洗濯機から水が出ないと故障してしまったのではないかと不安になりますよね。しかし故障以外の理由で水が出ないこともあります。
本記事では8つの原因と9つの対処法を紹介し、洗濯機の不調を防ぐ方法についても解説しています。
快適に洗濯機を使い続けるために必要な知識を身につけましょう。
洗濯機から水が出ない8つの原因
洗濯から水が出ないときに考えられる原因は8つあります。
故障していなくても洗濯機から水が出ないことがあるので、水が出ない時に確認するべきポイントと水が出ない8つの原因をチェックしましょう。
洗濯機から水が出ない時に確認するポイント
洗濯機から水が出ないと、壊れてしまったのではと焦ってしまいますがまずは以下の2つを確認してください。
- 電源コードが挿さっているか
- エラーコードが表示されていないか
そもそもボタンやタッチ操作にも反応がない場合は、電源コードがコンセントから抜けていないかチェックしましょう。引越しの直後や大掃除をしたあとにコンセントに挿し忘れるケースが少なくありません。
電源が入っているにも関わらず水が出ないときは、エラーコードが表示されていないか確認しましょう。
エラーコードが表示されていたら、取扱説明書などでどのようなエラーを通知しているかチェックし、必要があれば修理等を依頼してください。
1.洗濯機のフタが開いたままになっている
洗濯機の故障ではない水が出ない理由の1つに、洗濯機のフタが開いたままになっていることが挙げられます。
家事をしながら同時並行で次にやるべき家事や、1日の予定について考えている人は少なくありません。
考え事をしながら洗濯の準備をしていると、洗剤を入れた後にフタを閉め忘れてしまうことがあります。
洗濯機から水が出ていないと気付いたとき、フタが開いているだけならばなんらかの故障である可能性は低いです。
2.洗濯機の給水栓が閉じている
洗濯機は大量の水を使う家電なので、設置場所のすぐ近くに給水用の蛇口があります。蛇口と洗濯機を給水ホースでつないであれば洗濯機は水を利用できます。給水栓が閉じたままになっていて水が出ないことがあります。
洗濯機の給水栓は頻繁に開いたり閉じたりするものではありません。多くの人は蛇口を開いたままにしておいて、いつでも洗濯ができるようにしています。
長期の旅行や大掃除をするときなど、なんらかの理由で給水栓を閉めたあと、開くのを忘れてしまうことがあります。給水栓が閉じている状態では洗濯機は水を利用できないため、洗濯機から水が出ることはありません。
3.給水フィルターが詰まっている
普段利用している水道水にはカルキなどの様々な不純物が含まれています。目に見えない小さなものから、肉眼で確認できるサイズのゴミまで様々です。給水フィルターは水の中に含まれる不純物を取り除く役割を持ちます。
洗濯機を使い続けると不純物がフィルターの目に詰まってしまうことがあります。すると水がスムーズに通り抜けられなくなり、給水量が減ってしまいます。すると水が出なかったり、出たとしても量が少なくなったりします。
4.緊急止水弁が作動している
緊急止水弁つきの給水ホースを使っている場合は、何らかの理由で止水弁が作動しているケースが考えられます。
緊急止水弁とは蛇口を閉めていない状態で給水ホースが外れたときに、自動的に水を止める役割のものです。止水弁が作動すると水が通らないようにブロックするので水が出なくなります。
再び水を出すには緊急止水弁のロックを解除しなければなりません。
5.水道管や給水ホースが凍結している
冬期は屋外温度が非常に低くなるため、水道管が凍結することがあります。屋外に洗濯機を設置している場合は給水ホースも凍結するリスクがあります。
水道管や排水ホースの内部で水が凍結するとスムーズに水が通らなくなってしまうため、洗濯機の洗い運転を使っても水が出なくなります。
6.給水経路が詰まっている
洗濯槽内へ給水するために使っている経路のどこかにつまりが発生している場合も、水が出なくなったり水の出が悪くなります。
給水ホースだけでなく洗濯機内部の経路もチェックしないといけないため、一見どこに不具合があるか分かりづらいことが多いです。
給水経路のどこかに異常があったり、給水が遅すぎたりすると機種によってはエラーコードが表示されるので、エラーコードが表示されていたらどのような対処が必要かを確認してください。
7.給水ホースが破損している
長期間同じ給水ホースを使っていると経年劣化して破損することがあります。
蛇口との接続部分は特に破損しやすい部分です。ホースを途中で無理に折れ曲がらせている場合は、曲がっている部分に強い負荷がかかってしまっているので、そこも破損しやすくなります。
給水ホースが破損してしまうと破損した部分から水漏れが発生します。破損の大きさによっては水が一切給水できないことも考えられます。
8.基板が壊れている
基板が壊れている場合、洗濯機の運転の一部または全てに支障が出てしまいます。
エラーコードが表示されるほか、運転時に異音がするなどの気になることがあれば基板や洗濯機本体の故障が疑われます。
洗濯機から水が出ないときの対処法
洗濯機から水が出ないときの対処法をご紹介します。
すぐにできるものから、自分で対処するのは難しいものもあるので対処法の詳細を確認してから実際に対処するか検討することをおすすめします。
1.フタを閉めて運転再開する
洗濯機のフタを閉め忘れていて運転が止まってしまったのであれば、フタを閉めてスタートボタンを押しましょう。洗濯機そのものが故障していなければ、問題なく運転が再開されるはずです。
もしフタを閉めても運転が再開できないのであれば、フタや外装フレームが歪んでしまい、フタが閉まったとセンサーが感知できていない可能性があります。タテ型洗濯機を使っていて、洗濯機を使っていないときは中に洗濯カゴを入れている人は要注意です。
もしフタや外装フレームが変形しているのであれば、該当するパーツの交換か買換えが必要です。修理業者やメーカーのサポートセンターに問い合わせてみましょう。
2.給水栓・元栓を開く
給水栓が閉まっていて水がでないときは給水栓を開きましょう。給水栓を平井て水が出るようになれば問題ありません。
しかし給水栓を開いても水が出ない場合は3つの原因が考えられます。
1つは水道の元栓が閉まっていることです。水道の元栓は屋外にあります。地面に「量水器」「水道メーター」「止水栓」などと書かれた四角いフタがあればその中に水道の元栓があります。
水道の元栓の位置や開閉するときの注意点などを詳しく知りたい方は関連記事もチェックしてください。
2つ目の原因は断水が起きていることです。周囲で水道管の工事を行っていたり、建物の水道設備の点検を行っていたりすると、一時的に水道が使えなくなります。
断水が起きている場合は洗濯機だけでなく、家のすべての蛇口から水が出なくなります。家中どこからも水が出ない時は断水を疑いましょう。
3つ目の原因は蛇口の中にある「コマパッキン」というパーツが固着してしまったことです。コマパッキンは自分でも交換できますが、スパナなどの工具が必要なので業者に交換を依頼した方が手間がかかりません。
3.給水フィルターの掃除をする
水中の不純物によって給水フィルターが詰まってしまうと、洗濯機からの水の出が悪くなってしまいます。給水フィルターの掃除をしてつまりを解消しましょう。
給水フィルターの掃除方法は以下の通りです。
- 水栓を閉じる
- 電源を入れて標準運転を開始する
- 1~2分で給水ホースから水が抜けるので電源を切る
- 本体側の給水ホースを取り外す
- 歯ブラシなどで給水フィルターのゴミを取る
- 給水ホースを取り付ける
- 水栓を開き試運転をする
機種やメーカーごとに給水ホースの位置やホースの水抜きの方法が異なる可能性があります。掃除を始める前に公式サイトQ&Aなどから最新の情報を確認してください。
4.緊急止水弁のロックを解除する
緊急止水弁とは、地震などの災害で給水ホースが外れてしまった時に水が出っぱなしにならないよう、水を止めるためのものです。
緊急止水弁の白い突起部分を押すとロックが解除できます。しかし水圧によって押し込めないケースもあります。そのような場合は以下の方法を試してください。
- 屋内の止水栓を閉める(見当たらない場合は屋外の元栓を閉める)
- 給水栓の蛇口を少し開いて水圧を下げる
- 緊急止水弁を押し込む
止水弁を押し込むときはタオルなどを巻くと押しやすくなります。
上記の方法を試しても緊急止水弁のロックを解除できない場合は水道修理業者に連絡しましょう。
5.水道管などを暖めて氷を溶かす
水道管が凍結して水が出ないのであれば、暖めて氷を解かす必要があります。
必要なものはタオルと50度程度の温度のぬるま湯です。
凍結している配管にタオルをかぶせて、ゆっくりとぬるま湯をかけます。これで氷が溶けるのでまた水が出るようになります。
熱湯をかけると配管破損の原因になるので絶対にやってはいけません。
また水道管が凍結しないよう対策することも大切です。凍結が予想される日は水を少し出したままにするなどの対策が有効です。
6.給水経路のつまりを解消する
洗濯機への給水に使う経路がつまっていると水の出が悪くなってしまいます。つまっている部分が特定できているのであれば、掃除をするなどしてつまりを解消しましょう。
排水不良によって給水がストップすることもあります。排水ホースを取り外して水を流し、中にゴミが詰まっていないかチェックしましょう。
排水口周辺を掃除することも排水不良を解消するうえで効果的です。
7.給水ホースを買い替える
給水ホースが劣化・破損しているのであればホースを買い換えて新しいものに付け替えましょう。
給水ホースは一定の耐久性能があるとはいえ、長く使っていくとどうしても劣化してしまいます。また設置状況によっては特定の部分のみ劣化が進んでしまい、破損してしまうこともあります。
ホースの買換えをするのであれば同時に設置状況の見直しをおすすめします。ホースを無理に曲げて設置していないかをチェックして、なるべく長く給水ホースを使えるようにしましょう。
8.修理業者に修理を依頼する
エラーコードが出ていたり、そもそも電源が入らなかったりするのであれば故障が疑われます。修理業者に依頼して洗濯機を修理してもらいましょう。
メーカー保証の期間内であればメーカーに修理を依頼することをおすすめします。無償で修理対応をしてもらえることが多く、サービスの質も高いです。
メーカー保証が切れているのであれば、民間の修理業者へ依頼するのがおすすめです。メーカー修理よりも安く修理できる傾向があります。
民間修理業者を探すときは相見積もりをとって比較することが大切です。料金面だけでなくサービスの充実具合もチェックして、納得の行く業者に修理依頼を出しましょう。
9.カビ臭さなどを感じたら洗濯槽クリーニングを依頼する
もし洗濯機から水が出ないことのほかにも、洗濯槽内のカビ臭さや乾燥運転に時間がかかるようになったなどの困りごとがあるのなら、洗濯機・洗濯槽クリーニングで症状が改善する可能性があります。
洗濯槽に生えてしまったカビは市販のカビ取りクリーナーなどでは対処できないことがほとんどです。洗濯機クリーニング業者に依頼し、パーツごとに分解してもらってカビを除去してもらいましょう。
洗濯機の不具合の予防策
洗濯機から水が出ないなどの不具合を予防する方法を4つご紹介します。
いずれも日ごろから簡単にできることなので、できることから実践していきましょう。
洗濯物を入れる量は洗濯槽の7~8割程度にする
洗濯機を回す回数をなるべく少なくしようとして、洗濯槽いっぱいに洗濯物を入れていませんか?効率よく洗濯するためには洗濯槽の7~8割程度に洗濯物を入れるようにしましょう。
洗濯物をめいっぱい入れてしまうと、水や洗剤が十分に行きわたらず洗い残しが発生してしまいます。
また衣類の重さによって各パーツの消耗スピードが速くなり、結果的に洗濯機の寿命を縮めることにも繋がるので注意してください。
衣類用洗剤や柔軟剤は規定を守って使う
洗濯物をもっときれいにしたい、もっといい匂いをつけたいと考えて洗剤や柔軟剤を規定量以上使う人もいますが、これにはデメリットしかありません。
洗剤が水に溶ける量には限界があるので、規定量以上を入れてもきれいになるどころかかえって汚れの原因になります。溶け残りの洗剤が洗濯槽内部に残ることでカビの栄養となり、カビが繁殖してしまいます。
柔軟剤も同様です。たくさん入れたことにより洗ったばかりの洗濯物の手触りがぬるぬるしてしまう、香り付きのものはにおいが強くなりすぎてしまいトラブルの原因になるなど、様々なデメリットがあります。
規定量を守って使うことで最大の効果を得られることを覚えておきましょう。
こまめにフィルターなどの手入れをする
洗濯機には給水フィルターや排水フィルターなど様々なフィルターがついています。ドラム式洗濯機であれば乾燥運転ができる機種が多いので、そのような製品には乾燥フィルターもあります。
フィルターは空気中または水中にある不純物を通さないために設置されるもので、使っていくうちにどうしても不純物によって目詰まりを起こします。
月に1度など期間を決めて、こまめに清掃をしておくとフィルターの目詰まりが起きにくくなります。
なお井戸水や地下水などは不純物が多いので、水道水と比べるとフィルターが詰まりやすいです。井戸水や地下水を使っているのであれば各種フィルターのチェックを習慣づけることをおすすめします。
カビ予防のため月に1度を目安に槽洗浄を行う
洗濯槽内のカビ対策の基本はカビを生やさないことです。1度カビが生えてしまうと、セルフケアでは除去しきれないためです。
洗濯槽内にカビを生やさないためには定期的な除菌が効果的です。特にタテ型洗濯機の場合は洗濯機内が濡れている時間が長いので、1ヶ月に1度を目安に塩素系漂白剤を使った槽洗浄をおすすめします。
定期的な槽洗浄を行っていてもカビ臭が気になるのなら、洗濯機・洗濯槽クリーニングを依頼しましょう。洗濯機をパーツごとに分解して洗浄するため、普段手が届かない部分までピカピカになります。
洗濯機の不具合はクリーニングで解消できることが多い
洗濯機の水が出ないなど、一見故障のように感じられる不具合は洗濯機クリーニングで解決できることも多いです。
普段の洗濯で溜まってしまった糸くずなどのゴミが原因で運転が阻害されていることは珍しくありません。
洗濯機クリーニングを依頼するのであれば相見積もりを取って、業者の比較検討をしましょう。安さだけでなくサービスが充実しているかもチェックするのが依頼後に後悔しないためのポイントです。
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