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もみじの剪定は11月~2月に!正しい剪定方法やお手入れのコツ

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最終更新日: 2024年06月28日

季節の移ろいにあわせて、葉色を紅色や黄色へ美しく変化させるもみじ。ただし、もみじの剪定には「やってよい時期」「避けるべき時期」があります。

この記事ではもみじの剪定時期と方法をわかりやすく解説。正しい剪定で、もみじの美しい樹形を心ゆくまで楽しみましょう。

もみじの剪定時期は11月~2月

もみじの落ち葉を踏み歩く人の足元

もみじの剪定に最適な時期は11月~2月、秋から冬にかけてです。3月に入ると休眠から徐々に目覚めていくので、遅くとも2月中に終えましょう。

もみじは11月~2月の期間になると落葉して休眠期に入ります。葉がないため枝ぶりが見えやすく、剪定後の姿をイメージしながら切る枝を決められますよ。

もみじは3月に新芽が出始め、10月頃まで栄養を蓄えるのが一般的です。春~秋に太い枝を切ったり樹形を変えたりするような大掛かりな剪定は、おすすめしません。

もみじの剪定カレンダー
もみじの剪定カレンダー

枝が混み合っている場合のみ、初夏に軽い剪定を

枝が混みあっている場合は、6月~7月上旬の夏前に軽い剪定をします。枝葉の量が多すぎると内側の枝や葉にまで光が届かず、枯れる原因になってしまうからです。

ただし、枝葉を軽くカットする「透かし剪定」という方法にしてください。透かし剪定の方法についてはこの記事でも紹介します。

関連記事:剪定の基本を解説!実践のための剪定知識や道具、剪定後の手入れ方法 剪定の種類|ミツモア

もみじの剪定に必要な道具

もみじの剪定には剪定バサミ・太枝切バサミ・高枝切バサミ・ノコギリ・癒合剤があると便利です。

それぞれおすすめの商品もご紹介します。

剪定バサミ

  • 主に枝を切るときに使うハサミ
  • 頻繁に使うので、自分の手にフィットする切れ味のよいものを選ぶ
太枝切りバサミ

  • 不要な枝をバッサリ切るときや、太めの枝を切るときに使うハサミ
  • 「剪定バサミだけでは手が疲れるしノコギリでは時間がかかる」というときに便利
高枝切バサミ

  • 3m程度までの植木に最適
ノコギリ

  • 太い主幹を切るときに使う
  • コンパクトなタイプが便利
癒合剤

富士商事 カルスメイト|Amazon
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  • 主幹など大きな切り口に塗ると、水分や養分の流出を抑えられる
  • ペースト状のものがおすすめ

庭木のもみじの剪定方法【図解】

もみじ

もみじの剪定は目的によってやり方が異なります。もみじの剪定方法を詳しく紹介します。

大きさや樹形を整える剪定(切り戻し剪定)

枝の3分の1を切る切り戻し剪定
枝の3分の1を切る

11月~2月に行う冬の剪定は「切り戻し剪定」が基本です。理想の樹形から大きくはみ出ている枝は、3分の1程カットしましょう。

枯れている枝や真上に伸びている「徒長枝」も忘れずに剪定してくださいね。根元から切ることがポイントです。

徒長枝の図解
真上に伸びている徒長枝

太い枝を切った場合は、癒合剤を使用しましょう。癒合剤とは、剪定した後の枝に塗布する薬剤です。

切り口から水や栄養が逃げ出すのを防ぐほか、雑菌や雨などが侵入するのを防ぎます。また、人間でいう「かさぶた」の形成を促進する効果あります。切断面が塞がりやすくなり、治りが早くなるでしょう。

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樹形を変えたい場合、太い枝ではなく細い枝をすくように切っていくことが大切です。

もみじは枝振りがよく、重なり合うように伸びていきます。樹形を整えるときは、この重なり合った部分を剪定して整えていきましょう。

最終的に目指したいイメージは、枝と枝に十分なスペースがある状態です。もみじが休眠している間にしっかりと形を整えれば、夏の成長期の備えとなります。

風通しや日当たりをよくする剪定(透かし剪定)

透かし剪定のビフォーアフターイラスト

枝が混みあっている場合、夏前に透かし剪定をしましょう。不要な枝を取り除き、通気性や日当たりを良くするのが目的です。

不要な枝は以下の図解の通りです。樹形を大きく崩したり、通気性を悪くしたりする枝は取り除きましょう。

剪定すべき不要な枝の見分け方

不要な枝についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:庭木の剪定・手入れ方法!最適な時期や頻度、目的に応じた切り方のコツを解説!|ミツモア

庭に合わせて小さくする剪定(強剪定)

もみじは樹勢が強いため、放置するとどんどん枝を張っていきます。大きくなりすぎたと感じたら、庭のサイズに合うように強剪定をしましょう。

多くの枝をを切ったり、主幹など太い枝を切り詰めたりすることを「強剪定」と言います。

強剪定のコツは、不要な枝先を根元にたどっていき、分岐点を見つけることです。分岐点を見つけたら、その枝をつけ根から落としましょう。枝を落とした後は、癒合剤を塗ることを忘れないでくださいね。

新枝の剪定

基本的に、もみじの剪定ではのこぎりや枝打ちバサミなどの大きな刃物は避けるべき、と言われています。頻繁に金属の道具で手入れをすると、枯れたり葉の色が悪くなったりします。

新枝や細い枝を折ったり葉をすいたりするだけなら「素手+軍手」で十分です。

もみじの剪定は、枝分かれをしている根元から切るため、手でもある程度きれいに折れますよ。

もちろん、手で折れないような太い枝を取り除く場合は、剪定バサミなどを使用してもかまいません。

盆栽もみじの剪定方法【図解】

ヤマモミジの盆栽

盆栽の剪定方法について紹介します。

葉透かし/葉刈り/葉切り

盆栽のもみじを剪定するときは、「葉透かし」と「葉刈り」「葉切り」をすることが多いです。

  • 葉透かし

もみじの剪定方法(葉透かし)

葉透かしは、通気性を良くすることが目的です。大きく重なっている葉や枝を切りましょう。

葉透かしは、5~7月上旬に行うのがおすすめです。

  • 葉刈り

もみじの剪定方法(葉刈り)

葉刈りは、盆栽の大きさを小さく整えたり、小枝を増やしたりします。葉の根元をハサミで切るだけでよいです。

葉刈りは負担が大きい剪定方法なので、葉透かしで定期的に手入れをするのがおすすめです。

  • 葉切り

もみじの剪定方法(葉切り)

葉切りは、葉刈りができないくらい老いた盆栽にする剪定方法です。葉の先端を切るだけです。葉切りと葉透かしをセットで行うと、効率よく日光を得られます。

芽摘みも忘れずに

もみじの新芽
もみじの新芽

もみじの新芽が柔らかくなる4月頃に、ピンセットで芽摘みをしましょう。1つの芽だけを残して、残りは全て摘み取ります。

芽摘みをすることで、枝が太りすぎるのを防ぐことができます。

もみじの剪定方法(芽摘み)

もみじの剪定に失敗しないための注意点

頭を抱える男性

もみじの剪定に失敗しないための注意点を一緒に見ていきましょう。

夏の成長期に剪定しない

夏場はもみじは休眠していません。枝をバサバサと落としてしまうと、かえって枝が伸びやすくなります。枝が急激に成長することによって栄養が枝に集中し、もみじの樹勢が弱まってしまいます。

結果、秋にきれいな紅葉が見られなくなるのです。コンディションを適切に保つために、夏場の大掛かりな剪定は避けた方がよいでしょう。

また夏場は、枝を切ると樹液(水分)がにじみ出てしまう点にも注意が必要です。

夏場はもみじにとって水揚げと呼ばれる時期に当たります。この時期に大きな枝を伐採すると、樹液が止まらなくなります。樹液の水分で、もみじの切り口が塞がりにくくなる点もデメリットです。

暴れたもみじの木は冬まで待って強剪定

夏の成長期に大きく剪定すると、反動で勢いよく成長する「暴れ」が起こってしまいます。剪定する時期と、剪定方法には十分気をつけてください。

暴れたもみじの木は、冬まで待って強剪定をしましょう。太い枝を切ることになるため、剪定後は切り口に癒合剤を塗ってくださいね。

枝の根元から切る

枝をカットするときには、枝分かれしている根元から切り落としましょう

元気な枝を途中で切ると、そこから反抗するように複数の枝が伸びてきます。上や下、横にいくつかの枝が伸び放題になり、見た目が悪くなります。

そのため不要な枝は必ず根元から切り落とし、そこから新しい芽が出てこないようにしましょう。

一度にたくさんの枝を切りすぎない

木の成長力を越えて剪定すると、そのまま枯れてしまうこともあります。
複数回にわけて剪定することを心がけましょう。

適期にきちんと剪定をする

あまりにも切る量が少なかったり、剪定をさぼったりすると、もみじの木は枯れてしまいます。

剪定量が不足すると、通気性が悪くなったり、日が隅々まで当たらなかったり、栄養が足りなくなったりするからです。

剪定は植物を育てる上で、とても大事な作業です。適期にきちんと剪定しましょう。

他にももみじが枯れる原因として水不足が挙げられます。地植えの場合は問題ありませんが、鉢植えや盆栽で育てている方は、水やりの量も意識しましょう。

もみじを健康に育てるためのお手入れ

秋の禅林寺 (永観堂)の紅葉 ライトアップ 京都市左京区

もみじを育てていく上で、どのような点に注意すればよいのでしょうか。もみじを世話するポイントを見ていきましょう。

害虫や病気に弱いためケアが必須

  • 害虫

もみじの木には、よく「カイガラムシ」や「アブラムシ」が繁殖します。どちらも木の汁を吸い、もみじの成長を妨げます。もみじが枯れてしまう前に、早急に専用の殺虫剤で駆除しましょう。

  • 病気

もみじの木は「うどんこ病」と「黒紋(こくもん)病」にかかりやすいです。

うどんこ病
うどんこ病

うどんこ病は、葉が粉を拭いたように白くなる病気です。 カビが原因で梅雨にかかりやすいです。日当たりをよくすることで防ぐことができます。感染が広まる前に対処しましょう。

黒斑病(黒紋病)
黒紋病

黒紋病は、葉の表面に茶色や黄緑色のブツブツができる病気です。黒紋病もカビが原因で、夏にかかりやすいです。放置すると紅葉しなります。「ベンレート水和剤」という殺菌剤を使うとよいでしょう。

 定期的なお手入れを忘れない

もみじはデリケートな落葉樹ですが、「水やり」「肥料」「剪定」の3つをきちんとすれば、神経質になる必要はありません。水やりと肥料について説明します。

  • 水やり

土の表面が乾いたら水やりをしましょう。冬は2~3日に1回、春と秋は1日1回、夏は1日2回が目安です。

  • 肥料

肥料はもみじが休眠している1~2月に与えます。有機質肥料とゆるく長く効果が持続する緩効性肥料がおすすめです。

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 上記に加えて適切に剪定を行えば、もみじのお手入れは十分です。

関連記事:綺麗なイロハモミジの育て方・剪定方法!

業者に剪定を依頼する場合の費用相場

剪定 庭木

もみじを自分で剪定するのが難しいときは、剪定業者への依頼を検討しましょう。

「剪定で失敗してしまいそうで怖い」「仕事が忙しくて剪定する時間を取れない」そんなときは豊富な経験と確かな技術のもとに剪定できるプロの力を借りることで、もみじの樹形を確実に美しく整えられます。

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【もみじの剪定費用相場】

木の高さ 相場料金
3m未満 2,500~5,000円
3~5m 5,000~10,000円
5m以上 10,000~25,000円

庭木の剪定をプロに依頼する

もみじを剪定して美しい紅葉を心ゆくままに楽しもう

紅葉したモミジ

もみじの剪定時期と方法について解説しました。もみじの剪定は剪定時期が非常に大切。11月~2月の期間に本格的な剪定を進めて、枝が込み合っているようであれば6月~7月上旬にかけて軽い剪定を実施しましょう。

プロの剪定業者に依頼してきれいな樹形に保つのもよければ、自分の手で剪定してもみじへの愛着を深めていくのもまた一興です。

大切なもみじに正しい剪定を施して、美しい紅葉を心ゆくままに楽しんでみてはいかがでしょうか。

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