蛇口から水漏れが起きている時はどう対処すればいいの?
1.応急処置、2.水漏れ箇所を特定、3.修理に必要な道具をそろえる、4.蛇口の水漏れ修理の流れで対処しましょう。詳しくは記事内で解説しています。
賃貸で水漏れが起きたらどうすればいいの?
まずは大家さんや管理会社へ問い合わせましょう。もし経年劣化や不可抗力による水漏れであれば、修理料金は大家さんや管理会社が負担してくれます。
1.応急処置、2.水漏れ箇所を特定、3.修理に必要な道具をそろえる、4.蛇口の水漏れ修理の流れで対処しましょう。詳しくは記事内で解説しています。
まずは大家さんや管理会社へ問い合わせましょう。もし経年劣化や不可抗力による水漏れであれば、修理料金は大家さんや管理会社が負担してくれます。
まずは水漏れの被害を拡大させないために、応急処置をしましょう。止水栓を閉めて水を止め、しかるべき連絡をすることが大事です。
蛇口などから水漏れが起こっていることに気づいたら、まず止水栓(元栓)を閉めて水が出ない状態にしましょう。
浴室、トイレ、洗面台など各所の止水栓の位置は上画像を参考にしてみてください。マイナスドライバーで閉めるタイプが多いので、準備しておきましょう。
蛇口の付近には止水栓が無い、もしくはどこにあるか分からない場合は、家全体の水道元栓を閉めましょう。
ちなみに蛇口直下の止水栓を閉めても、しばらくの間は残留水が出てくることがあります。焦らず、水が止まるのを待ちましょう。
水漏れが発生したとき、マンション・アパートなどの賃貸であれば、まずは大家さんや管理会社へ問い合わせましょう。
もし経年劣化や不可抗力による水漏れであれば、修理料金は大家さんや管理会社が負担してくれます。
ただし明らかに無理な使い方をしたときや、劣化に気づきながら放置したときに起こった故障・水漏れは、入居者の責任となるので注意が必要です。
また自分で勝手に修理したり、業者に依頼したりするとトラブルのもとになります。場合によっては、退去時に原状回復する必要もあるので注意しましょう。
応急処置が完了したら、つぎは蛇口のどの部分が原因で水漏れしているのか、箇所を特定します。
蛇口付近で水漏れの症状が出やすいのは、上画像のような箇所です。カウンター(台付)タイプの蛇口でも、基本的な構造は一緒です。
|
ほとんどの場合には、蛇口内部にあるパッキンや水栓コマ(ケレップ)、カートリッジなどの部品が劣化しています。
壁付混合栓の「クランク(偏心菅)」は上画像の位置です。ここから水漏れしている場合も、ナットやパッキンの劣化が考えられます。
蛇口の内部構造は上画像のようになっています。水漏れ箇所がハンドル付近なら三角パッキン、スパウト根本ならUパッキン、吐水口ならスピンドルや水栓コマの劣化が考えられます。
ちなみにシングルレバー水栓の場合は、スピンドルの代わりに
※以下の記事で、蛇口の仕組みや各パーツの役割を詳しく紹介しています。故障箇所を見極める参考にしてみてください。
関連記事:水道蛇口の部品を交換したい!各パーツの名称と役割を解説 | ミツモア |
吐水口は、水が排出されるパイプ(スパウト)の先端です。ここから水漏れするときには、以下の部品の劣化など考えられます。
水栓コマ(ケレップ)とは、直接的に水をせき止めている部品です。耐久年数が10年ほどなので、寿命がきたら交換する必要があります。
蛇口は「ハンドルをひねる→スピンドルが上がる→水栓コマも一緒に上がる→抑えられていた水が吐水される」という仕組みで動いています。
そのため水栓コマが劣化していると、水をせき止める機能がおちてしまい、慢性的に水漏れしてしまうのです。
またハンドル・レバーの接続が緩んでいると、閉めきったつもりでも水栓コマが浮いている状態になってしまい、水漏れする可能性があります。
混合水栓であれば、カートリッジが劣化している可能性が高いです。「カートリッジ」とは、スピンドルや水栓コマのような働きをする部品で、温水と冷水の切り替え・水量の調整をおこなっています。
ちなみにシングルレバー混合水栓であれば、レバーの動きに対応して排水用の穴が切り替わる「バルブカートリッジ」が使われています。
一方、浴槽などに使われるサーモスタット混合水栓の場合には、「サーモスタットカートリッジ」というものが使われていて、こちらは水温によって収縮するバネが水温・水量の調整をしています。
どちらにしてもカートリッジは、混合水栓の心臓部といえます。こちらも耐用年数は10年ほどで、劣化したら交換する必要があります。
ハンドルやレバーの真下あたりからジワジワと水漏れするときには、以下のような原因が考えられます。
単水栓やハンドル水栓の場合には、ハンドルの真下にある「三角パッキン」という部分が劣化している可能性があります。
蛇口ハンドルは、「ハンドル→ナット→三角パッキン」の順に接続されています。この三角パッキンが劣化していると、隙間から水漏れしてしまうのです。
三角パッキンを交換する際には、座金(ワッシャー)というリングも一緒に換える必要があるので注意しましょう。
混合水栓の場合には、やはりカートリッジが劣化している可能性が高いです。交換して修理しましょう。
スパウトとは、蛇口本体から吐水口までのびているパイプのことです。スパウトの根本である、蛇口との接続部から水漏れするときには、以下のような原因が考えられます。
Uパッキンとは、接続部分がU字になってへこんでいることで、取り付けする凸部分に密着する部品のことです。
蛇口本体とスパウトとの接続部分にUパッキンが挟まれていて、その上からナットで固定されています。このパッキンが劣化していたり、ナットが緩んでいることで水漏れしてしまうのです。
また水を止めた後もしばらく水漏れが続くようであれば、水栓コマ(ケレップ)も役割を果たしていないので、一緒に交換する必要があります。
逆に水を止めてしばらくすると、スパウトの根本から水漏れが止まるようであれば、接続部分だけの劣化でしょう。
蛇口の根本である、土台・壁などの接地面から水漏れしているときには、下記のような部品の劣化が考えられます。
壁の中には給水配管が埋め込まれていて、その中に蛇口をはめ込むことで水を通しています。配管と蛇口との隙間をなくすために、蛇口の接続部には「シールテープ」が巻かれていて、これが劣化することで水漏れしてしまうのです。
また壁付タイプの混合水栓には、蛇口本体と壁とのあいだにクランク(偏心菅)という部品が使われています。
クランクと蛇口との接合部分にはパッキンが使用されていて、これが劣化することにより水漏れしてしまうのです。
ちなみにクランクがある場合も、壁との接地面から水漏れしている場合にはシールテープの劣化が考えられます。
蛇口ではなく、給水ホースから水漏れすることもあるので、あわせて注意しておきましょう。とくにトイレ、シンク下、洗面台下などで起こりがちです。
吸水ホースと止水栓とが接続されている部分には「逆止弁」という部品があり、ここにパッキンが使われています。
この逆止弁のパッキンを交換することで、キッチンや洗面台の下から水が漏れているのを修理できます。
蛇口の水漏れを修理するときには、上記のような道具をそろえておきましょう。
モンキーレンチは幅を変えられるので、固定用のナットを緩めたり、締めたりするときに便利です。ドライバーはネジを回すだけでなく、カラービスの隙間にを差し込んで外すなど、多用します。
またパッキンや水栓コマなどは細く、手で取り出しにくいことがあるので、ピンセットは用意しておいた方が良いです。歯ブラシは排水ホースの掃除など、六角レンチはレバー式の蛇口などで必要になります。
もちろん、修理箇所に合わせて新品の「シールテープ」「パッキン」などの部品もそろえておきましょう。できればメーカーの純正品が最適です。もし純正品をそろえられないなら、買い替えのほうが安い場合もあるので、業者に連絡してみましょう。
蛇口のボルトやナットは壁面に近いうえ、固く締まっていることが多いので、外しにくいケースが多いもの。もちろんモンキーレンチで外すことはできますが、水栓レンチを使うと、比較的ラクに作業が進められます。
|
大まかな流れは、水栓コマを取り外すのと同じです。カラービスを外すとハンドル、キャップナットを引き抜くことが出来るので、その下にある三角パッキンを交換して修理できます。
ハンドル式の混合水栓であれば、温水・冷水それぞれのハンドルに三角パッキンがついているので、どちらも交換しておきましょう。
|
スパウトと蛇口とを固定しているナットを緩めて、スパウトを取り外します。モンキーレンチなどを使うとラクに作業できるでしょう。
するとUパッキンと座金(ワッシャー/鉄製のリング)が出てきます。Uパッキンと座金とを新品に交換して、再び取り付ければ修理完了です。
|
まずはハンドル上部のカラービスという固定具を外します。単水栓なら青色のものが一般的です。手でも外すことができますが、難しいときはモンキーレンチなどを使いましょう。
ビスが外れると、ハンドルを引き抜くことができます。その下にあるキャップナット、三角パッキンと一緒に取り外しましょう。
すると蛇口内部からスピンドルが取り外せます。その下に水栓コマ(ケレップ)があるので、手やピンセットで取り外し交換。最後に逆順でハンドルを取り付ければ、修理完了です。
ハンドル式の混合水栓は、温水・冷水2つのハンドルがありますが、どちらにも1つずつ水栓コマ(ケレップ)が入っています。修理するときには、両方を新品と交換しておきましょう。(※片方だけ水漏れしていても、同時期に寿命を過ぎている可能性があります)
|
まずはレバーを固定しているネジを外します。たいていカバーに隠れている場合が多いので、ピンセットやマイナスドライバーを使ってカバーを開けましょう。
ネジを緩めるとレバーを引き抜くことができます。つぎは、レバーの下にある円柱状のカバーを取り外しましょう。レンチなどで反時計回り(左向き)に回転させると、カバーが外れてバルブカートリッジが露出します。
そしたらピンセットなどでカートリッジを取り外し、新品と交換。前後が指定されているタイプがあるので、設置する向きに気を付けましょう。
そして逆順にレバーを取り付けていけば、修理完了です。もとに戻すときには、新品のネジを使って固定するようにしましょう。
|
ハンドルそのものを壁から外すので、残留水がドバっと出てきてしまう可能性があります。止水栓を閉めたあとで、ハンドルをしばらく開きっぱなしにして残留水を出しきりましょう。
単水栓の場合には、まず本体をつかみ反時計回り(左向き)に回します。固くて動かないときには、モンキーレンチなどを使いましょう。
すると壁の中に、給水配管の穴が露出します。この穴を、歯ブラシなどで丁寧に掃除しましょう。もし汚れが残ると、そこから隙間ができる原因となり、水漏れしてしまいます。
つぎに単水栓に持ち替えて、配管との接続部分にシールテープを巻いていきます。8~13周くらいを目安に、均等になるよう引っ張りながら巻くのがコツです。
最後は単水栓を時計回り(右向き)に回して、壁に取り付けます。このとき、微調整したいからといって逆回転させてはいけません。もし誤って逆回転させてしまうと隙間が出来てしまうのです。1度でも逆向きに動かしてしまったら、面倒ですがシールテープを巻くところからやり直しましょう。
問題なく水が出れば、これで修理完了です。
|
混合水栓の場合には、2カ所の偏心菅(クランク)が壁とつながっているので、手順が少し異なります。
まずは混合水栓とクランクとの接続部分にあるナットを、モンキーレンチなどで取り外します。つぎにクランクを反時計回り(左向き)に回して、2つとも壁から外しましょう。
給水配管の穴を、歯ブラシなどで掃除します。汚れが残ると、水漏れの原因になるので、丁寧に磨きましょう。
ここで1度、まだシールテープを巻いていない状態のクランクを仮設置します。この時、回転数を数えておきましょう。設置するときには同じ回数をまわします。また2つの高さが水平になるかどうか確認しておきましょう。左右で回転数が違うこともあるので、注意が必要です。
回転数、水平さを確認したら、クランクにシールテープを巻いていきましょう。単水栓と同じく目安は8~13周、均等になるように引っ張りながら巻きます。
再びクランクを取り付けましょう。逆回転させないように気を付けながら、時計回り(右向き)に回します。このとき、右のクランクは回しきらずに「へ」の字の角度になるようにしましょう。混合水栓を取り付けた後で、高さを調整するためです。
最後にクランクと水栓をナットで固定して、水平になるように高さを調整します。問題なく水が出ることを確認できたら、修理完了です。
|
まずは混合水栓とクランクとの接続部分にあるナットを、モンキーレンチなどで取り外します。
すると接続部分にパッキンがあるので、ピンセットなどで取り出し、新品と交換しましょう。
最後に再び水栓を取り付けて、水漏れが起きていなければ修理完了です。
浴室の蛇口はほとんど、壁付けタイプの「サーモスタット混合水栓」です。
ハンドルを閉めているのに「シャワーの吐水口から水が漏れる」「カラン(スパウト)の付け根から水漏れする」といった不調があるとき、「開閉バルブ」を交換して修理します。
ちなみに吐水口ではなく、シャワーヘッドとホースの間から水漏れしている場合には、ヘッドを取り外してパッキンを交換します。
また「カラン/シャワー」の切り替え専用ハンドルが付いているタイプもあります。専用ハンドルから水漏れしているなら、それを取り外し、やはりパッキン交換で修理しましょう。
以下、開閉バルブの修理方法です。
|
まずはハンドルを外していきます。側面のキャップ下にネジなどで固定されているので、ドライバーを使って緩めましょう。
ハンドルが外せたら、「カラン/シャワー」のマークが描いてある表示リングを手で外します。強く握りすぎると折れてしまうので気を付けましょう。
次にレンチなどを使って、固定ナットを外します。するとスペーサーという白い器具が露出するので、手かピンセットで引き抜きましょう。
関連記事:混合水栓の交換方法 | ミツモア |
業者に依頼するか、自分で修理するかはリスクなどを考えたうえで判断しましょう。カンタンにチェックポイントを紹介します。
上記を確認したうえで、難しそうであれば業者に依頼しましょう。以下、修理するときの費用相場や注意点を紹介します。
作業内容 | 費用相場 | |
単水栓の水漏れ | パッキン交換 | ¥8,000~ |
単水栓の水漏れ | 単水栓交換 | ¥15,000~ |
混合栓の水漏れ | パッキン交換(水・湯) | ¥10,000~ |
混合水栓の水漏れ | 混合水栓交換 | ¥18,000~ |
※水栓交換の場合は別途商品代が掛かります。
蛇口の水漏れ修理を業者に依頼するとき、費用相場は上記が目安です。大規模な作業ではないので、パッキン交換であれば10分、水栓交換でも30分ほどで作業が終了することが多いでしょう。
メーカーにより修理費用が変わるということもありません。ただし純正の部品がすでに生産終了しているケースも多く、水栓まるごと交換をオススメされることもあります。これはボッタクリというわけではないので、警戒する必要はありません
見積もりをもらうときに参考にしてみてください。
水漏れの程度が軽いからといって、そのままにしておくのはNGです。放置は思わぬトラブルに繋がる危険性があります。
マンションやアパートで水漏れ事故が起こると、自室だけではなく、階下まで影響を与えてしまう可能性があります。
床下の配管をつたって壁染みになったり、漏電や家電の故障につながるケースも。
もし階下の住人に被害を与えてしまうと、自分は加害者になってしまいます。補償を請求される場合もあるため、注意が必要です。
水漏れしつづけていると水道メーターが回ってしまうので、水道料金が増加してしまうリスクがあります。
水道料金は「水が流れた量」を計測して単価を掛け合わせるので、実際に使ったぶんの水かどうかは考慮されません。
水漏れを放置をしておくと、ひどいときには通常の倍まで請求額が跳ね上がっているケースも……。異変に気づいた時点で、修理などの対策を徹底しましょう。
つねに水漏れしていると、その周辺が高温多湿になり、カビが繁殖したり木材が腐食したりといった事態を招きます。
また湿った木材を好んで食べるシロアリなどがやって来て、害虫被害へ発展する恐れがあります。
水回りのトラブルが起こったときには、周辺の家電にも注意を払いましょう。
とくに洗濯機は「水道×電化製品」なので、トラブルが起きやすい場所です。蛇口から漏れた水がコンセントまで到達し、漏電などの電気事故につながりかねません。
また洗濯機自体が故障してしまう可能性もあり、そうなると費用も大きくなってしまいます。
この記事では、蛇口から水漏れしているときの対処法を「応急処置」「箇所の特定」「修理方法」「業者に依頼する場合の詳細」に分けて紹介してきました。
手順を守って作業すれば、自分で蛇口交換をすることは可能です。しかし購入した部品が合わなかったり、実は別の場所も劣化していたりしたとき、手間と費用がかかってしまいます。
工具をそろえる費用も高いので、自信がない方は初めから業者に依頼して修理するのがオススメです。
ミツモアならカンタンな質問に答えるだけで、最大5件の無料見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。ぜひミツモアでプロを探してみてください!