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飲食店営業許可の基礎!必要書類・申請の流れ・行政書士費用は?

最終更新日: 2020年04月15日

飲食店営業許可の基礎知識

飲食店を始めるためには、飲食店営業許可証が必要です。

はたしてどこでどんな手続をすれば、飲食店営業許可を得ることができるのでしょうか。また飲食店開業に向けて店舗改装から始める場合、どの段階で飲食店営業許可申請をすればいいのでしょうか。

飲食店営業許可に関するあれこれをご紹介します。

飲食店営業許可を取るタイミング

新たに飲食店や喫茶店を営業しようとする場合には、食品衛生法に基づく飲食店営業許可が必要です。

店の内装がほぼ完成した段階で保健所による現地検査があり、この検査に合格すると数日後に飲食店営業許可証が交付されます。

開業間近で営業許可をとるためには、内装工事概要が決まった段階から保健所と事前協議を進める必要があります。

飲食店営業許可は保健所で

飲食店営業許可を取得するには、まず保健所での事前協議から始めます。

事前協議を始めるには、店舗の平面図が必要です。営業をしようとしている飲食店の厨房やトイレなどが許可基準に合致しているかを見てもらうためです。

既に工事を始めているから配置は動かせないと主張したところで、基準どおりに直さない限り飲食店営業許可は受けられません。

必ず工事に着手する前に事前協議にいきましょう。

飲食店営業許可の申請を行える人は?

飲食店営業許可申請は、飲食店を営業しようとしている人もしくは法人が申請者になります。

ただし食品衛生法第52条の取り決めにより、次の欠格事項がある人は許可を取得することができません。

  • 食品衛生法に違反して刑に処されてから2年を経過していない者
  • 飲食店営業許可を取り消されてから2年を経過していない者
  • 法人にあっては、役員の中に上記2項目に該当するものがいる場合

法律の文面は「許可を与えないことができる」となっていますが、事実上許可をしてもらえないと解していいでしょう。

このため法人の場合は役員の中にひとりでも過去2年間に違反をして処分された者がいれば許可されないことになります。

飲食店を営業するための許可の種類についてとその一覧

食品に関する許可と一口に言っても、取り扱い物、営業業態によってその種類は多岐にわたります。営業許可には法律によって規定されているものと条例によって規定されているものの二種類ありますが、ここでは前者のみを見ていきます。

なお食品に関する営業の許可取得を検討している方は条例も忘れずに確認するようにしましょう。

以下許可(法律)の一覧です。

業務形態 許可の種類
調理業
  • 飲食店営業
  • 喫茶店営業
製造業
  • 菓子製造業
  • あん類製造業
  • アイスクリーム類製造業
  • 乳製品製造業
  • 食肉製品製造業
  • 魚肉ねり製品製造業
  • 清涼飲料水製造業
  • 乳酸菌飲料製造業
  • 氷雪製造業
  • 食用油脂製造業
  • マーガリン又はシヨートニング製造業
  • みそ製造業
  • 醤油製造業
  • ソース類製造業
  • 酒類製造業
  • 豆腐製造業
  • 納豆製造業
  • めん類製造業
  • そうざい製造業
  • 缶詰又は瓶詰食品製造業
  • 添加物製造業
処理業
  • 乳処理業
  • 特別牛乳搾取処理業
  • 集乳業
  • 食肉処理業
  • 食品の冷凍又は冷蔵業
  • 食品の放射線照射業
販売業
  • 乳類販売業
  • 食肉販売業
  • 魚介類販売業
  • 魚介類せり売営業
  • 氷雪販売業

レストラン、居酒屋、食堂、カフェ、バーなどの食事や酒類を提供する店は「飲食店営業」になります。

似たような営業許可で「喫茶店営業」というものがありますが、こちらはアルコールや本格的な食事の提供ができません。そのためシンクの大きさが飲食店よりも小さめの基準になっています。

飲食店と同時にケーキ類のテイクアウトをやろうとするならば、合わせて「菓子製造業」の営業許可が必要ですし、うどんやそばの麺のテイクアウトをやる場合は「麺類製造業」の営業許可が必要です。また同様にソフトクリームのテイクアウトをするなら「アイスクリーム類製造業」の営業許可が必要です。

このように、飲食店の他になにか他の営業形態を取り込もうとする場合は、飲食店営業許可以外に営業許可が必要になります。

また営業許可の種類ではありませんが、バー、居酒屋、スナックのように食事よりも酒類の提供がメインの業態の店で深夜0時以降に営業をしようとする場合は、「深夜における酒類提供飲食店営業開始届」の提出が義務づけられています。この担当は所轄の警察署で、担当が保健所の上記の許可とは異なっていることに注意しましょう。

飲食店営業許可を取るための要件

飲食店 許可
作る前に事前相談!

飲食店営業許可は申請さえすれば簡単に取れるというものではなく、厨房やトイレなど設備の仕様が基準に合致しなければいけません。また人的資格にも要件があります。

はたしてどういう要件を整えれば飲食店営業許可を取ることができるのでしょうか。

食品衛生責任者が必要

飲食店営業許可を取得するためには、食品衛生責任者を必ず配置してください

栄養士や調理師の資格のある人は食品衛生責任者になることができますが、それらの資格がない人は食品衛生責任者講習を受講する必要があります。

地方によっては講習会の開催がまばらなところもありますから、なるべく早い段階で受講を申し込んでおきましょう。

許可時に間に合わなければ、誓約書の提出で許可を得ることができますが、申請から3カ月以内に食品衛生責任者を配属させて届出をしないと、許可が取り消されることがあります。食品衛生責任者については、飲食店の構想段階から対応を検討しておきましょう。

客室から区切られた厨房を設けること

厨房はカウンターやスウィングドアなどで仕切られた区画が必要です。

また厨房の床の仕上げは、タイル・コンクリートなどの排水性のよいものでなければなりません。

流し台は2槽で1槽の内径は45㎝(幅)×36㎝(奥行)×18㎝(深さ)以上が基準です(東京都の基準)。

その他従業員の専用手洗い設備を設置すること厨房とは離れた清潔な場所に更衣室を設けることなどが定められています。

便所を設けること

飲食店には客が使用する便所を設けなくてはいけません。配置は厨房に影響のない場所とし、専用の手洗い設備の設置が必要です。

工事着手前に相談に行く

飲食店営業許可に際して、保健所は正式な図面がない段階でも事前協議をしてくれます。

厨房や客用便所などの配置について基本的な考えを押さえておかないと、正式に図面を書いて、設備配管をした後で基準に合わないことが判明したら、取り返しのつかないことになります。

また保健所ごとに重視するポイントが異なったり、独自のルールが設けられていたりする場合があり、それらを事前に確認しておくことがポイントです。

必ず構想段階にスケッチでもいいので平面図を書いて保健所に相談にいきましょう。

飲食店営業許可に必要な書類・図面

飲食店 許可
様々な決まりがある

飲食店営業許可の申請に際しては、各種書類や図面を揃える必要があります。どのような書類や図面が必要なのかみていきましょう。

飲食店営業許可申請書の内容

営業許可申請書を管轄の都道府県・政令市等のホームページからダウンロードしましょう。

各欄の書き方は以下のとおりです。

申請書の名称は「営業許可申請書」もしくは「食品営業許可申請書」となっています。

記入欄 記入事項に関する説明
住所・氏名 (個人)住民票に記載されているとおりに丁、番、号も略さずに正式な住所を記入します

(法人)履歴事項全部証明に記載のとおりに記入します

生年月日 個人申請の場合にのみ記入します (保健所によっては法人の場合も代表者の生年月日を記入するように指示されることがあります)
営業所の所在地 営業する店舗の正式な所在地を記入します
営業所の名称等 屋号を記入します (この段階までにしっかり店の名称を決めておきましょう)
営業設備の大要 別紙で図面などを添付しますから、ここでは「別紙のとおり」と記入します
許可番号許可年月日 継続用の欄なので、新規の場合はここには記入しません
営業の種類 取得する許可の名称を記入します(ここでは「飲食店営業」と記入します)
申請者の欠格事項 該当しない場合「なし」と記入します
食品衛生責任者 食品衛生責任者の氏名を記入します
資格 食品衛生責任者講習修了証など資格証に記載されている番号を記入します

営業設備の大要

飲食店営業許可書の様式をダウンロードすると「営業設備の大要」という様式が同時に出てきます。

これは調理室や便所の仕様を記入するもので、ほぼ選択肢の中から選ぶ方式になっていますので、あまり悩むことはないでしょう。

裏面は図面(平面図と付近見取図)を記入することになっており、直接これに書く場合はボールペンを使用します。

しかし別紙での申請も認められていますので、別紙に書き込んだ方が手直しもしやすく、いいでしょう。

なお付近見取図とは店舗周辺の案内図のことです。市販の地図を使ってもいいのですが、著作権法違反にならないよう複写許諾シールを貼ってください。

食品衛生責任者の資格を証する書類の写し

食品衛生責任者は店舗ごとに必ず専任の人を配属しなくてはいけません。

食品衛生責任者の講習修了者の他、栄養士、調理師製菓衛生師などの資格のある人も有資格者となります。

それぞれ該当する資格証の写しを添付し、未定の場合は、前述の誓約書を添付します。

水質検査証の写し

直結式の水道ではなく、ビルなどの高架水槽を使っている場合は、水質検査証の写しを添付する必要があります。

ビルの管理会社や家主から入手しましょう。

これは毎年の検査が義務づけられているものなので、1年以内の検査証の写しを添付しましょう。

申請から許可までの流れ

飲食店 許可
具体的な許可までの流れ

飲食店営業許可書を保健所に申請したら、許可までいよいよ大詰めです。

申請から許可までどのような流れになるのかみていきましょう。

申請手数料はいくら?

飲食店営業許可申請にかかる手数料は各行政機関で定めているので、申請にかかる費用はそれぞれに異なっています。

また前で示した許可ごとに手数料も異なっているため、営業に際して複数の許可を取得する場合は注意が必要です。

目安として東京都新宿区と大阪市を例として下記に示します。実際の申請の際は直接申請先にお尋ねください。

地域 許可 手数料(新規) 手数料(更新)
東京都新宿区 飲食店営業許可 18,300円 8,900円
大阪府大阪市 飲食店営業許可 16,000円 12,800円
参考:新宿区 営業許可業種と手数料一覧
参考:大阪市 食品衛生関係の申請手数料

保健所の現地検査

飲食店営業許可書を申請したら、その際に保健所の担当者と現地検査の日を決定します。

設備回りが検査対象ですから、しっかり工事工程を睨みながら現地調査日を決定する必要があります。

実際に水やお湯を出したり排水の確認もしますので、配管がきちんとつながっていることが肝心です。

客室の仕上がりが間に合わない

保健所の検査対象は厨房と便所ですから、客室は内装が未完ででも検査はしてもらえます。

工事が押してきたら設備回りを優先して工事を進めましょう。

また申請の際に不足書類を指摘されていたら、この現地検査のタイミングで提出します。

営業許可証の受取り

現地検査で特に問題がなければ、数日後に営業許可証が交付されます。認印を持参して受取りにいきましょう。

交付された許可証は店内の見やすいところに掲示しておきます。

スムーズにいけば、営業許可証の取得に必要な期間は10~12日です。

営業許可の有効期限

取得した営業許可にはもちろん有効期限があり、その期間は許可取得時の状況によって変わります。法律によって有効期間は5年以上と定められていますが、5~8年が多いようです。

食品衛生法第52条第3項 都道府県知事は、第一項の許可に五年を下らない有効期間その他の必要な条件を付けることができる。

この有効期限が切れるともちろん営業行為はできませんので、その一か月前から更新の準備をしましょう。

飲食店営業許可申請は行政書士に依頼できる

飲食店 許可
許認可は行政書士にお任せ

飲食店営業許可申請を自分でしようと思っていたけど、いざ手がけてみると煩雑で戸惑った場合、あるいは店舗改装の打ち合わせで手一杯になってとても申請書を作成する余裕がないと気づいた場合には、いったい誰に申請代理を頼めばいいのでしょうか。

報酬を得て官公署へ提出する書類を作成できるのは、法の定めにより行政書士のみとされています。

たとえば店舗の平面図を書いてくれた建築士に飲食店営業許可の申請代理を頼んでも、法律上できません。

建築士が官公署で手続ができるのは、建築確認申請などの建築に関することのみであって、営業許可に関する手続はできないのです。

このため飲食店営業許可の代理申請や書類作成を依頼できるのは行政書士しかありません。

飲食店営業許可申請で行政書士が代理できる範囲

それでは営業許可申請を行政書士に依頼した場合、どこまでの業務をお願いできるのでしょうか。

行政書士ができる業務

飲食店営業許可においては、概ね以下のような業務に分類できます。

  1. 許可申請書の記入
  2. 営業設備の大要記入
  3. 申請用図面の作成
  4. 保健所との事前協議
  5. 許可申請所の提出
  6. 保健所の現地調査立会い
  7. 営業許可証の受領

基本的にはこのどの項目も行政書士が行える業務です。

依頼主の意向にもよりますが、許可申請書の記入から許可証の受領までを一貫して行政書士に依頼した方が、保健所とのつながりも密になり、業務がスムーズに運ぶと考えられます。

他の業務との連携

行政書士に依頼するメリットは他にもあります。

それは飲食店営業許可申請に関しては、多くの場合他の申請手続も伴うからです。他にどんな申請が想定できるのかみていきましょう。

  1. 道路占用許可……建物に取り付けた看板や庇形状の日よけが道路に突出する場合
  2. 道路使用許可……上記の他、宣伝ビラを街頭で配る場合
  3. 防火対象物使用開始届……消防署への届出
  4. 用途変更の確認申請……改装前が飲食店以外の用途で面積が100㎡を超える場合
  5. 第一種動物取扱業の登録……猫カフェ、ドッグカフェなどの営業スタイルにする場合
  6. 菓子製造業営業許可……ケーキ類のテイクアウトを行う場合
  7. 深夜における酒類提供飲食店営業開始届……バー、居酒屋、スナック等で深夜0時以降に営業をする場合
  8. バリアフリー条例……規制の厳しい自治体において一定規模の面積を有する場合

これらの申請手続も合わせて行政書士に依頼することができます。

飲食店営業許可申請を行政書士に頼むタイミング

飲食店 許可
いつ依頼を出せば良い?

飲食店営業許可申請手続を行政書士に依頼する場合、どのタイミングで頼めばいいのでしょうか。

工事に着手する前がいいのか、それとも許可申請直前でもいいのか迷うところです。

お店が決まったらすぐに頼む

飲食店をやる目的で店を探していて理想の物件が見つかったのなら、その段階ですぐに行政書士に依頼するのがベストです。

お店が決まればただちに内装や店の配置を決めていきますが、この際に飲食店営業許可の基準を無視して進めて、基準に適合しない流し台や食器棚を設置すると取り返しのつかないことになります。

基準に合わない限りどんなに頑張っても飲食店営業許可は取得できません。

そのため店の内装や配置を決める段階から飲食店営業許可申請手続に精通した行政書士に参加してもらった方が、作業の手戻りが少なくてすみます。

飲食店営業許可を行政書士に依頼したときの費用は?

飲食店 許可
費用を知って検討しよう

行政書士に飲食店営業許可を依頼した際の費用はどれくらいかかるのでしょうか。全国の平均値や実勢価格などについてみていきましょう。

報酬額は全国共通ではないのか?

同一報酬を定めると独占禁止法に抵触するおそれがあるので、それぞれの行政書士事務所で自由に報酬額を定めています。

全国の行政書士の平均報酬額は?

報酬については、日本行政書士連合会が5年に一度全国の行政書士にアンケート調査をしています。

最新調査である平成28年1月のデータによると、飲食店営業許可申請の報酬額の平均値は43,220円という結果が出てします。

また最も集中したの報酬額帯は2万~4万円でした。

依頼内容 報酬額の最も多かった価格帯 平均報酬額
飲食店営業許可申請 2万円~4万円未満 43,220 円
深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出 5万円~7.5万円未満 87,188 円
参考:全国行政書士連合会 報酬額の統計 平成27年度報酬額統計調査の結果

また、行政書士事務所によっては、図面作成を別途料金としているところもあります。報酬額確認の際には、図面作成が含まれた報酬額であることを確認してください。

どうすれば報酬額が分かるの?

行政書士の報酬額は、事務所に掲示することが義務づけられています。

またホームページを公開しているほとんどの行政書士事務所が報酬額も公開していますから、容易に調べることができます。

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ここまで飲食店営業許可申請について、いろいろお話をしてきましたが、いかがだったでしょうか。

飲食店営業許可の申請手続が煩雑だと感じられた方は、手続の専門家である行政書士に依頼されてはいかがでしょうか。

ミツモアではあなたにびったりのプロを見つけるサービスを提供しています。たとえばミツモアでは飲食店営業許可申請に詳しい全国の行政書士が多数登録しています。

行政書士をお探しの際には、ぜひミツモアにお尋ねください。あなたの希望に沿った申請手続をしてくれる行政書士がきっとみつかることでしょう。

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