引越しで洗濯機を移設したときなど、給水ホースから水漏れしてしまう事故がよく起こります。
またとくに何もしていないのに、急に水漏れしてくることも。
洗濯機の給水ホースから水漏れするときの原因を知り、正しく対処しましょう。
洗濯機の給水ホースから水漏れする原因は?
まずは、給水ホースのなかでも、どの部位から水漏れしているのか探りましょう。大きく分けて、以下の部分を確認する必要があります。
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次の見出しから、場所別に原因と修理方法を解説していきます。
給水ホース以外にも原因があると思われる場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
各種メーカーのお問い合わせページ
各種メーカーサイトにて、水漏れの対処方法を載せているページもあるので、そちらを参考にしたい方は以下のリンクから移動してみてください。
ケース1.壁から蛇口周辺の水漏れ
壁との接続部分や、蛇口周辺で水漏れしているなら、以下のような原因が考えられます。
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これらの症状を解説しつつ、修理方法を解説します。
蛇口本体の劣化
蛇口が設置されている壁面や、蛇口本体から水漏れしている可能性があります。
蛇口本体の中にも、それぞれの接続部にパッキンなどの部品が使われていて、これらが劣化することが水漏れの原因になります。
とくにハンドルの下部や、スパウト(パイプ)のつなぎ目あたりからの水漏れならパッキンが原因の可能性が高いでしょう。
また、壁との接続部から水漏れしているときは、蛇口に巻いているシールテープという部品が劣化しているかもしれません。その場合は壁から蛇口を取り外し、シールテープを巻きなおす必要があります。
蛇口の水漏れ修理の仕方については、以下の記事をご確認ください。
ニップルのパッキンが劣化
ニップルとは、蛇口とホースを繋ぐ金属部品です。「四つネジ型」や、ホースに備え付けられた「一体型」などの種類があります。
「ニップル」という呼び名が一般的ですが、後述する「給水栓つぎて(継ぎ手)」や「給水栓ジョイント」という名称も同じ部品を指しています。
洗濯機においては、ホースと蛇口を繋ぐ継手として活用されています。水漏れしないようにパッキンで密着させていますが、このパッキンが劣化するとひび割れから水が出てきてしまうのです。
ゴムで作られたパッキンは、経年劣化します。およそ5~10年ほどで弾力性が低下していき、次第に硬くなることで隙間が生まれたり、水圧でひび割れしたり。
パッキンに不具合を見つけたら、同じサイズのパッキンを購入して新品に取り替えましょう。手順は以下。
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パッキンを交換するだけなら、このように比較的カンタンな作業で済みます。
給水栓つぎて・ジョイントが正しく取り付けできていない
「給水栓つぎて」や「ジョイント」というのは、「ニップル」と同義だと思ってください。
しかしスパウト(パイプ)を稼働できないタイプの蛇口なら洗濯機に付属している給水栓つぎてを、スパウトが動くタイプならジョイントを使用するという違いがあります。
必要な部材 | 蛇口の種類 |
付属の給水つぎて |
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給水つぎてが不要 |
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別売りの給水つぎて
(ジョイント) |
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それぞれの給水栓ジョイント・つぎては以下のような見た目です。蛇口に合った正しい部品をつないで、水漏れを防ぎましょう。
スパウトが可動式ではない、普通の横水栓の場合には、上画像のような4本ネジが付いているタイプを使用します。
「万能ホーム水栓」と「ワンタッチ式水栓」の場合には、上画像のような別売りの「給水栓ジョイント」が必要です。
「自在水栓」と「カップリング水栓」の場合には、上画像のような別売りの「給水栓つぎて」が必要です。
蛇口の種類が分からないという方は、以下の記事を確認してみてください。
【給水栓つぎての締め方は?】
近年は、洗濯機専用の水栓が主流で、蛇口の先端が細くなっていて、給水ホースがつなぎやすくなってます。
一方で普通の横水栓に給水ホースを取り付けるときは、4本のネジで固定する「給水栓つぎて」を使用します。
これが正しく取り付けできていないと、蛇口との接続部から水漏れしてしまうのです。
【給水栓つぎての締め方】
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「給水栓つぎて」の内部には、リングが入っています。蛇口の口径によっては、リングを取り外すよう指示されていることもあるので、洗濯機の取扱説明書を読みながら作業を進めてみてください。
ケース2.ニップル側の給水ホース周辺の水漏れ
ニップルと給水ホースとのつなぎ目周辺から水漏れしているとき、以下のような理由が考えられます。
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おもに給水ホースやジョイント部分の掃除、または給水ホース自体の交換によって水漏れ修理することになります。
ニップル先端のサビ・汚れなど
まず給水ホースを取り外してみましょう。
ニップル(給水栓つぎて・ジョイント)の先端、つまりホースとのつなぎ目の汚れを確認してみてください。
金属部品が使用されている場合や、蛇口に直接差し込むタイプだと、長年の水流によってサビが発生していることがあります。
サビ以外にも、ホコリやゴミなどが付着していると隙間ができ、そこから水漏れしてしまいます。
この場合には、ニップルの先端と給水ホースを掃除しましょう。
水でやさしく洗うだけで十分ですが、サビなどのしつこい汚れがあるなら、歯ブラシを使って軽くこするとよいです。
給水ホース自体のひび割れ・劣化など
洗濯機向けのホースの多くは、塩化ビニル樹脂を素材として作られています。丈夫で曲がりやすい便利な素材ですが、時間が経つにつれ硬くなり、裂け目や切れ目が生じる場合もあるのです。
給水ホースの寿命は、5~6年以内におとずれます。水アカや汚れが蓄積されていくことが原因です。
そのため、定期的な掃除をすることで寿命は最大限までのびますが、多くのメーカーは5年に1回くらい給水ホースの交換を勧めています。
もし給水ホース自体の劣化が原因なら、洗濯機や蛇口の種類を確認して、給水ホースを取り替えてみましょう。
ケース3.洗濯機側の給水ホース周辺の水漏れ
あまり起こらないケースですが、洗濯機と給水ホースとのつなぎ目から水漏れすることもあります。この場合、以下のような原因を確認してみましょう。
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いずれにしても、洗濯機との接続がうまくいっていないのが水漏れ原因だと考えられます。
給水ホースをつなぐ方法と、給水口の掃除方法、パッキンの確認方法を紹介します。
給水ホースを洗濯機につなぐ方法
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給水ホースを洗濯機につなぐときは、上記のようにナットを締めつけていきます。
不安になる気持ちも分かりますが、過度に追い締めをするのは危険です。力いっぱいにナットを締めることで、洗濯機のネジ山がつぶれてしまいます。
接続後、ホースの根本部分や、ナット自体がぐらついていないかチェックしましょう。もし不安定なら、洗濯機の給水口かホース自体に問題があります。
ホースを取りかえるか、洗濯機の給水口を掃除または交換しましょう。
洗濯機の給水口を掃除・パッキンを確認する方法
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洗濯機の給水口まわりを掃除するには、上記の手順で進めます。
残留水を抜くときは、「層洗浄」などのモードを選べば、洗濯機内部に水が溜まらないのでラクです。
給水口のフィルターを外すときは、ペンチやピンセットを使っいます。フィルター掃除は、歯ブラシなどで水洗いしましょう。
また、外したナットの内部を確認して、汚れやパッキンのズレなどを直すのも忘れないようにしましょう。
給水ホースの水漏れが直らないときは?
接続部分に緩みがないかチェック
ここまで紹介した方法でも水漏れが直らないときには、どこかの接続部分を見逃していることがほとんどです。あらためて、確認すべき箇所をまとめます。
- 壁と蛇口との接続
- 蛇口自体の、ハンドルやスパウトの接続
- 給水ホースのジョイント部分、給水栓つぎて
- 洗濯機の給水口にあるナット部分
これらに加えて、給水ホースの太さと蛇口の口径が合っていない場合にも、水漏れが発生しやすくなります。きちんとサイズが合っているものに交換するなどの対処が必要です。
汚れが目に見えなくても、掃除をしてみる
洗濯機側の水漏れ箇所で紹介しましたが、給水口フィルターの汚れや、ナット・ジョイントなどの汚れも水漏れの原因になります。
目視では確認できなかったとしても、「物は試し」だと思って、取り外して掃除してみてください。
注意点は、強くこすりすぎて傷をつけないようにすること。柔らかい布やブラシで、軽く水洗いしましょう。
ニップル、給水ホースを新品と交換
前述しましたが、給水ホースの寿命は、およそ5~6年です。取り付けから5年以上経っているなら、給水ホースやニップルを交換しましょう。
注意点をまとめると以下。
- 蛇口の形状にあわせて、使用できるジョイントを選ぶ
- メーカー純正品でないものは、サイズを確認
- 取り付けるときは、締め付け過ぎないように気をつける
ホームセンターや家電量販店に足を運べば、多様な種類のホースが並んでいます。
またネットショップでも購入可能ですが、きちんとサイズや蛇口の種類を調べたうえで、新品と交換してみましょう。
不安な方は、専門業者に依頼してみるのもひとつの手段です。
解決できない場合はプロに相談
業者依頼の費用相場
洗濯機まわりの水漏れは、およそ1万円前後で修理をいらいできます。
業者に依頼するメリットは、「失敗する確率が低い」ということ。自分でいざ修理しようと意気込んで、部品や工具をそろえても、修理方法にミスがあればその料金がムダになってしまいます。
また自分で修理する場合には確実に保証がつきません。保証がある業者に依頼しておけば、いざ再び問題が起こったときにも安心です。
複数の業者に相談するのがおすすめ
「プロに相談したいけれど、懇意にしている業者がいない」という人もいるでしょう。水漏れなどは頻繁に起こることではないため、馴染みの業者を持っていない家庭は多いものです。
プロに依頼する際には、ひとつの業者だけでなく、複数の業者を比較することをおすすめします。3社以上の業者から見積もりを提示してもらえば、料金相場がある程度判断できます。2社だけでは、どちらが正しいのか比べようがありません。
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給水ホースの水漏れを放置するのはNG
洗濯機を使用している中で、水漏れが見つかったらどうしますか?「わずかなものだから、このままにしておいて大丈夫かな」と考え、対処しないケースも見られます。
しかし水漏れは、少量であっても放置せず、すぐに手を打つことが望ましいでしょう。その理由について説明します。
部屋が水浸しになるリスクあり
洗濯機からの水漏れは、たとえ少量であってもあなどってはいけません。水漏れの度合いが広がっていくと、洗濯機の近辺だけでなく、部屋全体が水浸しになる危険性があるのです。
漏れ出た水の広がりは、思いのほか大きいものです。場合によっては、短時間で洗濯機の周辺はおろか、他の部屋まで浸水してしまうこともあります。
水漏れが慢性化し、湿気が各所に広がると、床や壁の腐食やカビの繁殖なども誘発します。洗濯機の周りのような暗く湿度の高い場所は、チリ・ホコリなどを養分として増殖する細菌やカビには絶好の環境です。
腐食やカビは、床・壁の損傷を引き起こすだけでなく、シロアリなどの害虫が住み着く原因にもなります。衛生面にも悪影響が及ぶのです。
他人にも被害を与えてしまう可能性
自分で水漏れに対処できないとき、漏れている水の量が少ないと、「これくらいなら大丈夫だろう」と高をくくって放置してしまう人もいるようです。
集合住宅であれば、水漏れ被害の可能性は、自室だけに留まりません。隣りや階下の部屋にまで、水漏れ被害が広がる可能性があります。
場合によっては、損害賠償を請求される事態も生じるリスクがあるため、早めの処置が肝心です。
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水にまつわるトラブルは、時に大きな被害にも繋がります。毎日の暮らしに欠かせない洗濯機周りは、常に安全な状態にしておきたいものです。
もしも不具合を見つけたら、早めの対処を心掛けましょう。事故や損害を最小限に抑えるためにも重要です。
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