シャワーカーテンにいつの間にかカビが生えていて困った経験はありませんか?
浴室内はカビが発生しやすい環境が整っているため、シャワーカーテンも例外ではありません。
この記事では生えてしまったカビの落とし方や予防方法について、くわしく解説します。
シャワーカーテンをきれいに保ち、快適なバスタイムを実現しましょう。
シャワーカーテンにカビが生える3つの要素
浴室のスペースを区分けするシャワーカーテン。「気づくとカビがたくさんできていた・・・」なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。
シャワーカーテンが設置される浴室は、カビが繁殖するのにうってつけな次の3つの要素が揃っています。
- 20~30℃の温度
- 70%以上の湿度
- 汚れや石鹸カスなどの栄養分
シャワーカーテンは水分や汚れが飛び散りやすく、これらの条件が整いやすいのです。
20~30℃の温度
浴室使用時の室温は、季節や湯船のお湯の有無によっても異なりますが、平均すると20℃から30℃となっています。
カビが生育する温度は、概ね5℃から45℃。中でも20℃以上になるとカビの繁殖が活発になりはじめ、28℃前後はカビが最も繁殖しやすい温度です。
温度が上がりやすい浴室に設置されるシャワーカーテンは、カビが発生しやすい環境なのです。
70%以上の湿度
浴室使用時の湿度は、ほぼ100%に近い状態。
湿度が60%以上になるとカビが繁殖しはじめ、80%以上で繁殖速度が一気に加速していきます。
シャワーカーテンは水分や湿度を含みやすい場所にあるため、カビの繁殖にとって好条件といえます。
汚れや石鹸カスなどの栄養分
シャワーカーテンは、皮脂汚れや石鹸カスなどの汚れが付着しやすい状態です。シャンプーの残りカスなどが飛び散って、そのままになっていることもあるでしょう。
カビはこれらの汚れや、ほこりを栄養分として好む性質があります。
つまり、浴室が汚れているのに掃除を怠っていると、カビのエサがどんどん増えていってしまうことに。
シャワーカーテンの使用後に残った汚れが、カビの発生をさらに助長してしまうのです。
シャワーカーテンに生えた軽いカビの落とし方
シャワーカーテンに生えた軽いカビの落とし方を解説します。
カビが軽いうちなら「カビキラー」や「カビハイター」などの塩素系漂白剤を使って、簡単に除去可能ですよ。
スプレータイプの塩素系漂白剤がおすすめ
軽いカビの除去には、スプレータイプの塩素系漂白剤を吹きかけるのがおすすめです。
代表的な塩素系漂白剤としては「カビキラー」が有名で、ドラッグストアやホームセンターなどで購入できます。
準備するもの
シャワーカーテンのカビを掃除する前に、次のものを準備しておきましょう。
- 塩素系漂白剤 (カビ取り用洗剤)
- ゴム手袋
- マスク
- ブラシ
- タオル
【手順1】カビに塩素系漂白剤を噴射して10~15分放置する
シャワーカーテンのカビを掃除するには、まずカビに塩素系漂白剤をスプレーします。
その後は漂白剤の成分がカビに浸透するまで、10分~15分放置しておきましょう。カビが浮かび上がって、汚れを落としやすくなりますよ。
このとき、塩素系漂白剤をスプレーした場所にとどまっていると、気分が悪くなる恐れがあります。別の部屋で時間が経つのを待ちましょう。
塩素系漂白剤は強力なので、長時間放置するとシャワーカーテンの生地を傷めてしまいます。忘れないようにタイマーをセットしておくのもおすすめです。
【手順2】ブラシでカビをこすり洗いする
放置が完了したら、次はブラシでカビをこすります。
カビには漂白剤が染み込んでいるので、軽くこするだけで落とせますよ。
もしもカビがうまく落ちない場合は【手順1】に戻り、塩素系漂白剤をもう一度吹きかけて放置しましょう。
【手順3】50℃以上のお湯で洗い流す
全体がきれいになったら、シャワーを使ってすすぎ洗いを行いましょう。
このとき、50℃以上のお湯を使って洗い流すのがポイントです。
カビのたんぱく質は熱に弱いため、熱湯を使えばカビを死滅させることができますよ。
効果を最大限に発揮すべく、5秒以上お湯をかけるようにしてくださいね。
【手順4】水分を拭き取って乾燥させる
水分が残っているとカビのエサになってしまうので、タオルでしっかりと拭き取っていきましょう。
最後はしばらく換気扇を回したままにして、シャワーカーテン全体を乾燥させるのも忘れずに行ってくださいね。
塩素系漂白剤を使用する際の注意点
塩素系漂白剤はカビ退治に最適ですが、効き目が強いので取り扱いには注意が必要です。
塩素系漂白剤を使用する時は、単独で使用する
容器に「まぜるな危険」との注意書きがあるように、酸性タイプの洗剤と混ざると有毒ガスが発生します。
浴室全体を他の洗剤で掃除した後に塩素系漂白剤を使ってしまわないように注意しましょう。塩素系漂白剤を使用する時は、単独で使用するのが鉄則です。
換気を十分に行う
使用する際には窓・ドアを開けたり換気扇を回したりして、空気の流れを十分に確保しましょう。
塩素系漂白剤には独特の刺激臭があるので、締め切った場所で作業をすると気分が悪くなる恐れがあります。
ゴム手袋を着用する
手や体にかかると肌荒れの原因となるため、ゴム手袋の着用を忘れずに。シャワーカーテンを綺麗にするからといって「入浴時についでにスプレーする」といった使い方も厳禁です。
作業後は手を洗う
ゴム手袋をしていても、スプレーボトルからの液だれが手袋の隙間から入り込んでいる恐れもあります。作業の後は綺麗に手を洗っておきましょう。
重曹でも代用可能
塩素系漂白剤が手元にない場合は、重曹でも代用できます。重曹はアルカリ性の性質を持っているため、反対の性質の酸性汚れに効果的です。
重曹は環境や人体に優しいエコ洗剤として知られており、雑菌の増殖を予防する効果もあります。効き目が優しいため重いカビを完全に除去する力はありませんが、軽いカビなら重曹でも洗浄可能ですよ。
重曹を使った掃除方法
まずは重曹を粉末のまま濡らしたスポンジに振りかけ、シャワーカーテンのカビをこすります。カビが落ちたらシャワーカーテン全体を水洗いして乾かしましょう。
重曹は人体に優しい物質ですが使用時には念のためゴム手袋を着用し、換気も十分に行ってください。
重度のカビにはつけ置き洗いが効果的
シャワーカーテンに生えた重度のカビは、塩素系漂白剤を使った「つけ置き洗い」が効果的。ここからは、その洗い方を解説していきます。
カビ発生から時間が経過してしまった重いカビは、軽いカビのように塩素系漂白剤のスプレーでは除去できません。無理に擦ってカビを落とそうとすると、シャワーカーテンの生地を傷めてしまうので注意してくださいね。
液体タイプの塩素系漂白剤がおすすめ
カビ退治のためにシャワーカーテンをつけ置き洗いする際には、「キッチンハイター」など液体タイプの塩素系漂白剤がおすすめです。
液体タイプならお湯に溶かしやすく、手間もかかりません。洗剤液を入れた容器にシャワーカーテンをつけ置いておくことで、洗剤の成分がより深くまで浸透しやすくなりますよ。
準備するもの
つけ置き洗いする前に、次のものを準備しておきましょう。
- 液体タイプの塩素系漂白剤
- シャワーカーテンをつけ置きできる大きさの容器
- お湯
- ゴム手袋
- マスク
- ブラシ
- タオル
【手順1】つけ置き用の洗剤液を作る
まずはつけ置きをするための洗剤液を作ります。
容器にお湯と塩素系漂白剤を入れて溶かしていきましょう。分量は、お湯5リットルあたり、塩素系漂白剤25mlが目安です。
作業の際には肌荒れ防止のためにゴム手袋を着用し、換気も忘れずに行ってくださいね。
【手順2】シャワーカーテンをつけ置きして30分放置する
【手順1】で作成した洗剤液にシャワーカーテンをつけ置きして、そのまま30分放置しましょう。
このとき、カビが目立つ部分を下にしてつけることで洗剤の浸透効果がアップしますよ。
【手順3】洗剤液の中で揉み洗いする
30分経過したら洗剤液の中で揉み洗いをしていきます。このときもゴム手袋をはめるのを忘れないでくださいね。
カビが残っている部分があったらブラシで擦りましょう。
【手順4】50℃以上のお湯ですすぎ洗いする
カビを落とし終わったら、50℃以上のお湯ですすぎ洗いを行います。
すすぎが足りないと塩素系漂白剤の成分がシャワーカーテンに残ってしまうため、健康にもよくありません。
「十分すぎるかな?」と思うくらい、洗剤をしっかりとすすぎ落としていきましょう。
【手順5】水分を拭き取って乾燥させる
すすぎ終わったらタオルなどで、しっかり水分を拭き取りましょう。
最後は換気扇を回したまま、シャワーカーテンをレールに掛けて乾燥させてくださいね。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤でも代用可能
塩素系漂白剤を使用する代わりに「オキシクリーン」などの酸素系漂白剤でも代用が可能です。
シャワーカーテンにはお洒落なカラーのものや、模様が描かれているタイプもありますよね。色落ちが心配な場合には、塩素系漂白剤の代わりに酸素系漂白剤を使いましょう。
酸素系漂白剤は塩素系漂白剤よりも洗浄力が弱い代わりに、素材を傷めてしまうリスクも減らせます。色柄物の漂白には、酸素系漂白剤がおすすめなのです。
オキシクリーンを使った「オキシ漬け」の方法
オキシクリーンによるつけ置き洗いは「オキシ漬け」という愛称で知られています。
つけ置き液を作る際は、お湯4リットルあたりオキシクリーン約28g(付属のスプーン1杯)が分量の目安。
塩素系漂白剤を使ったつけ置き洗いと同様の手順で30分~1時間放置してから、すすぎ洗いをしていきましょう。
シャワーカーテンのカビ発生を防止する3つの方法
「シャワーカーテンがカビない方法があったらいいのに・・・」という方のために、カビ発生を防止する3つの方法を解説します。
- シャンプーやせっけんの泡を水で流す
- 使用後はしっかり乾燥させる
- 防カビ加工されたシャワーカーテンに買い替える
日頃の習慣で、カビが繁殖しにくい環境を維持していきましょう。
【方法1】シャンプーやせっけんの泡を水で流す
シャワーカーテンにはシャンプーやせっけんの泡が、どうしても飛び散ってしまいます。入浴後にはしっかりと水をかけて、泡を流しておきましょう。
泡や残りカスが残っていると、カビの栄養分になってしまうのです。
また水で流すと、シャワーカーテンの温度が下がってカビの繁殖温度帯から外れます。そのため、お湯ではなく水で流すのも重要なポイントです。
【方法2】使用後はしっかりと乾燥させる
カビはジメジメした環境が好きなので、入浴後はシャワーカーテンをしっかりと乾燥させましょう。
シャンプーや石鹸の飛び跳ねを水で洗い流したら、ふきんで水分を拭き取ります。水切りワイパーの使用もおすすめですよ。
シャワーカーテンがシワになっていたり壁や浴槽に接触したりしていると、重なった部分に水分が溜まってしまいます。
そのため、カーテンは広げて伸ばしておきましょう。換気扇を回して浴室全体を乾燥させることも大切です。
【方法3】防カビ加工されたシャワーカーテンに買い替える
防カビ加工されたシャワーカーテンに買い替えるという方法もあります。
住まいの地域や環境によっては、どうしてもカビ発生の頻度を抑えられない場合もあるでしょう。多忙でなかなか掃除できない方にもおすすめの方法です。
防カビと合わせて防水加工も施されているシャワーカーテンなら、使用後の水分の拭き取り・乾燥も楽ですね。
サイズや色、デザインなども豊富なので、自分の好みに合ったシャワーカーテンを選んでみてください。
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