ドラム式洗濯機の衣類乾燥コースに時間がかかるようになったり、乾燥運転をしたはずが生乾きになったりするのは、乾燥フィルターやその奥にホコリが溜まっていることが原因かもしれません。
乾燥フィルターの奥のホコリは自分で掃除ができますがいくつか注意点があります。
乾燥フィルター奥の掃除をするときに使えるお掃除道具や掃除をするときの注意点などを解説します。
乾燥フィルターにホコリが溜まると乾燥運転の効率が下がってしまう
ドラム式洗濯機で衣類乾燥モードを使うと、糸くずやホコリなどのゴミが発生してしまいます。これは衣類を乾燥させている関係上仕方がないことなので、ゴミの発生を予防することは困難です。
衣類乾燥モードが搭載されている洗濯機には乾燥フィルターというパーツがあります。乾燥運転中に発生したゴミは乾燥フィルターに集まります。乾燥フィルターの位置は製品によって異なるものの、本体の上部または前面のボタン横にあることが多いです。
ホコリが溜まりすぎるとエラーが発生することがあるので、定期的な掃除が必要です。なお微細なホコリはフィルターの網目を通り抜けてしまい、フィルターの奥で大きなホコリになることがあります。
ドラム式洗濯機の乾燥フィルター奥の掃除におすすめの道具
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥を掃除したいのであれば、効率よくホコリをかき出すための道具が必要です。
乾燥フィルターの奥の掃除におすすめの道具を2つご紹介します。今回紹介する商品のほかにも、100円均一の商品で工夫して掃除をしている人もいるので、掃除方法を調べてみて自分にあった方法と道具で掃除してみましょう。
Panasonic「おそうじブラシ」
パナソニックでは乾燥経路のホコリ取りに特化した「おそうじブラシ」を販売しています。公式ウェブショップなどで購入可能です。
対応機種はNA-LX・VXシリーズなので、該当するシリーズのドラム式洗濯機を所有しているのであれば購入しても良いでしょう。
ブラシがしなやかに曲がるので、ホコリをかき出しやすいと評判です。
Larusea「洗濯乾燥機掃除ブラシ」
たとえばLaruseaの掃除ブラシは、ブラシの柄の部分が握りやすいデザインであるうえ、落下防止用のストラップが付属しています。
購入者の口コミでは「ブラシの針金部分がビニールで覆われているので洗濯機を傷つけずに掃除ができた」といったものが見られます。
洗濯機の掃除に特化したブラシでなくても、100円均一の排水管用ブラシは安くて掃除がしやすいと評判です。注意点は一定数毛が抜けやすいブラシがあるため、思うように掃除が進まない可能性があることです。
「ホコリは気になるけどわざわざ専用ブラシを買うほどか分からない」という人は100円均一の排水管ブラシを購入し、ホコリの量を見て別のブラシを購入したり、洗濯機清掃を依頼したりすることをおすすめします。
歯ブラシなど柄の短いブラシは落としてしまう危険がある
乾燥フィルターの奥を掃除しようとして古歯ブラシを使うことはおすすめできません。古歯ブラシは持ち手が短いので、乾燥経路にうっかり落としてしまう可能性があります。
乾燥経路に物を落としてしまっても、洗濯機の運転に関係のないことがほとんどです。しかしごくまれに内部の配管を破ってしまい、水漏れの原因になってしまいます。
また乾燥経路に物が入り込んでしまった場合、取り出すには洗濯機の分解が必要です。非常に大きなコストがかかるので乾燥経路内には物を落とさないように気をつけましょう。
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥まで掃除する手順
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥は、ある程度自分で掃除可能です。乾燥運転に時間がかかるようになってきたと感じたら1度お手入れすることをおすすめします。
掃除手順は以下の通りです。
乾燥フィルターの奥までお手入れするときは、無理をしないことが大切です。無理をして掃除をすると思わぬケガや故障といったトラブルが発生します。
これ以上の掃除はできないと感じたら、洗濯機クリーニング業者に清掃をお願いしましょう。
1.電源を切りコンセントを抜く
電源を入れたまま掃除をすると、予期せぬタイミングで運転が始まり大けがを負う可能性があるほか、漏電による感電などのリスクがあります。
必ず電源を切り、コンセントも抜いておきましょう。コンセントを抜くときはアースも忘れずに外してください。作業が完了したらアースを戻すので、必要な工具等があるのなら事前に確認しておきましょう。
2.乾燥フィルターを取り外す
乾燥フィルターはドラム式洗濯機の上部や前面についていることが多いです。取っ手がついているので垂直に引っ張ると簡単に取り出せます。
乾燥フィルターに付着したホコリが気になるのであれば、強くこすらないように注意しながら、古歯ブラシなど柔らかいブラシで払いましょう。
フィルターが目詰まりを起こしているときは水洗いが効果的です。洗ったあとは十分に乾かしてから洗濯機に装着しましょう。
3.乾燥フィルターの奥に掃除用ブラシを入れる
乾燥フィルターを取り出したら奥に掃除用ブラシを入れましょう。製品によっては手前側に入れることがあるので注意してください。
この時勢いよく突っ込んでしまうと、ブラシそのものや洗濯機内部の部品を破損させてしまう可能性があります。なるべくゆっくりブラシを入れて掃除を始めましょう。
4.ブラシでホコリをかき出す
無理のない範囲でブラシでホコリをかき出します。ブラシの軸を持ってその場で回転させると大きなわたぼこりも取り除きやすいです。
ブラシの毛にある程度のホコリが付着したらティッシュ等で取り除き、乾燥フィルター奥のホコリが取れなくなるまで繰り返しましょう。
5.取り外したパーツを戻す
乾燥フィルターの奥の掃除が完了したら、取り外したパーツを元に戻しましょう。乾燥フィルターを水洗いしているのであればフィルターが完全に乾燥してから装着します。
6.乾燥経路に落ちたゴミを洗い流す
乾燥経路についたホコリをブラシで掃除すると、経路内にホコリが落ちることがあります。
ホコリは他のホコリを引き寄せるので、このまま放置していると手の届かない場所にホコリが溜まってしまいます。それを防ぐためにゴミを洗い流しましょう。
衣類を入れずに「標準」モードで運転を行えばゴミの洗い流しができます。
7.排水フィルターについたゴミを取り除く
洗い流されたホコリやゴミは排水フィルターに付着します。排水フィルターのゴミを取り除いたら、ドラム式洗濯機の乾燥フィルター奥の掃除は完了です。
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥を掃除するときの注意点
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥を掃除するときには2つの注意点があります。
気をつけないと洗濯機の故障など大きなトラブルに発展する可能性があるので、掃除をする前に必ずチェックしてください。
乾燥経路内に物を落とさないようにする
乾燥フィルターの奥は乾燥運転で発生した熱く湿った空気を逃がす通路になっています。その中に物を落としてしまった場合、取り除くためにはドラム式洗濯機を分解しなくてはなりません。
フィルターの奥に物を落としてしまったとしても、洗濯機としての機能に大きく関わる部分ではないのでそのまま使い続けられることが多いです。しかし歯ブラシやボールペンなどの先端が尖っているものを落とした場合、まれに内部構造を突き破ってしまい水漏れや故障の原因になるケースがあります。
無理に奥まで掃除をしようとすると故障などのトラブルの原因になるので、難しいと感じたらプロの手を借りましょう。
乾燥経路内に物を落としてしまった場合の対処法や相談先については、関連記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
ドラムの中にヘアピンなどの金属類を落とさないようにする
ドラム式洗濯機のドラムはサビが発生しないように加工されているので、通常の使用をしていればサビて使えなくなるということはありません。しかしドラムの中にヘアピンなどの金属類を落としてしまい、そのまま放置してしまうと「もらいサビ」をすることがあります。
もらいサビによってドラムがサビてしまうと、洗濯物にサビの破片が付着してしまいます。見た目が悪いだけでなく、洗濯機の故障に繋がる可能性があるのでもらいサビが発生しないようにドラムの中に金属類が入っていないかよく確認しましょう。
もらいサビの落とし方などを詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください。
乾燥フィルターの奥にホコリを溜めないようにする方法
乾燥運転を使っているとどうしてもホコリは溜まってしまいます。しかしできるだけホコリが溜まるスピードを遅くして、快適に使える時間を増やしたいですよね。
乾燥フィルター奥にホコリが溜まりにくくする方法をご紹介します。
乾燥運転後は乾燥フィルターについた大きなゴミを取る
乾燥フィルターに付着したゴミをすべて取り除く必要はありませんが、乾燥運転後、数回に1度はフィルターについた大きめのゴミやホコリを取り除きましょう。大きなゴミやホコリが付着している通気性が悪くなり、運転効率の低下にもつながります。
なお、まめに乾燥フィルターを確認した方が良い時期もあります。春先の黄砂や花粉が活発な時期は服に付着しているゴミや不純物が多いので、フィルターにも汚れが付着しやすくなります。黄砂などが多く飛来している時期は注意してフィルターのチェックをしましょう。
ペットの毛などは払ってから洗濯をする
犬や猫などのペットを飼育しているのであれば、洗濯機を回す前にペットの毛をある程度取ることをおすすめします。ペットの毛を放置してしまうと、洗濯槽や乾燥フィルターが目詰まりを起こすなどのリスクがあります。
ペットの毛が服に付着する原因のひとつが静電気です。衣類に静電気が発生しないよう静電気防止効果がある洗剤・柔軟剤を使うことで、ペットの毛が付着する頻度を抑えられます。
自力での掃除が難しければクリーニング業者に依頼しよう
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの奥は、ある程度は自力で掃除ができます。掃除用のブラシも販売されており、ホコリを取り除けば乾燥運転効率の向上が期待できます。
しかし自分での掃除できれいにできる範囲には限界があります。自力での掃除が難しいのであれば洗濯機のクリーニング業者に依頼しましょう。
自分が使っているドラム式洗濯機のクリーニング実績が豊富な業者であれば安心して依頼できます。
ミツモアは簡単な質問に答えるだけで最大5社からの見積もりが届きます。気になるプロとはチャットでやり取りができるので、どのようなクリーニングをして欲しいかなどをきちんとすり合わせられます。