大きな台風が発生すると、自宅の窓ガラスが割れないか心配になっている人もいることでしょう。この記事では一般家庭でよく使われているペアガラスの耐久性や、直前でもできるペアガラスの台風対策について解説します。
最終更新日: 2022年12月06日
ペアガラスは暴風に耐えられる？
台風などの強い風にペアガラスは耐えられるのでしょうか。台風で窓ガラスが割れる原因と、ペアガラスの耐久性を解説します。
台風で窓ガラスが割れる理由
台風で窓ガラスが割れる原因の多くは、風そのものではありません。風による飛来物が窓に当たることです。
風速20m/s以上の「非常に強い風」が発生すると、ものが風に飛ばされやすくなります。窓ガラスが割れると破片が屋内に飛び散るため、特に注意が必要です。
さらに風速が30m/sを超えると、家屋の外装材も飛ばされはじめます。台風の暴風域付近では約17m/sの風が吹くこともあるので、台風が直撃するときは飛来物を警戒したほうがよいといえます。
ペアガラスは衝撃に強くない
ペアガラスは衝撃に強いわけではありません。なぜならペアガラスは、板ガラスと呼ばれるいわゆる「普通のガラス」を2枚並べているだけだからです。
ペアガラスの役割は断熱や遮熱です。ガラスはもともと熱を通しやすい素材のため、2枚にすることで断熱効果を高めています。
ペアガラスとよく混同されるもので「合わせガラス」がありますが、合わせガラスは衝撃に強い点が特徴です。合わせガラスは、2枚のガラスの間に衝撃を和らげる樹脂などが入っているため台風対策には合わせガラスのほうが向いています。
直前でもできるペアガラスの台風対策
台風からペアガラスを守るには、雨戸を下ろすのが一番です。しかし雨戸がない場合は、次の対策を取るとよいでしょう。
窓に鍵をかける
まずは窓の鍵をしっかりとかけましょう。鍵をかけることで気密性や耐風圧性能を最大限にまで引き出せます。また強風で窓が開いてしまうことも防げます。
雨戸がない場合は、飛ばされるおそれがあるため網戸を外しておきましょう。
また庭やベランダに置いてあるもので、飛ばされるおそれがあるものは家の中に入れてください。万一窓ガラスが割れたときのために、窓には近づかないことも大切です。
飛散防止フィルムでガードする
飛散防止フィルムは、ガラスの飛散を防ぐためのフィルムです。ガラスの飛び散りを防ぐことが目的のため、ガラス自体が決して割れないわけではありません。
限界点を超えて圧力がかかると、窓ガラスは一気に粉砕してしまいます。しかし仮に窓ガラスが割れてしまっても、フィルムを貼っておけば破片を踏んでケガをするといった二次災害を防げるでしょう。
養生テープを貼る
飛散防止フィルムを用意できない場合は、養生テープを貼ることが次善の策になります。養生テープはまず米の字に貼り、次に窓枠を縁取るように貼りましょう。
養生テープは飛散防止フィルムと同様に、窓ガラス自体を強化するものではありません。さらに養生テープを貼った場合、窓ガラスの破片が大きくなり、それが原因でケガをする可能性があります。
そのため厚手のカーテンを閉めるなどの対策を併せることで、より安全性を高められることでしょう。
ダンボールで覆う
ダンボールで窓を覆う方法も有効な対策のひとつです。まずダンボールを窓の枠にあうように切り取ります。次にダンボールを窓枠にあわせてガムテープで貼り付けます。
このときダンボールを隙間なく貼ることが大切です。またダンボール同士が重なる部分もテープで止めることで、よりガラスの飛散を防げます。
なおベニヤ板やアクリル板を持っている場合は、板を窓の外側に取り付けて、ダンボールは内側に貼り付けるとより効果的です。
余裕があれば窓のリフォームを検討しよう
前項までで解説した対策はあくまで一時的なものです。被害を最小限に抑えるためには、窓のリフォームを検討しましょう。
雨戸・シャッターを取り付ける
窓ガラスの破損や飛散を防ぐなら、雨戸やシャッターを取り付けるのがもっとも有効です。雨戸やシャッターを取り付けていれば、飛来物から窓ガラスを守ってくれます。
雨戸の後付け工事を依頼するなら、複数業者から相見積もりを取るのがおすすめです。複数の業者の見積もりを比較することで、適正な価格や工事内容の業者を選びやすくなります。
相見積もりを取るなら、ミツモアがおすすめです。ミツモアは複数の質問に答えるだけで、最大5社の見積もりを取ってくれます。チャットで気軽に見積もりの詳細を聞いたり、日程調整をしたりできるため、ぜひミツモアを利用してみてください。
台風に強い窓ガラスに交換する
雨戸やシャッターの取り付けが難しい場合は、衝撃に強いガラスに交換するのがよいでしょう。交換する際は、合わせガラスがおすすめです。
合わせガラスは文字通り2枚のガラスを合わせたガラスです。ガラスとガラスの間に特殊な樹脂を入れることで、ガラスが割れても破片が飛び散らないようにしています。
簡単に貫通しない点は、防犯上のメリットでもあります。犯罪と災害による被害と両方防ぐことができるため、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。
雨戸のない家やマンションは早めの準備を
台風時に窓ガラスが割れる原因のほとんどは、飛来物が窓に直撃することです。一番の対策は雨戸を閉めることですが、難しい場合は飛散防止フィルムやクッションを貼り付けることでも対策ができます。
自宅に雨戸がない場合は早めに雨戸を取り付けたり、衝撃に強いガラスに交換したりして備えましょう。業者に工事を依頼するときは、ミツモアで相見積もりを取るとスムーズに工事業社の選定や日程の調整ができるので、ぜひ利用してみてください。
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