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お風呂のカビ取りの方法|頑固なカビを撃退するには!?

最終更新日: 2024年02月06日

浴室の壁や床などのカビは気付かないうちに発生しているものです。そのまま放置すると洗剤を使っても取れにくくなるので、早期対策が欠かせません。本記事ではカビの原因をまとめるとともに、カビの予防法と掃除方法を紹介します。

カビの基本知識

カビの掃除や予防をするには、前もって知識を知っておいたほうがよいでしょう。ここでは関する基本知識として、カビが繁殖する理由とカビの種類について解説します。

カビが繁殖する理由

そもそもカビが発生・繁殖するには、「温度」「湿度」「栄養」という三つの要素がそろっている必要があり、それをすべて満たす場所である「浴室」は、カビにとってもっとも繁殖しやすい環境なのです。

カビの発生・繁殖に適した環境は以下のとおりです。

  • 20~30℃程度の気温
  • 65%以上の湿度
  • カビの栄養となるバクテリアや水垢が付着している

気温・湿度の高い夏場であれば、キッチン周りやトイレ、洗濯槽の中、洗濯機の下にもカビが生えてしまう可能性があります。

カビの種類

「カビ」というと、ポツポツとした黒いものを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、浴室に発生するカビには「赤カビ」と「黒カビ」の二種類があります

赤カビとは水気の残りやすい浴室や浴槽の角に付着する、ピンク色のヌメリのことを指します。「非常に早い繁殖スピードを持っていること」と、「黒カビにとっての栄養源になること」の二つが赤カビの大きな特徴であり、素早い対処が必要です。

一方「黒カビ」はその名のとおり。ポツポツとした黒いカビのことをいいます。浴室の壁や床、パッキン部分に発生し、「時間が経つと深く根を張る」「喘息や発疹などアレルギー症状が出る原因になる」といった特徴があります。

黒カビが深く根を張ってしまうと、掃除しても表面部分だけがきれいになり、根が残ってしまう可能性が高いため早めに対処することが重要です。

お風呂のカビを撃退するコツ

発見したカビが赤カビと黒カビのどちらであっても、早期に対策することが大切ですが、適した方法でなければ完全に除去するのは難しいです。

ここからはカビ掃除をする際の正しい手順と、使用するべき洗剤を紹介します。

黒カビには漂白剤を使おう

カビ掃除は漂白剤を使用するのが最も適した方法です。漂白剤には塩素系と酸素系の二種類がありますが、「強い殺菌作用」を求めるなら塩素系を使い、「環境や人体に優しいもの」を使うなら酸素系を使うといった使い分け方をおすすめします。

塩素系漂白剤の殺菌作用は非常に強いため、目や口に入らないように気を付けましょう。ゴム手袋やゴーグル、マスクを装着してしっかりと防護し、窓を全開にして常に換気を行っておくのがおすすめです。

正しい掃除の手順

ここからは「酸素系」と「塩素系」、それぞれの漂白剤を使用したカビの掃除手順を解説します。正しい掃除方法を知らないという人は、これから紹介する手順を参考に掃除を行いましょう。

酸素系漂白剤を使用する場合の手順は、以下のとおりです。

  1. 乾いた雑巾・タオルでカビの生えた部分を拭く
  2. 粉末の酸素系漂白剤を容器に入れ、40℃程度のお湯を少しずつ加えながらペースト状になるまで混ぜる
  3. ペースト状の漂白剤をカビの生えた部分に塗る
  4. 1~6時間程度放置する
  5. ブラシを使って優しくこする
  6. 水で洗い流す

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べて殺菌効果が弱いため、放置時間を長めに取る必要があります。

塩素系漂白剤を使用する際の手順は以下のとおりです。

  1. 事前準備として長袖長ズボン、ゴーグル、マスク、ゴム手袋を着用し、浴室付近の窓をすべて開放する
  2. 浴室の壁や床、天井に付着した水分をすべて拭き取る
  3. 乾いたことを確認したら、カビの部分に漂白剤をかける
  4. ラップでカバーし、蒸発を防ぐ
  5. 30分ほど放置する
  6. ラップを外し、水で洗い流す

塩素系漂白剤は液体のままだと非常に蒸発しやすいため、お湯で流すと蒸発した漂白剤を吸い込んでしまう可能性が高まるでしょう。カビの部分にかけた後はラップを使って覆い、最後は水で洗い流すことをおすすめします。

塩素系漂白剤と片栗粉ならより強力に

塩素系漂白剤と片栗粉を混ぜてペースト状にすることで、漂白剤が垂れずに長時間カビに密着するようになります。これによって、根っこの部分までしっかりと除菌できるようになるため、可能な限りカビを除去してしまいたいと考えている人は、試してみましょう。

以下に作成方法と掃除の手順をまとめます。

  1. ボウルか洗面器に、漂白剤と片栗粉を1:1の割合で入れる
  2. 割り箸や使い古した歯ブラシなど、捨てられるものでペースト状になるまで混ぜる
  3. ペースト状になった漂白剤をカビのある部分に塗り込む
  4. 5分~10分間放置する
  5. 水で漂白剤を洗い流す

なお、放置時間が長過ぎるとゴムパッキンが傷む可能性があるので注意が必要です。ペースト状の漂白剤を塗り込んだ後ラップで覆っておくと、さらに高い除菌効果を期待できるでしょう。

赤カビには重曹を使おう

浴室の床やシャンプーボトルの裏などに付きやすいピンクのぬめりは、赤カビと呼ばれています。赤カビと呼ばれていながらも、カビではなく「ロドトルラ」という微生物で、菌類に分類されます。

この赤カビは、黒カビと比較して落としやすく、スポンジで擦るだけで除去できる可能性が高いのです。スポンジで擦ってみて、すべて取り切れなかった場合は、重曹で掃除してみましょう。赤カビは酸性の性質を持つため、アルカリ性の重曹が効果的です。以下の手順を参考にしてみてください。

  1. 赤カビに50~60度のお湯をかけ濡らす
  2. 重曹を粉末のまま赤カビに振りかける
  3. 濡れた赤カビと混ざって重曹がペースト状になったらスポンジで擦る
  4. 50~60度のお湯をかけ洗い流す

スポンジで擦る際は、優しい力で何度か往復するように心がけましょう。強く力を入れて擦ると、素材に傷を付けたりコーティングが剥がれる恐れがあります

また、頻繁に赤カビが発生する箇所がある場合は、重曹を水に溶かした重曹水を定期的に吹きかけておくのがおすすめです。赤カビ発生の予防になります。

お風呂の場所別カビ取り方法

浴室タイルの黒カビ

ここからは浴室内の場所別にカビを掃除する方法を紹介します。

天井のカビ取り

手が届きにくく漂白剤が垂れやすい天井のカビを掃除するときは、キッチンペーパーを付けたフロアワイパーに漂白剤を吹きかけ、天井を拭くような形で掃除するのがおすすめです。

詳しい手順は以下のとおりです。

  1. フロアワイパーにキッチンペーパーを取り付けて漂白剤を吹きかける
  2. 天井に隙間なく漂白剤を塗りつけていく
  3. 5~10分放置する
  4. シャワーを使って水で洗い流す
  5. フロアワイパーに新しいキッチンペーパーを付け、天井全体を乾拭きする
  6. しばらく窓を開けて換気する

フロアワイパーに吹きかける漂白剤の量が多過ぎると、天井から垂れてくる可能性が高くなるため注意しましょう。シャワーで洗い流す際にもはねた水滴がかからないように、少し離れた場所から水をかけることをおすすめします。

またフロアワイパーのような長い持ち手の掃除用具がない場合は、ハンディワイパーで代用するか、ペースト状にした漂白剤を使いましょう。

天井に届かない場合、足場を用意することになるかと思いますが、イスを使うのではなく、脚立や立って乗ることを前提とした踏み台を用意することをおすすめします。

ゴムパッキンのカビ取り

ゴムパッキンに生えたカビは取れにくいことが多いため、ペースト状にした漂白剤やジェル状の漂白剤など、密着性の高いものを使用するのがおすすめです。

現在ではゴムパッキン用漂白剤として、ペンタイプのものが販売されているため、手間を掛けずに掃除したい人は、そちらを購入してみてもよいでしょう。

掃除の手順は、漂白剤を付ける部分を乾拭きしてから漂白剤を付けて5分ほど浸け置き、水で洗い流します。ゴムパッキンは漂白剤の影響で劣化しやすいため、特に塩素系漂白剤を使う場合には放置し過ぎないように気を付けましょう。

浴槽エプロンのカビ取り

浴槽はお湯をためる「バスタブ」と、それを保護するカバーの役割を持つ「浴槽エプロン」があります。浴槽エプロンの裏側は肉眼では気付きにくく、「カビの温床」ともいわれているため、半年に一回程度の頻度で掃除しておかなければなりません。

メーカーによって浴槽エプロンの取り外し方は異なるため、掃除を始める前に仕様書を確認しておくか、メーカーに問い合わせておくことをおすすめします。

浴槽エプロンのカビ取りを行う際の手順は、以下のとおりです。

  1. 浴槽エプロンを取り外す
  2. 浴槽エプロンにカビが生えていたら漂白剤を吹き付けて5~10分浸け置く
  3. 水でよくすすぎ、浴室の外へ運んで乾かす
  4. バスタブと浴槽エプロンをはめ込むフチ部分(セキ)に漂白剤を吹き付ける
  5. 5~10分程度浸け置き、水で洗い流す
  6. カビが取れるまで4と5を繰り返す
  7. 換気を行って、バスタブをしっかりと乾かす
  8. 浴槽用の洗剤とスポンジでバスタブを洗浄する

カビは空気の流れに乗せて、胞子を飛ばす性質があります。洗った後の場所に胞子が付着していると、すぐにカビが発生してしまう可能性が高いため、浴室のすべての場所でカビ取りが完了したら、最後に「くん煙剤」を使用して防カビ対策を行っておきましょう。

市販のおすすめカビ取りグッズ

ここからは市販のカビ取りグッズを紹介しますので、これからカビ取りをしようと考えている人は以下の内容を参考にして、効果的に掃除を行いましょう。

スプレータイプ「カビキラー」

ジョンソン カビキラー|Amazon
ジョンソン カビキラー|Amazon

スプレータイプのカビキラーは、最もオーソドックスなカビ取り用の洗剤です。スプレータイプなので広範囲に吹きかけられる他、泡状で出てくるため長時間密着するという特性を持っており、普段のお風呂掃除と併用するだけでカビ取りも行えます。

何よりも手軽さに優れているため、忙しくてお風呂掃除があまりできない人や、面倒くさがりな人にもおすすめのカビ取りグッズです。

さらに電動のものもあるため、手動だと手が疲れてしまう人には電動タイプのものをおすすめします。

ジェルタイプ「カビトルデス PRO」

UYEKI カビトルデス PRO|Amazon
UYEKI カビトルデス PRO|Amazon

ジェルタイプのカビ取り剤の中でも、高い密着性を実現しているのが「カビトルデス PRO」です。天井付近の壁でも垂れないため、頑固なカビでも除去できます。

またジェルが赤色で、どの部分につけたかがひと目で分かるため、掃除中はどこに塗ったかの目印になる他、洗い流すときには流し忘れを防げます。

カビ取り剤特有のツンとした臭いもなく、使用してから約1カ月間効果が持続するため、コストパフォーマンスが非常に高いです。

煙剤タイプ「おふろの防カビくん煙剤」

ライオン おふろの防カビくん煙剤|Amazon
ライオン おふろの防カビくん煙剤|Amazon

「おふろの防カビくん煙剤」は煙タイプのカビ取り剤です。大さじ一杯の水を入れるだけで防カビ成分を含んだ煙が噴霧され、浴室全体のカビ取りを行えるため、スプレータイプやジェルタイプ以上に手軽にカビ取りできます。

また、「おふろの防カビくん煙剤」に含まれる防カビ成分は、既に発生したカビを除去する効果があるだけでなく、新しくカビが生えることを予防する効果もあるため、定期的に使っていれば、手間のかかるカビ取り掃除から解放されるでしょう。

酸素系漂白剤「オキシクリーン」

オキシクリーン|Amazon
オキシクリーン|Amazon

 「オキシクリーン」は、無香料の酸素系漂白剤です。塩素系漂白剤特有のツンとしたニオイがないので、ニオイに敏感な方をはじめ、小さな子どもやペットがいる家庭でも使いやすいといわれています。

漂白と消臭が同時にできる優れものですが、効果は穏やかです優しい作用の漂白剤に分類されるので、手荒れしやすい方にも使いやすいのが特徴ですが、頑固な黒カビは取れにくいというデメリットもあります。

バイオ系の防カビ「パワーバイオ お風呂のカビきれい」

「パワーバイオ お風呂のカビきれい」は、珪藻土と微生物でできている防カビ剤です。科学物質ではなく、安全性と機能性が立証されたバイオが浴室全体を酵素でコーティングし、カビが生えにくい環境をつくり、臭いも抑えることができます。

お風呂の天井に貼るか、浴室乾燥のポールに吊り下げるだけで、誰でも簡単にカビやニオイを防ぐことが可能です。

ただし、一度設置すれば永遠に使い続けられるものではないため、約6ヶ月に1回は新しいものに交換しましょう。

カビ予防スプレー「GNカビ予防 浴室用スプレー」

掃除後の浴室にスプレーするだけでカビの発生を防いでくれる「GNカビ予防 浴室用スプレー」は、化粧品などにも使用されている安全な成分で作られています。水に流れにくく、しっかりと密着し60日間カビを防ぐ効果が持続するのが特徴です

スプレータイプのボトルなので、カウンター下のような手が届きにくい場所や広い面積の床などにも簡単に使えます。

カビの予防方法

ピカピカのお風呂の床

定期的な洗浄とカビ取りも大切ですが、カビの予防方法を知っておけばカビの発生を抑制できるため、カビ取りを行う手間を減らせます。

ここからは、自分の手で普段からできるカビ予防の方法と、天井のカビ対策方法を紹介します。

普段からできるカビ予防

普段からできる簡単なカビ予防方法はいくつかありますが、「お風呂上がりにお湯で流す」「換気扇をつけたり、窓を開けたりして換気する」などが簡単な予防方法です。

お湯の温度は50℃前後で洗い流すことで高い効果を発揮します。もしくは、冷水で浴室全体を冷やすことでもカビ予防効果を期待できるでしょう。

もし手間をかける余裕があるなら、乾燥したタオルやワイパーを使って水滴を除去しておけば、カビ予防効果をさらに高めることもできます。

天井のカビ対策

天井のカビ対策をするときは、カビ取りのときと同様にフロアワイパーを使用します。手順としては、フロアワイパーにキッチンペーパーを付けてアルコールを吹き付けた後、天井を拭き取るだけです。

アルコールは殺菌消毒作用がある他、水分を飛ばす効果も持っているため、カビをしっかりと予防できます。

また定期的に「くん煙剤」を使用すれば、洗面器や椅子、子ども用のおもちゃ、天井だけでなく手の届きにくいスペースのカビ予防も行えるでしょう。

どうしても落ちないときは浴室クリーニング

カビは長い期間放置していると深く根を張り、カビ取りをしても落ちなくなってしまいます。そんなときは、浴室クリーニングを業者に依頼するのがおすすめです。

浴室クリーニングのメリットと費用相場、業者の選び方についてみていきましょう。

浴室クリーニングのメリット

浴室クリーニングを依頼するメリットにはさまざまなものがありますが、最大のメリットは「掃除のプロが隅々まで掃除してくれる」ということでしょう。自力で掃除するのもよいですが、専門的な知識や経験が少ない分、専門の業者とは仕上がりが大きく異なります。

専門の業者に依頼すれば、浴室の材質や状況に合わせて最適な道具・洗剤を使ってくれるため、壁や床を傷めたり掃除し忘れたりすることを防止できるでしょう。

浴室クリーニングの相場

浴室クリーニングの料金は、「現在どの程度の汚れがあるか」「浴室がどの程度の広さか」など、さまざまな要因によって細かく変動しますが、一般的な料金相場は12,000~20,000円程度です。

換気扇や排水口の洗浄などをオプションメニューとしている業者もあるため、場合によっては30,000円を超えることもあります。

しかしながら安いことが魅力の業者に依頼すると、洗浄してもらえる箇所が思っている以上に少なく、後から自分で掃除することになる可能性も考えられるでしょう。そのため業者をどのように選ぶかが大切な工程となるのです。

業者の選び方

業者を選ぶ際には、価格だけでなく以下のポイントを意識して見極めましょう。

  • 業者のホームページが分かりやすく作られているか
  • 損害賠償保険に加入しているか
  • 電話やメールの対応が丁寧か
  • 自分の浴室に近い事例があるか

上記のポイントから読み取れる最も大きなことは「顧客目線で考えている業者かどうか」です。いくらホームページが作り込まれていても、電話やメールの対応がいまいちな場合はあまり期待できません。

さらに、「その業者がどのような実績を持っているか」についても確認をして、自分の理想に近い事例があるかを確認しておくことがおすすめです。

お風呂をきれいにしよう

浴室にできたカビは見た目が悪いだけでなく、身体にも害をおよぼす可能性が高いです。そのため、定期的なカビ取りは必ず行っておきましょう。

また、自力ではどうしてもカビが取れないときは、無理やり取ろうとするのではなく、専門の業者に浴室クリーニングを依頼することをおすすめします。

「ミツモア」を利用すれば、複数の業者から無料で見積もりを取れる他、個別に業者とやり取りを行い、相談することも可能なため、最適な業者がみつかりやすいです。

業者の絞り込みや下調べがなかなか進まないという人は、利用してみることをおすすめします。

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