ならセリアにも売っているのでは」と思うかもしれませんが、残念ながらセリアには車のサイドミラーに貼り付けるタイプのフィルムしか販売されていませんので注意してください。
お風呂の鏡の曇り止めはお家にあるもので代用できる
鏡の曇り止めは、お家にあるもので簡単に予防できます。主に曇り止めとして代用できるものは以下の3つです。
- 液体のり
- 石けんやボディーソープ
- 歯磨き粉
ここでは、これらの道具を使った曇り止め方法について説明します。
①液体のりを塗る
1つ目に紹介するものは、液体のりです。液体のりを曇り止めとして代用できる理由は、のりが水に溶けて鏡の表面をコーティングするためです。
のりを塗る手順は以下の通りで、塗るタイプの曇り止めと同じように使用できます。曇り止めの効果が持続する期間は数日程度です。
〈液体のりを使った曇り止め方法〉
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②せっけん・ボディソープを塗る
また、せっけんやボディーソープなども曇り止めとして使用できます。
せっけんやボディーソープで鏡が曇らなくなる理由は、界面活性剤が表面をコーティングすることで、鏡に蒸気が付着するのを防ぐためです。
〈せっけん・ボディーソープを使った曇り止め方法〉
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もし固形石鹸がない場合は、ボディーソープでも問題ありません。また入浴中で鏡が濡れている状態でせっけんをつけても、曇り止め効果を発揮します。
ただし、効果は一時的なものなので長期的に曇り止めをしたい場合には適していません。
③歯磨き粉をつけてこする
歯磨き粉も曇り止めとして代用できる場合があります。
曇りの原因の1つに「水垢」があげられ、水垢により鏡が曇っている場合は、歯磨き粉のような研磨剤の入った洗剤を使用してこすることで曇りを除去することができます。
〈歯磨き粉を使った曇り止め方法〉
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この記事では蒸気が原因で鏡が曇る場合の解決方法を中心に紹介しているため、水垢による曇りの除去方法についてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
ガラコの撥水剤は曇り防止には役立たない
「フロントガラスの撥水に役立つガラコを鏡に塗れば曇り止めになるのでは?」と思うかもしれませんが、残念ながらガラコを鏡に塗っても曇り止め効果はありません。
ガラコは雨の日の運転に役立つ撥水剤です。フロントガラスなどに塗っておくだけで、大雨でも雨を弾き運転がしやすくなります。
水を弾くと聞くと曇り止めにも効果を発揮しそうですが、撥水剤はある程度大きな水滴ではないと弾くことができません。
お風呂の鏡は曇りの原因となる空気中の水分が軽すぎるため、ガラコは曇り止めには適していないのです。
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