水道蛇口のパッキンはいつ交換する?
水道や蛇口から水漏れしているときは、パッキンの劣化が原因になっていることが多いでパッキンは消耗品で、長くても10年ほどで寿命と言われています。1か所水漏れしていたら他の箇所のパッキンも劣化している可能性があるので、まとめて交換しましょう。
パッキンはどれを選ぶべき?
パッキンを選ぶときは、サイズと種類に注意しなくてはいけません。家庭用蛇口であれば「呼び径13mm」というサイズがほとんどです。種類は様々なものがあるので、実際にパッキンを取り出して判断するか、品番とメーカーから割り出すという方法があります。
水道蛇口のパッキンがある位置と役割
蛇口や水道周辺から水漏れしているときは、「パッキン交換」で修理できる可能性があります。そもそもなぜパッキン交換で水漏れが直るのか、どの位置にパッキンがあるのか、といった基礎知識を確認しましょう。
そもそも水漏れ原因がパッキンかどうか怪しい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
パッキンのある位置
パッキンには様々な種類がありますが、いずれも蛇口はハンドル内部の「つなぎ目」に使われています。
あくまで一例ですが、単水栓とツーハンドル混合栓の一般的な構造をみていきましょう。
単水栓はおもに3か所にパッキンが使われていて、ハンドル下の「三角パッキン」とさらに奥にある「コマパッキン」、そして吐水パイプ(スパウト)とのつなぎ目にある「Uパッキン」です。
ツーハンドル混合栓の蛇口の構造は、一般的に以下のようになっています。
ハンドル部分の「三角パッキン」と「コマパッキン」は、単水栓と同じような構造になっています。吐水パイプ(スパウト)の接続部にある「Uパッキン」も単水栓と同じです。
混合水栓の場合は、壁から出ている2本の偏心管(クランク)とのつなぎ目にもパッキンが使われています。画像では「Uパッキン」としていますが専用の「平パッキン」などが使われていることが多いです。
パッキンが果たす役割とは?なぜ水漏れする?
水道は常に水を流しつづけていますが、蛇口のハンドルを閉めることで経路に栓をしています。
パッキンはゴムの弾力性を利用して、蛇口のパーツ同士の隙間に密着し、この栓をしっかり機能させるのが役割です。
逆にパッキンが密着せずに隙間があると水が少しずつ染み出てきてしまいます。
よくある水漏れトラブルは、ゴムが劣化してひび割れてしまい、その隙間から水が出てきてしまうというもの。
パッキンは蛇口が水を止めるために必要不可欠なのです。
水道に使われるパッキンの種類
水道周辺や蛇口内部で使われるパッキンには、形状・サイズなどによって非常にたくさんの種類があります。
ここではパッキンの形状ごとに、代表的な5つの種類を紹介。交換したいパッキンの形と一致するものを見つけて、同じサイズの新品を購入しましょう。
平パッキン
平パッキンは、側面が平らな形になっています。シンクや洗面台など台との接続部に使われたり、壁と偏心管(クランク)との接続部に使われたりするのが一派的です。
Oリング
「Oリング」は、アルファベットの「O」のように円形のパッキンです。フチも角がなく、丸くカーブしているのが特徴。シャワーヘッドの根本によく使われます。
三角パッキン
三角パッキンは、蛇口のハンドル内部にあります。画像のように側面が盛り上がった台形のような形で、断面が三角の形になるのが特徴。
「座金」というリング状の金属パーツと、セットで取り付けられています。
Uパッキン
Uパッキンは片面に溝がある形です。断面が「U」のようになるのが特徴。
ほかにも溝付きのパッキンがいくつかあり、溝の形によって「OVパッキン」「Xパッキン」などと別れています。
蛇口本体と吐水パイプ(スパウト)とのつなぎ目など、回転する部品の隙間に設置されます。
コマパッキン
蛇口のハンドル内部は、上から「三角パッキン→座金、スピンドル→水栓コマ(ケレップ)」と部品が組み合わさっています。
コマパッキンは最後の「水栓コマ(ケレップ)」に付属していて、水道の流れをせき止めるのが役割です。
蛇口のハンドル操作に合わせて上下に動き、水の通り道をふさいだり開けたりしています。
水道蛇口のパッキンを交換するための準備
パッキンを交換するときに準備するものは、蛇口を分解するための工具と新しい部品です。また作業の前には「止水栓」(または元栓)を閉めておく必要があります。
パッキン交換に必要な工具
パッキンを交換するためには、蛇口を分解する必要があります。分解に必要な道具は以下のとおりです。
- モンキーレンチ(または水栓レンチ)
- ピンセット
- マイナスドライバー、プラスドライバー 、六角レンチ
【モンキーレンチ・水栓レンチ】
蛇口の接続部にはナットが使われているので、締めたり緩めたりするためにモンキーレンチを使います。蛇口回りのスペースは狭いので、上画像のようなコンパクトなモンキーレンチを選びましょう。
水栓レンチは、蛇口の分解・取り外しに特化したレンチです。保護テープが付いた部分は自由に動かすことができるので、壁と近い場所のナットも軽い力で取り外すことができます。蛇口を傷つけにくいのもメリットです。
【ピンセット】
ハンドル内部の「水栓コマ(ケレップ)」やハイプ内部の「Uパッキン」を取り出すときには、ピンセットがあると便利です。指先だと取り出しにくいので用意しておきましょう。
【マイナスドライバー・プラスドライバー・六角レンチ】
単水栓だと必要ないケースが多いですが、混合水栓ではプラスドライバーを使ってハンドルを分解する必要があります。
またシングルレバータイプの蛇口だと、ハンドルを外すために六角レンチが必要なケースもあるので注意してください。
内部のコマパッキンも、ドライバーを使わないと取り外せない製品があるので注意しましょう。
マイナスドライバーは水道の止水栓(元栓)を閉めるために必要となるケースがあります。ハンドルで開け閉めするタイプは必要ありません。
止水栓を閉めておく
水道は常に水圧がかかっているので、止水栓を閉めてから作業しないと、蛇口から水がふき出してしまいます。止水栓・元栓の位置は画像のとおりです。
キッチンや洗面台の蛇口であれば、画像右上のように台の下に止水栓が設置されています。
浴室に多いサーモスタット混合水栓では、画像左上のように偏心管に止水栓があることも。この場合はマイナスドライバーで開閉します。
止水栓が硬くて回らない場合や止水栓が見当たらない場合は、屋外にある水道の元栓を閉めましょう。ほとんどの場合は水道メーターの近くにあります。
元栓を閉めているあいだは家中の水が使用できなくなります。水道パッキンの交換が終わったら、忘れずに開栓しましょう。
交換するパッキンと同じサイズのものを用意する
パッキンのサイズは一般的に、「呼び径13mm」と「呼び径20mm」の2種類があります。
家庭用の水道パッキンは一般的に呼び径13mmです。しかしまれに、呼び径20mmの場合もあります。
蛇口本体のメーカーが分かれば、蛇口の品番をもとにホームページなどで呼び径のサイズを調べてみましょう。
もしくはメジャーを使ってサイズを測ることもできます。蛇口の壁から出ているパイプの外径が16mmの場合は「呼び径13ミリ」、外径が19mmの場合は「呼び径20mm」のパッキンです。
パッキンはどこで手に入る?
水道パッキンはホームセンターまたはAmazonなどのショッピングサイトで購入できます。価格は100~500円程度です。
パッキンの種類とサイズがあっていれば、どのメーカーのパッキンでも使用できます。
ダイソーなどの大手100円ショップでも取り扱っていることがあります。100円ショップの水道パッキンも、十分使用できる品質です。
単水栓のパッキン交換方法
水か湯のいずれかだけが出る「単水栓」のパッキンを交換する方法を紹介します。
部品の名前がたくさん出てきますが、上画像の部品一覧を参考にしてみてください。
三角パッキン、コマパッキンの交換方法
吐水口からポタポタ水漏れするときや、ハンドル付け根から水が染みだしてくるときは、三角パッキンまたはコマパッキンが劣化している可能性があります。
三角パッキンとコマパッキンを交換するには、ハンドルを分解して内部部品を取り出す必要があります。
【三角パッキン、コマパッキンの交換手順】
- 止水栓を閉める
- ハンドル上部のカラービスをスパナで緩めて取り外す
- ハンドルの台座部分にあるナットをスパナで緩めて取り外す
- ハンドルを差しなおして左向き(反時計回り)に回転させてスピンドルを取り外す
- 蛇口の内部から水栓コマ(ケレップ)を取り出す
- 三角パッキン・コマパッキンを交換して逆順で取り付けていく
- 止水栓を開けて水を出し、水漏れしないか確認
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それぞれの手順について、もう少し詳しく解説します。
【1.止水栓を閉める】
蛇口の給水パイプについている止水栓を右回り(時計回り)にひねって、水道から水が流れないようにしておきます。
【2.ハンドル上部のカラービスをスパナで緩めて取り外す】
ハンドル上部にあるカラービスを外します。ネジタイプの場合はスパナを使って取り外しましょう。ネジタイプでなければ、ツメやマイナスドライバーを引っかけて持ち上げると外れます。
【3.ハンドルの台座部分にあるナットをスパナで緩めて取り外す】
ハンドル下にあるナットを緩めましょう。スパナを使って左回り(反時計回り)に回転させます。三角パッキンだけ交換する場合は、この時点で交換可能です。
【4.ハンドルを差しなおして左向き(反時計回り)に回転させてスピンドルを取り外す】
ハンドルが差さっていた部分の先端は、ギザギザになっていると思います。
ここにハンドルの穴をはめて、水を出すのと同じように左向き(反時計回り)に回転していくとスピンドルが外れます。
ある程度緩んだら手で持ち上げて取り外すことが可能です。
【5.蛇口の内部から水栓コマ(ケレップ)を取り出す】
水栓コマ(ケレップ)はスピンドルの下にあり、蛇口の内部に隠れています。ピンセットやペンチを使って取り出しましょう。
スピンドルと水栓コマが一体化している製品もあります。その場合はこの手順が必要ありません。
【6.三角パッキン・コマパッキンを交換して逆順で取り付けていく】
スピンドルと水栓コマを取り出したら、パッキンを新品と交換して元に戻しましょう。
まずは水栓コマを入れなおし、その上からスピンドルをはめて、ナットを右回り(時計回り)にひねって固定します。
その上からハンドルをかぶせ、カラービスを付けなおしましょう。接続が甘いと水漏れの原因になるので注意してください。
【7.止水栓を開けて水を出し、水漏れしないか確認】
単水栓が元どおりになったら、止水栓を開けます。少しのあいだ水を流し、水漏れ箇所がないか確認して作業完了です。
Uパッキンの交換方法
蛇口本体と吐水パイプ(スパウト)とのつなぎ目から水漏れしている場合は、Uパッキンを交換しましょう。
【Uパッキンの交換方法】
- 吐水パイプのつなぎ目にあるナットをスパナで緩める
- 蛇口本体側にUパッキンが付いているので、ピンセットやペンチで取り出して交換
- 吐水パイプをつなぎなおし、ナットを固定
- 少しのあいだ水を流し、水漏れしないか確認
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Uパッキンは分解作業がそこまで難しくないので、基本的にはナットの開け閉めだけで済みます。
Uパッキンを付ける向きは、溝がある方を蛇口本体側にするという点に注意してください。
シングルレバー混合栓のパッキン(カートリッジ)交換方法
シングルレバー混合水栓は、水やお湯の量を調整するレバーが1つだけついているタイプです。
シングルレバー混合水栓は単水栓と構造が違い、水漏れした際の対応も異なります。
バルブカートリッジの交換方法
シングルレバー混合水栓で、「吐水口からポタポタ水漏れ」「ハンドル下の金具の隙間から水漏れ」という2パターンの場合はバルブカートリッジの交換が必要です。
スピンドルや水栓コマの代わりに「バルブカートリッジ」という部品が使われていて、カートリッジにはOリングやUVパッキンがついています。
しかしカートリッジに問題がある場合は、カートリッジをまるごと新品と交換するのが一般的です。
バルブカートリッジはメーカーごとに仕様が違うため、購入の際は注意が必要です。蛇口と異なるメーカーのバルブカートリッジを購入しても、使用できません。
【バルブカートリッジの交換手順】
- 止水栓を閉める
- ハンドル下部にあるビスキャップを外し、六角レンチでビスを緩めて取り外す
- ハンドル下のカバー金具を取り外し、バルブカートリッジを交換
- 逆順で取り付け
- 止水栓を開けて水を流し、水漏れしないか確認
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バルブカートリッジの交換手順をもう少し詳しく解説していきます。
【1.止水栓を閉める】
単水栓と同じく、止水栓が開いたままで蛇口を取り外すと水がふき出してしまいます。止水栓を閉めて水道水が流れない状態にしましょう。
【2.ハンドル下部にあるビスキャップを外し、六角レンチでビスを緩めて取り外す】
レバーハンドルの下に丸いビスキャップが付いているので、ツメやマイナスドライバーを使って取り外します。下にあるビスはドライバーや六角レンチで開くようになっているので、緩めましょう。
ビスが外れたら、レバーハンドルを持ち上げて取り外すことができます。
【3.ハンドル下のカバー金具を取り外し、バルブカートリッジを交換】
ハンドルを取り外したら、その下にある外側のカバー金具を取り外します。そのまま持ち上げるか、軽くひねると取り外し可能です。
バルブカートリッジがそのまま取り外しできる製品もありますが、六角レンチで解除しないと取り外しできないタイプもあるので注意してください。
古いバルブカートリッジを新品と交換して、逆順で取り外します。スパウトパッキンも一緒に交換する場合は、次の「スパウトパッキンの交換方法」に進んでください。
【4.逆順で取り付け】
取り外した部品を元に戻します。ビスキャップや六角ネジなどの小さい部品が多いので、このときまで無くさないよう注意しましょう。
【5.止水栓を開けて水を流し、水漏れしないか確認】
ハンドルまで取り付けおわったら、再度止水栓を開けて水をながしてみてください。水漏れがなければ作業は完了です。
スパウトパッキンの交換方法
吐水パイプ(スパウト)の付け根や、台座の付け根あたりから水漏れしている場合は、「スパウトパッキン」という部品が劣化している可能性が高いです。
スパウトパッキンは上下2箇所ついています。2つとも交換して水漏れを解消しましょう。
【スパウトパッキンの交換手順】
- 「バルブカートリッジの交換方法」の手順3までを行う
- スパウトストッパーを外す
- スパウトを持ち上げて取り外す
- スパウトパッキンを2つとも交換して、逆順で取り付けていく
- 止水栓を開けて水を流し、水漏れしないか確認
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バルブカートリッジの分解までは前述した手順を参考にしてください。「スパウトストッパーを外す」ところから解説します。
【1.スパウトストッパーを外す】
外側のカバー金具のところに、白い結束バンドのようなものが巻き付けられています。それが「スパウトストッパー」です。隙間が空いているので、手で簡単に取り外すことができます。
【2.スパウトを持ち上げて取り外す】
スパウト(吐水口)を持ち上げると取り外しできます。すると内部のゴムパッキンが見える状態になります。
【3.スパウトパッキンを2つとも交換して、逆順で取り付けていく】
2箇所あるスパウトパッキンをどちらも外しましょう。UパッキンやOVパッキンなど溝があるタイプが使われているので、新品のパッキンを取り付ける向きを間違えないようにしましょう。
「上段のパッキンは溝が内側、下段のパッキンは溝が外側」というふうに向きが違うため、取り外す前に確認しておいてください。
またスパウトパッキンはかなり固く、手では取り外しが難しいです。マイナスドライバーなどの細いツメを使って取り外しましょう。
【4.止水栓を開けて水を流し、水漏れしないか確認】
パッキン交換が終わったら、元どおりに取り付けなおしていきます。
- スパウトの取り付け
- スパウトストッパーの取り付け
- バルブカートリッジの取り付け
- 金具カバーの取り付け
- ハンドルの取り付け
作業が完了したら止水栓を開けて水を流し、水漏れが直ったかどうか確認してください。
ツーハンドル混合栓のパッキン交換方法
ツーハンドル混合栓は壁付と台付の2種類があります。壁付の場合は偏心管(クランク)という部品がついていて、ここにもパッキンが使われています。
ただし壁と偏心管との隙間から水漏れしている場合はパッキンではなく、壁内の「シールテープ」が劣化している可能性が高いです。
台付の場合は、基本的には三角パッキンかコマパッキンを交換する手順になるので、ハンドルの外し方以外は単水栓のパッキン交換と同じ手順です。
三角パッキン、コマパッキンの交換方法
ハンドルの下にある三角パッキンとコマパッキンの交換方法は、単水栓のときと基本的に同じです。しかしハンドルの取り外し方に違いがあります。
【三角パッキン、コマパッキンの交換手順】
- 止水栓を閉める
- ツメやマイナスドライバーを使ってカラービスを外す
- ハンドル上部のビスをドライバーで緩めて取り外す
- ナットをスパナで緩めて取り外す
- スピンドル、水栓コマを取り出してパッキン交換
- 逆順で取り付けて、水漏れしないか確認
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【1.止水栓を閉める】
まずは止水栓を閉めておきましょう。そのままハンドルを取り外すと水がふき出してきてしまいます。
【2.ツメやマイナスドライバーを使ってカラービスを外す】
ハンドル上部にカラービスがついています。通常は赤と青の円形のパーツです。
ツメを引っかけたりマイナスドライバーを引っかけたりすると取り外すことができます。
【3.ハンドル上部のビスをドライバーで緩めて取り外す】
カラービスの下に隠れていたビスがあるので、プラスドライバーや六角レンチを使って緩めましょう。ビスを外すとハンドルが取り外し可能になります。
ビスを無くさないように袋にまとめておくなど工夫しましょう。
【4.ナットをスパナで緩めて取り外す】
ハンドル下に隠れていたナットを、スパナや水栓レンチで緩めます。
【5.スピンドル、水栓コマを取り出してパッキン交換】
ハンドルがついていた部分の先端にはギザギザが付いているので、ここにハンドルを差して回すか、スパナで回して緩めます。
するとスピンドルと水栓コマが取り外せるので、三角パッキンとコマパッキンを交換しましょう。
【6.逆順で取り付けて、水漏れしないか確認】
スピンドルと水栓コマを蛇口のなかに入れ直し、ナットを閉めて、ハンドルを取り付けます。
蛇口が元どおりになったら止水栓を開けて水を流し、水漏れ修理ができているかを確認しましょう。
偏心管(クランク)のパッキン交換
壁付タイプの混合水栓で、偏心管(クランク)と蛇口本体との隙間から水漏れするときの対処法です。
基本的にはスパウトからの水漏れと同様に、ナットを外してパッキンを交換するだけですが、クランクの角度をずらさないように注意しましょう。
クランクがずれると壁内にある「シールテープ」という防水部品にスキマが出来て、新たな水漏れ原因となってしまう可能性があります。
【クランクのパッキン交換手順】
- 止水栓を閉める
- 蛇口本体を手で押さえながら、クランクとの接続部にあるナットをスパナで緩める
- クランク側にパッキンが入っているので、ピンセットなどを使って取り出し、新品と交換する
- 蛇口を取り付けて止水栓を開け、水漏れしないか確認
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壁付タイプだとスパナを回すスペースが小さいので、水栓レンチを使ってナットを緩めると効率的です。
ナットを外すときは、左右のどちらかだけを先に緩めきるのではなく、左右交互に少しずつ緩めましょう。
吐水パイプ(スパウト)のパッキン交換
吐水パイプの根本から水漏れするときも、クランクと同じように対象部分のナットを緩めて、パッキンを交換しましょう。
パッキンの寿命は約10年!交換のサインは?
水道蛇口に使われるゴムパッキンは「消耗品」です。寿命はおよそ10年と言われています。ただし蛇口の使用頻度や摩擦によって劣化のスピードが速くなることがあるので、劣化症状が現れたら交換しましょう。
【パッキンの交換時期のサイン】
- 蛇口から水漏れしている
- パッキンがひび割れてカピカピになっている
- パッキンを触っても弾力がない
- パッキンを触ると黒い汚れがつく
- パッキン周辺にスキマができている
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日ごろから水道を使うたびに、水流によってパッキンがすり減ったり、蛇口の開閉によって摩擦ですり減ったりします。
耐用年数の10年よりも早く老朽化して水漏れを起こすことは、決して珍しいことではありません。
水道パッキンは遅かれ早かれ交換する時がくる部品だという認識を持っておくと、いざという事態に遭遇しても慌てずに対処できるでしょう。
不安な場合は業者に交換してもらうのがオススメ
水道パッキンの交換は作業自体の難易度は低いので、交換用のパッキンと工具さえあれば自分でも対応できます。
しかしパッキンの型番やサイズを調べるのは面倒な上、必ず必要な工具のモンキーレンチは、家庭に常備されていないケースがほとんどでしょう。次にいつ使うかもわからない工具を購入することや失敗してご近所トラブルに発展するリスクを考えると、専門の業者に依頼する方が安心ではないですよね。
業者にパッキン交換を依頼するときの費用は?
専門業者に水道パッキンの交換を依頼した場合の料金の相場は、5,000~10,000円程度です。蛇口の種類や他の部品の状況などによって、相場以上に費用がかさむ可能性もあります。
業者に依頼した場合の費用には、部品代、作業料金、出張料が含まれていますから、自分で水道パッキンを購入手配する必要はありません。
自分で水道パッキンを交換する場合は、工具がそろっていれば交換用の水道パッキンだけの価格で済むため、150円〜200円程度です。
工具も購入する場合は、プラス1,000円〜2,000円程度です。
自分で水道パッキンを交換すれば、大幅にコストを削減できますが取り付けが甘いことによる水漏れなどのリスクもあります。専門の業者なら、コストはかかりますが安心も得ることができます。
蛇口が古くなっている場合はプロに見てもらうのがおすすめ
水道パッキンの交換だけでは水漏れが解消しないケースがあります。
それは、水道の蛇口自体が老朽化により劣化している場合です。
水道の蛇口は毎日の使用頻度が高い消耗品です。蛇口を設置してから10年以上経過している場合は、蛇口自体が劣化している恐れがあります。今はまだぽたぽた程度の水漏れであっても、いつ大きな水漏れを起こしてもおかしくない状況です。
蛇口自体が古い場合は、万が一の大事故を未然に防ぐ意味でも、専門業者に依頼すると安心です。
賃貸物件のパッキン交換は管理会社に連絡
賃貸住宅で蛇口の水漏れが起こったとき、自分でパッキンを交換しようとせず、まずは管理会社に連絡しましょう。
経年劣化であれば費用を負担してもらえます。場合によっては蛇口をまるごと新品と交換してもらえることも。
ただし契約内容によっては、パッキン交換が自己負担になるケースも。
パッキン交換が自己負担になるのはどんなとき?
アパートやマンションといった賃貸物件の設備が経年劣化した場合、修繕費用は基本的には大家さんや管理会社の負担です。
ただし水道パッキン交換は、蛍光灯や電球などの消耗品と同じく「小修繕」に分類されるケースがあります。その場合のパッキン交換費用は自己負担です。
水道パッキンの交換を小修繕とみなすか否かは、賃貸借契約書で締結した内容により異なります。あらかじめ契約書の内容を確認しておくとよいでしょう。
また入居者の過失によって修理が必要になった場合も、自己負担となる可能性があります。たとえば何か固いものを蛇口にぶつけていまったり、自分で分解して元に戻せなくなったりするパターンが考えられるので注意しましょう。
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料金が分かりやすいうえ、利用者の口コミ、業者の施工実績などを確認して、自分に合った業者を選ぶことができます。
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