「エアコンのパテが取れちゃったんだけど放っておいていいのかな?」「交換が必要ならどうやって交換すればいいんだろう」とお悩みの方もいるのではないでしょうか?


エアコンの配管用のパテには、外気の漏れを防ぐなど重要な役割があります。そのため劣化したまま放っておくと、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。
この記事では、エアコンパテの寿命や交換方法などについて解説します。修理が必要な劣化状況なども解説しているので、修理が必要か悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
エアコンパテの選び方
エアコンの配管と壁の隙間を埋めるパテは、ホームセンターや100円ショップ・通販などで購入できます。
エアコン用のパテを選ぶ際、商品を選ぶ基準は以下の通りです。
- 「エアコン用パテ」「エアコン配管用パテ」と記載されているもの
- 全天候型タイプであるもの
- 壁の色に合ったもの
パテは用途によっていくつか種類があります。エアコンの配管に使用する場合は「エアコン用」と書かれたものを選ぶのがわかりやすいでしょう。エアコン用パテは、柔らかくて形状を自由に変えられる特徴があります。
また、室内・室外ともにパテを使用するため、雨や雪などでも劣化しづらい「全天候型タイプ」を選ぶと確実です。
最低限上記の2つの条件のパテであれば隙間を埋める役目を果たせます。そのうえで壁に馴染みやすい色のパテを選ぶと良いでしょう。
おすすめのエアコンパテ3選
おすすめのエアコン用パテを3つご紹介します。
①オーム電機 エアコン配管用パテ (白/200g) 00-9203 DZ-ECP2/W
150円以下で購入できるリーズナブルなパテです。
口コミでは「適度な硬さのため簡単に作業ができる」といった利便性の良さが挙げられています。
② 因幡電工 エアコン用シールパテ 200g ホワイト AP-200-W
紹介する中で1番安価な商品です。適度な粘着性があり、初心者でも簡単にパテの交換が可能です。
③ セメダイン 不乾性充てん材 すきまパテ 灰 200g HC-134
すきまパテはエアコンの配管穴をはじめ、様々な隙間を埋められます。
コンクリート壁やモルタル・しっくい・木・金属にも使用可能です。
色は白色と灰色があり、壁の色に合わせて購入できます。
エアコンのパテを自分で交換する方法
エアコン関係の作業は電気工事士の資格がなければできない作業も多いですが、パテの交換だけならご自身で行うことは可能です。
パテを交換する前の準備に必要なものは以下の通りです。
- パテ(エアコン用パテ 200g/個)×1~2個
- ポリエチレン手袋
- 雑巾
- 脚立(エアコンの配管が高いところにある場合)
- 新聞紙(床を汚さないため)
- ごみ袋
配管の穴が一般的な大きさ(直径635mm)であれば、エアコン用パテは200gほどで足りるでしょう。ただし、直径が大きい場合や壁と配管のサイズに大きな差がある場合などで、パテが足りなくなる可能性もあります。念のためパテは複数購入しておいた方が安心です。
次にパテを交換する手順は下記の通りです。
- 床に新聞紙を敷き、手袋をはめる
- 古いパテを外す
- 用意したパテをこねる
- パテを指2本分サイズの棒状にし配管と壁穴の隙間を埋めていく
- パテが固まるまで待つ
- 必要に応じて壁のエアコンパテを隠す
それぞれ解説していきます。
手順① 床に新聞紙を敷き、手袋をはめる
まずは作業を行う前に床や手を汚さないよう、いらない新聞紙やポリ手袋を準備してください。配管が高い場所にある場合は、脚立も用意すると良いでしょう。
これらの準備なしでも作業自体は可能です。ですが、パテや配管周りのほこりなどで周辺が汚れやすくなるので、事前に対策しておくと安心です。
手順② 古いパテを剥がし、ほこりや汚れを取り除く

古いパテの端に指をかけて、丁寧に剥がしましょう。急いで剥がすと誤って配管を傷付けたり、壁紙が剥がれたりする可能性があります。
エアコンパテを剥がすコツ
- 剥がすときはゆっくり行う
- 壁に残ったパテもきれいに取りきる
- どうしても取れないパテはヘラでこそぎ落とす
壁にパテが残ってしまった場合は雑巾などできれいに拭き取ってください。またホコリやゴミなどの付着物がある場合もきれいにふき取ってください。
汚れが壁に付いたままだと、パテをうまく貼れず、配管との間に隙間ができる可能性があります。
手順③ 用意したパテをこねて柔らかくする
パテを袋から出し、柔らかくなるまでこねましょう。パテを柔らかくすることで、壁と配管の隙間を埋めやすくなります。
エアコンパテをこねるときのコツ
- よく手を洗った清潔な手でこねる
- 手でパテを温めて柔らかくしてからこねる
- ゆっくり力を込めてこねる
なお、新しいパテはほこりやゴミなどで汚さないように使用しましょう。汚れた手でパテをこねると、汚れが混ざり見栄えが悪くなるだけではなく付着しづらくなってしまう可能性もあります。
手順④ パテを指2本分サイズの棒状にし配管と壁穴の隙間を埋めていく
柔らかくなったパテを指2本分くらいの太さの棒状にして、配管部分に付けましょう。配管の穴に沿ってパテを付け、指で隙間を埋めるように広げていきます。
パテで隙間を埋めるには、2回~3回に分けて作業しましょう。1回目~2回目はしっかりと隙間を埋めて配管を固定し、仕上げに細長い半月状に広げたパテで最初のパテを覆い隠すと凹凸が少なく見た目もきれいに仕上がります。
なお、パテは放っておくとどんどん乾いていき、硬くなっていきます。硬くなったパテは修正が難しいため、スムーズに作業を進められるようにしておくことが大切です。
⑤パテが固まるまで待つ
パテの形を整えた後は、触らずにしばらく置いておきましょう。
パテの放置時間記載がないことが多く、一概には断言できません。ですが、数時間を置いた後に触れてみて、押し返すような弾力のある状態になれば大丈夫です。
エアコン配管用パテは先述の通り、乾燥後も硬くならない特徴があります。判断しづらい場合は、念のため丸1日ほど触らずに放置してから触って確認すると良いでしょう。
⑥必要に応じて壁のエアコンパテを隠す
作業自体は⑤までで完了ですが、見た目が気になる場合は必要に応じて壁のエアコンパテを隠すとより部屋になじみやすくなります。
エアコンパテを隠す方法は大きく分けて2種類です。
- 化粧カバーを使う方法
- インテリアやDIYなどで装飾する方法
配管隠しに特化した化粧カバーを使用すると、パテや配管が見えなくなって部屋がよりすっきりして見えます。ただし、配管の状態によって必要な長さや使用できるケースなども異なるのでサイズをしっかり確認したうえで購入すると良いでしょう。
また、化粧カバーの取り付けに失敗すると見た目がさらに悪くなる可能性もあるため、心配な方は業者に依頼するのが確実です。
化粧カバーの設置が難しい場合は、100円ショップやインテリアショップなどで購入できるフェイクグリーン(造花)や布などでパテや配管を隠すのも手です。工夫次第でおしゃれに見せられるので、部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。
劣化したエアコンのパテを直さないと起こるトラブルの例
劣化したパテを直さないと、下記のトラブルに繋がる可能性があります。
それぞれ解説します。
① 室内に雨水が入る
崩れてしまったパテと壁の隙間から雨水が侵入し、室内が水浸しになる可能性があります。室内が濡れることで、カビの発生や構造物の劣化に繋がるため注意が必要です。
② 外気が室内に入る
外気が室内に入るとエアコンの効きが悪くなります。特に秋や冬場といった寒い時期だと、室内の暖かい空気が外に抜けていくためより寒さを感じやすくなります。
③ 虫や鳥・ネズミなどが室内に侵入する
家の外にいる虫や鳥・ネズミ・コウモリといった小動物が室内に侵入し、配管の隙間に住み着く可能性があります。
巣を作ったりフンを落としたりするケースもあり、衛生的・精神的にも悪影響を及ぼします。
特に注意が必要なのはネズミです。ネズミにはコンセントやガス管に噛み付き破損させ、火災に発展する可能性もあるため注意が必要です。
パテが崩れていると、生活に支障をきたす原因になりかねません。劣化していると判断したらすぐに直しましょう。
エアコンパテ交換をDIY・業者に依頼した場合の比較
パテを直す方法は以下の通りです。
それぞれのメリットやデメリット・費用相場を解説します。
① 自分で直す(パテ埋めをする)場合
自分でパテを直すメリットやデメリット・費用相場は以下の通りです。
メリット | 業者に依頼するより費用を抑えられる |
デメリット |
|
費用相場 | 100円前後(パテ代200g/個を想定) |
ご自身でパテの交換を行うと、業者に依頼するよりも大幅に費用を抑えられます。費用はパテ代だけなので、100円前後で取り替えが可能です。(※脚立や手袋などがない場合は、別途費用がかかります。)
ですがエアコンの配管は高い位置にある場合が多いため、脚立から落ちてしまう危険があります。高所での作業が苦手な方は、業者へ依頼することを検討すると良いでしょう。
② 業者に依頼する場合
業者に依頼するメリットやデメリット・費用相場は以下の通りです。
メリット |
|
デメリット | 費用がかかる |
費用相場 | 6,000円程度 ※業者によって4,000円~1万円と値段に幅がある |
業者に依頼すれば手間をかけることなくパテの取り替えが可能です。
プロによる取り替えのため、スムーズにパテを新しいものに交換してくれます。高所での作業を自分の代わりに行ってくれるので、安全である点もメリットです。
ですが出張費や人件費などがある分、費用は高くなります。予算に余裕があれば依頼を検討してみると良いでしょう。
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