天井クロスがはがれたり、汚れが目立つようになったりしたら、張り替えを検討しましょう。天井クロスの張り替えにかかる費用について解説します。業者に依頼する場合に、信頼できる業者を探せる「相見積もり」のコツについても解説します。
天井のクロスを張り替えるメリットとデメリット
天井のクロス張り替えは、手軽にできる天井のリフォームとして人気がある方法です。天井のクロス張り替えを検討している場合、張り替えるタイミングと、メリット・デメリットについて把握しておきましょう。
天井のクロスを張り替えるタイミングは?
壁紙の寿命は一般的に15~20年で、環境や使い方によっては25年以上持つこともあります。
「天井は手が届きにくく汚れないのでは?」と考えがちですが、メンテナンスしないと、湿気でカビが繁殖してしまうことがあります。また喫煙者がいる場合、タバコのヤニが付着して、ニオイや色が目立つようになるでしょう。
天井のクロスを張り替えるタイミングは、壁紙の寿命とされる約15年が目安です。天井のシミや、ヤニなどの汚れが気になったときも、張り替えを検討するといいでしょう。
天井のクロスを張り替えるメリット
天井のクロス張り替えは、天井板の張り替えや塗装に比べ、低予算でできる点がメリットです。他のリフォーム方法に比べると作業時間が短く、手軽にできます。
安価で手軽にできるリフォームですが、クロスの柄や色を変えることで、部屋の雰囲気をガラッと変えることも可能です。
また抗菌効果や消臭効果など機能付きのクロスにすれば、天井がきれいになるだけでなく、クロスの機能を部屋にプラスできます。
天井のクロスを張り替えるデメリット
壁のクロスを張り替えるときは、家具を部屋の中央に寄せておけば、作業できます。それに対し、天井のクロスを張り替えるときは、天井一面全てに対して作業する必要があります。そのため部屋に置いてある家具を、部屋の外に出さなくてはいけません。
部屋を片付け、家具を部屋の外に移動させる必要がある点が、天井のクロスを張り替えるデメリットです。
またクロス自体のデメリットとして、耐水性が低く劣化しやすい点があげられます。雨漏りや湿気で壁紙が濡れると、長時間乾きません。下地のボードが濡れた状態が長くなるので、腐食する可能性が高まり、カビが生えやすくなります。
天井クロス張り替え時のクロスにかかる費用
天井クロスの張り替えは、天井のリフォームの中でも手軽にできる方法ですが、費用はどのくらいかかるのでしょうか。まずクロス自体にかかる費用の算出方法を、知っておきましょう。
天井クロスの張り替え単価の求め方
クロスの単価には、「㎡(平方メートル)」と「m(メートル)」2種類の表示方法があります。
1㎡と表示してある場合はそのまま、1㎡あたりの壁紙の費用なので分かりやすいでしょう。しかしmの場合、1メートルあたりのクロスということですが、幅に注意が必要です。
クロスの幅は一般的に90~92cmです。そのため1mと表示してある場合、幅を掛けた分の面積になります。幅90cmのクロスの場合、下記のように違いが発生します。
表示されている単位 | 1㎡の単価 |
1㎡900円 | 900円 |
1m900円 | 920円 |
つまり㎡とmで同じ価格表記の場合、m表記の費用の方が、総額が高くなるということです。クロス代を計算するときや、業者の見積もりを確認するときに、しっかり確認しましょう。
天井クロスはグレードで価格が変わる
クロスには2種類のグレードがあります。コストパフォーマンスがいい、スタンダードな量産品クロスと、色や柄、機能が選べるハイグレードな1000番クロスです。それぞれの特徴について解説します。
量産品クロスは1㎡あたり800~1,500円程度の価格帯です。ベーシックで使いやすい色や柄がそろっています。防カビ機能や準不燃機能など、基本的な機能は備わっているので、どんな部屋にも合わせやすいでしょう。
1000番クロスは1㎡あたり1200~2,000円程度と、量産品クロスに比べて高価ですが、デザインや機能性に優れたものが多いことが特徴です。部屋のデザインにこだわっている人や、消臭・不燃など高い機能性を求める人に向いています。
天井クロスを張り替える面積の求め方
天井クロスにかかる費用は、「1㎡あたりの壁紙費用×天井の面積(㎡)」で求められます。部屋の面積が㎡で分かっている場合は簡単ですが、畳数で計算するときは注意が必要です。
畳のサイズには種類があり、同じ1畳でも面積が異なります。
畳の種類 | 1畳の面積(㎡) | 6畳間の㎡ |
京間(主に西日本) | 約1.82㎡ | 約10.94㎡ |
中京間(主に東海) | 約1.65㎡ | 約9.94㎡ |
江戸間(主に関東) | 約9.29㎡ | 約9.29㎡ |
団地間(主に集合住宅) | 約1.44㎡ | 約8.67㎡ |
上記を踏まえて計算すれば、天井クロス張り替えにかかる、おおよそのクロス費用が算出できます。
天井クロスを張り替えるときの費用相場を解説
天井クロスを張り替えるときは、クロス代のほかにも費用がかかります。DIYで張り替える場合の相場と、業者に依頼する場合の相場を見てみましょう。
天井のクロスをDIYで張り替える費用の相場
天井のクロスを自分で張り替える場合は、クロスと必要な工具を用意するだけで、業者に依頼する工賃がかからないため、安く済む点がメリットです。
クロス張りには「撫でハケ・地ベラ・ハンドローラー・竹べら・ハサミ・カッター・スポンジ・メジャー・コーキング・天井に届く高さの脚立」が必要です。壁紙施工道具7点セットと6段の脚立を購入し、6畳の天井を1㎡あたり800円の量産クロスで張り替えたとすると、費用はおよそ22,633円になります。道具を持っている場合は、もっと安く抑えられるでしょう。
しかし作業に慣れていない人が、クロスの張り替えをのは大変です。クロスに空気が入ったりしわになったり、柄がずれたりと、きれいにできない可能性が高くなります。また天井の場合、ずっと上を向いて作業しなければいけません。
クロス張りに自信がない場合は、DIYよりも業者に依頼する方が安心です。
天井のクロス張り替えを業者に依頼する費用の相場
DIYで張り替えるよりも費用はかかりますが、プロの業者なら美しくしっかりと、クロス張り替えをしてくれるので、安心です。
業者によって名称が異なりますが、依頼した場合、クロス代以外にかかる費用は、基本的に下記のとおりです。
- 工事費:人件費や交通費など
- 養生費:壁や床が汚れないように保護する場合
- クロスはがし:元のクロスをはがす場合
- 下地処理:下地の傷を修復する費用
- 廃材処分:はがした壁紙を処分する費用
- 荷物移動:家具の移動を依頼する場合
リーズナブルな業者に依頼すると、約45,500円になります。
壁紙・クロスの張り替えリフォームの相場
65,000円
標準相場
42,300円
リーズナブル
138,300円
プレミアム
天井のクロスをオトクに業者に依頼する方法
美しく満足のいく張り替えをするためには、信頼できる業者を探して依頼する方法が一番です。しかしさまざまなリフォーム業者が存在するため、どこに依頼すればいいのか分からないこともあるでしょう。信頼できる業者をオトクに探す方法を解説します。
相見積もりでしっかり費用を確認
業者に依頼する場合は、必ず相見積もりを取りましょう。相見積もりとは複数の業者に見積もりを依頼し、内容と費用を比較検討することです。
相見積もりのコツは、必ず同じ条件で見積もりを依頼することです。面積や壁紙のグレード、家具の移動は依頼するのかどうかなど、依頼内容をはっきりと決めてから相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取ることで、自分が希望する作業内容の相場を把握できます。
簡単に相見積もりを取る方法
相見積もりは3~5社に依頼するといいでしょう。しかし自分でリフォーム業者を探し、1社ずつ見積もりを依頼するのは面倒なものです。
そこで比較サイト「ミツモア」の利用がおすすめです。サイト上で簡単な質問に答えるだけで、最大5社から無料で見積もりが届きます。利用者のレビューや業者の実績を確認できるので、手間をかけずに信頼できる業者を見つけられます。
また業者とサイト上でチャットできるため、疑問点があれば質問することも可能です。
天井クロス張り替えて快適に
天井のクロス張り替えは、天井板の張り替えや塗装に比べ、低予算かつ短時間でできるリフォームです。天井クロスの寿命がきたときや、汚れが目立ってきたときが張り替えのタイミングです。
クロスの単価には「㎡(平方メートル)」と「m(メートル)」2種類の表示方法があるため、注意しましょう。mの方が㎡よりも総額が高くなります。
業者に依頼するよりも、DIYで張り替えた方が費用を安く抑えられます。しかし慣れていない人がクロスをきれいに張るのは難しい上、天井は上を向いての作業になるので大変です。
ミツモアを利用して相見積もりを取り、信頼できる業者を見つけ、オトクに依頼しましょう。