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洗濯機の分解洗浄は自分でできる?縦型よりドラム式のほうが難しい!

最終更新日: 2024年11月07日

洗濯機の見える位置はお手入れしているのに、黒いカビ汚れが洗濯するたび出てきたり、ホコリが奥に詰まって乾燥しづらくなったりすることがあります。自分で分解して掃除したいと考える方もいらっしゃるかもしれません。

洗濯機の分解はプロでも2~3時間ほどかかるので、かなり大変な作業です。分解洗浄の具体的な流れを、プロの洗濯機クリーニング業者が行うときの手順に沿って解説します。

洗濯機の分解洗浄をプロに依頼する

プロが洗濯機の分解洗浄をするときの手順

洗濯機クリーニング業者が分解洗浄をするときの手順を紹介します。おすすめはできませんが、自分でやる場合も大体同じ流れです。

洗濯機の分解洗浄に必要な道具

洗濯機の分解に必要なのは、以下の道具です。

  • ドライバー
  • ブラシやスポンジ
  • 塩素系漂白剤や中性洗剤
  • ゴム手袋

基本的にネジで留められた部品を外していく作業なので、工具はドライバーがあれば大丈夫です。プロの洗濯機クリーニング業者は電動ドライバーを使って作業しますが、扱える自信がない場合は手動ドライバーが安心です。

分解したあとの部品を洗浄するために、ブラシやスポンジ、洗剤も用意します。カビが生えている場合は塩素系漂白剤を吹きかけてこすり洗いをすることをおすすめします。

ドライバーや部品でケガをしたり、塩素系漂白剤で手が荒れたりするのを防ぐために、ゴム手袋を着用して作業しましょう。

縦型洗濯機の分解洗浄の手順

縦型洗濯機を分解して洗浄する流れは以下の通りです。縦型洗濯機はドラム式よりもシンプルな構造ですが、黒カビ汚れのこびりつきが激しいことが多く、洗浄に時間がかかります。

  1. 洗濯機側面・裏側のネジを外して洗濯機上部のカバーを取り外す
  2. 洗濯槽の底にあるパルセーターを取り外す
  3. 洗濯槽上部のネジを外して、バランサーと洗濯槽を取り外す
  4. 取り外した洗濯槽や部品を洗浄する
  5. 洗濯機側に残った外槽や部品を洗浄する
  6. 洗濯槽や部品の水気を拭いて取り付ける

1. 洗濯機側面・裏側のネジを外して洗濯機上部のカバーを取り外す

縦型洗濯機のネジを外す様子

2. 洗濯槽の底にあるパルセーターを取り外す

縦型洗濯機の取り外したパルセーター

洗濯槽の底に、水流を作るパルセーターという部品がついているので、ネジを回して取り外します。普段は取り付けたままの部品であり、裏側にはカビがこびりついていることも多いです。

3. 洗濯槽上部のネジを外して、バランサーと洗濯槽を取り外す

縦型洗濯機の取り外した洗濯槽

4. 取り外した洗濯槽や部品を洗浄する

縦型洗濯機の洗濯槽を洗浄する様子

洗濯槽やパルセーター、バランサー、ゴミ取りネットなどの取り外した部品を洗浄します。塩素系漂白剤を使ってカビを分解し、スポンジやブラシで物理的にこすり落としていきます。

5. 洗濯機側に残った外槽や部品を洗浄する

縦型洗濯機の外槽の汚れを落とす様子

洗濯槽を取り外した後の外槽には、黒カビや柔軟剤の跡がこびりついていることが多いです。ヘラなどを使って削り、洗い流していきます。

6. 洗濯槽や部品の水気を拭いて取り付ける

縦型洗濯機の部品を取り付ける様子

洗浄した洗濯槽やその他部品の水気を拭き取り、元通りにネジで取り付けていきます。

ここまで縦型洗濯機の分解手順をお伝えしてきましたが、洗濯機を分解するのはかなり難しい作業です。以下の章で、自分で分解洗浄するときに注意すべきことや、無理なく自分で掃除できる範囲、プロに依頼したほうが良いケースをお伝えします。

洗濯機の分解洗浄を自分でやるのはかなり難しい

ドラム式洗濯機の分解洗浄の手順

ドラム式洗濯機を分解して洗浄する流れは以下の通りです。洗濯機の機種によって部品の位置が異なるので、以下はあくまで一例です。

  1. ドライバーでネジを回し、外側カバーとドアを順番に取り外す
  2. ドラム槽を覆う内側カバーを取り外す
  3. 乾燥経路を取り外す
  4. 洗濯機下部の排水部品を取り外す
  5. 浴室などで外した各部品を洗浄する
  6. 洗濯機側に残った部品やドラム槽内部を洗浄する
  7. 取り外した部品やカバーを順番に取り付ける

1. ドライバーでネジを回し、外側カバーとドアを順番に取り外す

ドラム式洗濯機のカバーを外す様子

洗濯機上部・下部のカバーやドアを外していきます。このとき大量のネジを外すので、紛失しないように1か所に集めておきます。

2. ドラム槽を覆う内側カバーやドアパッキンを取り外す

ドラム式洗濯機のカバーを外す様子

普段見えている部分を取り外すと、ドラム槽を囲うカバーが出てきます。これも順番に取り外していきます。

3. 乾燥経路を取り外す

ドラム式洗濯機の乾燥経路の分解

乾燥フィルターの奥に位置する乾燥経路を取り外します。乾燥のたびにホコリが通って内側に蓄積し、通り道が狭くなっていることが多いです。

4. 洗濯機下部の排水部品を取り外す

ドラム式洗濯機の排水経路の分解

洗濯機内部の排水バルブやホースを取り外します。

5. 浴室などで外した各部品を洗浄する

ドラム式洗濯機の部品を洗浄する様子

ドアパッキンや排水部品、糸くずフィルターなどの取り外した部品を洗浄します。塩素系漂白剤を吹きかけてカビ汚れをゆるませ、ブラシで洗い流していきます。

6. 洗濯機側に残った部品やドラム槽内部を洗浄する

ドラム式洗濯機のドラム槽や洗剤投入口を洗浄する様子

洗濯機側に残った部品も、ブラシや塩素系漂白剤を使って洗浄します。

現在のドラム式洗濯機は、ドラム槽(洗濯槽)が取り外せない機種が多く、取り付けたまま作業することがほとんどです。乾燥運転や洗濯後の槽乾燥をしていればカビが生えることもないため、外す必要性がありません。

7. 取り外した部品やカバーを順番に取り付ける

ドラム式洗濯機の部品を取り付ける様子

外した部品を元通りに取り付けていきます。正しい位置を確認し、固定してネジで留めていく作業には、取り外すときの約2倍の時間がかかります。

洗濯機の分解洗浄を自分でやるのはかなり難しい

洗濯機

洗濯機本体や洗濯槽を自分で分解して取り外すのはかなり難しく、オススメできません。その理由は以下のとおりです。

  • 時間と労力がかかる
  • 故障するリスクがある
  • 故障したら期間内でも保証対象外になる

洗濯機の分解洗浄は、プロに頼んだ場合でも縦型で約2~3時間、ドラム式で約3~4時間かかります。慣れていない人がやろうとすると、倍以上の時間がかかってしまうでしょう。

また分解洗浄を行ったあとは元通りに取り付ける必要もあります。取り付けには取り外しの2倍時間がかかるともいわれており、故障させずに組み立て直すのは難しい作業です。洗濯機は電気も水も扱う家電なので、場合によっては漏電や火災につながる恐れがあります。

また一般的に、メーカー保証がついている製品を自分で分解した場合、保証期間内であっても修理保証を受けることができなくなってしまいます

自分で取り外し・掃除ができる洗濯機のパーツ

洗濯機本体の分解や洗濯槽の取り外しはオススメできませんが、自分でお手入れできる部品もあります。

縦型洗濯機 ゴミ取りネット
洗濯槽(取り外さずクリーナー洗浄)
ドラム式洗濯機 糸くずフィルター
乾燥フィルターとその奥
洗剤の自動投入口
洗濯槽(取り外さずクリーナー洗浄)

洗濯機の不調を感じたら、まずこれらの場所をできる限りきれいにしてみましょう。取り外し方は機種によって異なるので、取扱説明書を確認してください。

プロに依頼してでも分解洗浄したほうが良いケース

洗濯機の汚れや不調に悩まされている場合、分解洗浄をしないと解決しないケースもあります。以下の症状がみられたら、プロに分解洗浄を依頼したほうが良いでしょう。

  • 洗濯するたびに洗濯物に黒いカスが付く
  • 洗濯槽から嫌な臭いがする
  • 乾燥にかかる時間が異常に長くなった
  • 乾燥運転が終わっても洗濯物が湿っている
  • 排水がうまくできない

見えない位置に黒カビが繁殖していたり、乾燥経路の奥や排水経路が詰まってしまっている可能性が高いです。

先に開設したように、洗濯機の分解は非常に難しいので、無理せず洗濯機クリーニング業者に依頼しましょう。

プロに洗濯機の分解洗浄を依頼する

洗濯機の分解洗浄をプロに頼む料金・作業時間

洗濯機のクリーニング業者

洗濯機を自力で分解すると元通りに戻すことが難しかったり、正常な動作に戻らなかったりすることがあります。故障のリスクを避けたい場合はクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。

損害保険に加入しているクリーニング業者なら、作業中に洗濯機が故障した場合にも修理費用の保証制度があります。

家具やフローリングに傷や汚れが付いたときも保証してもらえます。業者に依頼する際は事前に保証制度があるかどうか確認しておきましょう。

洗濯機の分解洗浄にかかる費用の相場

洗濯機の分解洗浄にかかる費用は、洗濯機の種類や洗浄方法によって異なります。

洗濯機タイプ 料金
縦型洗濯機 12,000~17,000円
ドラム式洗濯機 20,000~30,000円
日立製(ビートウォッシュなど) 追加で5,000~6,000円
洗濯パンの掃除 追加で2,000~3,000円

洗濯機クリーニングの費用目安は、上記のとおりです。縦型洗濯機の場合は15,000~20,000円以内、ドラム式なら30,000円以内であれば適正価格といえます。

「部分分解」や「分解できないドラム式」の場合、電動ブラシを使って汚れを洗浄するクリーニング方法です。ブラシを洗濯槽の裏側に挿入して掃除し、そのあとで洗浄液をつけおきしてカビ・雑菌を分解することができます。

注意が必要なのは日立製の洗濯機。ビートウォッシュなどの機種が代表的ですが、構造が特殊で分解が難しいので追加料金がかかることがあります。

またついでに洗濯パン(洗濯機の下の台)をクリーニングしてもらう場合は追加料金2,000円前後が一般的です。

洗濯機クリーニングにかかる時間

洗濯機クリーニングにかかる時間の目安は以下。

洗濯機タイプ 所要時間
縦型洗濯機 2~3時間
ドラム式洗濯機 3~4時間

通常の縦型洗濯機であれば実際には1.5時間ほどで完了することもあるようですが、目安は3時間前後と伝える業者が多いです。

また構造が複雑な機種やドラム式洗濯機の場合は、洗浄にかかる時間が長いので、スケジュールに余裕がある日に依頼しましょう。

洗濯機の分解洗浄を依頼する頻度

洗濯機の分解クリーニングを依頼する理想的な頻度は、洗濯機のタイプによって異なります。

縦型洗濯機のクリーニング頻度

毎日洗濯機を回していて、洗濯槽洗浄をしていない場合、1年も使うと洗濯槽が黒カビだらけになっている可能性が高いです。このような使い方をしている家庭では、1~2年に1回のペースで分解洗浄を依頼してカビを除去したほうが良いでしょう。

洗濯槽クリーナーや塩素系漂白剤で1ヶ月に1回お手入れすれば、カビの発生を抑えられるので、定期的にクリーニングを依頼しなくても大丈夫です。

ドラム式洗濯機のクリーニング頻度

ドラム式洗濯機は乾燥モードを使っていればカビが繁殖することは少ないですが、どうしても自分でお手入れしにくい乾燥経路にホコリが溜まってきてしまいます。3~4年に1回のペースでプロに分解洗浄を依頼し、ホコリを取り除くのがおすすめです。

ホコリが溜まった状態で使い続けると、乾燥にかかる時間が長くなったり、乾燥運転が終わっても生乾きだったりと、乾燥モードのトラブルが多くなります。

洗濯機の分解洗浄をなるべくしなくて済むお手入れ方法

洗濯機クリーニングは決して安いサービスではないので、こまめに依頼するのは難しいですよね。

洗濯機をクリーニングしてもらって汚れをリセットした後は、なるべく分解洗浄をしなくて済むようなお手入れを続けることが大切です。

月1回は塩素系漂白剤で洗濯槽を除菌する

洗濯槽のカビは、一度生えてしまったら一気に広がっていきます。カビが発生する前に予防するのが、きれいな洗濯槽を保つ最も効果的な方法です。

月1回のペースで洗濯槽に塩素系漂白剤を入れ、通常の洗濯モードで回しましょう

数か月に一度長時間のつけ置きをするよりも、短時間で良いので1ヶ月に1回を目安に定期的な除菌をするのがポイントです。

槽乾燥モードを活用する

洗濯槽にカビが生えやすい理由の1つは、洗濯によって濡れたまま乾くのに時間がかかるので、常に湿気が多い環境だからです。洗濯頻度が高い家庭であれば、洗濯槽が乾いている時間がほとんどありません。

槽乾燥モードがついている洗濯機であれば、洗濯後に槽乾燥運転を行い、洗濯槽を乾かすことを習慣にしましょう。

以下はPanasonic製洗濯機の槽乾燥の手順です。

  1. 洗濯物を入れずに電源を入れる
  2. コース一覧から「槽洗浄/乾燥」または「槽・風乾燥」を選びスタートを押す

定期的に乾燥経路の奥のホコリを取る

ドラム式洗濯機の場合、分解洗浄が必要なケースの多くは乾燥が効かなくなったときです。

ドラム式の代表的な機能である乾燥運転をすると、洗濯槽が乾くのでカビは生えにくいです。代わりに、洗濯物から出たホコリが洗濯機内の乾燥経路に詰まり、乾燥に時間がかかるようになります。

柄の長いワイヤーブラシなどで、定期的に乾燥フィルターの奥にあるホコリを取ると良いでしょう。

このとき、無理に奥まで差し込みすぎないように注意してください。また、歯ブラシなどの柄が短いアイテムで取ろうとすると、誤って洗濯機内に落としてしまうリスクがあるのでやめましょう。

洗濯機の分解洗浄はプロに依頼するのがおすすめ

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洗濯機の汚れを自分では落としきれなかった場合や、掃除の時間がなかなか取れない場合は、プロの業者にクリーニングを依頼するのがおすすめです。

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